【西日本ツーリング2020】旅先での自転車整備と北九州をぶらり散策~忍び寄る新型コロナの影~

こんにちは。からあげです。

 

安住の地、北九州市内にある無料の「金比羅公園キャンプ場」で迎えた静かな朝。
目覚ましはセットしないで眠ったが、明るくなると自然に目が覚めた。うむ、なんと爽快な朝だろう。夜間公園内を彷徨く人間はおらず、猫一匹すら見かけなかった。

今日は自転車の整備を行うという最大の任務がある。朝食をゆっくりとってから作業を始めることにする。

同時進行で密かにそして着実に進められる衣類の洗濯。日があるうちにある程度は乾かしておきたい。
天気は下り坂。予報では夕方から雨となっている。

長期間履き続けたテント内専用のズボンを久しぶりに洗った。物干しロープを取らなくてもよいように、フェンス際にテントを張ったのはこうするため。かなり汚れていたので濡れ雑巾で丁寧に拭き掃除した。使わせてもらう礼も兼ねて。

食事のあと炊事場で自転車の整備を行う。
今回の西日本ツーリングに出てからの走行距離はおよそ2000km。屋久島で整備をやってから1000km走った。

コンクリートの床と水道があるキャンプ場に滞在しているうちに整備を済ませておきたい。幸い私のほかに利用客はなし。こんな真冬に町の中でキャンプする物好きな人間はいない。
下にダンボール箱を敷いてから自転車を倒立させてホイールを外す。

まずはチェーンの洗浄から。

洗浄液に使うのはスプレータイプのブレーキクリーナー。パーツクリーナーとも呼ばれる。
麓のホームセンターで300円で買ってきた。

できれば液状タイプが欲しかったのだが、スプレータイプしか見かけず。

ゴミ箱から拾った少し大きめの750mlペットボトルを半分に切って洗浄用ボトルとして使った。
ボトル内にスプレーを噴射し洗浄液を溜めた状態で、その中にチェーンを浸して洗浄する。

整備しやすいようにチェーンはミッシングリンクで繋いである。出先ではクランクを回してチェーンを通すだけで綺麗になる洗浄機は使えない。

 

前回ミッシングリンクを交換してからおよそ8,000km走行した。
KMCの9Sミッシングリンクは3~5回まで使用可能となっている。取り付け取り外しはそれぞれ数えて2回とするのか、合わせて1回とするのかは不明。詳しい説明はなし。

私は取り付け取り外しを合わせて1回として数えている。今回の洗浄で付け外しの回数が4回目となる。荷物を積んで走ることが多い私の場合はシビアコンディション。次回必ず交換することにしよう。

8000kmも走るとプレートが削れて段差がつく。走行中にいきなり切れるのではなかろうか。そんなことを考えたりする時もあるが、走り出すとすっかり忘れる。

チェーン洗浄道具一式

手の汚れを防止するためゴムコーティングされた薄手の作業用手袋を使用した。
使用済みの洗浄液は汚れたウエスに染み込ませてボトルごとビニールに包んでゴミ箱に捨て、汚れたダンボール箱はカマドで燃やして処分した。

ブレーキクリーナーはチェーン洗浄しても半分以上残ったので、捨てずに自転車にくくり付けて家まで持ち帰った。

チェーンのあとはディスクブレーキのメンテナンスを行う。
ディスクトラッカーに搭載しているディスクブレーキは、ワイヤーケーブルで操作する機械式(メカニカル)。Shimano BR-CX77。残念なことにすでに廃盤となっている。
グレードはロード系ULTEGRA。最高峰DURA-ACEの1つ下。

ULTEGRA 6800 シリーズ
プロツアーに実戦投入されているDURA-ACE 9000シリーズのテクノロジーを継承。
11スピード、4アームクランク、左右対称デュアルピボットブレーキ、ポリマーコーティングインナーケーブル、SIL-TECチェーン等、過酷なプロツアーで鍛え上げられた革新の技術をあなたに。

機械式は油圧式のようにエアを噛んで突然ブレーキが効かなくなることはないが、パッドとケーブルのこまめな調整が必要だ。輪行での油圧系統のエア噛みを避けるため、油圧式ではなく調整が面倒な機械式をあえて選んでいる。とは言っても自転車見聞店の店主が推奨するものを選んだまで。初心者の私には知識と経験が豊富な人間のアドバイスが必要だった。安価で引きも軽くておすすめなのだとか。

先日、三里松原の砂に埋れたサイクリングロードを走ったら、ブレーキパッドが一気に削れて、キーキー音がするようになった。パッドをひと目見ただけでも削れているのが分かる。効かないブレーキは事故のもとになる。雨天にカンチブレーキでは全然効かず危ないところだった。ケチらず新品のパッドに交換しておくことにする。

 

ブレーキパッドを固定するパッドピンを外そうとしたところ、なんとマイナス頭を傷めてしまう。
パッドピンの材質はアルミで錆びにくいが、スチールほどの強度はない。新しいパッドに付属するのは、ネジ式のパッドピンではなしにステンレス製の割りピンに変わっている。このパッドピンは始めから付いていたものを使い続けていたのだ。

こうして傷めてしまうとブレーキパッドの交換はできない。まだパッド残量があるリヤブレーキの方で助かった。
このあと家までの残り1,000kmはリヤブレーキを控えめにしてブレーキパッドを使い切らいないようにした。途中で完全にすり減ってしまった時は自転車屋さんに駆け込んで交換してもらうつもりだった。

帰宅後、キャリパごとバイスに挟んでキャリパを分解し、プライヤでパッドピンを回して外した。
そのあとはステンレス製の割りピンを使用している。

フロントのパッドピン。

頭近くにネジを切ってあって、貫通する先にRピンを装着して脱落防止としている。
使い続けておよそ2年で19,000km。ピンのシャフトは一部削れて細くなっている。

フロント側のブレーキパッド。
ブレーキは片押し式のキャリパで固定側のパッドは写真の右側。左の可動する方がよく削れている。
こまめにパッドの調整をしていても片減りする。
分解して掃除する時には左右振り替えて取り付けた方がパッドが長持ちすることが分かった。タイヤのローテーションと同じく、ブレーキパッドのローテーション?も必要だ。

パッドの厚みは薄い方でおそらく1mm以下。
使用限界は0.5mmなので交換時期に来ている。

新品のパッドと比較する。新品の厚みはおよそ2.4mm。

交換パッドには台座がアルミ製のG02Aとスチール製のG02Sの2つがあるが、写真はどちらもスチール製。勿体ないのでスチール製を先に使用する。

根っからの貧乏性なもんで。子供のころ肉ではなくサバ缶入りのカレーライスを食べると、自然とこうなる。

これがパッド押し。ネジを回してパッドとローターの隙間を調整する。
グリス切れを起こして回転が重たくなっていたので、外して掃除してグリスを塗ってから組み付けた。

パッドピンはこれまでのネジタイプは止めにして、割りピンタイプを取り付けることにした。
フロントもネジ頭を傷めてしまったら終わり。
従来型のピンはアルミ製で耐久性に問題があったので、ステンレス製の割りピンに変更されたのだろう。

割りピンの長さは短めだった。携帯していたラジオペンチで曲げてもギリギリ。特に短い方は曲げにくかった。できればあと2mmほど長い方がいい。

新品のパッドに交換したフロント側。これで気兼ねなくブレーキを掛けられる。

こちらは今回の西日本ツーリングが初めてとなるハブダイナモ付きのフロントホイール。
2インチ幅のタイヤとハブダイナモの回転抵抗が大きくて転がりはイマイチ。

だが、帰宅後に分解洗浄してグリスを替えると見違えるほど軽くなった。もっと早めにやっておくんだったと反省した。

 

ハブのシャフト周りにサビあり。
大雨のなか何度も走っているのでサビてきても不思議はない。

クイックリリースのレバーとフロントバッグのフックが干渉して、レバー表面が削れてしまった。
Shimanoのブランド表示のみでグレードの表示はなし。

ペダルの取付けボルトを自作の携帯用レンチでしっかり締めておく。
ブレーキのキーキー音のほかに、クランク周りからカチカチ音を発していた。

音の犯人はペダルの取付けボルト。締めすぎると六角レンチでは緩められなくなるので、普段は軽めに締め込んでいる。今回のツーリングではそれなりに締めておいたが、強さが足りなかったようだ。

少し強めに締めておいたら音はピタリと止んでくれ、家に帰るまで快適に走行することができた。

 

最後に革サドルのメンテナンスを行う。
定番の革サドルでBrooks B17 Standard。極上の座り心地で使えば使うほど味が出てくる。
たしかに手間は掛かるが、愛着が非常に湧いてくる。ガソリンストーブのようなもの。

 

自転車の整備を終えたところで、麓のスーパーに買い出しにゆき、数日分の食料を確保したところで町に観光に出かける。整備したての自転車は気持ちいい。チェーンも軽やか。自然と体も心も軽くなってくる。だがすでに正午をまわり交通量は多くなっていて、全く気を抜けない。

スマホナビを頼りに町の中心部へと進む。

何度も行ったり来たりして迷いながら、やって来たのは市内中心部を流れる紫川(むらさきがわ)。
疲れたので川岸の公園で休む。

ふぅ~疲れたわい。

ちょうど梅の花が咲き始めたころだった。
すでに2月末。春はもうすぐそこまで来ている。

商店街を冷やかしつつ、小倉駅までやって来た。
なんとモノレールが走っているではないか。なんだか銀河鉄道999の雰囲気がする。

よし、行ってみよう。

入場券を購入してホームまで上がる。
うお凄い。本物のモノレールだ。よく見かけるようで実際はあまり見ない。

駅のホームからガラス越しに町のようすを眺める。
晴れの日の夜だったら宇宙空間ではないか。

来て良かった小倉駅。また次回ゆっくり見て回ることにしよう。
無料のキャンプ場があると長期滞在も可能になる。

大興奮のモノレール。

いい年したおっさんが電車が通り過ぎるたびにはしゃいでいた。

その後、再び商店街へ。

北九州を出たあとどうするか?ずっと悩んでいたことだった。
北九州新門司港からは大阪神戸行きの長距離フェリーが出ている。このフェリーに乗れば一晩で関西に着く。だが問題は新型コロナ。船内は完全な密閉空間ではないが、限られた狭い空間で一晩寝ないといけない。もちろん泊まるのは2等船室。個室にしたいが、料金が高い。

悩みに悩んだ結果、自走して家まで帰ることにした。そこで中国・四国のツーリングマップルを購入した。スマホの地図は縮尺が分かりづらいし目が疲れるので嫌い。やはり昔ながらの紙地図がよい。携帯しやすいコンパクトな通常版を購入した。

コロナの状況下で公共交通機関で移動するのは非常に危険。旅先で発症したらとんでもないことになる。協力を頼める人間はおらず、金の力でなんとかしなければならない。
早く帰っても特にやることはない。時間は掛かるが、自走で帰った方がコロナ感染リスクははるかに低いだろう。

なんだか近代的な建物。丸と三角、四角が合わさっている。

歩道でマカロニ人間を発見する。
それともちくわ。いやゴムホースか。

いくら考えても正体不明。これが芸術というものなんだろう。

よし、小倉城でも見学してゆくか。

ところが新型コロナ感染拡大防止対策のため天守閣内に入ることができず。
おっさんガックリ。もう少し早く来ていれば見学することができたのに。

これはまた来いということなのだろう。無料のキャンプ場があることもあって、機会があればまた来たい。

天守閣を外側から見学する。
こじんまりとした地味な建物で好感が持てる。

佐々木小次郎と宮本武蔵の銅像。
かの有名な決闘の場所。巌流島がすぐ近くにある。

武蔵ビューモードで。
それにしても、お通さんは吉川英治によって創作された人物だと知った時は本当に落胆した。
武蔵にはお通さんが必要だ。又八の存在はどうでもいい。しつこいお杉ババアにもうんざりだった。

小倉城がダメなら松本清張だ!とばかりに松本清張記念館にやってきた。しかし、こちらもコロナで休館だった。エドガー・アラン・ポーにも猛烈に惹かれた。

松本清張といえば、社会派ミステリーの巨匠。私がまだ10代のころ、南アルプス山中にいる時にラジオのニュースで亡くなったのを知った。人間いづれ死ぬが、無駄死にだけはしたくない。

2月27日をもって終了です。

もうガッカリ。それこそ肩を落として帰路に就いたのだった。

キャンプ場までの帰り道がやけに遠く感じた。
コロナのためどこに行っても休み。どこを観光すればいいというのか。

私は早くも気持ちを切り替えて、これからの走行ルートを考えるようになっていた。
ツーリングマップルを穴が空くほど見つめて妄想にふける。狭いテント内ではやることがない。

公園に戻って少し寝てから夕食を作る。
野宿旅での貴重なタンパク源となるツナ缶。常温で長期保存できる貴重な食材。重たいのが難点だが、食べて得られるパワーの前にはその難点も霞む。

ツナ缶はもちろん油漬けの方。あっさり水漬けの方はカロリー少なめ。最近はカロリーオフのものばかりで嫌になる。脂でぎっとぎとのやつを食べたくなる。

ツナ缶を投入すると一気に豪華さを増す袋ラーメン。
もちろん大量の大麦と野菜も入れてある。

熱々のスープは身に染みる。

日没後降り始めた雨は雨脚を強め翌日も降り続いた。

走行データ
自転車整備、北九州市内散策
走行時間 1時間半、走行距離 約15km
ねぐら 金毘羅公園キャンプ場
 
おわり