【西日本ツーリング2020】種子島宇宙センターで「からあげ定食」を食べる

こんにちは。からあげです。

 

夜遅くまで降っていた雨はいつの間にか止んでいたものの、広場の芝生は水を含んでいて上を歩くと靴が濡れてしまう。今日一日どう過ごそうか、考えているだけでは良い考えは浮かばない。このまま湿っぽいテント内に留まっていると、気分まで湿っぽくなってしまう。

屋久島は地形や地理的要因で雨が多いだけだと思っていたら、種子島に来ても大して変わらない。島を出るまでに好天に恵まれたのは、ロケットの打ち上げ日を含むわずかな日数のみだった。

出発時までは雨は止んでいたものの、出発してしばらくすると雨が降り出した。
南の島だけあって真冬でもそれほど寒くないのが救い。カッパ上下を着るとTシャツ1枚でも汗ばむほどだった。

橋の欄干に取り付けられていたロケット打ち上げを応援する旗。
雨に濡れてゆらゆらと揺れている。

雨のなか走ってやって来たのは種子島宇宙センター。
雨でも観光できる場所といえばココ。ほかは遠い西之表の方にしかない。

まだ打ち上げ2日前。自由に行き来できる。

宇宙センターの敷地は非常に広大。カーブを曲がって下りてゆくと、ロケットが見えてきた。

宇宙科学技術館前に設置されているロケット。原寸大か縮小版なのか不明。

宇宙科学技術館

当時の種子島は呑気なものだった。新型コロナは大陸で流行っている感染症という認識だった。まだまだ大丈夫。
雨が降っているせいか、見学者の数は少なかった。

現在は事前予約制で入館人数の制限あり。事前予約をして出かけて欲しい。

 

宇宙科学科学館には専用の駐輪場はなく、入り口横の空きスペースに停めるようになっている。
雨に濡れつつ荷物を整理する。

台風の直撃を受けやすい種子島では、駐輪場はあっても屋根付きのところはほとんどない。

館内は広々としていて順路に従って見学する。1人だけ服がずぶ濡れの場違いな人間がここにいる。ほかの人間はみな涼しい顔をしている。

人工衛星のレプリカ

本物のロケットエンジン

宇宙兄弟のパネル

2時間ほど時間を掛けて見学したのち、外に出てうろつくことにした。
雨は降ったり止んだりのまま。カッパを着て移動する。

写真は芝生の広場に設置されている原寸大のロケット。

海岸の近くの小高い場所に見覚えのある建物があったので行ってみることにした。

竹崎展望台

ここで撮影されたロケット打ち上げの映像がよくニュースで流れる。馴染みのある場所。
最近テレビを全く見なくなったので今も撮影されているのかは不明。

建物内は関係者以外立ち入り禁止だが、外の展望台には自由に出入りできる。
急な階段が続く。

ここが報道機関用の特別席。

展望台から漁港を見下ろす。
漁船の出入りはなく人の姿は見られない。

時計を見るとすでに12時過ぎ。先ほどからおっさんの腹の虫が騒ぎ始めた。
早くなんか食わせろとうるさい。

ここJAXA種子島宇宙センターには、一般人も利用できる食堂があるとのこと。
丘の上まで上がってゆくと、食堂の看板が設置されていた。駐車場からは少し距離がある。
邪魔にならない自転車なので、乗ったまま食堂に向かう。

いくつかある建物のうちの一つに食堂が入っている。
宇宙に一番近いカフェテリアと表示されている。たしかに言葉に偽りはない。

営業は平日のみの12:00~13:00までのランチタイムのみ。
現在は不明。

邪魔にならないところに自転車を停め、カッパを脱いで中に入る。

中に入った瞬間、あまりの暑さにメガネが曇り視界不良になる。
上に着ていたウインドブレーカーを脱いでTシャツ1枚になっても汗が吹き出してくる。

ほかの人は平然としていて、こっちが異常体質に思えてくる。ここは熱帯か。
12時過ぎだというのに中は空いていた。

食堂のシステムはどこでもあるようなセルフサービス。券売機で食券を買ってカウンターで料理を受け取る。

私が頼んだのはもちろん「からあげ定食」。日替わりランチもあったが、からあげ以外に用はない。からあげ大好きな私はからあげを食べるためだけに生きていると言っても過言ではない。からあげのない世の中で生きる意味を見出だせない。

空いた席に座ってしばらく待つ。

揚げたてのからあげを受け取り、ご飯と味噌汁を入れに行く。
ご飯と味噌汁はおかわり自由。

これがからあげ定食530円。日替わりは510円。
決して安いとは言い難い微妙な価格。

JAXA職員は高給取り。530円なんて小銭に過ぎない。それを証拠に駐車場には高級車やスポーツカーがずらりと並んでいる。日本の最先端をゆく技術者たちが私のように時給800円で働くわけがない。この価格設定でいいのだ。

おかわり自由だが、何度もおかわりするのはみっともないので、一度で済むようにご飯をてんこ盛りにした。
白米は精米される過程で栄養分がほとんど抜け落ち、米のカスを食べているようなもの。これで腹一杯にするには量を食べなければならない。

まあ、こんなもんでいいだろう。ふりかけを持ってくるのを忘れてしまった。

ごちそうさまでした!

出されたものは残さず食べる。これが私の流儀。
暑いなか食事をしていたら、汗が大量に吹き出してきた。
いかん、もう出よう。

食堂のある建物のすぐ近くにある「RCC 竹崎指令管制塔」。ここが総合司令塔。

打ち上げ成功時に職員たちが拍手するようすの映像はこの建物内で撮影されたもの。
もちろん一般人は立ち入り禁止。

まだ昼を過ぎたばかりの早い時間。
どこか寄り道をしてねぐらに引き上げることにする。
結構なアップダウンのある道を走る。

前方のロケット発射場を望むことができるロケットの丘。
見晴らしのよい丘の上にある。

岬の先端にあるロケット発射場。
打ち上げ日の深夜に近くのロケット組み立て棟から移動される。

ロケット発射場付近は一般人立ち入り禁止。ゲート封鎖されて中に入れない。

施設内を見学には施設案内ツアーの事前予約が必要。許された施設のみバスで移動して見学できる。専属のガイドさんが詳しく説明してくれる。

2020年10月現在、施設案内ツアーは休止中です。
 
液体燃料が入れられたタンクローリーが停められていた。
特に目立った動きはなし。
立ち入り自由の海岸で記念撮影。
何もない島の岬に建設されているロケット発射場。自然のなかの人工物に違和感を感じる。
正門方面には戻らずにそのまま宇宙センターを抜けて、遠回りしてねぐらのキャンプ場に戻ることにした。
アップダウンで徐々に体力を削られる。
途中にあった蕎麦畑。
雨に霞んでいる。焼酎用だろうか。それとも食べる蕎麦用?
周囲には全く人がおらず、聞くに聞けない状況だった。
そのあと、南種子町の図書館に寄ってからキャンプ場まで戻ってきた。
出発時と変わらず私のテントが張られているのみ。
ロケット打ち上げ間近だというのに、誰も泊まりに来ない。
相変わらず雨は降ったり止んだりを繰り返す。
自転車カバーを掛けておくと風に煽られて倒れるので、カバーを掛けたまま倒しておく。
湿っぽいテント内で晩御飯の準備をする。
テント内で炊飯するとさらに湿気が溜まって不快になる。かと言って狭い前室で炊飯するのは面倒くさい。ベンチレーターを全開にして気分を紛らわす。
食事のあとはキンドルでしばらく読書して、暗くなるとさっさと眠った。
完全な日照不足でキンドルをいじるくらいしか電気がない。こういう時はバッテリー長持ちのキンドルが役立つ。
 
おわり