縄文杉と宮之浦岳をめぐる山旅 2020年冬【1日目】荒川口~縄文杉~永田岳~鹿之沢小屋

こんにちは。からあげです。

 

はじめに

屋久島に来た私は、しばらく麓で待機して登山の機会を待っていた。屋久島の年間降水量は4,400mmを超えて日本一。とにかく雨が多い。毎日のように雨が降り、体にカビが生えそうだった。
朝は雲ひとつなくスッキリと晴れていたのに昼過ぎになると山向こうからモクモクと雲が湧いてきて大粒の雨が降り出す、というのは屋久島ではよくある。洗濯物を外に干したまま出かけるのは無謀。そして常に合羽は携帯する。
辛抱強く待機していると、ようやく天気が安定し絶好の登山日和がやって来た。

今回の登山の目的は宮之浦岳縦走。決して日本百名山に登ることが目的ではない。以前から南の島の山に興味があった。
今回は待ちに待った久しぶりの好天、なのに日帰りでは勿体ない。勿体なさすぎる。そこで山小屋で泊まって1泊2日の周回コースにすることにした。屋久島には無人の避難小屋が整備されていて通年宿泊できる。しかも無料で。
楠川(くすかわ)から出発して白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)~縄文杉~宮之浦岳~尾之間(おのあいだ)に下山して温泉に入ってから帰るという、私が考えるもっとも贅沢な縦走コースだと1泊2日では忙しない。できれば早い時間に下山してゆっくり温泉に浸かりたい。

今回の好天はもって2日。

高性能な天気アプリと日々の観測で、洗濯物を干したまま登山に出かけられるくらいの自信があった。

荒川口からトロッコ道を歩き、縄文杉~宮之浦岳~淀川入口までのコースにすることにした。自転車で行くと登山口にたどり着いた時にはすでに疲れ果て、登山する気力が失われてしまう可能性が大いにある。そこで、やむなくバスに乗って登山口に向かう。

登山ルート

1日目 荒川口~縄文杉~永田岳~鹿之沢小屋(泊)
2日目 鹿之沢小屋~宮之浦岳~淀川入口~紀元杉

 

1日目(荒川口~縄文杉~永田岳~鹿之沢小屋)

早朝5時30分ころ登山口の荒川口バス停でバスを降りる。
まだ夜明け前で周囲は真っ暗。

バスの乗客は私を含めて4名。ガイド1名と客の若い女性1名。片言の日本語を話す怪しげな外国人が1名、そして自称探検家のおかしなおっさん。みな荒川口で降りると、明るい照明が灯る休憩所に吸い寄せられていった。

ベンチの上にバックパックの荷物を並べて点検する。防寒着、ポンチョ、自炊道具、食料、スマートフォン、コンパス、地図、ヘッドランプなど必要なものはすべてOK。忘れたものがあれば、予定を変更することも考えなければならない。

よし準備は整った。みなより一足先に出発することにしよう。
ドアを開けて暗闇の中に踏み出した。

荒川口から大株歩道入口まではトロッコ道を歩く。

トロッコ道は屋久島森林管理署が管理する森林鉄道で、トイレの保守管理のために現在でも使用されている。枕木の間に板が渡されて木道になっていて歩きやすい反面、単調で飽きやすい。
シーズンオフは登山者が少なく木道が滑りやすくなっているので注意したい。また一部の橋には欄干ないので、谷底への転落に注意。

橋を渡ってすぐのところにある素掘りのトンネル。照明が点いて明るくヘッドランプ要らず。

淡々とトロッコ道を歩く。途中、バスで一緒になった外国人に追い抜かれる。

その後、抜きつ抜かれつしているうちに自然と一緒に歩くことになる。英語での会話でフランス人であることが判明した。
外国人観光客が増えた現在、日本にいても英語で話す機会が多くなった。私は暇そうに見えるのか、たびたび道を聞かれる。道を聞きたいのはむしろこちらの方。

大株歩道入口まで続くトロッコ道はゆるやかに高度を上げてゆく。
夜が明けて明るくなり周囲を見ることができるようになったものの、景色が単調ですでに飽きてきた。
荒川口より縄文杉日帰り往復は帰りが苦痛になる。以前歩いて嫌になった。ガイドは客を飽きさせないようにするのがさぞかし大変だろう。

時間と体力に余裕があれば、白谷雲水峡に下った方が断然面白い。宮崎駿の映画「もののけ姫」に出てくるような苔むした森が広がり見応えがある。せっかく屋久島まで来たのだから、もののけの森は見た方がいい。

途中にある引き込み線。単線には欠かせない施設だ。

大株歩道入口にあるトイレ小屋

トロッコ道終点にある水洗トイレ。見た目は立派な山小屋。こんな奥まで電気を引いてきて照明や汚物処理に使用されている。

設置された塩ビパイプから出ている水がうまい。冷たく味がまろやか。
屋久島は水が豊富で、山の斜面から水が出ている箇所が多く、飲水に困ることは全くなし。携帯する水の量を減らせるので楽に歩ける。

ここでしばしの休憩。フランス人相手に片言の英語で会話する。身振り手振りと単語だけでも、コミュニケーションしようとする意思があればなんとかなるもんだ。

トロッコ道を離れて大株歩道に入ると、急な上り坂が始まる。ここからが本番だ。
屋久島の登山道は「歩道」と呼ばれているが、通常の登山道名称に惑わされてはいけない。

雨が多い屋久島では合羽は必須アイテム。ほかには荷物を入れるザックと歩きやすい登山靴。合羽・ザック・登山靴の3点セットは、島内のレンタル店で借りられる。(ただし2時3時からの早朝営業はしていないので前日に借りておく必要あり)
縄文杉目当ての観光客は、普段登山をしない人が6割だとか。そうした登山しない人のためにレンタル店がある。1回限りの登山なら、買うよりレンタルした方が得だし資源の節約にもなる。

ウィルソン株

屋久杉の大きな切り株。アメリカの植物学者「アーネスト・ヘンリー・ウィルソン 」にちなんで名付けられた。内部は大きな空洞になっていて入ることができる。

中には小さな社あり。

切り株の中から空を見上げると、切り口がハートマークに見える場所がある。相棒が写真を撮る間に中をうろついていたら偶然見つけた。

立派な屋久杉

島内には屋久杉の巨木が点在している。これは大王杉。

木の根のトンネル

まるで小人になったような感覚に陥る。

 

縄文杉(Jomon-cedar)

縄文杉に到着。

以前、雨の日に来たことがあり、今回で2回目。
晴れているとまた違った印象を受ける。雨の日の方が神秘的に見える。

少なくとも樹齢4,000年以上と言われる縄文杉。一説では樹齢7,000年とも言われるそうだが定かではない。現在確認されている屋久杉では最大のもの。

樹高25.3m、胸高周囲16.4m

縄文杉周辺は植生保護のために木道やウッドデッキが整備されている。
登山者はデッキ上から見学することになる。
混雑防止のためウッドデッキ上での食事は禁止。

周辺はドローンも禁止。相棒がザックからドローンを出して撮影を始めようとしたので、「No drone!」と言いつつ張り紙を指差して止めさせた。人がやって来ると面倒なことになる。1泊2日のわりにはやけにザックが大きいと思っていたら、ハードケース入りのドローン機材一式を持っていた。ほかにはニコンの一眼レフカメラに替えのズームレンズ、重量2kgはあると思われる大きな三脚。GoProも持っていた。

縄文杉を過ぎたところにある立派な休憩用の東屋。
大雨になったときに逃げ込める。
ここでこっそり泊まるのもいいな、などと妄想しながら通り過ぎる。

 

高塚小屋(Takatsuka-koya)

縄文杉から15分ほどで高塚小屋に到着した。
マッチ箱のような小屋。新しく建て直されていてそれなりに快適そうに見える。肝心なのは宿泊者の数。縄文杉にもっとも近い山小屋で夏山シーズンは混雑は必至だろう。

鉄骨・木造
収容人数 約20人
トイレあり 
水場 縄文杉の下
テントサイト あり

 

奥に上下二段の板の間あり。手すり付きの階段があって、上段でも上り下りしやすい。
各階に窓があり、明るくて雰囲気はよい。

小屋から少し離れたところにあるトイレ。
汲み取り式のトイレが一つ。

山では早飯早糞が基本。早めに起きて済ますか、早立ちしてほかのトイレでした方がいいだろう。もしものときのために携帯トイレがあると安心できる。

遠目で小屋を写す。
小屋建て替えのときに枝払いや伐採されたためか、日当たりがよく小屋内部のカビは少ない。
あと数年経てば、小屋は木々に囲まれて日当たりが悪くなるだろう。

 

面白い木

細い木が合わさって1本の太い木のようになっている。

 

新高塚小屋(Shin-takatsuka-koya)

いきなり木の陰から現れる周囲に溶け込んだ小屋。名前とは異なり、高塚小屋よりこちらの新高塚小屋の方が古い。
日当たりが悪く小屋の中はカビだらけだ。

高塚小屋から歩いて1時間15分のところにある。混雑する時期はここまで来た方が無難。小屋とテントサイトが広くて混んでいてもなんとか泊まれそう。

木造
収容人数 約60人
トイレ あり
水場  あり
テントサイト あり(広いウッドデッキ)

 

小屋入口

入口に立つだけでカビの臭いが鼻につく。

小屋内部のようす

中央の通路を挟んで両側に2段の板の間あり。
垂直はしごのため、上段は上り下りしづらい。

奥から入口を見たようす。

入ってすぐに板の間あり。中は土足禁止。

壁はカビだらけ。

ここで泊まるときは、早めに来て窓を空けて換気し、雑巾で拭き掃除しておいた方がいい。
体を悪くしてしまいそう。

トイレの数が多いのは非常に助かる。冬季は1つのみ開放。

段付きのウッドデッキ

テントサイトを兼ねているようす。ペグが使えないので自立式のテントが必要。
凸凹で寝心地は悪い。

ウッドデッキのほかにテントを張れそうな場所がいくつかあり。
ここは狭い場所でも設営できるツエルトの方がよさそう。

水場はウッドデッキの奥にあり。
雨の多い屋久島だけあって、冬季でも水量は豊富。

 

分岐には道標がしっかりと整備されているが、道迷い防止のために登山地図とコンパスは持ちたい。
思い込みが遭難につながる。現在位置の確認はこまめに。分岐では必ず行いたい。

森が深い屋久島では、用を足すために登山道を離れたときに道に迷う人が少なくないという。
太陽が出ていないと方向感覚が狂いやすい。見られるのが恥ずかしいからと、森の奥深くまで分け入ると戻るに戻れなくなる。トイレのほかにいくつか携帯トイレブースが設置されているので、特に女性は携帯トイレを持って行くことをおすすめする。

 

高塚小屋からは尾根沿いの道を歩く。森が深く視界は効かない。
景色が見えるまでしばらくの我慢だ。

大株歩道に入ると相棒のペースが一気に落ちた。その後もペースは一定せず非常に歩きにくい。
もう少し歩く速度を落として一定ペースで歩いてはどうか、とアドバイスしても聞く耳を持たず。こういう時片言の英語しか話せないと意思疎通ができなくて困る。

新高塚小屋を過ぎたところで相棒と分かれて別行動をとることにした。

木々の間から初めての宮之浦岳が見えた。

麓からは前岳に遮られて宮之浦岳を見ることができない。屋久島では海の近くに連なる山を前岳と呼ぶ。

岩の上の天然の展望台。

視界がひらけて景色を存分に楽しむことができる。岩の上でしばしの休憩。

山陰から見える宮之浦岳。

まだまだ先は長い。

小杉谷方面を見下ろす。
おそらく2020年1月中では最高の晴天。この日は海までよく見えた。

縦走路の右前方に見えて来たのが永田岳(ながただけ)。
本日は宮之浦岳には登らずに手前で永田岳方面に折れ、鹿之沢小屋(しかのさわこや)で泊まる。
宮之浦岳を越えてしまうと、次は石塚小屋か淀川小屋までとかなり長くなる。贅沢を言えば宮之浦岳と黒味岳の間のどこかに小屋が欲しい。高塚小屋と新高塚小屋は近すぎる。

ビャクシン岩(坊主岩)

遠くからでも目立つ大きな岩。現在位置を知るうえで役に立つ。

日陰部分に凍結箇所あり。2020年冬はまれにみる暖冬で、宮之浦岳周辺には積雪はほとんどなし。トレランシューズでも難なく歩くことができた。

例年多いところでは1~2mほどの積雪があり、アイゼンは絶対必要とのこと。このとき携帯していたのは自作のチェーンアイゼンだったので、雪が深ければ途中で引き返そうと思っていた。

次第に木の背丈は低くなり、周囲は笹に覆われるようになる。奥は宮之浦岳。
贅沢な空中散歩の始まり。

山の形は宮之浦岳より永田岳の方が魅力的に見えた。ついつい目を奪われてしまう。

よそ見はほどほどに、足元を見て歩くように。はい、分かりました。

平石と呼ばれる大きな岩。
休憩にぴったりな場所。

笹藪の中からひょっこりと頭を出して周囲を窺う鹿。

屋久島の野生動物はどれも小型。気温が高くて雨も多く食料は豊富。たくさん食いだめして大きくなる必要がないので小さいのだとか。途中で出会った営林署の人にそう聞いた。

笹に囲まれた道をゆく。

分岐に到着。

宮之浦岳山頂までもう少し。だが先ほども書いたとおり本日は宮之浦岳には登らず、永田岳を越えた先の鹿之沢小屋で泊まる。
時間はまだ1時前。時間の余裕がありすぎる。頑張れば淀川小屋まで行けないことはないが、忙しないし、急に予定を変更すると小屋で一緒に泊まることになっていた相棒が心配するかもしれない。

ここはゆっくり行こう。何も慌てることはない。

分岐から少し下ってから登り返すことになる。
徐々に近づいてくる永田岳。そうだった自分が歩いているんだった。などと時々頭がおかしくなる。

下ってゆくと、雪解け水で泥濘んだ場所あり。

まるで春。全然冬らしくない。環境破壊による気候変動で異常気象が当たり前になった現在。気を抜くことなく常に警戒せねばならない。冬季は大雪に注意が必要だ。

永田岳に取り付くと最後の登りが始まる。

山頂直下の岩場

踏み跡が乱れていて正規のルートが分かりにくい。
ガスに巻かれると、道に迷いやすくなるので注意したい。

永田岳山頂に到着する。

縄文杉からは相棒のフランス人と屋久鹿くらいしか見ていない。
静かな山頂で一人くつろぐ。

宮之浦岳を望む。

青々とした山がどこまでも続く。洋上に浮かぶ山とはとても思えない。
耳をすませば、聞こえてくるのは風で揺れるサラサラという笹の音のみ。九州本島から離れた屋久島は静かでいい。本州の山にはない静けさがある。

静かな島の環境を保つためにも、屋久島空港滑走路の延伸は止めにして欲しい。ジェット機の爆音は屋久島には似合わない。

 

永田岳から鹿之沢方面に下っているところ。
山頂でゆっくり休憩したものの、時間はまだ2時前だ。
のんびりゆっくり下りてゆく。

ところどころ木のトンネルを通る。踏み跡がはっきりしていて迷うことはなし。

ローソク岩

見た瞬間に分かった。屋久島は奇岩の宝庫。

またもや屋久鹿が現れた。
警戒心はさほど強いわけではなく、静かに歩いていると道でばったりと出会うことがある。

たいていむしゃむしゃと葉っぱを食べている。

ローソク岩から20分ほど下ると、鹿之沢小屋に到着した。
小屋が近くなると、沢の水音が聞こえてくる。

 

鹿之沢小屋(Shikanosawa-koya)

レンガ造り
収容人数 約20人
トイレ あり(小屋から歩いて3分の離れた場所にあり)
水場 あり(小屋のすぐ近く 大川源流)
テントサイト あり(小屋の前の広場)

 

小屋前の広場

雪解け水で泥濘んでいる。

小屋の入口は木製の内開きのドアあり。壊れた引き戸のレールが残されている。

小屋の壁はレンガ造り、屋根はトタン葺き。

ドアを開けて小屋の中に入る。
中央が土間で左右に2段になった板の間がある。

土間中央にある囲炉裏。フタを開けると中は灰でいっぱいだった。
小屋に薪はなく、最近使われた形跡はなし。

2段式の居住スペース

上段は垂直ハシゴを使って上り下りする。

下段のようす

窓はなく昼間でも薄暗い。

上段のようす

奥に明かり取りの窓あり。

小屋に入って右手の垂直ハシゴは傷んでいた。

トイレは小屋から永田方面に歩いて3分ほどの離れた場所にあり。

トイレに続く道。足元が悪いので夜間や悪天候時は注意したい。

ぽつんと森の中にあるトイレ。
汲み取り式で一つのみ。もちろん備え付けの紙はなし。

水場は小屋の裏にある大川源流。
水量は豊富でとても綺麗。川底がはっきり見える。

 

小屋周りのチェックが終わったところで、小屋前の広場で玄米ごはんを食べる。
朝炊いたものをジップロックに入れて持ってきた。

玄米は腹持ちがよく歩いても腹が減らない。

今回の登山で履いていたのは、アシックスのトレイルランニングシューズ。
「GEL-VENTURE 6」というモデルでお手頃価格。通常より1.5cm大きいサイズにして中敷きを1枚追加して履いている
少しでもグリップを良くするために新しいものを履いてきた。

ロングトレイルをきっかけに軽量化に目覚めると、軽装で登山をするようになる。以前は重たいオールレザーの登山靴を好んで履いていた。

 

待てども待てども相棒はやって来ない。
すでに4時前で日没は近い。次第に心配になってきた。

夕食を食べることにした。
今回の主食はラーメン。大麦を追加して増量する。

今回の西日本の旅ではSOTOレギュレーターストーブ フュージョンST-330を持ってきた。
分離式でカセットボンベ仕様のストーブ。すり鉢状のバーナーヘッドで風に強く、レギュレーター搭載で寒さにも強い。

このストーブについては後日詳しく紹介することにする。

 

夕食は具だくさんのカレーうどん。カレーうどんにレトルトカレーを追加した。
寒い時は体が温まる。別にカレー好きというわけではなし。

好きな食べ物は鳥の唐揚げ。この世でこんなに美味いものはない。

日没後、食事の後片付けをしていると、ようやく相棒がやって来た。
なんでもドローンで撮影していて遅くなったのだとか。心配させやがって。

撮影した映像をスマホで見せてもらうと、鳥になったような景色が見られた。ドローンの空撮も悪くない。

鹿之沢小屋はネズミが出るということなので、食料などの荷物は天井からロープで吊ることにした。
野生動物を甘くみるとあとで泣くことになる。
大事な自作のバックパックに穴を空けられるのは一度でたくさん。二度とゴメンだ。

板の間にリッジレストを敷いてモンベルのダウンシュラフ(#2)と自作のインナーシーツに包まって眠った。久しぶりの登山で気分が高揚していたわりに、相棒がいて心強かったのか、朝まで熟睡したのだった。

 

後編につづく