タイヤサイドが裂ける酷いパンクをした時の応急修理法

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こんにちは。からあげです。

 

今ではブログのいいネタができて良かったと心の底から思えるが、パンクした当時はやり場のない怒りと不安で頭が爆発しそうになっていた。ホタテ貝を踏んでタイヤサイドが裂ける。嘘のようで本当の話。
滅多ない酷いパンクの状態から自走できるように現場で応急修理してその後もツーリングを続け、無事に家まで戻ってきたことを詳しく説明してゆこう!

 

ロングツーリングに備えてタイヤを新調

2018年の年明け早々、初めてのスポーツ自転車を手に入れて、海外ツーリングに行こうと息巻いていた私だが、冷静に考えてみるとパンク修理ができるのかも怪しい状態だった。
言語が通じず、自転車修理も満足に出来ないのに、海外に行っていいものか?何度も何度も自問自答した。

頼れるのはお金だけ。

会社を辞めて自営業になったのはいいが、未だ低収入で蓄えは減少の一途を辿っている最中だ。
そんな中、海外で大きなトラブルに見舞われれば、100万単位の大金が失われてゆくことだろう。
喉から手が出るほど欲しいお金を、自ら捨てに行くようなことは出来ない。そう思ったので、初年のツーリングは北海道に行くことにしたのだった。

 

北海道は3年前に車中泊をしながらあちこちを周ったため、ある程度の土地勘はある。初めてのロングツーリングには打って付けだ。
今回も自転車でただ走るだけではなく登山もしたい。
登山口までのアプローチは、長い未舗装の林道を走る必要があるのは分かっていた。

購入したPanasonicのランドナー OJC4に標準で付いていたのは、PanaracerのTourerという26×1.5インチのタイヤだった。
ツーリング向きのタイヤではあったが、1.5インチと細めのため、長い未舗装の林道走行には不安があった。ただでさえ、北海道は舗装された道路でも、路面状態が悪いところがある。

そこで、幅広のタイヤに履き替えるついでに、世界一周サイクリストに絶大な支持を得ているマラソンプラスというタイヤに替えることにした。

 

シュワルベ マラソンプラス 


SCHWALBE  MARATHON PLUS

最高位の耐パンクベルト(5mm)を採用してデビュー後10年を超えるロングセラー。摩耗に強い”エンデュランスコンパウンド”と転がり抵抗の少ないトレッドパターンを採用し、荷物を積載したロングツーリングから電動アシスト自転車での普段使いまで安心してご使用いただけます。

株式会社ピーアールインターナショナルHPより

 
 
驚異の耐パンク性能を誇るマラソンプラス。26×1.75サイズで重さは995gと普通のタイヤに比べてかなり重たいが、滅多にパンクしないこと、15,000km以上は持つという抜群の耐久性の方に魅力を感じたのだった。
不意のタイヤパンクで、せっかくのツーリングが台無しになってしまうかもれない。そう考えた私はマラソンプラスを迷いなく選択した。

マラソンプラスさえ履いておけばパンクしない、楽観かつ安易な考えがパンクするまで、一度も私の頭を離れることはなかった。

 

タイヤがパンクするまで

6月11日に苫小牧港に上陸し、だいたい海岸線を時計回りに走って、7月19日日本最北端の宗谷岬に到達したのだった。
道中、リアキャリアのビス1本を紛失したくらいで、大きなトラブルもなく順調な旅だった。

そんな順風満帆なツーリングの途中、突如おっさんに悲劇が襲う!

7月22日、道東の雄武(おうむ)手前の海岸線の道を走っていた時、前方不注意で道路脇に落ちていたホタテ貝を自転車で踏みつけてしまった。痛恨のミス!

道東はホタテ貝の養殖が盛んで、養殖いかだから水揚げされたホタテ貝は、水産加工場でむき身にされて出荷される。その水産加工場で大量に発生する貝殻は、トラックに積まれ郊外の処分場に運ばれる。トラックで運ぶ際に風で飛ばされたホタテ貝が道路脇に落ちているのだ!

道路端に落ちているホタテ貝

危険極まりないホタテ貝。自転車で踏むと割れて端がナイフのように鋭利となる。

道路脇の空き地にうず高く積まれたホタテ貝

このあとどのように処分されるのかは知らない。

 

タイヤがパンクする数日前から、ところどころに落ちていたホタテ貝を見ていて、注意して走らねばならないなあと思っていた矢先の出来事だった。

ホタテを後輪で踏んだ瞬間、タイヤがパンクして一気に空気が抜けてドンという衝撃を受けた。
私はすぐさまブレーキを掛けて停止し、その場でタイヤのようすを見た。

ホタテ貝を踏んで痛恨のタイヤパンク!!
こんにちは。からあげです。 これまで天候以外は、大きなトラブルもなく順調に進んでいた北海道ツーリングだが、今日痛恨のパンクをしてしまった! しかもホタテ貝でだ!漫画のようで本当の話し。 耐パンク性能が高いシュワルベのマラソンプラス...

 

タイヤパンクの状況

どう見ても間違いようがないパンク。

自転車を押して歩道に行き、タイヤのダメージを詳細にチェックしてみることにした。
まだパンクのショックとパニックから立ち直れていない状態で、おっさんは悪態を吐きながら自転車を見るのだった。

マラソンプラスの耐パンク性能を過信しすぎていたため、余計にパンクした事実に打ちのめされていたのだった!

パンクが夢であって欲しい!

心の中で何度そう思ったことか。しかし、目の前の現実は、リアタイヤの空気が抜けてペチャンコに潰れているというものだった。

裂けたタイヤサイドを確認すると、切れ味の良いナイフでバッサリと切ったようになっていた。
これを見ただけで、チューブ交換したくらいでは自走出来ないことが分かった。

これでは新品のチューブに替えたところで、空気を入れれば裂け目からチューブがはみ出て来るだろう。そんな状態で走れば、間違いなくすぐにパンクする。

マラソンプラスを過信していた私は、予備のチューブは1本だけしか持っていなかった。
なんというバカさ加減だろうか。
確実に自走できる状態にしてから、チューブを交換しないと、全くの自走不可能となってしまう。

自走不能となれば、余計な費用が出てゆくことになる。来年の海外ツーリングの前に、国内で無駄な出費をすることは避けたい。さて、どうしたものか?

徐々に冷静さを取り戻していたおっさんは真剣に考えたのだった。

サイドバッグとベアキャニスターを取り外して、自転車を倒立させてから、リアタイヤを取り外した。

サイドが裂けたタイヤは、どう見ても最悪な部類のパンクに思える。しかし、トレッド面まで裂けて完全に切れてしまったわけではない。いつものバックパックや靴を修理している時のように、糸で縫えば自走可能な状態となるかもしれない。

ダメ元で修理するだけでもやってみよう!

タイヤを取り外してチューブを確認したところ、案の定大きな穴が空いてしまっている。
これは交換が必要だ。

 

現場での応急修理

小雨が降るなか、ポンチョを着て歩道の脇で修理作業を行っていた。
ちまちまと針と糸で縫っていると、再び怒りがこみ上げて来る。

なんでこんな目に遭わなければならないのだ!

隣の水産加工場から聞こえてくる物音で冷静さを失いかけるが、おっさんをなんとか宥めすかして修理を続けたのだった。

怒っても事態は好転しない。いや、圧倒的に悪い方向に転がって行くだろう。ここはじっと耐えて作業するしかなかった。

応急修理に使用したのは、帆布用の太い針と丈夫な麻糸。
こういう時のために、いつも補修道具入れの中に入れてある。

裂けたゴムを縫い合わせてゆくと、なんとか穴が塞がってホッとした。
これならなんとかイケるんではないか、そういう明るい兆しが見えはじめて来たのだった。

縫った麻糸をそのまま晒しておくのは、耐久性が落ちそうな気がしたので、いつものように瞬間接着剤で固めておいた。

これならちょっと擦れたくらいでは切れることはない。

内側から見たようす

こちら側から見ると、結構雑な作業に見える。
しかし、当時の私はこれで精一杯だった。

内側からは瞬間接着剤を塗らず。

パンクから修理完了までおよそ1時間半。実に濃密な時間だった。

絶望の淵から無事生還を果たしたおっさんとOJC4。しかし、まだまだ安心は出来ない。ここからが本番だ!

とりあえず走って町まで行こう。小さな集落の中では、何をするにも不便極まりない。

新しいチューブにしてタイヤを取り付けた。
応急修理完了したあとの外観。

角度を変えてもう一枚。
あまり空気を入れすぎると、縫った場所が裂けるかもしれない。そう思った私は控えめに空気を入れておいた。

とりあえず、これなら自走はできそうだ。

 

チューブの修理

その後、恐る恐る自転車を走らせて雄武(おうむ)の町にやって来た。
現場で思いつきで行った応急修理だが、なかなかイケる。
道の駅に着くと、安全圏にやって来たと思いホッとしたのだった。

それでもまだ油断は禁物だ!この後、再びパンクしないとも限らない。
今、手持ちのチューブは、大きな穴の空いているものしかない。
ダメ元でパッチを当ててみると、辛うじて穴が隠れてくれた。そこでチューブのパンク修理を行うことにした。

パッチとチューブにゴムのりを塗って十分乾燥させてから、2つを貼り合わせる。
しっかりとくっつくように、トレランポールの先で叩いておく。

貼ったパッチのようす

しっかりとくっついて剥がれてくることはない。

水に沈めて空気の漏れがないか確かめる。

ヨシ!どこにも漏れはない。

空気を抜いてからキレイに畳んで予備として持っておくことにした。
早めに替えのチューブを手に入れるとしても、替えのチューブは持っておいた方がいい。
いくら信頼性に欠けるものでも、ないよりは遥かにマシだ。

こうして予備チューブを手に入れて、少しだけ気持ちに余裕が出てきたのだった。

 

裏側からゴムパッチを当てる

雄武でチューブの修理を終えてから、およそ20km離れた興部(おこっぺ)までやって来た。
到着したのは昼ころ。朝方のパンクで時間にかなりの余裕があった。

ここでしばらく休んでいると、泊まってゆく気になった。
興部の道の駅の隣の公園には、客車を改造したライダーハウスがあって無料で宿泊できる。

この日は、午後から続々とライダーがやって来て混雑し始めたこともあって、管理人さんに無理を言って外でテントを張らせてもらったのだった。

 

パンク箇所の応急修理をしたのはいいが、あとで考えたら修理が不完全に思えてきた。そこで少しでも丈夫になるように内側からゴムパッチを当てることにした。

タイヤを取り外して内側からゴムパッチを当てたところ。
縫い目の部分が隠れるように貼ってみた。
チューブを修理する時と同じようにゴムのりで貼り付けた。
両方ゴムのため、ピッタリとくっついてくれた。

さらに上からガムテープを貼っておいた。
これで簡単に剥がれることはないだろう。

こうしてパンクした当日、安らかに眠りにつくことができるかに思えたのだったが、酔っぱらいのおじさんに付き合っていて遅くまで寝られなかった。

 

前後タイヤを入れ替える

翌日、朝寝坊して遅い時間に起きると、晴天の青空が広がっていた。
今すぐにでも、テントを撤収して出発したい気分だったが、昨晩おじさんから言われたことが気になった。

パンクしたタイヤは、負荷の軽い前輪にした方がいいのではないか?

長年ロードバイクに乗っているだけあって、アドバイスは的確だった。私の心の隅に小さくあった不安が徐々に膨らんできて、今にも爆発しそうなほどになってきた。
面倒臭がってこのまま自転車を走らせて、無人地帯でタイヤがバーストしたら、完全な自走不能な状態となる。想像しただけで恐ろしくなった私は前後のタイヤを入れ替えることにしたのだった。

タイヤとチューブを外してキレイにリムを拭いたあと、チューブはそのままの位置、タイヤのみ前後を入れ替えて組み付けた。
驚異の耐パンク性のマラソンタイヤシリーズは、ワイヤービートでかなり硬い。プラスチックのタイヤレバーを使っていると、力を加減しないと折れそうになる。

無事タイヤの前後入れ替え作業を終えた私は、意気揚々と興部の町を出発したのだった!

 

予備タイヤを手に入れる

知床峠を越えて羅臼(らうす)の町に辿り着いた私は、羅臼温泉野営場に5日間滞在して、体の休養と自転車パーツの受け取りを行うことにした。Amazonならコンビニ受け取りが可能!

途中の網走の町で予備タイヤを手に入れようと、ホームセンターを覗いてみたが、ママチャリ用のワイヤービートのタイヤしか見当たらなかった。自転車屋さんもあったが、敷居が高くて寄れず仕舞いだった。

ワイヤービートのタイヤは何がイケないのかというと、折りたたみができなくて不便なこと。
少し高級なケブラー繊維のビートのタイヤだと折りたたみできる。

Amazonで予備チューブ2本、予備タイヤ1本、コネクティングピンなどを注文して受け取ることが出来たが、肝心の予備タイヤだけは直ぐには受け取ることが出来なくて、わざわざ先の中標津(なかしべつ)の佐川急便の営業所まで行って受け取ったのだった。

中標津で予備タイヤを手に入れろ!
こんにちは。からあげです。 もう少し羅臼に滞在してゆっくりしたかった気もするが、Amazonで注文したタイヤの受け取りがあるため、荷物をまとめて出発することにした。折りたたむことができるフォールディングタイヤなのに、なぜ羅臼のクロネコ...

 

パンク修理した箇所の状態は、なかなか良好で直ぐにはパンクしそうになく、予備チューブ2本とタイヤ1本を手に入れたことで、以降は安全にツーリングを継続できるようになった。

 

リヤホイールに違和感

パンク修理箇所のその後の経過は良好で、順調に旅を続けていたのだが、羅臼の町を出発して根室方面に走っている途中で、リヤホイールに違和感を感じるようになった。

一定の箇所に来ると、僅かな衝撃を感じる。始めは気のせいかと思っていたが、低速で走って状態をチェックすると、間違いなく衝撃を感じる。
ひょっとしてパンクした衝撃で、リムが歪んでしまったのではないか?そう思って先行きに暗いものを感じていた。

一度は些細なことは気にせず走ろうと思っていたが、気になり出すと徐々に不安が膨らんで来て、夜も眠れなくなるくらいになるのだった。生来気の小さい私は、一旦気になり出すとどうしようもなくなってしまう。

それなので、霧多布岬のキャンプ場に滞在する機会にリヤホイールの点検を行うことにした。

タイヤとチューブを外したホイールを再び付けて回してブレがないか点検する。
何度回して見ても、ブレているようすはなし。

あの程度の衝撃で歪むようなリムでロングツーリングなんてできるはずがない。OJC4は大陸横断も可能な自転車としてPanasonicが売りに出している。

実際、リムは中空の二重構造、スポークはステンレス製の36本で、ちょっとやそっとの衝撃では歪みそうにない。

僅かな衝撃を受けるのは、バルブがある場所だった。まさかリムテープが2重になって段差があるからか?

段差1mmにも満たないリムテープが衝撃の原因となるわけがない。

リムテープを外してリムの溝を点検してみたが、どこにも衝撃となりそうな要因は見つからなかった。

その後、チューブとタイヤを付けて丁寧に組み立てて、テスト走行をしてみた。
すると、リヤホイールの違和感はなくなって、スムーズに走れるようになった。

原因は、チューブにシワが入っていたためと思われる。
興部で何度もタイヤを付け外ししている際、だんだん雑になってきて、チューブを折り曲げて入れてしまったようだ。

これでリヤホイールの違和感が解消されて、ようやく気持ちよく走ることができるようになった。

パンクから2週間経過、走行距離およそ800km

霧多布岬のキャンプ場でのようす

修理箇所に目立った劣化はなくて大丈夫そうだった。

角度を変えてもう一枚

トレッド面の傷みも進行せず。

 

修理箇所の傷みが進行

パンクから1月経過、走行距離およそ2,000km

その後、順調にツーリングを続けて、襟裳(えりも)岬手前の黄金道路を走ってる時に、いつものようにタイヤの修理箇所を見ると、僅かながら裂け目が広がっているような気がした。
修理箇所の状態が良いのをいいことに、空気圧を高めに入れていた。高い空気圧が傷みを進行させる要因となったのかもしれない。

タイヤのパンクという悪夢のような出来事から1月経ったころ、タイヤの修理箇所を点検するのがすでに日常となっていた。少し前からおかしいと感じていたが、今ハッキリと分かる。

傷みが進行していると。

別の角度からもう一枚。

修理箇所は通常走行ではなんら問題はないため、峠の下りからでもノーブレーキで下ったりしていた。

傷みの進行に気づいてからは、怖くなっていつものようにスピードが出せないようになった。このまま放置すれば、縫い目が裂けて再び自走不能になるかもしれない。幸い予備タイヤがあるので、非常に気楽なものだったが。

 

再度修理を行う

傷みの進行に気がついたこの日は、日高山脈南部にある楽古(らっこ)山荘まで来ていた。
3時過ぎに着いて宿泊と翌日の登山の準備を整えていたのだった。

早い夕食を済ませて物思いに耽っていると、急にタイヤの再修理をしたくなってきた。
思い出したら止まらない性格なので、さっさとやってしまうことにした。

小屋の薪ストーブを焚いている最中で、温かい小屋の中に入れば落ち着いて作業できる。
玄関口の軒下タイヤを外して、フロントタイヤのみ屋内に持ち込んだ。

外は雨が降っていてかなり寒い。
コンクリート敷きの玄関で作業を行った。
小屋に来るまでに未舗装の林道を走ったため、泥まみれになっている。
外の水道で洗ってキレイにしてから持ち込んだ。

再修理前のようす

タイヤを外した状態だと、裂け目は広がっていない。

角度を変えてもう一枚。

内側から手で押さえると、トレッド面内部に内蔵されている5mmのパンク防止帯が見える。
この時初めて気がついたのだが、トレッド面が裂けているのは外側のみで、内部のパンク防止帯は裂けていない。

糸で縫い合わせて修理することができたのは、パンク防止帯が切れなかったお陰だった。
トレッド面の縫い合わせは、タイヤ溝がかなり深くない限り、距離を走らないうちに切れてしまうだろう。念には念を入れて、補修用に丈夫な針金を持っておいた方がいいかもしれない。
 

内側から貼ったガムテープのようす

劣化はほとんどなし。
再修理を行う前に、ガムテープだけは剥がしておいた。写真はないが、外観上ゴムパッチに剥がれはなかった。

再修理は、そのまま上から行った。一回目のものを外すと逆に強度が落ちるような気がした。
今回はトレッド面近くを重点的に縫っておいた。

修理道具は同じく帆布用の太い縫い針と丈夫な麻糸。

今回はゴムパッチとパンク防止帯の上からも縫ったので、力を入れて作業する必要があった。
針を貫通させて抜き出す際は、携帯ナイフのペンチを使用した。
馬鹿力でもない限り、素手では厳しい。

縫ったあと、瞬間接着剤で固めておいた。

角度を変えてもう一枚。
若干トレッド面に被っている。

修理前と同じように、内側のゴムパッチの上からガムテープを貼っておいた。
ヨシ、これでいいだろう。

翌日、楽古岳登山を終えたおっさんは、麓に向かってご機嫌で走り出したのだった。

この後、修理箇所が再び傷んでくることはなし。
トレッド面に被っていた縫い目が一部切れたのみだった。

 

ツーリング終了後のようす

北海道・東北のツーリングを終えて山梨の小屋を経て愛知の実家にやって来た。
荷物の片付けを行うと同時に各部パーツの消耗具合を点検した。

パンクから3月経過、走行距離およそ5,000km

飛び出ていた糸の端は切れてなくなり、スッキリした表面となっていた。

再修理後は目立った傷みはなし。経年劣化のみ。

トレッド面と被った縫い目のところが切れていたのみ。
これは致し方ない。
瞬間接着剤で固めていたためか、縫い目が解けてくることはなかった。

トレッド面のようす

 

修理道具

これが修理道具一式。

小さい方のタッパは、主にアウトドア用品の修理道具。大きいタッパの方は自転車の修理道具を入れている。写真には折りたたみナイフが写っていない。

重要な修理道具のアップ

これだけあれば、一通りの身の周り品の修理はできる。

右上の100均の補修シールは使い勝手がいい。あると非常に重宝する。
これは別の機会にねちっこく説明しよう。

100均の瞬間接着剤。

短時間で乾き強度があるため、おっさんが好んで使う接着剤だ。ただ柔軟性がなくなるため、使用箇所は選ぶ必要がある。

縫ったところを保護する目的で、瞬間接着剤を塗布したが、カチカチに硬くなってしまうため、ゴムのりの方が良かったのかもしれない。

今後、同じようなタイヤサイトが裂けることが起きたら、ゴムのりを縫って補強したい。

巻き付けてある糸は、切れにくい丈夫な糸。普通の木綿糸よりかなり丈夫なもの。
縫い針は100均の太めのもの。

これが丈夫な糸。アメリカのPCTを歩いている時にAmazon.comで購入したもの。
凄く丈夫な糸で使い勝手が良かったため、処分せずに持ち帰って来たのだった。

100均の太めの針。

簡単に折れはしないが、紛失するおそれもあるため、念のため2本携帯している。

タイヤを縫う時に使用した帆布用の縫い針。

手芸店で購入したもの。
2本セットのもので、携帯に便利な短い方を使っている。
長さ70mm、太さは1.45mm。

これまでバックパックの修理などに何度も使ってきたが、一度も折れることはなかった。

帆布用縫い針

先っぽのようす

普段の携帯時は、ガムテで作った保護キャップを被せて、他の物品を傷まないようにしたり、怪我をしたりしないようにしている。

これが太めの麻糸。太さはおよそ1mm。細い麻糸を撚ってひとまとめにしてある。
細い糸だと縫い目が裂けてくると思われるので、太めの糸で適度な力で縫い合わせる。

初回の修理の時は少しキツめに縫ってしまったため、縫い目に負担が掛かっていたように思える。

麻糸の他に縫い糸に使えそうなタコ糸。太さは1mm。
綿100%で撚ってあって丈夫。これもタイヤの修理で役立ちそう。

白い糸の方が分かりやすいため、その後の経過を見るには分かりやすいかもしれない。

硬いものを縫う時に役立つのが折りたたみナイフのペンチ機能。

アウトドアマンに絶大な支持を集めるLEATHERMAN。その中でコンパクトで持ち運びに便利なSQUIRT PS4

概ね満足しているのだが、缶切りが付いていないのが残念。今どきの缶詰はほとんどプルトップ式だが、安い缶詰は缶切りが必要な場合もある。使い切ったガス缶に穴を空けるときもあった方が便利。なんだかんだ文句を言いつつも、普段携帯しているのはコイツ。
時々気分次第でビクトリノックスの缶切りが付いたものを携帯している。

 

SQUIRT PS4最大の特徴は、プライヤが付いていること。私は普段ペンチと呼んでいる。
手作業で行うには無理のある針金の加工も難なくこなす。

細めの針金なら、プライヤの奥の刃でカットすることも可能。

便利なガムテープやビニールテープは身の回りの品に巻き付けて、必要な分だけ携帯している。

下はテントポールの補修用ポールにガムテを巻き付けている。使用頻度の高いものに巻きつけると使い勝手が悪くなる。

上は滅多に使わない浄水器のソーヤーミニにビニールテープを巻き付けた。粘着力の強いガムテープの他に弾力性のあるビニールテープは何かと役立つ。

修理参考例

これは10年以上履いているクロックスタイプのサンダル。軽くて気軽に履けるので気に入っている。今回の北海道・東北ツーリングにも使っている。長年の酷使とキツネに齧られてあちこち傷んできている。

裂けてきたところは、細い縫い針と糸で縫って瞬間接着剤で固めて修理してある。
修理して相当年月が経っているが、目立った傷みはない。

 

タイヤ応急修理まとめ

備えあれば憂いなし。日頃から準備をしておけば、いざと言うときにも慌てることはなし。

普段から道具を自作したり、修理を行ったりしているため、裂けたタイヤサイドの修理方法はごく自然に頭に浮かんだ。始め修理箇所が不安に思えたが、次第に修理方法に間違いがなかったことが分かり自信に変わって行った。

一時は自走不可能に思えたパンクも、自分で修理して5,000kmも走ることができている。

トレッド面が完全に切れてしまわない限り修理は可能と思われる。5mmのパンク防止帯がそう簡単に切れるはずはない。今回の酷いパンクでも無傷だった。恐るべしマラソンプラス!

この修理方法で、少なくとも近くの大きな町までは自走できる状態には持っていける。その後、タイヤを新調するか、そのまま乗り続けるかは各自の判断で。

 

今回、パンク修理したマラソンプラスをこのまま使用し続けて、臨終まで看取ってやりたい。そんな気分となっている。来年の海外ロングツーリングに嵌めて行って、限界まで使い切ってやりたい。それが迂闊にパンクさせてしまったタイヤへのせめてもの罪滅ぼしとなるだろう。

 

おわり