カートリッジ式BB(ボットムブラケット)BB-ES300(オクタリンク)の着脱

こんにちは。自称探検家のからあげです。

なぁに~?このからあげ隊長様を知らないだと?無駄に詳しいプロフィールを読んで出直して来やがれ!

 

はじめに

ペダルから入力されクランクに伝達された力を支えるものがボットムブラケット。通称BBと呼ばれるもので、自転車では重要な部品となる。BBが悪いと頑張ってペダルを漕いでも、少しずつ力が失われていく。

2018年夏の北海道は、例年に比べて雨が多く精神修行のような厳しい日々が続いた。カバンの中に入れていたテントは、乾く暇もないほど濡れたままで薄っすらとカビが生えてしまうほどだった。そんな中じっとしていられない質の私は何度も大雨の中を走ったりもした。

ツーリング終盤の帯広では大雨の中を長い時間走り、カッパを着ていてもずぶ濡れになったものだから、やけになって自転車ごと噴水の中に入って遊んでしまう。後になってから冷静になって考えてみると、チェーンオイルやベアリングのグリスなどの油を落とす水は大敵。ましてや高圧の噴水に突っ込むのは論外だということに気づいた。

それなので、家に帰ったら早めに自転車を整備しようと思っていたのだが、帰宅後すぐに新しい自転車に買い替えたため、興味が薄れてしまいしばらくの間放置していた。その件に関してはこれまで散々説明した。もう3度目はいい加減止めにしよう。

それではクランクとチェーンリングの取り外しに続いて、もっとも重要なBBの着脱について。
今回が初めてのBBの着脱であったが、ネットでしっかりと勉強したため問題なく作業を終えることができた。

初めのことは誰にでもある。まだ一度もやったことがないからと言って、他人任せにしていたらいつまで経っても自分でできるようになれない。過去に何度も物を壊している私が言うのも何だが、失敗の積み重ねが大きな成功を呼び込む。

ヨシ、あなたもレッツチャレンジ!

 

BBの着脱に必要な道具

BB抜き出し工具

カートリッジ式BBの着脱には、専用の抜き出し工具が必要となる。
シマノ純正では、TL-UN74-STL-UN66の2種類がある。BB取り付け時にトルクレンチで確実に締め付けたいため、ソケットタイプを選択。おっさんの懐事情と相談し、安くて質の高いPWTという台湾の工具メーカーの物にした。

TL-UN74-S

モンキーと組み合わせて使用する工具。実勢価格は約1,500円。

TL-UN66

モンキーまたはソケットハンドルと組み合わせて使用する工具。差込角は12.7mm(1/2インチ)。安心安全のシマノだが、実勢価格が約3,500円とかなり高価なのが欠点。だが、トルクレンチを使用したいならTL-UN66。

PWT BBツール CB65SIL

シマノ製カートリッジ式に対応したPWTのBBツール。差し込み角12.7mm(1/2インチ)でクロムメッキ仕上げ。
PWT直販サイトで845円(税込み)という驚きの安さ。これまでPWT製のペダルレンチや六角レンチを使用してきて、確かな品質と価格の安さに満足していた私はPWTの直販サイトで他の工具とともに購入した。

参考サイト PWT(PWT カートリッジB.B.ツール 差込角1/2インチ シマノカートリッジB.B.対応 CB65SIL)

 

全長は52mm。

重さは106g。

工具のようす

こちら側をBBに当てて使用する。

角度を変えてもう一枚。正面から撮影する。

モンキーとソケットレンチが使用可能。六角の2面幅は24mm、ソケット差し込み角は12.7mm(1/2インチ)。

 

トルクレンチ

BBなどの重要部品の取り付けには、トルクレンチを使用して規定トルクで確実に締め付ける必要あり。

Amazonで評判が良く手頃な値段のSK11 SDT3-060。デジタル表示のアラーム付きで扱いやすい。全長22cm測定範囲3~60N・m差し込み角9.5mm(3/8インチ)

 

トルクレンチの差し込み角は9.5mmだが、BBツールは12.7mmなので、ソケットアダプターを使用する。規格が非常に紛らわしいので、ネット通販で購入する場合は間違えないようにしっかり確認したい。

 

こちらが12.7mm角の方。

こちらが9.5mm角の方。

 

作業のようす

BBの取り外し

今回、BBの着脱する自転車はPanasonicランドナーOJC4。
溶接しやすくしなやかな素材で長時間乗っても疲れにくいクロモリフレーム。入門用ロードコンポのCLARISを搭載した完成車。BBはすでに廃れたオクタリンク方式という特殊なもの。

ペダル、クランクを取り外したあとでBBの取り外しに掛かる。

チェーンは邪魔にならないように出っ張りにに掛けておく。

BB取り外しは、まず左側からアダプターを外す。BB-ES300の場合、プラスチック製なので割らないように注意する。このアダプターは正ネジ(右回しで締り左回しで緩む)

先ほど紹介したPWTのBBツールをソケットハンドルに取り付けた。

BBツールをアダプターに当てたところ。

工具の当たり具合をチェック。

アダプターは簡単に緩めることが出来た。まずはほっと一安心。

アダプターを外したようすをズームで撮影。

アダプターのようす。プラスチック製だけあって非常に軽い。

アダプター(うら)

アダプター(よこ)

続いて右側からBB本体を取り外す。BBシェル幅によって正ネジと逆ネジがあるので要注意。
シェル幅68mmは逆ネジ(右に回すと緩み左に回すと締まる)

BBシェル幅が68mm・73mmの場合は逆ネジ、70mmの場合は正ネジ。

BB取り外し後にBBのシェル幅を測っているようす。

取り外し後は計測しやすい。

ノギスのメモリを読むと68mm。つまりOJC4に付いているBB本体は逆ネジとなる。

両タイヤを接地させ自作パーキングブレーキで後輪ロックさせた状態で、ハンドル左側を柱に立て掛けてから作業を行う。BBツールを押し付けた状態でソケットハンドルを右に回す。
すると思っていたとおり結構固い。防錆潤滑剤を塗布してから再トライするも緩まず。

そこで長めのソケットハンドルに付け替えて回したところ、なんとか緩めることに成功した!おっさん思わず歓喜の雄叫びをあげる!!

 

抜き出したBB本体。

外観にはサビが浮いている。サビは当然というべきか。

BB本体のズーム

BBシェルの内側のようすを覗いてみる。

むむむ、錆びているではないか!

光を当てて撮影。めまいを起こしそうなほど酷い状態。おっさんの額から冷や汗が滴り落ちる。
あと1年放置したら、手持ちの工具で外すのは無理だったかもしれない。

固着することもあるから、取り付けビスは定期的に外してグリスアップした方がいいのか。これでよく分かった。

防錆潤滑スプレーを吹き付けてからウエスで磨ききれいにしたところ。

始めはサビで見えなかったが、掃除してみると水抜き穴が空いているのが分かった。
もう1個の穴はシフトケーブルのガイドを固定するネジ穴。

外側からBBシェル底のようすをチェック。

BBを水没させると水抜き穴から内部に水が侵入するので、深い水たまりを越える時は要注意。深い川を渡る時は自転車を担ぐようにする。

ウエスで磨いてきれいにしたBB本体。

表示されている文字はサビのため、一部判読不可能となっている。

それでもシャフト長さ121mmシェル幅68mmというのがハッキリと読み取れる。
同じBB-ES300でもたくさんの規格があるので、間違えないように慎重に注文したい。

参考リンク シマノ(オクタリンクボットムブラケット BB-ES300)

 

BB本体シャフトとねじ山のようす

本体を持ってシャフトを回してみると、軽くスムーズに回転してくれた。
走行距離もまだ11,000kmを超えたところで交換の必要はなし。

このBBはカートリッジ式のため、カップアンドコーン式のように開放してベアリングの整備は出来ない。悪くなったら交換するだけ。

BBアダプター

左側から締め付けるプラスチック製のパーツ。

BBの取り付け

本体のネジ山にはシマノプレミアムグリス、他の部分には安いリチウムグリスを塗布した。
アダプターはプラスチック製のためグリスを塗らず。シマノのマニュアルには、アダプターがプラスチックの場合はグリスを塗布しないでください。との記述あり。

参考リンク シマノディーラーマニュアル(フロントチェーンホイール)

 

グリスを塗布したところで、まずは手でBB本体を締め付ける。

BB本体締め付けの規定トルクは50-70N・m
締め過ぎると外すときに苦労するので、トルクレンチを最低値の50N・mにセットした。

トルクレンチを用いて規定トルクでしっかり締め付ける。
無事にBB取り付けが終わり、クランクとペダルを取り付けて元通りに復旧したところで、クランクを逆回転させてみると少し重たい気がする。これは気のせいではなく、作業前と比べて確かに重たくなっている。

すでに日が沈み寒くなって来たところだったので、明日再びBBを付け直しすることにした。

 

翌日作業のやり直し

寝ながら一晩中考えていたが、BBがなぜ重たくなったのかは不明。
昨日たっぷりとグリスを塗って取り付けたため、BB本体はすんなり緩めることができた。

BBツールの噛み具合。しっかりと嵌っている。ドライバー同様にBBツールを押さえ付けながら回さないと、凸凹の山を傷めることになりそう。

自転車をヒックリ返してBBシェルを観察する。
これが水抜き穴。念のため、シフターケーブルのガイドを固定するビスを抜いてきれいに掃除してグリスを塗ってから取り付けておく。

今回はフレーム側もグリスを塗布しておく。
マニュアルにはアダプターがプラスチック製の場合はグリスを塗らないようにと記載されているが、アダプターのネジ山の部分にもグリスを塗っておいた。BB本体の方は昨日たっぷりとグリスを塗布してあるのでそのままグリスは塗らず。

なぜプラスチック製は駄目なのだろう?締まりやすくてなって割れやすくなるから?それともプラスチックがグリスに負けて強度が落ちてしまうから?いくら考えても答えが見つからない。
マニュアル通りが必ずしも最適解とは言えないなどと、おっさんの脳内で独自の理論を展開しつつグリスを塗布した。少なくとも固着とサビ防止にはなるだろう。

各部を点検したうえで、今回も規定トルクの最小値50N・mでBB本体を締め付ける。
そして左側から緩まない程度にアダプターを締め付ける。アダプターはプラスチック製なのでほどほどにしておく。

BB取り付け状態を点検する。
シャフトを回してみると、軽くスムーズに回ってくれた。

昨日は何が悪かったのか?

BBの次はクランクの取り付け。

固着防止のためシャフトの部分にもたっぷりとグリスを塗布しておく。

固定ボルトにはパッキンが噛ましてあるので、入れるのを忘れないように注意する。

昨日は時間に追われてついやっつけ仕事でやってしまったのを反省して、今日はゆっくり丁寧に行ってゆく。フロントディーレーラーの隙間に汚れが溜まっているのが気になったので、外して掃除することにした。

細かいスプリングの隙間まで丁寧に磨き上げてから可動部にグリスを注しておく。
それから元通りに取り付けてフロントディレーラーの調整を行う。

このOJC4はダブルレバーのためか、非常に調整が難しかった。これまでの経験を生かして何とかスムーズに変速できるよう調整することに成功。ふぅ~疲れた。

ようやく作業完了のOJC4。各部を磨き上げてピカピカになった。非常に満足。
自己満足こそが私のエネルギーの根源。

調整に手間取ったフロントディレーラー。もう二度とやりたくないと思った。
フロント側はケーブル調整できない仕組みで本当に参った。

チェーンリング周りもピカピカ。

変速時に片手を離さないといけないダブルレバー。上り坂では早め早めのシフトダウンが必要となって扱いづらいが、昔ながらのアナログ感が心地いい。のんびり走るならダブルレバーも悪くない。

シンプルゆえに壊れにくい。ロングツーリング向けのシフターと言える。

 

整備した感想

今回初めてBB着脱の作業してみて、定期的に分解してグリスアップする必要を感じた。雨天走行が多い場合は早め早めに作業した方がいい。
BBのサビが雨天走行によるものなのか、それとも噴水に突っ込んだことが原因なのかは不明だが、ベアリング部を浸水させてはイケないことは分かった。今後二度と自転車では噴水遊びはしない。そう心に誓ったおっさんなのであった。

参考リンク サイクルベースあさひ(カートリッジBB&クランクの着脱)

 

おわり

Panasonic OJC4
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からあげ隊長の冒険