高野参詣道 町石道を歩く~九度山駅から高野山まで

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こんにちは。からあげです。

 

今日は先日の南紀熊野古道ツーリングの続き。
吉野山の麓に着くと早速駐輪場探しを始めたが、予想に反していとも簡単に私の求めていた駐輪場が見つかった。屋根付きで管理人さんが常駐していて安心して停められるところ。その駐輪場のおかげで、何の憂いもなく熊野古道を歩くことができるようになった。

 

高野参詣道・熊野古道ルート概略


右下の「山行記録のページへ」をクリックすると詳細なルートマップを見ることができる。

 

まずは今回歩く熊野古道の大まかなルートを紹介したい。

高野山の表参道、慈尊院(じそんいん)から始まる町石道(ちょういしみち)を歩いて高野山までゆく。高野山では壇上伽藍(だんじょうがらん)と弘法大師御廟(こうぼうだいしぼびょう)などを参拝する。
高野山からは小辺路(こへち)を歩いて熊野本宮大社までゆく。
本宮の町で補給を済ませてから、大嶺奥駆道を歩いて吉野山の金峯山寺まで辿りくとゴールとなる。

 

私が歩く際は、和歌山観光連盟HP(下記リンク)の地図(PDFファイル)をダウンロードして使用した。(コンビニでモノクロ印刷)
地図はキチンとした縮尺で、分かりにくい分岐は拡大表示して記載されている。
高低差や所要時間もあり、計画を練る際や実際の歩行でも使うことができる。ただし、北は地図の上とは限らないので注意する。

参考リンク

わかやま観光情報(高野参詣道)
高野参詣道|1 九度山駅(九度山町)~上古沢駅(九度山町)
高野参詣道|2 高野山町石道|上古沢駅(九度山町)~壇上伽藍(高野町)
高野参詣道|3 高野山町石道|壇上伽藍(高野町)~大師御廟(高野町)

 

町石道を歩く~慈尊院から高野山まで

下市口駅から九度山駅まで

駅名路線名運賃
下市口駅から吉野口駅近鉄吉野線280円
吉野口駅から橋本駅JR和歌山線410円
橋本駅から九度山駅南海高野線260円

運賃合計 950円

近鉄吉野線下市口(しもいちぐち)駅

駐輪場に自転車を停めて準備を整えると、まずは電車で九度山駅に向かう。
まだお昼を過ぎたばかりで、駅周辺にはほとんど人影はない。

きっぷを買ってホームに入ると、学校帰りの高校生の姿しか見えなかった。
テスト期間中のためか、かなり早い下校だ。

駅のホームにはICカードの機械が設置されている。
普段電車に乗らないため、ICカードの類は全く持っていない。
使い方が分からない機械を興味本位で眺める。

これが今回使用するバックパック。
レイジャーディンの自作キットで作ったもの。修理しながら大事に使用している。
去年のPCTで使ってかなり傷んでしまったので、一度大規模な修理を行っている。

 

橋本駅で南海高野線に乗り換える前に、町で食料の買い出しを行なっておく。
駅から15分ほど歩いて最寄りのオークワまでやって来た。
事前にスマホで調べておいて良かった。九度山駅周辺には買い出しできるようなスーパーはない。

手持ちの食料にラーメンやレトルトカレーなどを加える。
焼き鳥とカツオのたたきは遅めの昼食。さっさと歩き始めて、どこかでねぐらを探したい。
ゆっくりしていると、入り口に到着する前に日が暮れてしまう。

カツオのタタキは良好なタンパク源となる。
ムシャムシャと食べてエネルギーを補給する。

再び橋本駅まで歩いて戻ってきた。
時間は4時を過ぎて、高校生の姿が多く見られるようになった。

九度山駅に到着したところ。
真っ赤な南海電鉄の電車が出てゆく。

九度山駅

駅の周辺は民家が点在するだけののどかな風景が広がっている。
駅前にはトイレがあって水を補給できる。
水はすぐ先の道の駅で汲むことにして、さっさと出発することにしようか。

すでに時間は5時前となっている。

九度山駅から慈尊院まで

道の駅「柿の郷くどやま」の隣にある公園で水を汲む。
なかなか良さそうな東屋があるではないか!

隣の遊具では子どもたちが元気に遊んでいる。さすがにここで寝るにはまだ早い。

道の駅の隣には広大な芝生の広場がある。
夜陰に紛れてここにテントを張って泊まってもいいのだが、さすがにここは目立ち過ぎる。
おっさんの第6感はまだ早いと告げていた。

道の駅からは集落内の細い道をゆく。
細い路地の奥に能光尊之史跡があった。
小奇麗に掃除されていて、地元の人に大事にされていることが分かる。

能光尊

雰囲気の良い道をゆく。地元の人しか通らない静かな道だ。

10分ほどで慈尊院に到着した。

この慈尊院から町石道が始まり、高野山へと続いている。
まずはお参りしてゆこう。

慈尊院のようす

本堂の前にはおっぱいを模ったぬいぐるみがたくさん下げられていて、乳がんにならないよう治るようにと祈願されていた。町石道に入る前に、ここで旅の無事を祈願しておく。

多宝塔

弘法大師像

慈尊院から展望台

慈尊院の裏手の丹生官省符神社へと向かう石段。石段の途中に180町石があるのだが、この時は全く知らずに通過してしまう。

石段の途中から慈尊院を見下ろす。

丹生官省符神社

本殿

狩場明神と空海(弘法大師)との出会い

狩場明神は従えていた2頭の犬を放たれ空海を高野山へと導かれたそうな。

本殿右手奥に高野山への町石道が続いている。

草に埋もれるようにある小さな看板を見逃さないように注意する。

神社の裏手にトイレ付きの駐車場あり。
なかなか心地良さそうな場所だ。多くは語らない。何が言いたいかは察してくれ。

駐車場を抜けると、森の奥へと続く小道を歩いてゆく。

徐々に日没が迫っているので、早めにねぐらを決めておきたい。

懐かしい遍路シールを見つける。

4年前、四国八十八箇所の歩き遍路をした時に、大ざぱな地図しか持たない私は遍路シールには随分助けられた。非常に懐かしい気がする。

八十八箇所を周って結願したあとは、高野山にお礼参りするのだそう。

今回はそのお礼参りの目的もある。

雰囲気のある林道をゆく。下はコンクリートで固められていて、農作業や山仕事をする軽トラが通るような道。

竹林の中に町石が設置されている。

高野山への表参道である町石道(ちょういしみち)の目印として設置されたのが町石で、高さ3mを超す五輪塔形の石柱が、根本大塔を起点として慈尊院まで180基、弘法大師御廟まで36基建てられているそう。その8割が鎌倉時代に建立されたもので、今もなおその面影を残している。

みかん畑の中にある展望台に到着

ダウンロードしたPDFマップをみると、展望台に休憩所ありと記載されていた。
期待どおりの東屋を見つけた時は非常に嬉しかった。

これが展望台の東屋

東屋の下に椅子とテーブルが設置されている。

椅子は巾が狭くて寝にくかったので、テーブルの上にシートとマットを敷いて眠った。
駐輪場探しが思いのほか上手く行って、到着した日に歩き始めることができたが、一息つく間もなくて疲れてしまった。

展望台からの景色

空模様をみる限り、雨が降りそうな気配はなし。多少風があって寒かった。
蛇行する紀の川を眼下に見下ろしご満悦のおっさんだった。

麓の町の夜景

この日、日没後早めに寝ると、夜遅く夜景を見にカップルが2組も来た。
まさかこんなみかん畑の奥に人が来るとは思ってもいなかったので、どのような人間か分かるまでは緊張を強いられた。

疲れていて移動する気も起きなかったので、そのまま東屋の下で寝ていると、寝ている私を見つけてビックリしていた。まあ、どっちもどっちだな。こんなところ夜に来るようなところじゃない。片方のカップルは車を転回する際、どこかにブツけて大きな音を立てていた。

 

展望台から丹生都比売(にうつひめ)神社

昨夜は風に吹かれて寒くなってきたので、シルナイロンで作ったポンチョタープをシュラフカバー代わりに巻き付けて眠っていたが、途中で結露して濡れてきたので外して眠った。

朝5時に起きてゴソゴソ準備を始めていると、東の空から朝日が昇ってきた。
紀の川が朝日に染まり幻想的な風景が広がっていた。

しばらくはみかん畑の中を登ってゆく。
青々としたみかんの葉っぱが茂っていた。

振り返ると、朝靄に沈む麓の町を望むことができた。
急な坂で早くも息が上がってきた。

尾根に沿って道が続いてゆく。しばらくは道なりに歩く。

みかん畑を抜けると、昔ながらの道となった。
深く削れた道は、町石道の歴史を感じさせる。

修復された町石

経年劣化でポッキリ折れてしまったようす。

非常に気持ち良い道。人の気配がなく静かな道だった。

森の中に広場を発見!

なかなか良さそうな宿泊ポイントではないか!
水さえあれば、なかなか悪くはない場所だ。

ここは町石道と丹生都比売(にうつひめ)神社に向かう道の分岐点で六本杉があるところ。ここで町石道を逸れて、丹生都比売神社に向かうことにした。

神社手前で舗装された道路に出た。あとは道なりに進む。

丹生都比売入り口

赤い大きな鳥居があってよく目立つ。

急な橋を渡って奥へと進む。

特に雨の日は滑らないように注意が必要だ。

橋の上から周囲を窺うと、なんと東屋を発見した!

さらにも一つ鳥居をくぐって本殿へと向かう。

 

丹生都比売神社から矢立峠

神社を出ると、八町坂と呼ばれる急な坂道を登ってゆく。
町石道から外れているのだが、神社の参拝者が多いらしくて、ハッキリした踏み跡が続いていた。

二ツ鳥居に到着!

見ての通り鳥居が2つ並んでいる。

この鳥居は、弘仁10年(819)5月3日弘法大師によって建立された。当時は木製であったものを慶安2年(1649)5月ホダラインなんちゃらが私財を以て今の鳥居とした。
高さ1丈7尺(約5.6m)広さ2間(約4.7m)

かつらぎ町観光協会

 

二ツ鳥居には立派な東屋がある。
水とトイレはなし。

疲れたので少し休もうか。

なんとAEDが設置されていた!

東屋の下で食事にする。
ベンチはそこそこ広く斜めになれば、寝られそうな感じ。

早めの昼飯はスペシャルラーメン。

シーチキンとレトルトカレーを投入する。1食250円以上もする豪華バージョンだ。
なかなかこんな豪華な飯は食べられない。

なぜ、これほど豪華な飯を食べるのかというと、熊野古道をしっかり歩きたいためだ。ただ歩くだけではなく、余力で持ってあちこち見て回りたい。

いっただきま~す!

美味い美味いと言いながら、あっという間に平らげてしまった。

東屋からの景色

なかなか悪くはないのだが、景色が見えるようにわざわざ伐採してあった。余計なことをするな!と言いたくなってしまった。ホント余計。

白蛇の岩と鳥居

奥へと進むとゴルフ場が見えてくる。
境界線に沿って小道が続いている。

ゴルフ場近くの東屋

なかなかここも悪くない。

地蔵堂

集落内の高台にあるお堂。広場になっていて休憩するにはピッタリ。
下に降りると水を汲める水洗トイレもある。

イノシシ除けの電気柵を越えてトイレに下りてゆく。

町石道 神田便所

清潔な水洗トイレ。地元の方がキレイに掃除して下さっている。
洗面所のところに、「この水は水道水です。」という張り紙がされている。
どうぞここで水を汲んでくださいということだ。ありがたく水を汲ませてもらった。

懐かしい遍路道の札がいくつかぶら下がっていた。

いやあ、懐かしい。まるで四国を歩いているように思えてしまう。

趣のある町石

石柱の上に乗っかっている石をみると、どうしてもおでんに見えてしまう。

基礎だけやり変えてあるようす。

矢立峠に到着!

舗装道路と交差する場所でしばらく道路歩きとなる。

道路に出てすぐのところにある公衆トイレ

トイレに水はあるが、飲用できるかどうかは不明。

三角屋根の矢立茶屋方面を写す。

三角屋根の大きな建物が矢立茶屋。店の前に自販機が設置されている。

町石道は、茶屋の横の道を上がってゆく。

ツキノワグマ出没の注意看板

せっかくなので、軒下で休憩させて貰う。

今回新たな装備品として加わったのがヘリテイジのULトレイルポール。
次第に扱いに慣れてくると、かなり楽に歩けるようになった。

 

矢立峠からコンビニまで

この日、早い時間は全く誰にも会わなかったが、高野山が近づくと度々人とすれ違うようになった。驚いたのは日本人より外国人の方が多かったことだった。

展望台付近で何度か舗装道路と交差する。
道路との距離が近くて車の音が聞こえてくる。

展望台と鏡石過ぎの休憩場所に立派な東屋が建てられている。
道路が近いことを除けば、なかなか快適な宿泊場所に思えた。
水はないので、事前にどこかで汲んでくる必要がある。

道は整備が行き届いていて非常に歩きやすい。

高野山 壇上伽藍(だんじょうがらん)の入り口に大門と呼ばれる巨大な門が建立されている。

近くで見上げると、首が痛くなるほど。

どれだけ大きいかは歩く人を見ると分かる。

周囲は外国人観光客が多く、中国語や英語、フランス語などが飛び交っている。
ここは本当に日本か?

大門を見上げる。

大門の敷居 

かなりの高さ

しばらく町の中を歩く。

町全体に落ち着いた雰囲気が漂っている。

高野山の中にある貴重なコンビニ

このコンビニで補給することを前提に食料計画を立てた。品揃えは豊富でよりどりみどり。
店の周囲には外国人観光がひしめいているほか、大工や庭師などの職人さんがお昼の弁当を買いに来ていて非常に人通りが激しい。

このファミリーマートの他に、奥まったところにデイリーヤマザキがある。

食パンとおやつを購入。
食パンは少し奮発してダブルソフトを選択した。

 

壇上伽藍から弘法大師御廟まで

コンビニで休憩したあとは壇上伽藍やって来た。ここは中門。

中には立派なお堂がいくつもあった。

どれがどれだかさっぱり分からない。やはり早めに記事を書いたほうがいいな。

こ汚い靴を脱いでお参りした。

PCTで履いていたやつであちこちボロボロ。そこら辺に放置しておくと、掃除のおばちゃんに捨てられる恐れがある。

六角経蔵

この突き出た取っ手を握ってお堂をグルグルと一回転させると、長ったらしいお経を読んだことと同じ効果があるらしい。

西塔

一時は曇りがちだった空も、次第に晴れてきた。

蛇腹道と呼ばれる道を歩いて金剛峯寺(こんごうぶじ)に向かう。
なんで蛇腹道かって?

そんなことは知らん!とにかくここは蛇腹道だ。何度も聞かないでくれたまえ。

金剛峯寺入り口

金剛峯寺山門

立派な本堂

屋根にはしごが掛けられている。

屋根の上には消火用の水桶が設置されていた。

金剛峯寺を出ると、メイン通りを歩いて弘法大師御廟に向かう。

弘法大師御廟入り口

一歩足を踏み入れると、中には苔むした古いお墓が無数にあった。

スッゴイ古そうなお墓

口紅を塗られたお地蔵さん

こちらは仲良く寄り添う可愛らしいお地蔵さん

水向け地蔵

お地蔵さんに水を掛けて熱心にお祈りしている。

御廟橋から中は、禁煙、携帯電話使用禁止、撮影禁止、飲食禁止、ペット持込み禁止、歩きスマホ禁止。禁止事項があり過ぎて中でやることがなさそう。

お大使さんにお礼参りを済ませた後は、再び元の道を戻る。
高野山からは小辺路(こへち)と呼ばれる古道を通って熊野本宮大社に向かう。

鳥居がいっぱいのお稲荷さん

奥まで行くのが面倒臭かったのでスルー。

道路わきにあった銅像。

膝と頭が撫でられてピカピカになっている。

つるピカハゲ丸くん

昔そんなアニメがあったな。

高野山の中のメイン通りは交通量が結構あって忙しない。
車に轢かれないように道路脇を歩いた。

小辺路への分岐の観光協会前の交差点。

標識はないのでかなりの間、地図とにらめっこする必要がある。

先に進む前にまずは水を汲んでおく。これから先は当分の間水場はなし。

水場の目印は消防署。

消防署のとなりに公衆トイレあり。

トイレの洗面所で水を汲ませてもらった。

物陰に隠すようにコッソリとゴミ箱が置かれている。
不要なゴミを処分させてもらった。

 

高野山見物を終えたおっさんは、このあと小辺路を歩いて熊野本宮大社に向うのだった。
山を越え谷越えどこまでも続くトレイルを歩いてゆく。

 

つづく

コメント

  1. 一式陸攻 より:

    お遍路編、みちのく編、高野山と寺に吸い寄せられる隊長の前世は、破戒僧だったのでしょうね。

    • karaage より:

      なんだか分かりませんが、妙に興味を惹かれます。

      今回はさすがに罰当たりなので、クソボウズセンサーのスイッチは入れませんでした。