こんにちは。からあげです。
小屋の片付けを済ませて、愛知の実家に向かっている現在。
昨日は入笠山を越える時、冷たい雨に降られて体力を消耗してしまった。その後、伊那市長谷に下りて来て、とっておきの河川敷で泊まったのだった。
昨晩は一時的な雷雨に見舞われた。そのうちに止むだろうと思っていたら、予想どおりしばらくして止んでくれた。
テントを張った場所は、水が流れて平らになった砂地だった。天気が良ければ最高のサイトなのだが、天気を読み間違うと大変なことになる。付近では雨が降っていなくても、上流で雨が降った場合にも増水するので注意が必要だ。まあ、この時期に危険レベルまで増水するような大雨が降ることはめったにないだろうが。
この場所、ちょうど道路の真下で、車からは全く見えない。
歩いて5分くらいのところに、トイレと湧き水を汲める場所がある。
近頃は気温が下がって来ているため、蚊はほとんどおらず、快適な一夜を過ごすことができた。
今朝は随分と気温が下がって、体感的に5℃前後だったように思う。寝袋のシーツを使っていても、汚れた格好で長期間使用していると、保温力の低下は避けられない。テント内は結露が起きて寝袋が湿って、ずいぶんと寒い思いをした。これからの季節、シュラフカバーも併用する必要があるだろう。
フリースを着てテント内で炊飯していると、中が温まってきて過ごしやすくなった。
起きるのが遅かったので、出発したのは8時を過ぎてからだった。遅い時間だというのに、誰もやって来なかった。
河川敷から押して出ようとしていると、湿った砂がタイヤに纏わりついてきて、自転車が砂まみれになってしまった!
昨日、未舗装路を走ったあと、ペットボトルの水を掛けて洗車したのに、もう汚れてしまった。
湧き水ポイントに移動して、水を掛けて砂を落とした。
簡単に水を汲める場所があって助かった。水を掛けただけだが、それなりにキレイにすることができた。
ブレーキ周りに砂が付いたままだと、ブレーキシューとリムが削れてしまうため、ブレーキ周りだけ念入りに水を掛けてキレイにした。
市野瀬の集落内をゆく。まだ静かで人の歩く姿は見られない。
崖の擁壁工事をしているところだった。
急な斜面にしっかりと足場が組まれていた。
国道152号線に出ると、分杭(ぶんくい)峠に向かって上ってゆく。
本日の予定は分杭峠と地蔵峠を越えて、遠山郷付近で野宿する。
上り始めの川沿いの真っ直ぐな区間が傾斜がキツくて一番辛かった。
一番軽いギヤにして時々立ちこぎをして上ってゆく。
いつも思うのだが、あと2段くらい軽いギヤが欲しい。
荷物を満載した時、フロントをアウターに入れることは一度もない。空荷の時だって、長い下り坂で使う時があるかもしれないという具合。フロントギヤは全体的に歯の数を2つ減らしたい。
直線区間が終わって、曲がりくねった区間に入ると、傾斜が多少緩くなって楽になった。
朝寒くて動きが悪かった体も、すでに暖機が終了して全開OKな状態となっている。思いっきり漕いでも、汗をあまりかかないのがいい。
中沢峠手前、駒ヶ根に向かう県道49号線の分岐の標識。
さあて、分杭峠までもうすぐだ。気合を入れて漕いでいこう。
分杭峠が近くなると、駐車禁止の看板があちこちに見られるようになる。シャトルバスを利用するようにと、強く訴えてくる。
以前、車で来た時は、長谷浦の方から歩いて分杭峠まで行ったのだった。
木々の切れ間から長谷方面を望む。
随分と上ってきた。上に来ると、葉っぱが色づき始めている。
道路脇の空きスペースには、退避場につき駐車はご遠慮くださいとコーンが置かれている。どれだけ止めさせたくないのだろう。
ようやく分杭峠に到着!
朝からいきなりの上りで疲れてしまった。
晴れ間が覗いているものの、峠周辺はまだ日が差さず非常に寒い。すぐさまウインドブレーカーを着た。
自転車は体温調節のために、服を着たり脱いだりしないとイケないため、かなり面倒くさい。
峠周辺には、駐車禁止の看板とコーンが多数設置されていて、駐車しにくい雰囲気となっている。私は自転車なので、隅の方に停めておいた。
「いえ、駐車じゃありません。駐輪です!」
などと注意された時に返そうと用意していたが、「ご苦労さまです!」と言われただけだった。
ここ分杭峠はゼロ磁場のパワースポットとして知られている場所で、車の場合は麓の駐車場に停めてシャトルバスで来ることになる。
運賃往復650円 上り下りともに30分~60分間隔で運行
少し通り過ぎた場所にも駐車禁止の看板あり。
シャトルバスを利用しない人は、協力金300円を箱に入れるようになっている。
4年前は協力金はなかったような気がする。いつの間にか徴収するようになっていた。
仕方がないので払った。
ゼロ磁場のスポットまで歩いて10分くらいだったか。
林道の途中にあるようなのだが、どこにも標識がないため分からない。適当に歩いてゆく。
1つ目の通行止めの看板
なんだろう?見なかったことにして奥へ行こう。
途中ですれ違った人が冴えない顔をしていたのは、場所が分からなかったためだろう。
続いて2つ目の立ち入り禁止の看板
2個もしつこいな。なぜなんだろう?どうして立ち入り禁止なのだろう?見なかったことにしてさらに奥へ進む。
あれ、まあ!なんと沢のあたりで林道が崩れていた。
4年前来た時は、この付近で休憩するベンチが置いてあったきがするが、そんなのどこにもない。大雨で流されてしまったようだ。
4年前のようす
林道のカーブのところが広場のようになっていて木陰で休む人の姿が見られた。
反対側から崩落現場を撮影する。
これは立ち入り禁止になっても仕方がない。あとで知ったことだが、台風21号が来た時に大雨が降って、あちこちでがけ崩れが起きたそうな。この場所も21号の影響と思われる。
ゼロ磁場のそれらしい場所はどこにもない。いったいどうなっているんだ?シャトルバスに乗ってやって来た人はなおさらそう思うだろう。狐や狸にでも化かされたような気分になる。
4年前に一度来たことがあるのに、今回金を払ってまでわざわざやって来たのは、こういう胡散臭いものが好きだから。UFOとか超能力もなんか好き。
コンパスを持っているので、取り出して北をみてみた。
磁気に影響がでるスマホは遠ざけてある。
たぶん、これが正しい北。
ところが、ちょっとコンパスを動かすだけで、針があらぬ方向を向いてしまう。やっぱり何かおかしいぞ!
分杭峠に来てから、体の感覚が何か変な気がする。いや、気のせいではない。確かに目に見えないものの力を感じる。こういうのは個人差があるので、全ての人が感じることはないかもしれない。
興味のある人は騙されたと思って来てみて欲しい。自転車だと300円で不思議な感覚を味わうことができる。是非お試しあれ!
分杭峠について
中国湖北省蓮花山のゼロ磁場を発見した有名な気功師、張志祥氏により、この分杭峠のゼロ磁場が発見されました。
蓮花山のゼロ磁場地帯は「人が幸せになれる場所」ともいわれ、多くの人々が癒しを求めて訪れています。その張志祥氏を日本に招いて、日本全国を対象にゼロ磁場を探してもらったところ、蓮花山に匹敵する素晴らしい場所が発見されました。それが分杭峠だったのです。
伊那市HP 分杭峠(気場)より
参考リンク パワースポット「分杭峠」(ぶんぐいとうげ)ゼロ磁場の情報サイト
見晴らしの良い場所で記念撮影
気場から戻って来る途中で、昨日仙流荘バス停で見かけた老夫婦とすれ違う。相手も覚えていたようで話しかけられた。自転車でウロウロしている人間は珍しいので、嫌でも目立ってしまう。
分杭峠から下る前に、ウインドブレーカーの下に長袖シャツと手袋を着用しておいた。
しかし、これでも下っている途中で寒くなった。
昨日の雨で路面が濡れたままになっているため、途中何箇所か無駄にスピードを落とさないとイケないところがあって少しストレスが溜まった。本当にカンチブレーキは効かない。しかし、ダメならダメなりに使って実家まで行かねばならない。
写真は中央構造線北川露頭。
大雨で傷んだためか、地層はハッキリせず。ただの崖のようになっていた。
途中、何箇所か、片側通行で信号機が設置されていた。
待ち時間が長くて待ち遠しかった。
山深い国道152号線沿いにはところどころ集落がある。
その中の田んぼのようす。獣の被害に合わないようにネットで囲ってある。
刈り取った稲は干して自然乾燥している。
中まで雨が染み込まないようにか、ブルーシートが掛けられていた。他の田んぼもこのような干し方をしていた。地域ごとにやり方が変わっていて面白い。
麓の方に下りてくると、2車線となって走りやすくなった。
ノーブレーキでどんどん下ってゆく。
鹿塩(かしお)のバス停兼トイレ
以前はこんなのなかったような気がする。民家から適度に離れていていい感じだ。
バス停は奥行きがあって雨の日でも快適に過ごせそう。
終バスが過ぎたら、良好な野宿スポット間違いなしだ!
今度機会があったら、ここで泊めさせてもらおうか。
大鹿町の町役場手前まで来ると、通行止めの看板が設置してあった。このまま国道152号線を南下しようと思っていたのに。
とりあえず情報収集だ!
大鹿町役場に寄って役場の人に聞いてみると、なんと地蔵峠の手前で土砂崩れが起きて通行止めになっているそうな。
現在急ピッチで工事をしているらしいが、今季の開通は絶望的だとか。
この先に迂回路がないため、県道22号線を通って国道153号線に出ることにした。それがベストな選択だ。
疲れたのでテントを干しつつ休憩をする。
ようやく日差しが出てきて暖かくなってきた。
そこら辺にずぶ濡れとなったテントを広げておく。
ついでにソーラーパネルで充電していたのだが、何か様子が変。
北海道出発前に購入したものだが、半年も持たずに壊れてしまったようだ。
発電しているものの、片方のUSBポートが出力しない。どうやら、先の箱の中の基盤がおかしいらしい。
実家に行ったら直ぐに修理か交換するようにAmazonに連絡しておこう。こういうこともあるかと思って、軽量化しなかった。
いくら5,000円の安物だからと言って、もう少しは持って欲しいな。去年購入した同じパネルも3ヶ月で壊れて捨てたのだった。
県道22号線を走ると、ところどころ道路の拡張やトンネル工事が行われていた。
交通量は少なくて非常に走りやすかった。
小渋川のようす
大雨の影響でかなり河川敷が荒れていた。
国道153号線に向かって天竜川沿いからの急な上りを上がっているところ。かなりキツイ。救いは追い風が吹いていること。
国道153号線に出ると、交通量が一気に増えて走りにくくなった。飯田市街地に入ると、道路は渋滞し始めた。
歩道に逃げたが、段差が多くて非常に走りにくい。やっつけ仕事で作ったようなどうしようもない歩道だった。
国道から逸れて元善光寺に向かう途中、古墳のところで遅い昼飯を食べることにした。
お腹が空いたのでチキンラーメン2個。
これでも足りないくらい。
ネギと大麦を入れて具を増量した。
風が出て来て寒くなってきたところだったので、温かいチキンラーメンのスープが体に染みた。
入口の味のある灯籠
これは随分立派なものだ。相当奮発したのだろう。
昔ながらの狭い路地を抜けて元善光寺までやって来た。
駐車場は少ないが、全然混んでいない。
こちらが山門。かなり立派な作りだ。
長野市の善光寺の元になったお寺と伝えられているだけはある。
こちらが本堂。
参拝客は疎ら。
境内には記念撮影用の定番の一休さんのパネルが設置されている。
本堂の地下にお戒壇巡りという真っ暗な通路がある。
どれどれ行ってみよう!
中に入ってゆくと、目の前が真っ暗になる。
本当に真っ暗で何も見えない。手探りで通路を進んでゆき、無事に通り抜けることができた。
これはなかなか面白いアトラクションだ。一人一回まで無料でできる。
飯田からのルートに迷ったが、国道151号線を進むことにした。
再び国道152号線に戻るのは辛すぎる。
渋滞のために飯田市街を抜けるまでかなり時間がかかった。
次第に国道が牙を向き始める。市街地を抜けると、丘陵地帯になってアップダウンを繰り返すようになった。
自転車殺しの丘陵地帯にはいつも泣かされる。キツイ上りをヒイヒイ言いながら上ってゆく。(実際には言っていない。本当に言っていたら、ただの変人だ。)
道の駅「信濃路下條」に到着する。
なんだこのお城のような作りは?
あちこちに屋根があって気に入ってしまった。
空模様はあまり良くない。この様子だと、夜雨が降るかもしれない。
体も冷えて来たことだし、ここで泊まることにする?
この道の駅のポイントは、24時間開放の休憩室があるということ。ここなら快適な一夜を過ごすことができるだろう。
蕎麦屋で牛丼定食を食べる。ざる蕎麦大盛りサービスで800円。
蕎麦は美味かったのだが、キンキンに冷えていて体が冷えてしまった。できれば温かい蕎麦が食べたかったな!
牛丼の味は微妙。でもサービスしてくれる心意気は嬉しかった。
キレイに残さず、舐めるように平らげた。
休憩室でブログを更新しているところ。
あとからやって来たオヤジ2人組のうちの一人のいびきが煩い。
相方はこんな煩いところで寝ていられると感心してしまう。
いびきは本当に迷惑。肥満体質は高確率でいびきをかくので警戒しないとイケない。せっかく快適な休憩室で寝られると思ったのに、出てゆくことになってしまった。
さあて、場所移動してさっさと寝るか。