ダイナモライト(マグボーイ オートヘッドライト(MLI-1AL型 2.4W)の断線修理

こんにちは。からあげです。

フロントライトの故障

2020年西日本ツーリング前に取り付けたハブダイナモ用のフロントライト。
安価で非常に明るいところが気に入っていたが、以前から危惧していたことが現実に起きてしまった。それは断線など接触不良によるライトの消灯だ。

フロントライトの異常に初めて気がついたのは、2020年夏の上高地出発の朝。
バスターミナルまで自転車を押して歩いている最中に、ライトが点いたり消えたりしているのに気がついた。

ハブダイナモは押して歩く速さだと発電量が少なくてチラチラ点滅するが、今回の場合は点滅の間隔が長いときと短いときがあって一定しない。これは明らかにおかしい。
注意深く観察してみると長時間消灯することもある。これは断線か。そう思った私は軒下を借りてライトを分解してみることにした。

お気に入りの丸善電機産業のフロントライト。
マグボーイ オートヘッドライト(MLI-1AL型)2.4W 一線式

2,000円もしない安さなのに、しっかりと自車の存在をアピールし夜道を明るく照らしてくれる頼もしいヤツ。「もうこのライトなしでは生きて行けない。」そう思わせてくれるほどのライト。
安全のために昼間も点灯して走っている。

 

分解するときに気がついたことは、電線の付け根の焦げた跡。

ライトは安価な1線式と少し高めの2線式の2種類ある。安い方の1線式に自分で電線を1本付け足して取り付けていた。

焼け焦げた原因は不明。大雨のなか走った際にでも雨水が侵入してショートしたのか。
一時は滝のような猛烈な大雨になった。隙間から水が入ったとしても全然おかしくない。

ハブダイナモ付属の過電圧保護装置(Shimano SM-DH10)を取り付けているため、焼損の原因は過電圧の可能性は低い。

2021年現在も原因不明のままだが、特に問題は起きていない。

 

フタを開けて中の基板を点検してみたが、このとき異常は発見できず。
仮に問題箇所を発見できたとしても、道具も資材もない出先では修理できなかった。

とりあえず元通りに組み立てて、ライト本体をテープでぐるぐる巻きにした。するとなぜだか断線の症状は出なくなった。

暗い電池式ライトでトンネルが連続する区間を走るのは嫌だったので非常に助かった。一時的ではあはあったが家にたどり着くまでの間、一度も断線の症状が出なかった。

フロントライトはその後も正常に点灯し続けてくれていたが、出先で駐輪したとき壁に当たって透明のレンズカバーが取れてしまった。

透明テープで貼り付けて応急修理しておいたものの、しばらく経ったある日、夜間走行中に断線の症状が再発した。

自転車生活では避けられないのが夜間走行。秋の深まりとともに日没の時間が早まり、夜間走行することが多くなった。段差を乗り越える度に点いたり消えたりするライトは全く信頼できない。
そこで早速、ライトを分解修理することにした。

 

フロントライトの断線修理

取り付けから故障まで
約9ヶ月経過

走行距離 約6,000km

故障したライトの外観点検

断線の症状が出たフロントライト

安価な1線式に自分で電線を1本増設して設置、電線の途中にギボシ端子を付けて着脱できるようにしている。
増設した線が黒色、既存の線が灰色。

ライト取り付けステー付け根の凹みにグルースティックを流し込み、取り付けビスの緩み止めと防水処理している。

レンズカバーには壁に当たったときの擦り傷が残っている。

破損したレンズカバー取付部

小さなプラスビスにより固定されていたが、壁に当たった衝撃でビス取付部の出っ張りが折れてしまっている。

今はレンズカバー全周に透明テープを貼り付けて固定している。

既存の灰色の電線1本をビニールテープで留めたのは、初めての断線の症状が出てから。
以前はこの灰色の線がグラグラと動いていた。

増設した黒い線の付け根に焼け焦げた跡あり。

流し込んだグルースティックを取り外すのに、熱したはんだごてを当ててカッターナイフで少しずつ切っていった。思いのほか密着していて取り外すのに手間取ったが、緩み止めと防水目的には良い方法だと思った。

取り外したグルースティックの塊

サビや汚れ防止のため、フレームの使わないダボ穴や凹みはグルースティックで埋めておいた方がよい。

 

ライトの分解

ライト本体を分解したところ。
電子基板の上に反射板が固定され、その上にレンズカバーがついている。(レンズカバーの取り外しは可。)

反射板をとって基板のみにした。

基板中央には1W LEDがビス留めされている。

ライトの最も大事なところ。基板のはんだ付けの状態をしっかりと確認するために、ビスを外しておく。現段階でもっとも疑わしいのははんだの剥がれ

基板上に見える大きな円筒形の物体はコンデンサ。正弦波の交流を平滑化させる役目がある。
その右側はヒートシンク付きのダイオードあり。交流の電気を直流に変換する電子部品。
ほかに6Vを5Vに減圧するレギュレーターがどこかにあるはずだが、分からなかった。

ここ最近、近くを見るときにピントが合わないようになってきた。つまりは老眼。

以前から近くが見づらくなっていたが、次第に症状が進み今ではメガネを外して見るようになっている。老いを認めたくないが、認めざるを得なくなった。

 

内部点検~はんだ付け不良箇所の発見~

拡大鏡を手にして基板の各部を点検してゆくと、はんだ付けの不良箇所を発見した。

電子工作素人の私が見ても、明らかにはんだの量が少ない。ほかは外観上に問題なし。
外観に異常が見当たらなければ、完全にお手上げだった。

以前、ハブダイナモ出力電源のUSB充電器を自作して見事に失敗した私。しかしたった1回の失敗でめげるような私ではない。慣れないはんだ付け修理に挑戦してみる。

何事も経験だ。失敗を恐れると何事もできなくなる。
何でもいいからまずはやってみる。仮に失敗したとしても経験を得ることができる。

 

修理に使用したはんだごては、工具箱の中でおよそ20年の長い眠りについていたもの。
前回、USB充電器を作ったときに久しぶりに使った。

出力は控えめの23W、コテ先が細くて電子工作向けのものとなっている。

 

はんだは極細。物置の奥深くから発掘した品。

細いコテ先と極細のはんだがあれば、小さい電子部品取り付けの作業はたやすい。
だが、肝心な目のピントが合わない。近いうちに老眼鏡を作らねばならん。

 

はんだ付け修理箇所のようす

はんだをたっぷり増量した。

はんだの乗りが悪くて少々手こずった。フラックスで前処理しておいた方が良かったと後になって思った。

反対側にもはんだを盛っておいた。こちらははんだ付けされていなかった。
こちらは振動対策。少々不細工だが、細かいことは気にしないことにする。

 

組み立てから点灯テスト

修理箇所を遠目でチェックする。
これくらい離さないとピントが合わない。カメラではなくおっさんの目が。

元通りにLED基板と反射板を取り付けて、レンズカバーを被せた。

レンズカバーをとって、ライトのケース内に反射板と電子基板を入れた。
基板と電線にできるだけ余計な力が掛からない位置を回しながら探る。

位置が決まったところで、透明テープでレンズカバーを固定する。

あとは同じように本体下部から出ている灰色の電線を固定しておく。

下の電線を出す2個の穴。グルースティックで塞いでおこうかと思ったが、完全に塞ぐと中に湿気が溜まりやすくなるかもしれないので止めておいた。

配線を繋げて前輪を回転させると、まばゆい光を放ってくれた。
修理はOK。

テストが終わったところで、元通りにライトをフロントキャリアに固定する。

振動対策のためにクランプに古チューブで作ったゴムワッシャーをかませてある。
ゴムワッシャーにより適度な柔軟性が出て手動による細かな角度調節が可能となった。郊外では上向き、市街地では下向きに調節する。

電線はキャリアに沿って留めておく。結束バンドだとつけ外しする度に付け替えることになるので、もったいない。ロープを使ってゆるく留める。確かジャージズボンの紐だったか。

しっかりと配線処理をしたあとで、再びライトの点灯テストを行う。
結果は良好。

その後、かなりの距離を夜間走行をしているが、段差によるチラツキは全くなし。断線の症状が完全になくなった。良かった良かった。

 

ダイナモライト断線修理まとめ

今回のフロントライトの断線の件で、電池切れの心配のないダイナモライトでも、ロングツーリングには予備の電池式ライトが必須装備だということがよく分かった。いくら電池交換不要のダイナモライトでも、断線すればおわり。

ライトは夜間走行だけでなく、トンネル通過時に必要な装備。暗く路肩が狭いトンネル内は非常に危険。長距離トラックには特に気をつける必要がある。

電気系統の故障は出先では修理しづらいため、遠出するときは必ず予備の電池式ライトと予備の電線を持っておくことにする。

とりあえずはAmazonコンビニ受け取りで新しいライトを手に入れて、壊れたライトは家へ発送。帰宅後にじっくり丁寧に修理すればいい。

予備として新たに購入した同じ型のフロントライト。
以前購入したときに比べて値上がりしていたので、今のうちに2個まとめて買っておいた。

2,000円もしない安さだがしっかり使える丸善のマグボーイ。これは買って正解だった。
同じ型のライトを持っていると、壊れたものからパーツ取りできるのがいい。

一度使うと手放せなくなるダイナモライト。今回は1年も経たないうちに断線故障してしまったが、貴重な経験ができたし、無事に修理できたのでヨシとしようか。
ただしダイナモライトは良いことばかりではないので、故障の備えはしっかりしておきたい。

修理後、8,000km以上走行していますが故障は一切ありません。