こんにちは。からあげです。
はじめに
現在、2019年オーストラリア自転車ツーリングに向けて、急ピッチで準備を進めているところ。
先日、ネットで注文していた予備のブレーキパットが届いた。
シマノのメカニカル(機械式)ディスクブレーキ(BR-CX77)の標準装備のパッドは、G01Aという型式のレジン(樹脂製)、パッド形状がナロー。(主にロード系がナロー、MTB系がワイド)
レジンパッドの効きはメタルパッドに比べて劣るが必要にして十分。ブレーキローターへの攻撃性が低くて扱いやすい。
ディスクブレーキには現在主流の油圧式とケーブルで操作する昔ながらの機械式があるが、メンテナンスが容易な機械式を好むサイクリストが少なからずいる。
標準装備だったパッドと同じ物G01Aを注文しようとしたのだが、すでに生産終了していて在庫限りで割高な価格となっていた。そこで後継のG02AとG02Sという2種類のパッドを買うことにした。
ブレーキパッド G02AとG02S レジン(樹脂製)・ナロー
今回予備として購入したブレーキパッドのG02AとG02S。それぞれ2セットずつ購入した。型式のアルファベットの違いはパッドの台座の材質の違いで、Aがアルミニウム(
aluminum)でSがスチール(steel 鉄)。
G02A(アルミ製の台座)
こちらがG02A。
ブレーキパッド一組とスプリングと割りピンが入っている。
パッケージ裏側の表示
G02A-R RESIN
PAD&Spring
Y8LW98020 1SET
型式G02A-Rの最後のRはパッドの種類のレジン(REIN 樹脂製)という意味。
型式G01A→G02A→G03A(現行版)
パッドの表と裏
パッドの裏面には「G02A RESIN」と表示されている。
中央のQC22は製造番号か?
パッドの重さは1個約5g。
パッド表面のようす
前側の角が斜めにカットされている。
ディスクトラッカー乗り始めの頃は、全然知らなかったものだから、斜めにカットされているのをみて、剛性が足りずに異常摩耗を起こしたと勘違いしていた。
左が約1,000km走行時の標準装備されていたG01A、右が新品のG02A。
大きさは全く同じ。
新品パッドの厚みは2.4mm。使用限界は0.5mm
スプリング
パッド軸が通る穴の下にRと表示されている。
パッと見た感じでは、左右対称で区別があるようには見えない。
スプリングを裏返すと、Lの文字が表示されていた。
このスプリングがヘタってくると、いくらやってもパッド調整が決まらなくなる。
ケチらずにパッド交換毎に新品に交換しよう。
割りピン
G01Aではパット軸と呼ばれるボルト方式だったのに対し、G02A・G02S以降では割りピン方式になっている。
G02S(スチール製の台座)
続いてG02Sの詳細チェック。
パッド1組とスプリングと割りピンが入っている。
G02Aとの違いは、パッドの台座がスチール製であること。
パッケージ裏側の表示
G02S-R RESIN
PAD&Spring
Y8LW98020 1SET
スチール台座の方も同様にG03Sが現行版になっている。
型式G01S→G02S→G03S(現行版)
パッドの表と裏
パッドの裏面には「G02S RESIN」と表示されている。
パッドの重さを量ってみると1個約9g。アルミ製G02Aの5gと比べると約4g重たい。
パッドのわずかな重さの違いが走行やブレーキ性能に影響を及ぼすのだろうか?
アルミの方が放熱性に優れるが、ブレーキを酷使しなければ変わりはないだろう。
信頼性・耐久性を重視するツーリング用途では、わずかな重量は全く気にする必要はない。
磁石を当ててみるとくっついた。やはりアルミではなくスチール製だった。
新品パッドの厚さはG02A同様2.4mm。使用限界は0.5mm。
G02Sを2枚重ね合わせてみる。
G02Aと同様に前側が斜めにカットされている。
角度を変えてもう一枚。
直線ではなく波型にカットしてあるのは、シマノのこだわりなのだろう。
スプリングと割りピンも、G02Aと全く同じものだった。
パッド固定用のパッド軸と割りピンの違い
標準装備のG01Aはパッド軸と呼ばれるボルト方式だったのに対し、G02Aは割りピン方式になっている。(02以降は割りピン方式)
割りピンの長さは35mm、太さ2.5mm。
パッド軸の長さは30mm、太さ3mm。
材質はパッド軸はアルミ製、割りピンはステンレス製。
ブレーキキャリパー(BR-CX77)に付属していたパッド軸。
先にスナップリング用の溝がある。
マイナスドライバーで付け外しする。
Rピンはパッド軸の脱落防止のために取り付けられている。アルファベットのRのような形状からRピンと呼ばれている。(別名スナップピンとも呼ばれる。本ピンは左右対称でRの形状はしていない。)
付け外しする際には、ラジオペンチやプライヤなどの工具が必要。
装着したRピン
先の溝に嵌っているだけで、クルクルと回転する。小さくて軽い部品なので付け外しの際に紛失しないように注意する。風の強い屋外での作業の時は要注意だ。
G02AはG01Aの後継。現行版はG03A。
アルミ製のパッド軸は強度・耐久性に欠けるので、より丈夫なステンレス製の割りピンに変更になったかもしれない。
Rピンは紛失しないように注意せねばならないし、割りピンは曲げ伸ばしに手間が掛かる。どちらにも一長一短があるが、丈夫なステンレス製の方が安心感がある。
シマノのディラーマニュアルにはパッド軸方式の取り外し手順が掲載されている。
ついうっかりして、捨ててしまうところだった。
隙間は目測で2mm以上。割りピンが多少動いても接触することはない。
Rピンもホームセンターで探しておこう。
ステンレス製の長い割りピンを探す
その後、ホームセンターで探し回った。しかし直径3mm弱、長さ37mmのステンレス製のものは結局見つからず。同様にRピンもなし。自転車のブレーキパッドは特殊なようす。
とあるネットショップで理想の割りピンを探し出したが、商品自体は200円程度なのに送料が600円以上(発送は宅急便のみ)というボッタクリ価格。購入するのは止めた。
プロ御用達のコーナンプロに行っても見つからなかったので清く諦めることにした。スチール製ならあったが、錆びるし強度が劣るので使う気にはなれない。下り坂でブレーキを強くかけた時に折れてパッドが吹っ飛んでいくかもしれない。よく効くディスクブレーキなら片方だけでも十分止まれるが、下り坂の途中で故障したらどうなるかは分からない。
ということで使えるうちは現状のパッド軸を使用し、だめになったら付属の短い割りピンを使うことにする。長い方をしっかり曲げておけば、突然ピンが外れるということはないだろう。走行前にチェックしておけば問題なし。
純正パッド軸と代替品
純正のパッド軸(Pad Axle)の品番は「Y8L410000」。
BR-CX77の場合はパッド軸の頭がマイナス。
一方、BR-R517/R317のパッド軸の頭は六角(3mm)、品番は「Y8EB12000」。
六角穴付きのBR-R517/R317の方を選んだ方が良いかもしれない。
どちらもモノタロウで手に入る。
Amazonより引用
純正品のほかにAmazonでMTB用ブレーキのパッド軸を発見した。
MTB用は六角穴で、全長が2mm長く、Rピンが直角に曲がっている。
レビューによると直径は同じ。問題なく使えるという人もいるし、軸の先端が大きく飛び出て使えないという人もいる。どちらなんだろう?
純正品のパッド軸が手に入るのなら、純正品を選んだ方が間違いがない。
現在はパッド付属の割りピンを使用している。
古いパッド軸を使い続けてマイナス頭をなめる
その後も初期のパッド軸を使い続けて(20,000km弱走行)、とうとうマイナス頭をなめてしまった。
古いパッド軸の継続使用は危険。アルミ製の軸が細くなってくるし、頭をなめやすくなる。パッド交換毎に新品に交換するか、丈夫なステンレス製の割りピン(パッドに付属)に変更することを強くおすすめする。
もちろんステンレス製のピンもパッド交換毎に新品に交換するようにしたい。