こんにちは。からあげです。
刻一刻とオーストラリアへの出発が近づいている。今は朝から晩までずっと準備をしていて目が回るような忙しさとなっている。始めビザの取得はすんなりと行って幸先は良かったのだが、それからが遅かった。のんびりしていたら、あっという間に出発間近となってしまった。
そんな出発直前となった今、先日最終調整を終えた自転車に荷物を満載してテスト走行してみることにした。
早めの朝食をしているところ。
天気予報では夕方から雨が降ることになっていたが、空模様をみると西の空が暗くなってきている。どうやら天気の崩れは早いようだ。のんびり食事などしていられない!
さっさと食べてテスト走行をしてしまおう。
オルトリーブのパニアバッグに荷物を詰めてゆく。
まだ全ての荷物の選定が済んでいないが、とりあえず絶対必要な物を放り込む。
大容量のカゴを取り付けたため、バッグの容量にはかなりの余裕がある。
100均素材で作ったおっさんの自信作だ。なかなかの使い勝手が良くて、すでに手放せなくなっている。
カバンに空きがあるので、枕でも詰めておく。
これくらい余裕がないと、食料が入らない。
予定では最高3日分の水30Lと二週間分の食料を持つことになる。
実際にペットボトルに水を入れて積載して実際の重さを体感してみる。
物置にあったペットボトルに水を入れてゆく。
1時間くらい掛かってようやく積載が完了した!
水は全部で約25L。MSRの30OZの燃料ボトルとガソリン携行缶(750ml)には水を入れてある。これにあと水5Lと二週間分の食料が加わる。ざっと見積もっておよそ15kgの重量増加。
自転車を支えてみると、ずっしりとした重さが伝わってくる。最近は空荷ばかりで超重量級の自転車に慣れていないため、いきなりバランスを崩して立ちごけしそうになる。ふぅ、危ない危ない。
荷物を満載してタイヤの凹みが大きいような気がするので、空気入れで空気を入れて空気圧を高めておいた。水を満載した時は特に空気圧に要注意だな。リム打ちパンクだけは絶対に避けたい。
前から見たようす。
前カゴの一番前に縛ってあるのが、テントのポールを芯にして巻いたリッジレスト(軽量化のためカットしている)。紫外線による劣化を防ぐため、シルバーシートで作った袋に入れている。
リッジレストの横幅がパニアバッグとだいたい同じになっている。まあ、狭い日本の道を走るわけではないので、もう少し出ていても全然問題はないだろう。それでも空気抵抗を減らすためには、ほどほどにしておいた方がいい。
前カゴのアップ。
カゴの一番下に自転車カバーを敷いてクッションにして、その上にワイヤーロックとU字ロックを載せ、ペットボトル4本を縛っている。ハンドルバーバッグはペットボトルの上に載せるような形となっている。
後ろカゴのようす
サドル下のスペースにペットボトル4本、後ろカゴにも4本載せて縛っている。
一番上に縛っているのは、シルバーシートで作った防水袋。とは言っても、シート単体で完全な防水能力はなし。厚手のビニール袋に入れてからシルバーシートの袋に入れる。バックパックのパックライナー方式をとっている。防水を外側でするか、内側でするかの選択。紫外線による劣化を防ぎ、防水能力を高めるにはパックライナー方式がいい。
オルトリーブの製品にはパニアバッグ同様に完全防水の袋もあるのだが、あれもこれも買って揃えると、財布が軽量化されて国外脱出が出来なくなるという事情もあり、自作することにしたのだった。
この防水袋には軽くて濡れてはイケないものを入れる予定。
ダウンシュラフ、テント(本体)、衣類など。
後ろカゴのサイドとパニアバッグの上にまだ積載できる余裕がある。
ここにもペットボトルや食料を載せることになるだろう。
実家を出発して近所をテスト走行してみる。
始めはフラフラしていたが、次第に自転車の重さに慣れて安定して走れるようになってきた。
これならあと15kg積んでも走れそうな気がする。
だが、暑い中走るとなるとどうなるかが気がかりだ。舗装路から離れて未舗装路に入ったら、こんなラクラク漕げないだろう。押すことも多いはずだ。舗装路で余裕を持って走れなければ、全く話にならない。
あとは自転車とキャリアに掛かる負荷が気になるところ。キャリアの取り付けビスの点検だけは毎日しておいた方がいいだろう。ビスが緩んだまま走ってダボ穴が馬鹿になってしまったら、取り返しがつかなくなる。
走り始めてしばらくすると、ポツポツと雨が降り始めた。
せっかくのテスト走行だが、早めに切り上げて帰ることにしようか。
とは言っても、折り返してまっすぐ帰ったら勿体ないので、いつもの公園に寄ってゆくことにした。大きな東屋があって休憩にはピッタリ。
自転車を慎重に停めて各部の点検を実施する。
うむ、フロント側は見事な重量バランスだな。パッキングも全く問題なし。
軽くて嵩張るマットを一番前に付けたのは正解だった。
ステムとハンドルの隙間に付けた自作ボトルケージが使い勝手が良すぎる!
何度も手直してようやく完成形になった!!時間を掛けて作っただけはある。
材料は中古のシートでタダみたいなもん。電気代とミシン糸代くらいかな。
ペダルを漕ぎつつ、自然な態勢で水ボトルを取り出すことができる。
メインの水ボトルはシマノのボトル(500ml)。これがなくなったら、シートポストの1.5Lのペットボトルから移し替える。専用のボトルは、いちいちキャップを付け外ししなくていいので非常に楽。左側はSOTOのポータブルガソリンボトル(750ml)を常時入れておく予定。
ガソリンボトルだけは、漏れても危なくないように、外に付けておくことにする。
フレーム直付けのボトルケージは苦心の末にようやく位置が決まった。
汎用性の高いブラックバーンのボトルケージを2つ付け、ダウンチューブ裏側に500mlのペットボトルを取り付けた。位置を下にズラしてもう少し大きいボトルを付けたいのだが、そうすると今度は下のクリアランスがなくなって余計な気を遣うようになる。
ボトル台座があるのに使わないのは勿体無い。しかし、使い勝手は全然良くない。結局無難に500mlのペットボトルを付けることにした。ここに工具ケースを付けるのは、盗難と紛失の危険があるので私は絶対にヤラない。ダウンチューブ裏のボトル台座の使用はいつも悩む。
大きいフレームだったら、もう少し使い勝手が良さそうなのだが。
今回の秘密兵器。登山用のポールで作ったつっかえ棒。
フレーム破損を防ぐために、ディスクトラッカーには、スタンドは付けていない。
何もない砂漠では、立て掛ける標識やガードレールもないと思われるので、自転車を支えるつっかえ棒を自作した。
荷物が軽かったら軽量のトレランポールを使っても良いのだが、今回のオーストラリアでは強度が全く足りない。自作に使ったポールは以前みちのく潮風トレイルを歩いていた時に折ってしまったブラックダイヤモンド トレイルの片割れ。トップチューブに取り付けている。
試しに修理してみたものの、ヒビが入って強度が落ちてしまい使い物にならなくなった。このつっかえ棒の自作については後日詳細に書いてみたい。
つっかえ棒を伸ばして自転車を支えたところ。
重量級の自転車を支えても、多少しなるぐらいで強度に不安は全くなし。
少し重たいような気がしたが、使いやすさと強度を考えたらベストな素材だと分かった。捨てずにとっておいて良かった!
滑り止めのビニールテープを巻いているおかげで、滑ることは全くなし。
ガッチリと重たい自転車を支えてくれる。
この使え棒は、自転車を支えるだけでなく、タープの支柱、犬やワニ、蛇などを追い払うのにも使える。おっさんに危害を与えようという奴はたっぷりとお仕置きしてやるぞ!
サドル下のスペースにペットボトルを満載できるのは良いのだが、サドルに手を掛けづらくなって押しづらくなった。
まあこれくらいは我慢するしかないだろう。いつもこの状態で走るわけではない。自転車を押す際は、右手でサドルを掴んで引っ張り、左手でハンドルを持ち自転車を支えることになる。つまり、押し歩きにはサドルが持ちやすいことが重要。
フル装備の自転車を撮影。うむ、なかなかサマになっているではないか!
私が東屋の下で積荷のチェックをしていると、散歩にやって来た爺さんに話しかけられた。
あれこれ話しているうちに、今回自転車でオーストラリアを走る目的を再確認できた。
爺「なんであんたは車やオートバイではなしに自転車で走りにゆくんだ?」
私「原動機付きの乗り物は楽すぎてツマラナイです。」「できると分かっていることをやっても面白くない。できるかどうか分からないことをやるから面白いのです。」
などという言葉がスラスラと自然に出てきた。なかなか自分いいこと言うではないかと感心してしまったな。いつからこんなことを言えるようになったのか?
爺さんは昔自転車に乗っていたと言うから、「今から乗ればいいじゃないですか?年齢は関係ありませんよ!」と無責任に励ましておいた。いったいどうなることやら。まあ、たぶん乗らないとは思うけど。
旗竿は作り直して少し長くした。
地上高が30cmほど高くなってより目立つようになった。
生乾きの竹だと曲がってくるので、今度はバーナーで炙って湿気を飛ばして真っ直ぐに伸ばしておいた。なかなかいい感じの弾力性がある。
今回積んだ水入りペットボトル。全部で約25L。
始めはどうなることやらと思ったが、まだまだ荷物を載せられることが分かった。
重要なのは重量バランスと積付け方法。あと各部に負荷を掛けない走行。
自作のカゴで積載力が相当アップしている。バッグのフックとキャリアの負荷を減らすために、フレーム直付け分をできるだけ増やしている。ハンドルバーバッグやステムのボトルホルダーが地味にいい仕事をしてくれている。
最終手段はバックパックに荷物を入れて背負うこと。積みきれない荷物をバックパックに入れて背負えば、体の負荷が増えるが自転車の負荷を減らすことができる。バックパックに荷物を入れて走ることも考えて、しっかりバックパックを修理しておこう。
ということでフル装備での走行テストは無事終了!
オーストラリアの内陸部でも十分入って行けることが分かりホッとした。
おわり