こんにちは。からあげです。
ST-310は風に非常に弱い
今日は日常生活でも使っているカセットボンベ(CB缶)仕様のガスストーブ「レギュレーターストーブ ST-310」の話。
CB缶仕様 レギュレーターストーブ ST-310
今でも忘れはしない2014年秋、四国八十八箇所を歩いていた時に愛媛県松山市内のアウトドアショップで購入したもの。
当時私は何を勘違いしたのか、歩きなのに重たくて嵩張るガソリンストーブ(MSR XGK-EX)を使うことにした。毎日重たい荷物を背負ってソールの硬い登山靴でアスファルトの道路を歩いたら、足を傷めてしまった。当然の結果といえる。
「もうこれ以上重たい荷物で歩きたくない。」切実な思いで荷物の大幅な軽量化するなかで、ST-310を入手したのだった。ガソリンストーブからガスストーブに変更して荷物の大幅な軽量化に成功、なんとか最後の八十八番札所まで歩くことができたのだった。
ST-310は使い勝手が良く、アウトドアだけでなく日常生活でも使うようになった。重たくて嵩張るものの、安価でどこでも入手可能なCB缶仕様なのがいい。
カセットボンベは日本国内であれば、コンビニ・ホームセンター・100円ショップなどで簡単に手に入る。さらにレギュレーター搭載で寒さに強くて火力もある。
長所だらけのST-310だが、ただ一点だけ不満な点がある。
それは風に弱いこと。風に弱いのはガスストーブ全般に言えることだが、風のある屋外では風防なしではまともに使えない。そのため折りたたみ式の風防とセットで使用することが多い。
写真の風防はノーブランドの安物。枚数を減らし、高さカットして短くする軽量化が施されている。安くて遠慮なしに加工でき、とても気に入っている。重さは93gで結構あるが、耐久性は十分ある。3年以上使ってもなんともなし。私好みの道具といえる。
ST-310には純正オプションの風防があるが、全周を囲うものではないため、防風性能はそれほど高くないと思われる。
ダイソー(DAISO)のクッキーの型(5個入り)
考えることは皆同じようで、ST-310ユーザーは軽量コンパクトで安価な風防を探していた。ネットで調べてみると、100円ショップダイソーのクッキーの型がバーナーヘッドにピタリと合って風防代わりになるということだった。
ちょうど暇で時間を持て余していたところなので、試しにやってみることにした。
ダイソー(DAISO)のクッキーの型
「CUTE COOKIE CUTTERS かわいい抜き型5個組」と表示されている。
近所のDAISOを何軒か回ってようやく見つけた品。4個組のものならあちこちにあったのだが、5個組を置いてあるところは非常に少なかった。
ひょっとしてST-310ユーザーが買い占めてしまったのか?まさかそんなことあるまいが、ないとは断言できない。
注意点は必ず5個組を選ぶこと。4個組は大きくてバーナーヘッドのサイズに合わない。
お菓子作りの趣味でもあれば、合わなくてもクッキーに使えるので全く問題ない。毎日3食玄米ご飯と味噌汁を食べ続けられるおっさんがそんな趣味を持つはずはなし。結局はおもちゃ箱の中に放り込まれることになるだろう。
丸型は9g。
直径は58mm。
高さは18.4mm。
形状はだいたい丸。多少歪んでいるような気がするが、もともとクッキーの型。
細かいことは気にしない。
横からみたようす
上の部分は折り曲げられていて、上側から指で押さえ付けてクッキー型の生地を抜けるようになっている。
折り曲げていることで強度と耐久性も上がるだろう。
つなぎ目は3点を圧着したようになっている。
つなぎ目の内側からみる。
パッと見た感じでは、このつなぎ目部分が一番気になる。
大事に使えば、それなりに持ってくれるだろう。
普段セットで使っているノーブランド風防と比べてみる。
ノーブランド風防は軽量化済みでもおよそ90gもある。
一方クッキーの型は僅か9g。
この圧倒的な違いに、おっさんは思わず興奮してしまう。
使わない他の型はおもちゃ箱に放り込んでおく。
そのうち使う日が来るだろう。それまでしばらく眠っておいてもらう。
このダンボール箱には、100均で買ってきた数々の品が放り込んである。この箱を漁ると結構使える物が出てくる。
ST-310のバーナーヘッドにクッキーの型を取り付ける
早速、クッキーの型をST-310に取り付けてみる。
知恵の輪のようで少し手間取ったが、慣れたら簡単につけ外しできるようになった。
バーナーヘッドに取り付けたところ。
本当にピタリとフィットする。これは凄い!と思わず大興奮。
ダイソークッキー型風防 着脱のコツ
クッキー型風防はゴトクを折りたたんでいる状態の方が付け外ししやすい。
このように中に通して、
あとはバーナーヘッドに付けるだけ。
折りたたんだ状態だと簡単につけ外しできる。
クッキーの型を風防として取り付けたST-310。
純正風防より本物らしく見える。初めてこれを発見した人は狂喜乱舞したことだろう。
100均マニアは日本全国津々浦々にいるが、実は私もその一人。平日の昼間から店内を彷徨いている。幸いこれまで通報されたことはなし。
真上から見たようす
真横から見たようす
惚れ惚れするフィット感。
クッカーを載せてみたところ。
特に不具合は見当たらない。
ST-310を使うようになってから使い始めたモリタの角型アルミクッカー。
すでに廃業していて入手困難の品。
クッカー大の容量は1.5L。クッカー小の容量は1Lでユニフレーム山クッカー角型3の大と同じ大きさ。中にST-310を収納することができる。
クッカー小の中にST-310を入れたところ。
ストーブはできるだけクッカーの中に入れるようにする。そうすると保護ケース代わりになるし、ストーブ分の体積が減って荷物がコンパクトになる。ストーブが入るクッカー、またはクッカーに入るストーブを選ぶ。アウトドア用品店に現物を持ってゆき、実際に合わせてみると良い。
風防を付けたままでも、クッカーの中に入れることができた。
屋外での使用テスト
屋外でテストを行う。
外気温は5℃程度、テストを兼ねて炊飯することにした。
時々、強い西風が吹き付ける。
写真はカセットボンベに接続しクッキー型風防を付けて点火したところ。多少の風でも特に問題はなし。炎は安定している。
風防を外してみると、少しの風が吹くだけで炎が乱れる。
この状態では効率が落ちてガスの消費量が多くなるし、炊飯時間が長くなる。
クッキー型風防付きとはいえ、風が強いとやはり炎が乱れる。
風が弱ければ問題なし。
風が強くなると、火力が一気に落ちる。
クッカーを置いて炊飯を開始する。
やはり風が吹くと炎が安定しない。
風防なしに比べると遥かにマシだが、それでも風に弱い。
結局、いつものように折りたたみ式の風防と併用して炊飯を行った。
写真は組み合わせの参考事例。
テストした日は強い季節風が吹いていて条件が悪すぎた。
このクッキー型風防と折りたたみ風防とセットで使用すると、防風効果は抜群で折りたたみ風防単体に比べて遥かに炎が安定してくれた。クッキー型風防のお蔭で熱効率も良くなったように思える。
当初心配していた燃焼状態が悪くなることはなく、青い炎出して燃焼してくれる。
バーナーヘッドの裏側の空気の取入口の穴。
燃焼に必要な空気はここからの吸気だけで十分なのだろう。
お気に入り ST-310 装備一式
ST-310とアルミ角クッカーの組み合わせ
クッカーはモリタのアルミ角クッカー小を使用。
すでに廃業していて入手は困難。
現在は、ユニフレームが山クッカー 角型 3というアルミの角型クッカーを出している。12.7cm角の大の鍋の中にST-310がスッポリと入る。クッキー型風防だけでは不十分なので、折りたたみ風防もセットで使用する。
テント内ではアルミ製のレンジフードで自作した熱反射板の上で使用する。テントの床に直置きすると、熱で溶かすおそれがある。詳しくは参考記事の熱反射板(Heat Reflector)の自作を参照して欲しい。
定番のカスタマイズとして、ゴトクにシリコンチューブを取り付けてある。
これを付けると滑りにくくなり、ゴトクが熱くなっても下に熱が伝わらない。ただし、テント内では敷物を敷いて使用した方がいい。
シリコンチューブは多少劣化しているものの、問題なく機能してくれている。
お金が掛からない手軽なカスタマイズ。
クッカーに入れる際は、燃料バルブのツマミは折りたたんだ方がいい。
このようにまっすぐ伸ばして収納すると嵩張る。
燃料バルブのツマミを畳んだところ。
ゴトクの隙間に出っ張ったツマミが入り、よりコンパクトに収納できるようになる。
写真で分かりやすいように、ST-310は収納袋なしでクッキー型の風防を付けたままクッカーに入れてみた。
すると惚れ惚れするほどピタリと入る。手持ちのアルミクッカーにピタリと収まった時は、それはそれはおっさんは狂気乱舞したものだ。アルミクッカーに入ったことで、ST-310がますます使いやすくなった。嵩張って重たいのは目を瞑ろう。
さらにノーブランドの折りたたみ風防を入れる。
クッカーの中に入るようにカットしてある。
隙間が大きいと中で動いて削れるため、少しキツめになるように切ってある。
自転車の場合は振動による摩耗も考慮する必要がある。
隙間にウエスを詰めれば万全だ。
ST-310と折りたたみ風防を合わせたところ。
クッカーに入るようにカットしても、風防としての役目を果たせる高さになっている。
クッカー全周を覆うことで、防風能力と熱効率が大幅に向上する。
再度、収納袋にST-310を入れてからクッカーに収納した。
熱反射板は、カバンの隙間に入れて持ち歩く。
フタを閉めたところ。
モリタのアルミクッカー小は、フタの取っ手が飛び出ているので、裏返すとしっかりと閉まらない構造。
山クッカー角型3の大は、取っ手の出っ張りがないので、ピタリと閉まるはず。
実際にストーブをセットしたところ。
下に熱反射板を敷き、クッキー型風防と折りたたみ式風防を併用した。
屋内で使用する時はクッキー型風防のみで十分。屋外では折りたたみ風防を併用する。
横からみるとこのとおり。
カセットボンベを風下に向けて使用する。
折りたたみ風防を使用すると、火力調整する時に風防を退ける必要があるほかは満足している。
ダイソークッキー型風防の感想
やはりと言うべきか。お手軽なものには罠がある。
確かにクッキーの型は防風効果はあるが、決して十分とは言えない。
屋外で使用するには別途風防を用意した方がいい。
などと言いつつも、クッキー型風防があるのとないのとでは全然違う。たった100円で効果があるのだからやらないと損。
ということで、今後はクッキー型風防も持ち歩くことになったおっさんであった。
社外品のST-310専用風防
なんと驚くべきことに、Amazonで社外品のST-310専用風防が販売されている。
形はダイソークッキー型とほぼ同じ。軽量なチタン製と丈夫で耐久性のあるステンレス製の2種類。
買うなら当然軽量のチタン製だが、財布まで軽量化されてしまう高価な代物。
私は機能以上の余分な価値は必要ないのでダイソーで十分。
コメント
タイムリーに本日、AmazonよりST-310が届けられました。逸る心を抑え封を開けST-310と対面。最低限の樹脂パーツの他はほぼ金属で大変頼もしさを感じました。ガス缶をセットして無事点火。ジュニアバーナーの代わりにこれからハードに使っていこうと思います。この風防イイですね。早速ダイソーのお菓子作りコーナーに行かなくてわ(笑)
それは良かったですね。
ダイソーのクッキーの型は必ず5個入を選んでください!
あとノーブランド風防も安くてオススメですよ。他のストーブにも使えます。
多少の風ならクッキー型風防で十分ですけどね。
からあげさんのリンクから飛んでノーブランド風防ポチりましたよ!
あとはダイソーに行くだけです(๑•̀ㅂ•́)و✧
ノーブランド風防の耐久性はバッチリですからね。
クッキーの型を間違えると、余計なものがいくつも増えるから気をつけてください!
これは参考になりました。
私もST-310を持っているので、さっそく探しに行って来ます。
情報ありがとうございました。
純正オプションのようにピッタリと合いますので驚きますよ。