駿河湾フェリーに乗って近道をする

こんにちは。からあげです。

 

新車テストツーリング(2018年11月下旬~12月上旬)

8日目 黄金崎から焼津まで

いやあ、昨晩の激しい雷雨は久々だった。ちょうど建物と防風林の影に入っていたから、多少雨に濡れただけで済んだが、海岸の無防備な場所に張っていたらと思うとゾッとする。テントの中で身を小さくしてじっとしているしかなかっただろう。

朝の風景

まだ分厚い雲に覆われていたが、次第に雲が晴れつつあって薄日が差すようになってきた。
それにしても、昨日の雷雨は凄かったな!

馬ロックからの景色を望む。
心なしか生暖かい空気が入れ替わり、涼しくなったような気がする。
冬なのに涼しいという表現はおかしな気がするが。

馬ロックの向こう側に日本一の富士山が見えた。
ようし、テンションが上って来たぞ!



出発する前に、ピクニックテーブルに移動してブレーキパッドの当たり調整を行う。
ディスクトラッカーに搭載されているディスクブレーキは、片押し式のキャリパーとなっている。ブレーキを使っていると、次第にパッドが減ってくるので、車体側のパッドを押し出して両側のパッドが均等に減るようにしてやる必要がある。

まだ慣れないディスクブレーキだが、少しずつ弄って構造や整備方法を理解してゆく。

画像中央の「R PAD-IN」という六角ネジを時計回りに回してやると、車体側のパッドが押し出される。

ビットタイプの六角レンチで回そうとしたところ、スプロケットの保護をする半透明の円盤が邪魔をした。
少し強引に曲げてレンチをセットして回した。
実家に帰ったら、さっそくボールポイントの六角レンチを購入しよう。
斜めから入れられるボールポイントタイプだと整備がやりやすくなる。

こういうことも実際に扱ってみないと分からない。ディストラ君のことをこれからしっかり勉強してゆこう。

ねぐらから土肥(とい)港フェリー乗り場まで約18km。
そう、昨日石廊崎に立って目的達成をしたのをハッキリと分かったため、さっさと実家に帰ることにしたのだった。
ツーリングマップルを見ていると、ちょうどいい感じでショートカットできるフェリー航路を見つけてしまった。

まるで今回私が乗るために、運航しているのではないかと、そう思えるような航路だった。

ひものの駅

噛みそうな駅の名前だ。

朝一の便は9時半だというのに、おっさんの行く手に誘惑するような看板が設置してある。ここはグッと堪えてスルー。

恋人岬からの景色

それほどキレイな景色ではなかった。ここは多分、富士山が見える時来る場所。

土肥港まで再び激しいアップダウンが続くと思ったら、意外に大したことなくて快調に進む。これなら余裕を持ってフェリー乗り場まで行けそうだ。

土肥の市街地まで来たものの、フェリー乗り場が見当たらない!
いったいどこなんだ?

まあ、時間はたっぷりあるから慌てないが。

日本一大きな花時計だとか。
時計板の上に立って、カリオストロの城の伯爵ごっこをして遊ぶのも楽しいかも知れない。

フェリー乗り場で600m戻るだと?
いかん、ペダルを漕ぐのが気持ちよくて、つい通り過ぎてしまった。
城ヶ崎の二の舞にならなくて良かった!

駿河湾フェリーの土肥港フェリー乗り場

まだ出港時間まで1時間以上もあるため、待っている人は誰もいない。
広大な駐車場に従業員の車が停まっているだけだった。

駿河湾フェリーは海上の県道223号線となっている。
ふじさんの223。

事務所でフェリーの乗船券を購入する。自転車は電話予約のみ。
どもり症の私は電話は苦手。当日来てから購入した。
土肥港から清水港まで自転車込みで2,580円。

およそ一日分の行程を短縮できるため、フェリーに乗ることにした。運賃も納得できる範囲内。

フェリーの乗船券を手に入れた!
これで一日分を短縮できる。

もう用は済んだ訳だし、さっさと帰ることにする。

フェリー航路

土肥港から清水港を結ぶ定期のフェリー航路。
今年は台風の影響で欠航する日が結構あったそうな。あれ?

自転車の拭き掃除をしていると、フェリーがやって来た。
この駿河湾フェリーでは、二輪は先乗り後下りとなっている。
他の乗客に先んじて真っ先に乗れるので、好きな席を確保できるメリットがある。

近所のホテルのママチャリを借りてきたオジサン二人組がいたが、フェリーの乗り方が分からずに迷っていた。こういう時は旅慣れた自転車旅行者のマネをすればいい。

船の壁に立て掛けてタイヤ留めを咬まして、ペダルの付け根にロープを通して船体に結ぶ。非常に合理的な固定方法だ。
ロープが当たる場所には、毛布で保護してくれた。

フェリーに乗る時は特に便利なパーキングブレーキ。
3mmのロープとコードロックで自作したもの。
作業員が自転車を固定するまで持って保持している必要がない。
特に荷物をほとんど付けていない時は動きやすいので、パーキングブレーキはあった方がいい。

 

 

車両甲板から船内に入ると、たこ焼き屋の前を通る仕組み。
非常に香ばしい匂いがしていてお腹が減ってくる。

イカン、イカン。脇目を振らずに中に入ろう。

船の制服・制帽を着用して船長気分を味わおう!
何故かくまさんの帽子も置かれている。

ごろ寝スペース

絨毯敷きのスペースで横になれる。

船の前の方には座席がある。

どこかにコンセントがあるはずだ!こういう時に充電せねばならない。
しばらく曇りと雨の天気が続くため、AC電源で充電しておく。

ただいま充電中!

実は乗船券売り場で充電できる場所を聞いたところ素っ気なく断られた。それで、外にいた作業員に充電器できる場所はないか聞いたのだった。教えて貰ったトイレの外コンセントで充電したのだが、短時間ではスマホを充電するだけで精一杯だった。モバイルバッテリーは充電時間が長くて短時間では満タンならないのが欠点。

断られても簡単には諦めない。それが今のおっさん。

通常の船室の他に、上に特別室がある。一人500円で空調の効いた船内から外の景色をみることができる。実によく出来ている。

出港してしばらくすると、土肥港は霞んで見えるようになった。
それほど速くはないフェリーだが、自転車に比べると圧倒的に速い。浅瀬などの障害物が無ければ、最短距離で移動できるのがいい。

ごろ寝スペースに移動してブログ更新を行う。船内で電波の入りが悪いため、すぐに中止となった。

あとは横になって目を閉じてじっとしていた。

フェリーは1時間ちょっとで清水港に到着した。最後に船を下りると、海岸に沿って西に向う。

寄り道して三保の松原にやって来た。
以前、車で来た時は有料駐車場に停めるのが嫌で、遠くの場所に停めて歩いて来たのだった。

海岸沿いのサイクリングロードを快調に飛ばす。緩やかな追い風がおっさんを後押ししてくれる。

清水灯台

小奇麗な灯台だった。八角形の形をしている。

かの有名な羽衣の松

誰かが羽衣を掛けた松だそうだ。おっさんは立木をよく物干し代わりにしている。まあ、似たようなもんだ。

昨晩の大雨の爪痕がこんなところに残っていた。
公園の売店のおっちゃんが言うには、清水の方も激しい雷雨があったそうな。

日本平周辺のサイクリングロードは走りやすくて非常に気持ちいい。
今日は雲が多め。それでも十分いい。横を走る国道150号線を横目に見ながら快走する。

ホームレスの家

1年前通った時にもあった家。ガラクタが増えているような気がする。
住人は中にいたかのかは不明。

売店のおっちゃんが教えてくれた神社に寄るため、先に昼食を済ませておく。広々とした海岸が広がっている。

防潮堤を風よけにしてラーメンを作る。
すぐとなりは道路で車が行き交っている。

こんなところでおっさんがラーメンを作っているとは誰も思うまい。

ラーメンの完成!
ネギをたっぷりと入れている。

やって来たのは久能山東照宮。
徳川家康を祀る神社で本殿は国宝に指定されている。
山の上に見えるのが神社。麓から1000段以上の石段を上って上がる。

駐車場は有料だが、オートバイ・自転車の2輪車は無料の専用駐輪場がある。そこに停めて徒歩で神社に向う。

石段は馬でも登れるように段差が低くなっている。
なのでそれほど坂は急ではない。

つづら折りの石段が続く。
自転車に乗ってばかりいると、歩く筋肉が落ちてくるので、ちょうどよい機会だった。

下に見えるビニールハウスではいちごが栽培されている。
この周辺ではイチゴ栽培が盛ん。

光り輝く太平洋の景色。東照宮は天然の展望台の上に建っているようなもの。

久能山東照宮には、いくつかの立派な門がある。
豪華絢爛なつくり。拝観料500円を支払い有料区画に入ってきた。

奥に見えるのが本殿。
ようやく上まで上がってきた。かなり長かった。

五重塔あとにシュロが植えられている。
置いてあるのは基礎石。

本殿入り口

参拝順路は真っ直ぐではなく、右に迂回して横から入る。
おそらくここから入れるのは、相当な身分の者だけだと思われる。

静岡県にはプラモデルメーカーが多いらしい。ショーケースの中に色々なプラモデルが展示されていた。

なぜ、神社にプラモデルが?そんなこと知らんよ。

アッシマーがいっぱい!そういえば、変形して空を飛べるMSだったな。しつこいヤザンが乗っていたやつだ。

脇から本殿に入る。下賤の者はここから入るのじゃ!

あちこち金ピカ仕様のつくり。どうもおっさんの好みではない。
もう少し渋めがいい。

なんか、メーカーのエンブレムがボンネットに突き出ているような趣味の悪い車のように思える。どことは言わないが。

もうお腹いっぱい!やっぱり私には合わない。

美的感覚が違いすぎるのだろう。

徳川家康の墓

本殿のさらに奥にある。すぐ近くには金のなる木という木が生えている。

長い石段を下りて麓まで下ってきた。やはり段差が低いから、下りやすかったな。お年寄りに優しい東照宮だ。

天気がすっかり回復して青空が広がるようになった。
ただ漕いでいるだけで楽しい。

風力発電のプロペラ

いったいどこに供給しているのだろう?おっさんに電気を恵んでおくれ。

海岸で流木を集める作業員。放っておくと流木やらゴミで海岸が埋め付くされる。流木はイイとして、プラスチックごみの多さは異常。いい加減、ポイ捨てするのはよせ。

焼津市街へは、海岸沿いの県道416号線を通ることにした。
前回、自転車通行禁止の国道150号線に阻まれて国道1号線を通った。
今回は別のルートを通ってみる。ツーリングマップルには、自転車通行禁止の注意書きがないところがある。

本当に酷い目に遭った。オートバイ向けの地図なので仕方あるまいが。

 

この県道416号線は海上に橋が架かる区間があって、強風時は注意しなければならない。
今日は平日のためか、交通量は少なく快適に走ることができた。

いくつかトンネルを抜けて峠を過ぎると、あとはお楽しみのダウンヒルを経て焼津市街地に入る。

ちょうど西日が当たる時間帯で、夕日に向かって走るようになった。

焼津港をぶらぶらしていると、カッコいい漁船が係留されていた。
バルバスバウ(球状船首)と呼ばれる船首の形状で波切性能が良くなって、燃費がよくなりスピードも出るようになる。たいていの船に装備されている。

焼津市街のバローにやって来た。
バーローではない。

長ネギとパンなどを購入した。

あとオマケのおやつも。

冬なのに、ジャイアントコーンを食べるおっさん。
最近、やけに暑くて怖くなる。Tシャツ1枚でも汗をかくなんてホント異常。地球はあと何年持つのだろう?

すでにいい時間なので、ねぐらを求めて公園に向う。
焼津と言えば、石津浜公園だ!前回のツーリング時に泊まった場所。

日没まであと少し。さっさと行こうか。

公園に行きながら、津波避難場所を確認する小心者のおっさん。
いつ何時大地震がくるやも知れず、備えは怠らない方がいい。

つい先日、札幌で地震に遭ってから、気をつけるようにしている。

公園内を物色する。どこかに良さそうな場所はないか。
まだ時間も早くて、近所の人が散歩したりしている。

水道で長ネギを洗うおっさん。
洗う前にはよくキレイにしておかないとな!
土汚れではなく、農薬に警戒している。

前回と同じ東屋では嫌だったので、防波堤の影にテントを張ることにした。ここなら明るいうちにテントを張っても、人目に触れることはない。

テントを張る前、スマホで天気予報を見ると、なんとなく微妙だった。どうしよう。ほんとうにここでいいのか?

結局、前回と同じ東屋の下でテントを張ることにした。
この選択は大正解で、日没後から急に海から吹く風が強まったのだった。あのまま防波堤の影にテントを張っていたら、まともに海風を受けてしまったことだろう。

あまりに風が強かったので、石で張り綱を固定したのだった。防風林の内側なのに、かなりの強風だった。背の高い松の他に背の低い木も欲しいところだった。

 

走行データ

走行距離   66km
フェリー乗船 土肥港~清水港
ねぐら    焼津石津浜公園



おわり