こんにちは。からあげです。
はじめに
ウーバーイーツなどの配達仕事ではスマホが必需品。仕事のやりとりは全て専用アプリで行い、ナビアプリを使って目的地にたどり着く。スマホのおかげで土地勘のない場所でも、安全・確実・迅速に仕事をすることができるのだ。
そんな必需品のスマホを自転車のハンドルバーなどに固定するのがスマホホルダーだ。しかし、何でもよいという訳ではない。
酷使しても壊れない耐久性、迅速に着脱できる操作性、そして安全確実に固定する信頼性が要求される。
配達仕事を始める前に購入したスマホホルダー。Tiakiaという中国メーカーのもの。
仕事を辞めた今でも、自転車生活で役立っている道具だ。
使用期間1年半以上経過。配達回数は1,000回以上、混雑した市街地を長距離走るときなど日常生活でも活用している。
概ね使いやすいスマホホルダーだが、細部の作り込みはイマイチ。不具合箇所を改良しながら使っていたのだが、使い始めて1年くらい経ったころからロックスイッチの動作不良が度々発生するようになった。
長期間酷使してきたのだから無理もない。
自転車は屋内保管し、スマホホルダーを使用しない時はできるだけ取り外すようにしてきたが、それでも経年劣化は防げない。
遠目で見るとまだまだ大丈夫そうな気がするが、近くで見ると擦り傷や色あせなど劣化が目立つようになった。
ある日、スマホを取り付けて走行していると、段差を越えた衝撃でスマホが脱落し路面に落下するという事故が起きた。
スマホケースの角から落ちたことと、後続車がいなかったことが幸いしてスマホは無事だった。
脱落の原因はおそらくロックスイッチの作動不良。ロック位置にしていたにも関わらず、アームが固定されていなかったと思われる。
ここ最近、ロックスイッチの作動不良がたびたび起きていたにも関わらず、新しい物を買ったり修理したりすることなく、そのまま使い続けていた。
新しいスマホホルダー(Tiakia製 PB04-AC)の購入
念のため、分解修理する前に新しいものを購入しておいた。分解したのはいいが、元通り組み立てられなくなることはよくある。修理できない場合や完全に壊してしまう場合に備えておきたい。
これまで使っていたスマホホルダーは使いやすく耐久性も十分あったので、迷わず同じ物を購入した。
Amazonのレビューを参考にして選んだのがTiakia製 PB04-AC。コイツを選んで正解だった。
スマホの適合サイズは最小130×65mmから最大176×88mm 最大厚10mmまで。
私のスマホはiPhone7(138.3×67.1×7.1mm 4.7インチディスプレイ)。落下に備えてスマホケースを取り付けている。
適合するハンドルバーの径は22~32mm。一般的な自転車やオートバーに取り付けることができる。
付属の滑り止めのゴムを使ってハンドル径を調整する。
新しいスマホホルダーと一緒に予備のクランプも購入しておいた。
Tiakia製(PB04-AC)の交換用部品として販売されているもの。
スマホホルダーを製造するメーカーは数多くあるが、交換用部品の販売を行っているのはおそらくTiakiaとほか一社のみ。
以前購入したスマホホルダーのクランプ。本体は同じ型(PB03-AC)だが、クランプの形状が異る。
これが今回購入したクランプ。
より丈夫な形状になったように思える。特にホルダー本体を支えるアームの部分。
しかし気がかりなのは、ハンドルに取り付ける際に口があまり広がらないこと。Amazonユーザーにも概ね好評だから、おそらく大丈夫だろう。
ユニバーサルジョイントの受けの部分。ユニバーサルジョイントのボール部分を受ける箇所。当たり面に滑り止め加工が施されている。
スマホホルダーの分解整備
分解に必要な工具はプラスドライバーのみ。あとはウエスとグリスが必要。
本体裏側にプラスねじが4本あり。
赤いスイッチがロックスイッチ。
ロックスイッチ
使っているうちに操作が硬くなってくるので、定期的に潤滑スプレーを吹きかけてやる必要がある。
裏面にありスイッチのONOFFが分かりにくい作りになっている。
ユニバーサルジョイントには液状ガスケット(ThreeBond 1215)を塗布して衝撃でズレにくくしている。効果はかなり大きい。
ねじ4本を外してから、本体裏ブタを優しく持ち上げる。
すると2本のステンレスアームと一緒に外れた。
本体のようす
写真を撮りながら分解作業を進める。分解時に重要なのは、細かい部品を紛失しないことと、分解手順を覚えること。覚えられない場合は写真撮影する。
赤い歯車の下にゼンマイが内蔵されている。ゼンマイが飛び出さないよう慎重に取り扱う。
残っていた2本のステンレスアームを外したところ、ゼンマイが飛び出してしまう。
幸いなことに細かい部品はなし。
部品が少なく単純な構造だった。
4本のステンレスアームを引きつけて、スマホを固定する役目のゼンマイ。
ロックスイッチの動作を確認する。
OFFの状態で、爪が引っ込みゼンマイ付きの歯車は自由に動く。
ONの状態で爪が飛び出し、ゼンマイ付きの歯車と噛み合って固定される。
繰り返しの使用により、歯が摩耗し歯車とのかみ合わせが悪くなってしまったようだ。
ロックスイッチはプラスチック製ですり減っているのが分かる。
擦れる箇所にグリスを塗布した。
赤い歯車にゼンマイを取り付けて巻き上げて小さくする。
ゼンマイの丸い端を本体内側の出っ張りに引っ掛けるのは多少のコツがいる。何度か繰り返しやって成功した。
歯車を取り付けたあとで右に回してゼンマイを十分巻き上げておき、ロックスイッチをONにして歯車を固定する。そして歯車を指で押さえながら作業を進める。
ステンレスアームの取り付け。
グリスを塗布しながら順番を考えて作業を進めた。
裏ブタを締めてねじを締めたあと動作確認を行った。
外観を見るとスポンジパッドが傷んでいるようだった。
角は丸まり、クッション性が落ちているように思えた。
強力両面テープで貼られているスポンジパッドを剥がす。
予備のスポンジパッドが2個付属する。なんと3M製。
新しいスポンジパッドを貼り付けて作業完了。
iPhone7取り付け
ゼンマイの力でガッチリ挟み込んで落ちることはない。スポンジパッドを替えていい感じになった。
裏面のようす
高耐久のステンレスアーム。どれか1本が折れてもスマホが落下してしまう。非常に重要な部品だ。
スマホホルダーまとめ
分解整備して再び動作良好になったかに思えたスマホホルダーだが、今でもかみ合わせが悪くてロックできないことがある。
長年使い込んでプラスチックの歯が摩耗しているのだから仕方あるまい。
信頼性のあるステンレスアームがよい仕事をしてくれる。欲を言えば、歯車とロックスイッチの歯も金属製にして欲しい。
スマホを取り付けてロックスイッチをONにしたあとで、必ずロックされたか手で確認した方がよい。新しいものでも、ロックされないことがあるかもしれない。ロックの確認を習慣付ければ、ロックし忘れることがなくなるだろう。
これまで何回かロックし忘れたことがあったが、ゼンマイが強力だったのでスマホが落ちることはなかった。
たった1回の失敗でスマホを壊すことにもなりかねない。便利なスマホホルダーだが、使用には十分気をつけなければならない。だが気をつけてさえいれば、便利な道具として役立ってくれることだろう。
今後もTiakia製のものを使い続けてゆきたい。