有線式サイクルコンピューター(CATEYE VELO9)の取り付けと使用感

こんにちは。からあげです。

はじめに

私は自転車にはサイクルコンピューターは必要と考える。
走行距離、速度や時間が分かると、水・食料補給や整備時期の参考になるし、速度が出やすい下り坂ではサイコンを見ながら速度調整できる。エンジンブレーキのない自転車は速度の出しすぎは非常に危険。つまりサイコンがあると、より楽により安全に走行できるようになる。

今回新たな自転車(SURLY ディスクトラッカー)にもサイクルコンピューターを取り付けることにした。

以前の自転車に取り付けていた無線式のサイコン(キャットアイ VELO WIRELESS+)。
そこそこ安価で機能は十分。ケーブルのない無線式で見た目がスッキリしているが良い。10,000km以上走行した現在でも故障なく正常に作動している。

これと同じ物を購入しようと思ったが、同じもの使ってもつまらない。そこで今回は安くてシンプルな有線式を選んだのだった。ケイデンス(回転数)を計測できるタイプは価格が高いし、多機能で覚えるのが大変だと思ったので、選択肢から外した。

無線式サイクルコンピューター(キャットアイ VELO WIRELESS+)の取り付けと使用感
こんにちは。からあげです。 はじめに 今日はサイクルコンピューターの話。 サイクルコンピューターは自転車に付けていると便利な代物だ。速度や時間、走行距離が分かり、整備時期やツーリング時の補給や休憩を決めるときに役に立つ。 単に増えてゆく積算

 

有線式サイクルコンピューター(CATEYE VELO9 CC-VL820)

購入したサイコンはキャットアイの有線式のベロ(VERO)9。
信頼性抜群のキャットアイの他にサイコンの選択肢はあるのだろうか?私は知らない。
よし、早速箱から出してみよう!

内容物一式

・サイクルコンピューター(リチウム電池CR2032 1個付属)
・ブラケット・コード・センサー(一体もの)
・両面テープ
・結束バンド7本
・マグネット
・取り扱い説明書

VELO9(ベロナイン)CC-VL820 仕様

型式CC-VL820
走行速度0.0 (4.0) ~199.9 km/h
走行時間 [ Tm ]0:00’00″~9:59’59”
走行距離 [ Dst ]0.00~999.99km
平均速度 [ Av ]0.0~199.9km/h
最高速度 [ Mx ]0.0~199.9 km/h
消費カロリー [ CAL ]0~99999 kcal
CO2削減量 [ CO2 ]0.00 ~999.99 kg
積算距離 [ Odo ]0~99999km
時計0:00’~23:59′ [1:00’~12:59′]
ペースアロー
節電機能
オートモード○(オート専用機)
2タイヤ周長セット16″/ 18″/ 20″/ 22″/ 24″/ 26″/ 27″/ 700C または、
タイヤ周長100cm~299cm (初期値:26インチ)
電源リチウム電池 CR2032X1
電池寿命約3年 (1日1時間使用時、使用環境により異なる)
サイズ55.5x37.5x18.5mm
重量30g

*キャットアイ製品情報ページより
*2015年9月生産分より積算距離入力機能が追加
サイクルコンピューターVELO9(CC-VL820) 仕様変更のお知らせ(PDF)

キャットアイの「VELO 9」
キャットアイの「VELO 9」をご紹介します。

 

サイコン本体(おもて)

大きくて見やすい液晶画面。バックライトはなし。大きなMODEボタン1個のみの非常にシンプルな作り。

サイコン本体(うら)

コイン(硬貨)で開けるバッテリーカバーのほかSETボタンとACボタンがある。
中央付近、バッテリーカバー下の銀色のポッチ2個は接続端子。

バッテリーカバーを開けてリチウム電池CR2032(1個)を取り出したところ。
カバーの開閉は硬くもなく緩くもなく絶妙な加減だった。

バッテリーカバーのOリング

カバーにはしっかりとしたOリングが付いているので、滅多なことでは水が入ることはないだろう。念のためOリングにシリコングリスを薄く塗布しておいた。

電池ケース内のようす

プラス側が手前になる。

サイド(前側)

キャットアイの文字が表示されている。

サイドのようす

厚さは15.8mmと若干の厚め。角張った形で好みが分かれるところ。

ブラケット・コード・センサー(一体もの)

センサーにはクッション付きの両面テープが貼られている。
コードの長さは未計測。センサーはフロントフォークに取り付けるならば、ほとんどの自転車に取り付け可能と思われる。リカンベントなどの特殊な自転車の場合は不明。

別売りでヘビーデューティーワイヤータイプパーツキット(1603490)が販売されている。極太のコードに加え、保護用のスパイラルチューブが付属している。

 

ブラケット(おもて)

接点が2つある。本体裏側の接点と接触するようになっている。

ブラケット(前側)

コードがぶつ切りにされて中の銅線が見えている。
気になるようであれば、黒のペイントマーカーで塗っておけばいいだろう。

ブラケット(側面)

前と横の両方に半円形のくぼみがあって、ハンドルバーまたはステムに取り付けられるようになっている。

両面テープ、結束バンド(7本)、マグネット

両面テープはブラケット固定用で、クッション付きとなっている。

マグネット

シルバーの面をセンサー側に向けてスポークに取り付ける。

マグネット裏側のようす

 

サイクルコンピューターの取り付け

取り付けの手順

センサー仮付け
  ↓
本体仮付け
  ↓
コードの取り回し
  ↓
動作確認・位置決め
  ↓
各部の固定

サイコンの取り付けは、自転車を購入した自転車屋さん(自転車見聞店)で行った。
整備講習会のあとの眠気を我慢しながらの作業だった。

センサーは右側のフォーク中ほど、フロントキャリアの取り付け金具から距離を離して取り付けた。左側のフォークはディスクブレーキのキャリパーがあり、整備作業の際に邪魔になる。
取り付けの際は仮付けして動作確認したあとで固定する。仮付けでは両面テープは軽く押さえるだけ、結束バンドはゆる目に締めるだけにしてまだ切らない。

 

サイコン本体はハンドルバー左側に付けることにした。長さ80mmのステムの上では若干窮屈だった。

ブラケット仮付けのあとコードの取り回しを行う。
ハンドル操作の邪魔にならず、ハンドルをいっぱい切ってもコードが引っ張られないように余裕を持たせた。リヤブレーキのアウターケーブルに巻いてゆく。

ハンドル上から見たようす。
バーテープの内側、上ハンを握っても邪魔にならない位置に付けた。

取り扱い説明書によると「センサーとマグネットはマグネットの中心がセンサーの指示線を通過する位置で、センサーとマグネットの隙間が5mm以内となるように取り付ける」とある。
目測で隙間調整してからハンドルを持ち上げてタイヤを手で回して動作確認を行った。動作は良好。
あとはしっかりと両面テープ部分に押しつけ、結束バンドを締め上げて固定した。

固定したセンサー

センサーの先の方にある凹んだ線が指示線。マグネットの中心を通過するように調整した。
結束バンドを取り付ける際は、ヘッド部(出っ張り)が見えにくい内側になるように取り付けた方が見た目が良くなる。
ただし、ホイールを取り外す必要があるため少々面倒くさい。

固定した本体

このハンドルバーは太さが均一でないため(クランプ部が太くなっている)、若干傾いている。角度を調整できるようにブラケットは両面テープで固定せず。

角度を変えてもう一枚。

黒色ビニールテープを巻くなどして、ハンドルの太さを均一にしてから取り付けた方が良かったのかもしれない。傾いていても実用上問題はなし。

 

ハンドルバーからステムに移設

サイコン取付け後、テスト走行を兼ねて東京から伊豆半島を周って愛知まで自走して帰ってきた。
走行距離はおよそ700km。走行に支障はなかった。

ハンドルバーの右にフロントライト、左にサイコン本体。
およそ23,000kmこの取り付け位置で走っていたが、長いステムに交換した際にステムの上に移設することにした。

ハンドル上に小物類を付けるとゴチャゴチャして鬱陶しい。そのうえ信号待ちなどでトップチューブを跨いで前腕を上ハンに乗せて休む時に邪魔になる。

シマノプロ LTステム(120mm ±17度)に移設したようす。
ハンドル周りのオレンジ色のロープは自作ステムバッグを固定しているもの。
取り付け用の結束バンドは細くて長い特殊なもので普通のホームセンターでは売っていない。
手持ちの幅2.5mm長さ100mmの結束バンドを2つ繋げて取り付けた。

長いステムに交換して前傾姿勢を深くする
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±17度のステムでほぼ水平。前寄りに取り付けている。
水平でも液晶画面の表示ははっきりと見える。

長いステムであれば、ステム上に取り付ける方がハンドル周りがスッキリしてよい。

あとでシマノプロ PLTステム(130mm ±6度)に交換した。±6度に変更して水平から若干角度が付いて画面表示が見やすくなった。
右に電池式のライト、左にスマホホルダー、ステムにサイコン。
現状ではこれが最適の取り付け位置となっている。
一見便利に見えるアクセサリーホルダーは付けず。強度に不安があるし、前カゴに荷物を積載する際に邪魔になる。

自作ステムバッグの左には水ボトル、右には飴・ポカリスウェット粉末などの補給食、モバイルバッテリーなどを入れている。見た目は悪いが思いのほか使い勝手が良いので使い続けている。

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電池交換

使い始めて3年経過したころ液晶表示が薄くなってきた。
取り扱い説明書によると「電池寿命は1日1時間使用して約3年」となっている。走行距離はすでに30,000kmを超えている。電池の寿命と判断して電池交換を行うことにした。

サイコン本体を取り外したところ。
自転車を逆さまにして整備する時以外は付けっぱなしだった。走行中に脱落したことは一度もなし。
時々端子の接点を紙やすりを磨いている。

電池交換前の積算距離表示。
照明の下では濃く見えるが、屋外では薄くて少々見づらい。

本体裏側

VELO9(CC-VL820)の交換用電池はリチウム電池(CR2032)1個。
有線式はサイコン本体内のみ。

100円ショップで3個入りを買ってきた。

電池のほかに必要なものは硬貨とシリコングリス。

硬貨を挿し込んで左に回すとバッテリーカバーが外れる。

新しい電池を入れる前に電池ケース内を点検する。
ゴミや水分が入った形跡は全くなし。

Oリングの汚れを拭いてから、シリコングリスを塗布してからバッテリーカバー右に回して閉める。
位置を正しく取り付けると硬貨の溝が横になる。

以前カバーを付けた時は斜めになっていた。

写真撮影していたら時間がかかり過ぎて積算距離がリセットされてしまった。積算距離はサイクリストの血と汗の結晶だ。
しかし気を落とす必要は全くない。2015年9月生産分より積算距離入力機能が追加されて変更可能になった。

参考リンクサイクルコンピューターVELO9(CC-VL820) 仕様変更のお知らせ(PDF)

 

積算距離の手動入力はDST表示にしてSETを押す。
そしてMODEで数値増加、MODE長押しで桁移動、SETで確定する。

下に2つあるうちの中央のボタンがSET。時刻設定をする時に右のAC(オールクリア 全消去)と間違えないようにしたい。

手動入力機能のおかげで積算距離を元通りにすることができた。

 

有線式サイコン(VELO9)の感想

取り付け・操作簡単、電池長持ち、自動電源ON、安価、耐久性あり

取り付けは非常に簡単で説明書を読めば誰でもできる。
サイコン本体を初めはハンドルバー、のちにステムに移設したが、取り付け位置はステム上が最適に思える。ハンドルを握る時に邪魔にならず中心線上にあって見やすい。

操作はボタンひとつの簡単仕様で扱いやすい。液晶画面の表示は大きくてみやすいが、個人的には消費カロリーとCO2削減量の表示は要らないと思った。表示切り替えしたい時に何度もMODEボタンを押す必要があって面倒だ。表示項目を選択できるようになればなお良い。

本体裏のSETとACボタンだけは紛らわしい。ACは赤色にするなどして視覚でハッキリと区別できるようにしてもらえると嬉しい。これまで時刻設定の時に、何度かACボタンを押してリセットさせたことがある。積算距離の手動入力機能があるのは非常に良い。

バックライトがないので夜間は表示が見づらいが、夜間走行はあまりしないし外灯の下であれば読めたので支障はなかった。
有線式はコードが目障りだが、取り回しをキレイに行えばさほど目立たない。商品が安いうえ、バックライトなどの余計な機能が付いていない分、電池が長持ちするのが良い。しかも電池は1個でよい。
さらに走り始めると自動で電源スイッチが入るため、MODEボタン押す必要がない。無線式のVELO WIRELESS+では電源が手動操作のため、よくボタンを押し忘れていた。この自動ONの機能は凄くいい。

防水性能は十分。何度もバケツを引っくり返したような土砂降りのなかを走行したが問題なし。カバーの内側に水滴が付いて曇ることはなかった。

3年で32,000km以上走って全く故障なし。耐久性も十分ある。細いコードだが切れることはことはなく、本体カバーが紫外線で劣化して曇ってくることもない。多少の擦り傷が付いたくらいで使用に全く問題なし。

安価で盗難のおそれが少ないため、駐輪の際に本体を付けっぱなしにできるのも良い。これまで盗まれたことは一度もなし。ネット通販で2,000円でお釣りが来る価格。

 

必要最低限の機能さえあれば十分。速度と走行距離さえ分かればいいという人にお薦めだ!