自作したサコッシュ2号の使い心地

こんにちは。からあげです。

 

最近、自転車ネタばかりが続き、飽き飽きしている読者も多いことだろう。実は私もその一人で、同じような記事を制作していると、だんだん退屈に思うようになってきた。別に自転車に飽きたわけではないのだが、仕事を意識する記事だとどうしても苦痛を伴う。

ということで、今日はネタを変えて以前、自作したサコッシュ2号の使い心地を書いてみたい。
自分で作ったものだと、どうしても評価は甘くなりがちだ。自画自賛したいところをグッと堪えて、氷河のように冷めた目で自分のこ汚いサコッシュを見てみる。

 

サコッシュの各部チェック

このサコッシュは2作目で、2018年北海道ツーリングのために作ったものだ。
1作目の使いづらかった箇所を修正し、より使いやすくなるよう各部にトコトンこだわった。

作った直後は、X-pac VX21という丈夫な生地は勿体ないのではないかと思ったものだが、使っているうちにベストな選択であったことが分かってきた。
始めのうちはゴワゴワした感じがするが、使っているうちに柔らかくなって手触りが良くなってくる。生地の耐久性は全く問題なし。さすが現代の最新技術で作られた生地だ!

機能面では大きな不満点はなし。口を2つ折り方式にしたのは、おっさんには大ヒットだった!物を出し入れしやすくて防水もバッチリ。

ただ見た目の点はダメダメ。黒一色というのが全然ダメ。さすがにこれでは地味過ぎる。最低2色は欲しい。ファスナー付きのポケットを別の色にしたら、多少マトモになるような気がする。黒一色だと地味過ぎると、作る前から分かっていたことなのだが、実際完成品を見てみると、ああやっぱりなあと少し落胆してしまった。しかし、自分で作ったものはどんなものでも愛着が湧く。

計画段階からあれこれ検討するのも楽しいし、思いがけないアイデアが浮かんできて途中で仕様変更するのも楽しい。メーカー押し付けの道具ではなく、世界に一つだけの自分のために自分で作った道具。愛着が湧かない訳がない!

では、細部を細かくチェックしてゆこう。

まずは口を伸ばして広げたところ。こちら側はファスナーの反対側のマップケースを付ける方。
4つループを付けていて、上の2つはストラップ用とマップケース固定用を兼ね、下の2つは腰に固定するロープを付けるためとマップケース固定用を兼ねている。

マップケースとして取り付けたのは、100均のB5軟質カードケース。
四隅をパンチで穴あけして1.5mmのロープで縛っていただけ。

事前にカシミール3Dで作っておいた地図のPDFデータ(USBメモリに保存)を行く先々のコンビニのマルチプリンタでモノクロ印刷し、マップケースに入れて常時身に付けて歩いた。

やはりマップケースはすぐ見れる位置に付けておいた方がいい。いちいちカバンの中から出すことになると、途中で面倒臭くなって現在位置の確認をしないようになる。サコッシュに付けておくと、いつでもどこでも気軽に見られるため、ふと気になった時や分岐などでキチンと地図を見るようになる。

ただ、マップケースの固定方法は改良の余地があった。適当にループに縛り付けていたのだが、歩いている途中で解けてくることが度々あった。マップケースは基本、登山以外は外してカバンの中に入れていて、登山口でカバンから出して付けていた。ロープで縛ると手間が掛かるし、解けてくることがあるので、マジックテープで着脱できるようにしておいた方がいいかもしれない。サコッシュ側は縫い付けるとして、マップケースにどうやって付けるかが問題だ。まずは試しに両面テープで貼り付けることにしてみよう。

サコッシュの口はマジックテープで留めてから、二つ折りにしてプラスティックバックルで留める方式をとっていた。
ファスナーだと故障のおそれがあるし、防水しづらい。止水ファスナーは操作が重たくて耐久性がないため、2作目で採用しなかった。

結果は良好!ストラップ取り付けループの位置を口から少し下にずらしたことで、口を二つ折りにした状態でも下げられるようにした。町中であれば、いちいちプラスティックバックルまで留める必要はなく、マジックテープで留めておくだけで十分だった。

マジックテープの耐久性だけ気になった。
開け閉めしているうちに端の方からボロボロになってきた。ちゃんとしたマジックテープであったので、この程度の傷みで済んだように思える。ただ、このマジックテープはなくても別に構わない。二つ折りにしてプラスティックバックルを留めておけば、生地の剛性が十分あるので、中身が飛び出てくることはないだろう。

内ポケットのマジックテープはほとんど傷みはなし。
開け閉めの頻度が少なかったためだろう。この内ポケット、あるのとないのとでは全然違う。

小物類を全て一緒に入れておくより、小分けできた方が断然使い勝手がいい。大事なものや使用頻度の低いものを内ポケットに入れていた。内ポケットは生地が二重になっているため、防水は万全だった。

サコッシュを裏返して生地の裏面をチェックする。

さすがはX-pac VX21!どこにも目立った傷みはなし。

角に多少の擦れた跡があるのみ。
ほつれ止めのためにかがり縫いした生地の端は全く解れてきていない。
もともと生地が解れにくい性質があるためだろう。

なぜ、このように角を落としているかと言うと、マチを入れようと思ったのだが、失敗してしまったのだ!約4cmほどの厚みを持たせようと思っていた。これはマチの入れ方を失敗とこうなるという見本。

荷物で擦れて汚れている箇所。見えない内側なのでこれくらい全然OK。

外のファスナー付きのポケット。
耐久性があって操作しやすいYKKのビスロンファスナーを使用した。
ビスロンファスナーには防水機能はないため、二つ折りにして2重の生地を雨蓋代わりにした。

これが大当たりで、中身が水に濡れることは全くなかった。

ファスナーの耐久性に全く問題なし。開け閉めが非常に軽くて、かみ合わせもバッチリ。閉めたのに開いてくることはなし。

ファスナーを操作しやすいようにロープを付けておいたのもいい。寒さでかじかんだ手でも楽々操作できた。

二つ折りにした口を留めるためのプラスティックバックル。

大きすぎず小さすぎず、ちょうどいい大きさだった。自作のバックパックのものと同じもののため、バックパックのものが壊れたら、交換することができるようになっている。
バックパックにはプラスティックバックルが絶対必要だが、サコッシュは別にプラスティックバックルである必要はなし。

ストラップに多少の傷みあり。
20Dのシルナイロンの切れ端で作ったストラップ。柔らかい素材のため、バックパックのストラップを傷めることはなかった。この程度の傷みなら、十分に許容範囲内。修理や新たに作るのも簡単にできる。

ストラップの付け根のロープ接続部も問題なし。登山の最中、何度か枝に引っかかって強く引っ張られたことがあるが、ロープが抜けることはなかった。

ロープの片方にはコードロックを付けて長さ調節できるようにしていたが、自転車用パーキングブレーキの材料として取り外した。取り外したあと、このよう縛っていただけだが、特に不便は感じなかった。不要なものを全て削ぎ落としてしまうと、何かあった時に材料の調達が難しいので、適度に余計なものが付いていたほうが良いとも感じた。

なくても構わないコードロックやプラスティックバックルをいくつか付けておくことにする。

ストラップの付け根にクマよけの笛を一緒に縛って付けていた。
気になる箇所では笛を吹き鳴らして、自分の存在をクマに知らせた。

サコッシュ本体側のループとロープに若干の傷みあり。
擦れて毛羽立っている。

ロープはダイニーマ芯の太さが2mmであるため、これくらいの傷みはなんともない。
本体側のループが気になる程度。
来シーズンもこのままで継続使用するが、いちおう補修材料は携帯しておく。
まあ、なければないでどうとでもなる。どこかで買うか、手持ちの道具から外すなどして材料を調達する。

サコッシュ本体の外観をチェックすると、底の角2箇所に擦れて傷んでいる箇所があった。
先ほど説明したとおり、マチ入れを失敗してこのような形になってしまった。長方形になる予定だった。

外側が擦れて、内側の白い生地が見えている。

反対側の角

半年間使い倒して、わずかこの程度の傷み。カバンの底の角に小さな穴が空いていても、たいした問題にはならないだろう。サコッシュをむき出しにして雨ざらしで使うことはなし。上からポンチョを被るので、直接雨当たることはない。

来シーズン終了後に修理するかもしれない。

ストラップのロープに付けていた金属製の笛だが、机の上に置いたりする時にカツカツという大きな音がして耳障りなので取り外し、プラスティックの平たい笛をファスナーのロープに付けておいた。

これ、おっさんがまだ元気いっぱいのピチピチ18歳の時に購入したもの。エバニューのプラスティック製の笛だ。
かなり丈夫なプラスティックでストラップホールのところが若干削れて変色しているのみ。ここが割れない限り、おそらく死ぬまで使えると思う。なるべく紫外線に当てないようにする。

今回のチェックの際の改良は笛の交換と移設のみ。

一昨年、サコッシュを自作して使うようになったが、あまりに便利で普段の生活でも欠かせないものとなっている。どこか出かける時は、財布とスマホとノートを入れている。
おっさんはポケットに物を入れるのが嫌いで、サコッシュを使う前はモンベルのウエストバッグを愛用していたが、無駄に重たく嵩張って余計なストラップがブラブラしていて鬱陶しい思いをしていた。それがサコッシュを使うようになって、普段の生活がより楽しく快適に過ごせるようになった。

もう手放さない(手放せない)!

 

来年のオーストラリアツーリングに向けて、自転車に付けるフレームバックを作ろうと、今あれこれ考えているところ。重たい荷物はできるだけフレームに付けるようにして、キャリアに負荷が掛からないようにしたいためと、カバンの空き容量を増やしたいためだ。
バックの素材は、サコッシュでも使用したX-pac。十分な剛性と耐久性は、フレームバックの材料にピッタリだ。端材であれこれ小物も作るつもり。考えていると、ワクワクしてくる。

 

さあて、ブログはこれくらいにして、体を動かす作業をしよう。

 

おわり

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自作
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コメント

  1. kuro より:

    突然コメントを失礼します。
    サコッシュは製作されてた時から素敵だと思ってましたので、今回のレビュー、楽しく読ませていただきました。

    一つ質問なのですが、色がダメダメと言われてたのは、安全面、機能面の関係からですか?それとも好みの問題ですか?

    素人から見ると、色が黒なのはシンプルでいいなあと感じ、売っていたら欲しくなるくらいだと前から思ってたので質問してみました。

    これからも応援しております。

    • karaage より:

      どうもありがとうございます。
      Kuroさんはおっさんの扱い方をよく心得ていますね。
      おだてると調子に乗っておかしなこともやり始めます。

      はい、単なる好みの問題です。黒一色では地味過ぎます。Xpacが高かったので、他の色を買うことができませんでした。他の色(茶、ピンク、赤)の端切れがあれば、もっといい感じになったと思います。
      今後も自作を続けて完成度を上げていきます。

      • kuro より:

        質問にお答えいただきありがとうございました。

        実のところ私はアウトドア初心者でして、道具を揃える際にはまず隊長ブログに行き、どういう視点で何を選んでるか(自作されてるか)を参考にさせていただいてます。そういった事情もあり今回質問させていただきました。

        もちろん臨場感溢れる冒険の記録も楽しく読ませていただいてます。
        これからも全ての記事を楽しみにしております。

        • karaage より:

          道具は使い込まないと分かりませんし、また多すぎても分からなくなります。
          あれこれ使っているうちに自分に合うものが自然と分かってくるようになります。

          既製品には自分の合うものが少ないので、自作するようになってしまいました。

  2. 一式陸攻 より:

    隊長の冒険アイテムは、オリジナルなモノばかりで本物のオーダーメードですね。
    私は、既製品が好きなのですが、隊長を見習って、2019年は、自作で作れるアウトドア道具にTRYしたいと思います。また、クリスマスが近いですが隊長宅では、何か面白い事件でも起きれば記事にしてください。今頃、オーストラリアは、夏ですが、日本の本州も冬というよりは、秋ですね。

    • karaage より:

      想像しただけで恐ろしい。
      何事もなく平穏な日である方が仕事が捗ります。
      居づらい実家に居座っているのも、効率的に仕事をするためです。

      早くいつもどおりの寒さにならないかと思っています。