停電中の札幌市内から脱出せよ!!

こんにちは。からあげです。

 

突然北海道を襲った地震。未明の熟睡していた時に起こされた。
札幌市内では大きな被害はなかったものの、地震直後からの停電で町は大混乱に陥っていた。

私はたまたま、札幌市内の読者のお宅に泊まっていたのだが、読者宅も被害はなくてホッとした。
ニュースによると道内全域でまだ停電中で、復旧には1週間ほど掛かるという。落ち着くまでゆっくりしたらいいよと仰って頂いたのだが、物流網が麻痺していてスーパーやコンビニでまともな食料が買えない事態となっていた。

読者宅にある程度の食料の備蓄があるとは言え、今後も地震がないとは言えず、停電中の今は無闇に食料を消費すべきではない。私が居続けたら、確実に食料がなくなってゆく。

私には自転車があるため、公共交通機関がストップしていても、不自由なく移動できる。私のような居ても居なくてもどうでもいい大飯ぐらいが札幌に留まると、貴重な食料を減らすことになる。地震の被害はほとんどなく人手は十分足りている。私がいると余計迷惑になる。

そう思って札幌から出てゆく決心をした。

今朝は朝4時前に起きて、スマホで天気予報を見ると、スムーズに表示された。

昨日は夕方から電波が非常に不安定になり、ほとんど繋がらない状態となっていた。今もなおアンテナ1,2本だが、通信回線が空いているためか、そこそこ繋がってくれる。

この機会に昨日やりたくても出来なかったブログ更新をやってしまうことにした。作業中に何度も余震があってドキッとさせられた。しばらくして通信状態が悪化したため、作業を止めにした。無理して作業してバッテリーを消耗させるのは愚。

今朝の朝食

シンプルなメニュー。食料がほとんど手に入らない時に、食べられるだけでも凄く有り難い。

食事のあとで荷物をまとめてパッキングを済ませる。

札幌で自転車屋にクランク周りの異音をみて貰うつもりだったが、それもできなくなってしまった。ここは自分で故障個所の発見、症状が悪化しないような乗り方をしてゆくことにしよう。

読者宅を出発して町の中を走る。

直ぐに気がついたのは、昨日に比べて交通量が増えたこと。未だ信号機は消えているというのに、車は結構なスピードを出している。太い道路の車がビュンビュン走り、細い道路から出る車が苦労していた。多少強引に入らなければ、いつまで経っても進めない。クラクションの音はほとんど聞かれなかったが、交差点では殺気がヒシヒシと感じられた。

私も全方向に気を遣いながら走る。

車の行列の先にガソリンスタンドあり。

地震から2日目となる今日は、あちこちのガソリンスタンドが営業を始めていた。営業開始を知った人たちがガソリンの給油に殺到して道は渋滞していた。

公衆電話も待っている人がいた。

携帯電話が繋がりにくい状態が続いているため、公衆電話にやってきて電話をしている人がかなり見られた。なんとNTTが無料で使用できるようにしているらしい。

どこへ行っても車の列

こうなると、歩道を走らなければならなくなる。
歩道はスイスイ走れるが、時々段差があるため、なかなか気を抜けない。

避難所になっている小学校では給水サービスが行われていた。

水を入れる容器を持った近所の人たちが集まってきていた。

体育館が避難所となっているようで、その隣には移動式のトイレが設置されていた。

クランク周りからのカチカチという異音は、なんだか左のペダルの方から聞こえるような気がする。試しに左ペダルを外してみた。

ウエスでキレイに拭いて、ネジ山にグリスをたっぷり付けて復旧する。

作業後に読者宅で頂いたプチトマトを食べる。

今日の目的地は苫小牧。フェリーは通常運行されているようす。とりあえず、フェリーに乗るか、函館まで行くかは苫小牧に行ってから判断する。

天気予報では夕方から雨が降ると言うことだが、まだ空は明るくて大丈夫そうだった。

どこまでも続く車の列

もう見慣れた風景になってしまった。いかん、ここで気を抜くのは危険だ!

行列の先にあるガソリンスタンド。

次から次へと車が入ってくる。在庫がなくなるのは時間の問題だろう。

道路脇の駐車場の陥没した箇所。
これは地震の仕業か。

なんとこのすき家は奇跡的に電気が復旧していて営業を始めていた。この電気が来ていたのは付近だけで、先にゆくと直ぐに電気が消えていた。

お腹を空かせた人たちに食べて貰おうと、店員が道行く車に旗を降ってアピールしていた。

高速道路通行止めの表示

道路が傷んでいる箇所があるということで通行止めとなっている。

高速道路入口

通行止めの看板が設置されている。

道の駅えにわに寄って一休み。

中に入って来ると、駐車場は車で混雑していた。車中泊の車も目立った。時間に余裕のある車中泊の旅なら、ほかに移動するより、留まっていた方が無難だろう。

なんとここ恵庭の道の駅は、すでに電気が復旧していた。

駐車場隣の野菜直売所は煌々と照明が灯り明るくなっていた。久しぶりに電気が点いているのを見たな!

眩しい。コンビニ並の明るさだ。

茹でたてのとうもろこしを食べる。
生物は有り難い。食べられる時に食べておく。

次はいつ食べられるのか分からない。

片隅にある水道で顔を洗ってサッパリ!

休憩コーナーにはテレビが設置してあって、NHKのニュースが流れていた。札幌にいる時はラジオのニュースしか聞けなかった。札幌の外に出たら、ようやく道内の状況が分かってきた。

停電中のため、必要としている人に全然情報が伝わっていない。こういう時こそ自分の勘を頼りに動くしかない。

臨時の充電コーナーが設けられていた。
コンセントの空きがあったため充電しておく。

少しの充電でも、後に助かることもある。できる時にやっておく。いつもこうして充電出来ればいいのだが。

ガソリン売り切れのガソリンスタンド

軽油を給油する大型車の列に乗用車が並んでいたため、店員がドライバーに説明していた。

千歳市内に入ると、道路はさらに混雑し始めた。信号が点かないところが多いというのに、みな器用に走っている。慣れたころが危ない。

前方を走っていた大学生2人組に追いついてしまった。彼らも札幌から苫小牧に向かって走っているところだそう。

千歳市内のようす

南ちとせ駅前の立体交差までやって来た。
先日、苫小牧から札幌方面に抜けた時は、気合でなんとかなったのだが、今日はどうにもならなかった。

この先に進むと高架部分を通って新千歳空港方面に向かってしまう。真っ直ぐ国道36号線を直進したいのだが、直進レーンは中央にある。

途切れることなく流れて来る車の列を横切るのは至難の技。それでもしばらく待って中央分離帯を抜けて反対側の歩道まで渡りきった。直進レーンは怖くて走る気にはなれなかった。

ここは自転車乗りにとって魔の立体交差部と言えるだろう。初めての者はたいてい罠に引っかかるはず。事前の標識もなく、気がついたら、戻るに戻れない状態になっている。ここは本気でヤバイ。ヤバすぎる!

なぜ自分は歩道橋の上にいるんだろう?

そんなことは知らんよ。難しく考えるな!本能で行動せよ!!

次はもう引っかからないからな。覚えておけよ。
札幌方面から国道36号線を直進する場合は、立体交差部に入る前に右側の歩道に入っておく必要あり。歩行者はほとんどいないので、自転車で逆走しても問題なし。自転車だけに許された歩道逆走をして難しい箇所を抜ける必要がある。

これはゼルダの伝説の謎解きのよう。

新千歳空港には、離発着する飛行機の姿が見られた。
ちょうど真上をJALの飛行機が下りてきた。

どうも今日から運行を始めたようだった。空港へと向かうタクシーが多く見られた。

ようやく苫小牧までやって来た。途中、パラパラと雨に降られただけ。この分なら天気が持ちそうだ。

苫小牧に入ったすぐのところで、歩道が液状化によって大きく傷んでいる箇所があった。

これは酷い!ニュースにならないような地味な被害。コーンで封鎖されていた。

その後、苫小牧の道の駅「ウトナイ湖」にやって来た。

おや?電気が点いているぞ!

なんとレストランが営業をしていた。メニューは少ないが、キチンとしたご飯物を食べられる。たくさんのお客が食事をしていた。

ちょうどお昼時。なんだかお腹が空いてきた。

おにぎりとシュウマイを食べる。

温かいご飯が身にしみた。

食事休憩する間も充電を欠かさない。

普段は充電禁止の貼り紙がしてある道の駅も、今回の地震ではコンセントを開放して自由に充電できるようになっていた。

いつもこのようだと助かるのだが。。。

隊長号は常に先頭を走る。

いつの間にか自転車が増えていた。苫小牧から札幌方面に向かう自転車のようだった。バイクも苫小牧方面から走って来るのが多く見られた。行ってみてビックリ。もう少し待てば良かったと後悔する羽目になるだろう。

苫小牧に入ると、状況は一変する。信号機は正常に作動していて、コンビニも営業を始めている。中の蛍光灯も点いている。
電波状態も通常と変わらずに、サクサクとネットサーフィンができる。

あとで知ったのだが、苫小牧は地震当日の夕方に早くも電気が復旧していたらしい。なんでも王子製紙が自前で持っている水力発電所から電気を分けて貰っているそう。こういう話を苫小牧の市街地で親切なおばちゃんから聞いた。

苫小牧まで来て正解だったな!

とは言ってもパチンコ屋は休業。そら当たり前か。クーラーをガンガンかけてパチンコ台を稼働していたら、相当電気を食う。

ホームセンターは通常営業をしていた。中に入らなかったので品揃えは不明。

郊外のガソリンスタンドはスイスイ給油できている。

なんだ?この行列は。まさかガソリンスタンド?

はい、そのまさかです。

一度折り返してガソリンスタンドに向かっている。最後尾はどこかは不明。町中のガソリンスタンドはどこも給油待ちの行列ができていた。

餃子の王将を食べにイオンまで来たのだが、全店臨時休業となっていた。そらそうだ。

いちおう念の為、来たまでよ!

おお、元気だったか!東国原さん。

昔と全然見た目が変わっていない気がするな。

次にやって来たのはすき家

リーズナブルな料金でお腹が膨れるファーストフードだ。

外から覗くと、店内の明かりが点いている。

おっ、やってるやってる!

ご飯と味噌汁が中心の残り物のメニュー。

アスパラベーコン朝定だったかな?牛肉はすでに売れ切れ。
店の入口にできるメニューが表示されていた。

それを見て引き返すお客もいた。

出された物をありがたく食おうぜ!なんでも良いだろう。贅沢言うな。

すっごい美味い卵かけご飯だった。

空腹は最大の調味料。まさにそのとおりだ。

苫小牧のフェリーターミナルにゆく前に、コンビニに寄って食料を調達する。

陳列棚はスッカスカ。あるものを買う。

アイスクリームがあったので、売ってくれないかお願いしたところ。ダメだった。ダメなものはダメ。販売しておりませんの貼り紙がしてあった。ダメ元で聞いてみただけ。おう、あれだ!大阪のおばちゃんが値切るのと一緒だ。

フェリーターミナルまでやって来ると、大勢の人がいてビックリした。北海道は停電しているため、大挙して出ていくようす。

飛行機は運行を始めたとは言え、ダイヤが大きく乱れており、新幹線は不通のまま。大勢の人が通常運行のフェリーに詰めかけた。フェリーは独自のディーゼルエンジンで発電しているため、電気に困ることはない。

それにしても仙台行きのバイクの数が凄い。これはお盆時期の量ではないのか?知らんけど。

入口のドアをくぐったら、人だらけでビックリ。

苫小牧中の人がやって来たんではないかくらいに思えた。

受付カウンターで乗船手続きをする人たち。

長い長い行列。船に乗ることはできるのだろうか?

飛行機が運行を開始したと言っても、まだ通常とは程遠い便数。飛行機に乗る予定だった人がどっとフェリーに押し寄せたのだろう。

2階の待合室も人で溢れかえっていた。

凄い熱気で汗ばんでくる。節電のためか、空調は停止しているようす。なんだか蒸し暑い。

最上階の3階にやって来た。フェリーの資料が展示されている。

床に寝っ転がって休んでいる人がいる。ヨシ、ここに決めた!

シートを敷いてブログ更新を行う。

ここは一番角の隙間空間。私にはうってつけの場所。朝方通信状態が悪くて中断したブログ作業を再開する。

添付する写真の枚数が増えたため、かなり時間が掛かった。

もういい。今日はフェリーターミナルで泊まることに決めている。電気水道が確保された場所でゆっくり休もう。

昨日のブログ更新を終えると、すっかり暗くなっていた。まだ今日のブログ更新が残っている。

うぐ〜、ブロガーは辛いな。

2Fの待合室

19時過ぎなのに、まだこんなに大勢の人がいる。

乗船手続きをする人たちの行列

まだこんなにも人が待っているのか!

今日の晩御飯はココナッツサブレと水。

ココナッツサブレは最近になって(今年の春ころ)4枚セットの小袋に分けて入れられるようになった。ゴミが増えて内容量が減っている。今まで通りの縦に並べて入れる方がいい。多少値段が高くなっても買うからさ。これはいただけない。

 

さあ、もう10時を過ぎたから寝るとしようか。まだ大勢の人がいて普通にスマホを弄っている。

 

おわり

コメント

  1. いけだ よしこ より:

    はじめまして
    どこよりもリアルな北海道ブラックアウト後の経過を垣間見ました。
    テレビのニュースは嫌いだから見ないけど、からあげさんの情報は真実として私に届きました。

    全部じゃないけど日記を読ませて頂きました。
    魂の自由の為に生きるって大事ですね。

    学校と合わなくて不登校ばかりだった息子にも、からあげさんのブログの話をしたいと思います。

    • karaage より:

      どうもありがとうございます。

      私の場合は不登校にはなりませんでしたが、抜け殻のような状態で学校にただ通っていました。理解のない両親だったので、学校に行く以外に選択肢はありませんでした。

      あの時、学校に行かずに自分のやりたいことをやっていれば、もっとすんなり今の生活に入れていたと思います。数十年無駄に過ごしてしまいました。
      ですがその分、今のかけがえのない自由を大事にすることができています。
      簡単に手に入ったものは、雑に扱ってしまいますからね。

      息子さんには、私のような生き方もあるんだと知ってもらえたら嬉しいです。