こんにちは。からあげです。
昨日はCollgardieで自転車の整備路行い、そのまま町外れに泊まってゆっくりした。夜遅くまでオフロードのオートバイが走り回っていて煩いことを除けば、犬に吠えられることもなく、人気がない荒野での快適な一夜だった。
今日6月3日はWestern Australia Dayという西オーストラリア州の祝日だった。しかし、どういうわけか鉱山の採掘現場の方から重機の音が聞こえてきた。祝日だというのに働いているのを知り、オーストラリア人は働き者だと感心した。勤勉だと言われる日本人よりよく働く。実際、出勤時間も早いし、大工の外仕事だというのに日が沈むまでみっちり仕事をしていたりする。
日本人が勤勉だったというのは、遠い遠い昔の話だったのか。
今朝はアラームなしで7時ころ起きた。
朝ゆっくりできるように、木陰になる場所にテントを設営したのだった。遠い未来までも見据えて行動するおっさん。
木陰の涼しいテント内でゆっくり過ごす。
たまにはこういう朝もいい。
いつもは一番寒い夜明け前にアラームで目を覚まし、日の出前に出発するのが日課になっていた。
9時過ぎになってようやくねぐらを出発する。
昨日買った8ドル手袋の出番はなし。
そういえば、Kalgoorlie-Boulderを出てから冷え込みが緩んだ。単に寒気が過ぎ去っただけなのか?
町外れの荒野
中心部から自転車を10分も走らせれば、こうした場所にたどり着く。丸坊主ではなく、身を隠せる木が点在していて野宿適地。
Coolgardieの町が気に入ったので、もう1泊してもいいかなと昨晩は思っていたのだが、朝起きてしばらくすると追い風が吹き始めたので、千載一遇のチャンスを活かすべく出発することにした。
まずはスーパーマーケットに寄って買い物をする。この町のIGAは祝日だというのに、営業する仕事熱心なお店。
Kalgoolrie-Boulderで多めに食料を買ってきてあるため、おやつを少しだけ買う。
最近、炭酸飲料を控えていたのだが、1.25Lのコーラが1.99ドルという安さに釣られて買ってしまった。飲んでいて気が付いたのだが、温くなる前に飲み干すのは無理。運転しながらコーラを頑張って飲んでいたのだが、時間が経つに連れて温くなり炭酸が抜けてまずくなってくるのに絶えられなくなり、途中で飲むのを止めて道端に捨てた。
出発前にDump Point近くの水くみ場で水を汲んでおく。
次のSouthern Crossまで200km弱。2泊3日の予定。
追い風が吹いているので、頑張れば2日で着けそうだが、念のため3日分の水を持っておく。一日4L計算で12L。
余裕ができた時点で捨てたらいい。水はどこでも捨てられるのがいい。
Perthまで557kmと一週間もあれば楽勝で行ける距離となった。このあとWave Rockを見学したあと、南下してAlbanyにゆき
ムンダビティトレイルを走行してPerth方面に向かう。
ムンダビティトレイルは、AlbanyからPerth近郊のMundaringまで続く約1000kmのMTB用トレイル。どこまでディスクトラッカーで走れるか試してみたいのと、未舗装の走り方を習得したい。このムンダビティトレイルを無事に走ることができれば、世界一の一枚岩、Mount Augustusに行ける自信が付くだろう。
町外れに飲酒運転で事故を起こした車の残骸が置かれていた。
どんな標語よりもインパクトがある実物。
運転者は絶対にこの世にいないだろう。
結局、町を出たのは10時過ぎ。
待ちに待った追い風が吹いている。風速は推定10m/s以上。
旗が勢いよくたなびいている。
昨日、タイヤのローテーションとチェーンの洗浄を済ませて、とりあえずは当面自転車の整備はする必要はなくなった。毎日こまめに拭き掃除をすることと、各部の目視点検だけだ。凄く気が楽になった。
お前はいったい誰なんだ?まさか、ラクダではあるまい。
博物館の資料によると、オーストラリアはアフガニスタン人を呼び寄せてラクダを飼っていたことがあるらしい。暑さに強く水食料をそんなに与えなくても働いてくれる便利な生き物だと書かれていた。
ひょっとしてその時、逃げ出したラクダが繁殖しているのか?
追い風に乗ってどこまでもゆく。
本当に今までが何だったのかと思えるくらい非常に楽。
自転車はこんなにも楽な乗り物だったんだ!
橋の影で休憩する。
いくら追い風でも多少は休んだ方がいいんじゃないか?そんな風に思って1時間くらい走ったところで休憩した。全然疲れていないので、休んでいても全然落ち着かない。コンクリートがひんやりして気持ちいい。
夏場だったら、このトンネル内にシートだけ敷いて寝れば気持ちいだろう。ここはサイクリスト限定のシェルターだな。
出発前にスーパーで買ったチョコクッキーを食べる。
口に入れて噛むと、なんとミントの味がする。基本チョコレートなのに、要らないミントの味がする。
そういえば、一昨年のアメリカの時にも、ミント味のチョコサンドを食べたことがある。いくら食べてもしつこくないとかが売りなのか?ミント味のどこがいいのか理解できない。頑張って3つ食べるだけで限界だった。この不味さは只者じゃない。非常食にいいかも?
CoolgardieからPerth行きのメインルートになったためか、交通量がかなり増えた。祝日というのもあるだろう。車が途切れることなく行き交う。
追い風のため、ロクに漕がなくてもスイスイ進む。少しでも風を受けるようにハンドルの上側を握って上体を起こす。これまでハンドルの下側ばかり握っていたのが嘘みたいだ。よく腰痛にならなかったな。姿勢が楽になって景色がよく見える。
水道管の残骸。
傷んだ部分を切断してやり変えたのか。これはその残骸か?
Kalgoorlie-BoulderからPerth方面に向かって道路沿いに水道管が設置されている。どこかに蛇口が付いていれば、水が汲めるのだが。
傷んだガードレール。大型車が接触したと思われる。数百メートルに渡り支柱が曲がっていた。この付近は直線の区間。居眠りだろうか?
今日初めてソーラーパネルを付けて走行中に充電を行ってみた。
いつもは休憩時にカバンから出して設置していたが、出し入れが非常に面倒くさいのが難点だった。
ソーラーパネル四隅に取り付けたループをロープで縛って固定した。
USBポートは2つ。モバイルバッテリーとスマホを同時に充電する。いつもはガソリン携行缶が入っている自作のボトルホルダーに入れた。段差で外に飛び出さないようにウエスを詰めて固定した。
ソーラーパネルを縦向きに付けると、ハンドルの間に収まって操作の邪魔にならずにいい感じになった。
太陽は右手の北側にあり高度が低いので、発電量はあまり期待できない。ソーラーパネルで一番重要なのは向きと角度。日に当てるだけではダメ。
日が傾くにつれて木陰に入ることが多くなり、充電ができないようになってきた。こうした時に気をつけることは、充電完了したものでも、一旦木陰に入り充電がストップしても、木陰を出て日が当たるようになると、充電を再開してしまうこと。日差しが強いと過充電してしまいバッテリーが壊れる。以前、同じような状況で過充電してしまいモバイルバッテリーを壊した。
その失敗を思い出し、モバイルバッテリーは適当なところで取り外した。スマホの場合はバッテリー残量が数値で分かるため、過充電の心配はない。しかし、何度も充電したりストップしたりするのは電子機器に悪いような気がする。
このように走行中に4時間ほどソーラー充電を行ったところ、スマホのバッテリーが20%ほど回復した。ほとんど手間要らずだったが、充電効率が悪すぎる。いくら太陽高度が低くても、今日はほとんど雲のない快晴だった。今回テストしてみたことで、だいたいの発電量が分かった。Perthから北向きに走る時に走行充電ができそうな気がする。それまでは、これまで同様休みの時間だけソーラーパネルを設置して充電しよう。出し入れの手間が掛かるが、一番効率がいい。
今日は追い風に吹かれ続けて走ること5時間あまり。遅い時間に出発したにも関わらず、いつもの距離を走ることができた。しかも、ペダルを漕いでいたのは半分くらい。本当に楽な一日だった。体力をほとんど消耗せずに移動できたのは大きい。明日も追い風を期待できそうなので、いつも通り早起きして出発しよう。
ねぐら 道路脇