絶対退けないときがある。

こんにちは。からあげです。

 

昨日は強い追い風に乗って100km以上走り、Ravensthorpeの町までやって来た。町の中に入ると少し風は弱まったものの、まだ風が強く公園の片隅でテントを張れそうにない。

そこで町を探索して一段下がった森の中にテントを張ったのだった。風はあまり吹かず快適に過ごすことが出来たが、住宅街の犬がしつこく吠えていたのが煩かった。一匹が吠えると他の犬もつられて吠えだす。私の気配に感づいていたわけではなく、別のなにかに吠えていたようす。本当に煩いだけの馬鹿犬は勘弁して欲しい。ばーか。ばーか。

今日は天気予報によると、午前中はなんとか持ちそうだが、午後から大雨が降りそうな気配。風は一晩中吹き荒れて朝になっても収まる気配はなし。身を隠せる森があることだし、Ravensthorpeでもう一泊しようかと考えたが、一昨日休養日をとったばかりで体は元気。だが、向かい風で消耗すると分かっているのに走るのはいかがなものか?図書館でMunda Biddi Trailのルート調査をしてもいいのではないか?

次のJerramungupまでは112kmと少し長めで、向かい風だと1日では厳しい距離。今日のところは雨が降る前に走って距離を稼いでおいて、明日の早い時間に着いてスーパーで食料の補給を済ませたい。

しばらく悩んだが、ここは積極策をとって次に進むことにした。
私は言い訳ばかりの人間になりたくない。ここで安易な選択をしたら、絶対自分に言い訳をすることになる。そんなことはまっぴらゴメンだ!幸い体力には余裕がある。向かい風なんかに負ける訳がない。ここは絶対に退けない場面だ。

いつもより早めに起床して出発準備を整える。
夜になって何度か雨がぱらついたが、出発時は雨はすっかり上がっていた。

町はまだ寝静まっていて交通量はほとんどない。
どんよりとした曇り空と強い風が今日の厳しい走行を予感させる。

開店前にスーパーマーケットにやって来た。
昨日は日曜日で午後2時までの営業だった。あともう少し早く到着していれば、買い物することができたのだが。

7時の開店と同時に店内になだれ込む。
なんだか空きスペースが多い店内だ。

商品は豊富とは言えないが、良心的な価格だった。
安いものを選んで買い物かごに放り込む。

買い出しの品。全部で約18ドル。絶対に玄米だけは切らしたらダメ。おっさんの燃料は玄米で、切れた途端に一気にパワーダウンする。

今日は昼休憩している暇はないので、お菓子とチョコバーとパンを買っておく。うむ、なかなか手堅い選択だな。おっさんもようやく一人前のサイクリストになりつつあるな。

今日のチョコバーはこれ!1個1.12ドルという安さだった。
チョコバーには1.5ドルまでしか出せんね。所詮おやつだから。

PCTでは3ドルまで出したが、食べないと歩けなかったから。自転車だと多少重いものも運べるので、食料選択の幅が広がっていい。歩きで玄米7kg、水15Lも持つなんてことは絶対考えられない。

町外れまで出ると急に風が強まり、初っ端から厳しい走行が始まった。いやあ堪えるね。おっさんの体で強い向かい風とは。

旗がちぎれそうなほど激しくはためいている。
風はほとんど真向かい。ひえ〜。

これまでのツケを一気に回収しに来やがったな!そうはさせるか。おっさんだって退けねーんだよ。

分岐を過ぎてしばらくゆくと、道が曲がり右斜め前からの向かい風に変わる。正直、あの真向かいの風のままだったら、すぐにでも道路脇でテントを張ったところだった。

がしかし、周囲に身を隠せるような木はなし。

だからあれほど爺っちゃんが言ってただろ!木みんな切るなって。

しばらくすると曇り空が晴れて青空が覗くようになった。おっ、イケるんではないか?そんな期待を持たせた空だった。

がしかし!そうは問屋が下ろさない。次第に雲が広がってきた。

ちくちょー。糠喜びさせやがって!

風は強くなる一方で強い風に煽られてフラフラする。気を抜く暇がない。

今日久し振りに川を見た。この周辺は雨が多くて川が流れるようになった。

橋の上から川を眺める。
とは言っても水量は少し。大雨が降った時にドバっと流れる奴だな。

風が強くて体の消耗が激しく、休み休み行く作戦をとった。
今日は道行く車が優し過ぎる。

必死になって漕いでいるおっさんを応援したい気持ちになってくれたのだろう。大型車は少な目で楽。
たぶんAlbanyまではこんな調子だと思われる。

その後も、向かい風が強いなか走っていると、強い横風に煽られて道路外に転落してコケてしまう。

その時の状況はこう。工事関係の対向車が数台続いてきたので、深い前傾姿勢をとってなんとかやりすごしたものの、車が通過した瞬間に突風が吹き、狭い路肩から突き飛ばされてしまった。

起きる前に体に怪我がないか確認して、無事なことが分かるととりあえずデジカメで撮影しておく。ブロガーたるもの、いついかなるときでも写真撮影を忘れてはならない。

伸し掛かる自転車を下ろして立つと、自転車の各部を点検した。
前カゴに入れていた水入りペットボトルが散乱している。

哀れディストラ君!

コケた道路はこんな感じ。道幅が狭くて左端の白線はなく路肩がほとんどなし。

大雨時の冠水に備えて、盛り土して道路を嵩上げしてある。

斜面は急で滑りやすくなっている。

嫌らしいのがビー玉大の丸い石ころ。滑りやすくてブレーキがほとんど効かない。
道路を外れた瞬間にブレーキをかけたが、丸い石ころのためブレーキが効かずにそのままのスピードで斜面を下りて、下の砂が溜まっているところでグリップを回復して急ブレーキが掛かり、その拍子に自転車ごと前転した。

道路脇で愛しのディストラ君と抱き合う感じになった。いくら私のことが好きでも、公衆の面前では止めてくれよ。お互い大した怪我はなく本当に良かった。下がフカフカの地面で助かったな。

その後、しばらく走って道路脇の広いところで、しっかりと自転車の各部の点検を行った。
右ブレーキレバーのズレ、右後ろのORTLIEBバックのフックの外れ、旗竿の傷みが多少あるくらいだった。

ホッと一息付いてパンを食べる。ふぅ〜大したことがなくてほんとにラッキーだった。以後気をつけよう。まさかあのタイミングで突風が吹くとはな。風にヤラれたよ。

雨が降ったりやんだりの天気で、雨が降る時は風が強まって嵐のようになる。雨の降る間隔が短くなってきたような感じがするな。

あともう少し。もう少しだけ走ろう。

ようやく本日の目的地のFitzgeraldにやって来た。Ravensthorpeからおよそ60km。強い向かい風の中をよく走ったな。

未舗装路に入って隠しレストエリアに到着!

もと学校があった場所が整備されてキャンプできるようになっている。幸い誰もいないが、風が強すぎてテントを張れない。

ピクニックテーブルを退かして東屋の下にテントを張ろうか。
そんなことを考えもしたが、こんな落ち着かないところでテントを張ってもゆっくりできない。

まずは周辺の調査だな。濃いサングラスを外して周辺の調査を行う。サングラスなしで走ると、目が乾くし小石や砂が飛んでくるときがあって危険なので、雨の日でもゴーグルタイプのサングラスをして走っている。

奥の方に行ってみると、なんと校舎が残っていた!
見た感じ人気はなし。軒下にテントを張れるか調べてみよう。

校舎に入り口に絶好の野宿場所を発見!
風が強くてどうしたものかと考えていた。ここなら雨風防げてゆっくりできる。

中はキレイに整理整頓されていて、時々誰か来ているようす。玄関のドアに「入れなかったら、電話してくれよな!」の文言と一緒に電話番号が記載されていたので、玄関の軒下を借りるのは何ら問題なしと判断した。

わざわざ来てもらうのも申し訳ないし、電話でやり取りするのはハードルが高すぎる。おっさん得意のあうあう英語では相手は何を言っているのか分からないだろう。

テント設営後に自転車の点検と調整を行うことにした。
下が平らなコンクリートで作業しやすい。
サイクリストは快適な密閉空間より、こうした屋根付きコンクリート敷の場所の方が居心地がいい。電源があればパーフェクトなのにな。

モーテルに泊まるより、倉庫みたいな場所に泊まりたい。自転車を整備する時に是非とも利用したい。1泊20ドルくらいまでなら出す。まあ多分、そんなところないだろうけど。

テント設営時にポールのショックコードが伸びていたので、少し切って短くする。去年の羅臼温泉キャンプ場でショックコードの交換をしてからのこと。

初めの奴は劣化していたようですぐに悪くなってきた。このショックコードはコールマンのもので信頼できる。見た感じまだそれほど劣化はなし。ただ、毎日キャンプでハードに使用しているため、Darwin辺りで交換しておく方がいいかもしれない。多分、Darwinならアウトドアショップくらいはあるだろう。

テントはポールが命。ショックコードが伸びていると、接続部がしっかりハマらなくなる。ポールをスリーブに差す時にズレることもある。ズレたまま設営しようとして、ポールを傷めるおそれれが大。気が付いた時にすぐに直しておく。

今日は屋根の下で気持ちに余裕があったため発見できた。いつもは雑に扱っていて気づかなかった。

次は右ブレーキレバーの位置調整。転んだ時にぶつけてズレてしまった。ネットで検索してみても、なぜか出てこず。ほんと役立たず。スマホに入れていた取説を見てやり方を考えた。
こんなところの奥に六角穴のボルトが入っていたとはな!おっさんビックリ。

微妙に位置がズレてしまったブレーキレバー。
ちょっとだけなのに、操作すると凄く気持ち悪い。

始めブレーキケーブルを外さずにやろうとしたが、ケーブルを傷めそうだったので外して作業した。やっぱり失敗したあとはすぐに取り戻さないとあかんね。見て見ぬふりをしていると、自分が嫌になってくる。レバーの微妙なズレも気持ち悪くてライディングに集中できなくなる。集中力が途切れれば事故のもと。

このあと、ホイールの点検もしてみると、見た目は全く問題なし。良かった良かった。

さてお次は旗竿の修理。前転した時に力が掛かって割れてしまった。こんな時は収縮性のあるビニールテープを使用する。

テープを一往復巻いたあと、テープの端を瞬間接着剤で止めておく。こうしておくと、端が剥がれてこなくていい。

こんなもんでいいでしょ。旗は目立つ他に、風向が分かりやすくて本当に便利。微妙な角度の違いでも、全然楽になったり、消耗したりするので、正確な風向を知ることはおっさんにとって重要。

自転車の調整と点検が終わってようやく昼飯にできる。
それにしても快適な場所だな。

外は雨が降ったり風が馬鹿みたいに強いが、ここは全く関係なしで別世界。

ラーメンを作っている時に、外は激しい雨になった。
おお、凄い凄い!こうしていられるのも、快適な場所があるから。これほど凄い雨だと、テントが浸水していたに違いない。

みるみるうちに水が溢れて外は水浸しになった。
ああ、これが酷くなると洪水になるんだな。なるほど。

今日のねぐらは学校を選んで正解だった。学校のあった場所であれば自然災害に強い。仮に大雨が降っても浸水することはないと踏んだ。しかも、校舎が残っていたと来たもんだ。

今日のラーメン。

熱々のラーメンを食べると、体に染み込んで行くような気がした。今日は大雨になるまでに来れて本当に良かった。

先日のような濡れ鼠になるところっだった!

外れた雨樋から出る水を受けておいたところ、10分足らずでこんなにも溜まってしまった。風で水が飛ばされたので、受けることができたのはほんの一部。それでもこんなに水が手に入った。

ここにいれば、水に困ることはなし!

Jerramungupまで残り約50km。昼までに着いて補給を済ませて先に進もうか。Albanyまであともう少し。早く森の中に入って風を気にすることなく走りたい。

走行データ
Ravensthorpe〜Fitzjeraldまで(途中で転ける)
右ブレーキレバーのズレ、旗竿を傷める
走行距離66km、走行時間4h40m、Av14.1km/h、Max39.0km/h
ねぐら 廃校舎の玄関
 
おわり
現地レポート
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からあげ隊長の冒険