温存していた体力を全て使い果たす

こんにちは。からあげです。

 

昨日の嵐は本当に凄かった。廃校舎の軒下がなければ、辛い一夜になっていただろう。激しい雨が止んだあとも風が吹き続けていた。しかし、私のテントは微動だにせず。静かな夜を過ごすことができた。たぶん、これまで野宿した中で最高の場所だった。以前、ビクトリアの丘陵地帯で消防団の施設の軒下に泊まったことがあったが、あの時は風が吹いただけで雨はなかった。今回は雨と風でキツかった。

等高線が入っていない道路地図では良好なねぐら探しは難しい。それに道路沿いはどこも伐採されて身を隠す場所が少ない。機動力がある自転車だからまだいいが、徒歩だと難易度は一気にアップする。重い荷物を担いでのねぐら探しは本当に大変。

荷物をまとめて廃校舎をあとにする。一晩お世話になりました。
間違いなくここは野宿場所の生涯トップ10入りを果たす。

それにしてもFitzjeraldという地名。どこかで聞いた名前だな。イギリスの作家だったかな?一度翻訳作品を読んでみたことがあるが、何がいいのか全く分からなかった。なんで人気があるんだろう?

朝方、風向きが変わって若干の追い風になっていたので、狂喜乱舞して急いで準備をして出発したものの、しばらくすると横風に変わる。地形の影響で風向が変わっていただけのようだ。

今日も相変わらずの強い風が吹いている。昨日のように道路外に落ちて前転しないように気を付けよう。あの車列の影響がなかったら、たぶん落ちていなかったはずだ。車の動きは時としておかしな風を生み出すもとになる。単独ではおっとっとでおしまいだった。まあ何を言っても落ちてしまったからには言い訳にしかならない。

出発時は風が強かったものの、青空が広がっていた。
嵐が過ぎ去り、ようやく天気に回復の兆しが見え始めた。

まあ、風は強いが横風だからマシか。

しばらくすると、風向が変わり右斜め前方向になってしまった。
ああ、またかと落胆する。

一週間以上追い風の恩恵を受けておきながら、向かい風になると文句を言い出す。あの追い風は本当に凄かった。お陰で寄り道が全然楽になった。本当にラッキー。

今日の牧場地帯の道は、しっかり木が防風林として残されていた。ヨシ、爺っちゃんの言いつけをしっかり守っておるな。

感心感心。

木があるのとないのとでは全然違う。

その後、無情にも風はほぼ真向かいに変わってしまう。
重たい重りを引きずって走っているようで、全然前に進まない。

道路脇のPで休もうと思っていたが、やって来てみると吹きっ晒で休める場所じゃなかった。

道路脇の木の影に隠れて休憩する。

パンとチョコバーを食べて体力を回復させる。

道は立派な防風林に挟まれて延びていた。木が大きいが、下がスカスカのため、風避け効果が低い。
防風林のすぐ向こうは何にもないだだっ広い牧場。

本当に牧場が嫌いになる。オージービーフやウールはもう買わないぞ!と脳内で愚痴りながら走っていたが、履いていたTシャツとパンツはメリノウール製。暖かくて防臭効果のある下着は野宿旅には欠かせない。一週間10日シャワーを浴びなくても全然平気。(臭いに気づかないのは当の本人だけなのかもしれない。)

雨がパラパラと降ってきたので、外に縛り付けていたタオルと長袖シャツをカバンの中にしまう。

荷物の出し入れとか服を着たり脱いだりするのが地味に面倒くさい。ああ、自転車ってなんて面倒くさい乗り物なんだろう。その分楽しいからいいけど。

面倒くさがり屋だったら、発狂するかもしれんな。

オーストラリアにもダブルクリップは存在した!

日本独自の文房具だと思っていた。耐久性があっていろいろ使い勝手がいいので日頃から愛用している。

車窓からはのどかな風景に見えるだろうが、自転車だと風にもみくちゃにされて、景色を見る余裕などはなし。

前傾姿勢で必死にペダルを漕ぎ続ける。町までもう少し。

そして何にもない牧場地帯になってしまった。
あれほど全部切るなと言ってただろうに。

町の手前で工事区間が現れた。

オーストラリアの道路の補修は、傷んだ路面の上に土を盛って硬く踏みしめてから新しく舗装を重ねて行うようす。日本のように一旦剥がしてやり直すということはなし。

こんだけ広いと丁寧にやってられんよな。

工事区間は片側交互通行となっている。前方の大型車に続いて走ってゆく。もう少し近づいて風よけに利用したいのだが、なかなか近づけない。

そして道は上り坂に変わる。強い向かい風のなか、上り坂を上ってゆく。私が通り過ぎるまでは、対向車は止まったまま。

工事区間が非常に長くて泣きたくなる。自転車にとっては地獄の区間。

最後の最後で力を搾り取られて、ようやくJerramungupにやって来た時はフラフラになっていた。

もう向かい風はたくさん。

町に入ってすぐのところにいい感じの軒下を発見した!
建物が風を遮ってくれて休憩にピッタリ。

休む前にガソリンと食料の補給を済ませてしまおうか。

町のメイン?ストリート。魚眼レンズじゃないと全貌を捉えきれない。道幅が広くて非常に開放的。

ガソリンスタンドでガソリンを入れたあと、町のスーパーマーケットのIGAにやって来た。泥にまみれたトラックが止まっている。荷台に乗っていた犬は全く吠えず、私を物珍しそうに眺めていた。

IGAなのに、なぜかホームセンターのコーナーあり。ボルトやビスが売られていた。他にも充実した品揃えだった。

とりあえずIGAに来れば、何でも揃うということか。

あまり期待していなかったが、ツナ缶1ドルを始め他にもいろいろ安い品が売っていた。大都市顔負けの安さで驚いた。特売商品を選んで買ってゆく。ツナ缶1ドルは本当に安い。こんな田舎では驚くべきこと。最安はだいたい90セント。

レジでは妙齢の女性から話しかけられた。妙齢というのは、姉さんというには年を食っているが、おばさんと言ったら気分を悪くしそうな微妙な年頃。どのように呼んだらいいか迷うときがある。

あの自転車で来たの?今日風が強くて大変だったでしょ?というように自然な会話が始まった。いやあ、今日はハードだったよ。そう、Melbourneから走ってきた。みたいなことを答えた。

いつも空腹時は不機嫌になるおっさんだが、女性の絶妙なトークに乗せられてご機嫌で話せたのだった。

買い出し後は先ほどのコミュニティーセンターの軒下に戻ってきた。これが買い出しの品。これだけ買ってもわずか30ドル。

次はAlbanyまでの200km弱の2泊3日の行程。途中、Two Peoples Bayに寄れるように多めに買っておいた。Two Peoples Bayはオーストラリア全土ではマイナーな場所だが、西オーストラリアではなかなか人気のあるところらしい。外国人観光客が少なくて静けさを楽しめそう。天気が良ければ行く予定。今のところは微妙。

風の当たらない軒下で昼食を作る。
今日のお昼は袋ラーメン1個、コンチネンタルのパスタ1袋にじゃがいも1個、そしてトマト味のイワシの缶詰1個。

ガソリンストーブは火力が強くて、お腹が空いている時は手早く調理出来ていい。

一時期、Ceduna以西からガソリンの質が悪くて煤が出るなど燃焼が悪くなったが、最近は回復しつつある。ガソリンストーブを使っていると、僅かな品質の違いにも気がつく。おっさんの目は誤魔化せんよ。

ボリューム満点のラーメンが完成する。
冷えた体に温かいスープが染み込んでゆく。

ぷはーうめー。

今日、久し振りにトイレで水を汲んだ。
おっさんの勘と分析によって問題なしと判断した。

本当に久し振りにトイレで水を汲む。

水が貴重なオーストラリアでは、トイレの水はリサイクルウォーターが使用されていることが多く。トイレの水を飲料水として汲むには注意が必要。

ここでおっさんが培ってきた野宿術を披露したい。

大都市であれば、トイレの水はたぶん大丈夫。水道施設がちゃんと整備されている。地方や田舎に行くと場所に寄る。判断材料はハエがいるかいないかが重要なヒントになる。通常アウトバックと言われる乾燥した内陸部に行くとハエがまとわり付いてくる。その一方で湿り気が多い湿潤な場所に行くとハエがほとんどいなくなる。ハエのいない場所は水が豊富にあると言える。

ここJerramungupにはハエはおらず、あまり貯水タンクを見かけない。軒先の屋根の雨水はそのまま排出されていた。乾燥地帯であれば必ず雨水を貯る。そのまま捨てることは絶対にない。つまりここのトイレの水は飲める可能性が高いということだ!

しかし、まだ飲めるという水だと確信が持てない。
まず始めはペットボトルに入れて透明度と不純物がないかチェックする。うむ、まず問題なかろう。

続いてテイスティング。口に水を含んで舌で転がしてみる。しかしまだ飲んではダメ。舌の繊細な味覚で水を確かめる。この時舌がピリピリしたり、変な味がしたり時は止めた方が無難。潔くミネラルウォーターを買おう。

最後に一口飲んでみて、体に異変が起きないかチェックする。10分経ってもお腹が痛くならなければOK。この段階で始めて飲用可の水だと判断する。これで間違ったことはたぶんなし。

出処不明の水だと健康に害になるかもしれず、日本のように安易に飲まない方がいい。雨水は問題なし。できれば浄水器に通して飲んだ方がいい。貯水タンクの中が汚れているかもしれないので。

以上、おっさんの不定期の野宿講座はおわり。

食後のおやつ。1ドルの特売で売っていた奴。
ボリュームは少なかったが、なかなか旨かった。

続いて2ドルで売っていたプリングルスを食べる。
蓋を開けてみると、中身が少ないことに気が付いた。
特売用のものは中身を減らしているのか?姑息な手を使いおる。しかし、本当かどうかはようわからん。

今日、向かい風の中を頑張って漕いだご褒美だ。

軒下で1時間以上長めの休憩をとってから、先に進むことにした。Jerramungupの町で道は左90度に曲がり風の向きが変わる。向かい風から若干の追い風に変わった。

おっしゃ行くぞ!と気合を入れて漕ぎ出したものの、追い風だったのはしばらくだけで、いつの間にか横風に変わっていた。
空はどんよりとした曇り空に変わり、雨がパラパラと降ったり止んだりを繰り返すようになった。

今日のノルマ80kmは達成しているので、ねぐらを探すことにした。

牧場地帯は防風林があるものの、野宿するほどの木が生えておらず、しばらく走り続けることになった。

その後、野宿センターに反応があった脇道を入っていった途中にテントを張れそうな場所を発見した。雨雲らしき雲が接近中で迷っている時間はなし。直ぐさまテントの設営に入ろうと思ったところ、大を催してきた。今朝済ましておいたのに、夕方また来るとは。ねぐらを見つけてホッと一息つくと、大を催すことが多い。すぐにテントを張りたいのに、張らせてもらえない。

すぐ横の未舗装路から丸見えで、何台かに見られたが、そのまま通り過ぎて行った。だれも野宿者なんかに構っていられない。テントを張ったあと昼寝をして起きたら真っ暗になっていた。

今日は昨日より疲れた。もう遅い時間なのでブログは止めにしてゆっくりしよう。ふぅ〜疲れた。

走行データ
Fitzjerald〜Jerramungup(ガソリン・食料・水補給)〜Jerramungup20km過ぎ
走行距離83km、走行時間5h30m、Av15.2km/h、Max36.5km/h
ねぐら 道路脇
 
 
おわり
現地レポート
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からあげ隊長の冒険