こんにちは。からあげです。
久しぶりに歩いたら、思いのほか疲れてしまったぞ!歩きと自転車では、使う筋肉が微妙に違う。そう言えば、前回歩いたのは礼文島、すでに10日も経っている。いや、まだあれから10日か。これからは自転車ばかりに乗らずに、歩きもバリバリしていこう。
ところで今日は羅臼岳に登ることにした。本当は羅臼岳から硫黄山まで縦走したいのだが、クマのプレッシャーと帰りのバスが面倒臭くてやむなく日帰りにした。縦走する場合は、一旦テントを撤収して担いで持ってゆく必要もある。とてもではないが、クマのいるところでポンチョタープ一つで眠る度胸はない。ああ〜、どうして羅臼岳はこんなに面倒なのだ!
勢い余って知床峠を越えなければ、岩尾別に自転車を置いて無難に縦走することができた。予備パーツとタイヤ欲しさに、何にも考えずに知床峠を越えて羅臼までやって来てしまった。今からでは手遅れだ!
まあいい。
密かに考えていた硫黄山日帰り登山と知床五湖巡りは、一日に2度知床峠を越えねばならず、とてもではないがおっさんの体力が持たないため却下。苦労して越えた峠を一日で二度も越えられるか!
今朝は4時起きして準備を整えて6時前にキャンプ場を出発した。羅臼のキャンプ場から登山道が続いていて、しばらく行ったところに登山口がある。
なぜ、キャンプ場に登山口を設けないのか?おそらく登山者のたまり場にさせたくないのだろう。登山者ノートに必要事項を記入して出発した。
キャンプ場は霧に包まれていたが、徐々に高度を上げてゆくと、霧の上に出た。
最近はようやく天気が安定してきて雨を気にせず活動できるようになった。ようやく北海道にも夏がやって来た!本当に待ちくたびれたぞ。
樹木の切れ間から羅臼岳が見えた。
前回はガスで全く見えず、散々な登山だった。あれは本当に精神修行だった。なんであんな天気が悪い日に登ったのだろう?今でも不思議だ。
羅臼岳のズーム
ぽっこり飛び出ているところが山頂。
下界には雲海が広がっているではないか。
面倒臭がって登りに来なかったら、こんな素晴らしい景色は見られなかった。
沢沿いを歩く。硫黄分が流れているらしく、岩が白っぽく変色している。
毒々しい白い沢。とてもではないが、水を飲む気にはなれない。
踏み跡に沿って歩いてゆくと、泥濘に脚を沈めてしまう。
図ったな!
ここまで靴を濡らさないように歩いていたのが無駄になった。もうどうにでもなれ!ヤケになって歩くおっさんであった。
周囲にはふわふわの苔が生えている。ミネラル分が栄養となっているのか。
分かりづらいが、これはクマの足跡。そこら中にあった。
クマ目撃ノートに寄ると、4日前に泊場周辺で2度の目撃情報があった。どちらも単独のクマで、時間帯が同じことから、同じクマと思われる。
おっさんの行動食は食パン。今、セコマで1袋98円で安売りしてる。何か塗って食べたいが、マーガリンは体に毒、ジャムも体に毒。結局、そのまま何も付けずに食べている。
羅臼滞在中は、食パンを食べまくろう。
ダケカンバのトンネルをゆく。
クマが出ないか、ビクビクしながら歩く。
屏風岩
ここは非常に特徴のある地形。
エゾコザクラの群生
色鮮やかなピンク色の花で非常によく目立つ。
お花畑周辺の残雪
3年前は一月近く前に登ったというのに、かなりの量の残雪あった。今回はほんの僅かで雪の上を歩くことはなかった。せっかく自作アイゼンを持ってきたのに使わず仕舞いだった。
旭岳周辺の残雪も少なかったような気がする。そう言えば、地元の人が5月がかなり暑くて、6月になったら寒くなったと言っていたな。一体どうなっている?
ミヤマキンバイ
黄色の大きな花。お花畑上部のあちこちで見られた。
羅臼平とサシルイ岳方面
岩尾別からの登山者が続々と登ってくる。な、なんだこの大群は?
結局この日、羅臼側から登ったのは私一人のようだった。ノートには記載はなく、途中で誰とも会わなかった。
チングルマ
高山植物の女王と言っても過言ではない。王侯貴族のような気品漂うキレイな花だ。
最後の登りに差し掛かると、渋滞が発生!
岩尾別から朝一番で出発した登山者がちょうどやって来たころだった。途中で全然人を見掛けなかったので、それほど混んでいないだろうと思っていたのは非常に甘かった。
やっぱり100名山は土日に登るもんじゃない。
羅臼岳山頂
人が入れ替わるすきを狙って山頂標識を撮影した。
今日は抜群に視界が良くて、全方位地球の果まで望むことができる。
国後島が見えた!
北方領土を返せ!!とリアルで叫んでいる爺さんがいた。
こんなところで叫ばずに、ロシアの在日大使館前で叫んだ方が良かろうに。
国後島の山々をズームで。
手を伸ばせば届きそうなほど近そうに見える。
いや、そんなはずはない。まあ言葉の例えというやつよ。
根室方面を望む。
緑の山肌に刻まれているのは、知床横断道路。観光と引き換えに自然を破壊してしまった。
ウトロの町
ウトロは開発されすぎていてどうも好かん。
羅臼湖
天気のいい日には、湖面に羅臼岳が映るそうな。
山頂でプチを食べる。
パンパンに膨らんで今にも破裂しそうだ。
帰りは羅臼平に寄ってフードロッカーのチェック。
日本でフードロッカーがあるのは、知床の山のみ。
中を開けると、食料やコッヘルなどがデポされていた。
お花畑に向かって下る途中でキツネに会う。
鈴を付けて歩いているのに、キツネはおっさんに関心を示さない。追いつかれないように歩いていた。
舌を鳴らすとこちらを振り向いた。
このあと何を思ったのか、急に脱兎のごとく急斜面を駆け下っていった。何がしたかったのか?
おっさんがダッシュしてしっぽを掴んだらさぞやビックリすることだろう。そんなことできやしないが。
登山2度目にして、快晴の羅臼岳山頂に立つことができた。今日くらいいい天気だったら、硫黄山まで縦走したかった。
まあいい。次回の楽しみにとっておくことにしよう。次は爺さんになった時だから、それまで生きているかな?
下山すると温泉に入って買い出しに行って、自転車をイジる。
いつも壁などに立て掛けて停める時に、サイドブレーキ代わりに後輪ブレーキを掛けている。コイツは両面のマジックテープのすぐれ物なのだが、使っているうちに接着力が弱くなって外れるようになってきた。
荷物満載の自転車のブレーキが解除されたら、動き出してしまうかもしれない。これは非常に危険だ!
そこでショックコートとコードロックを使ってブレーキを固定するようにした。ショックコードだと使っているうちに切れてしまうかもしれない。
ようすを見て3mmのロープに変えるとしょうか。
細部の修正を行ってより使いやすくなった自転車。
あとは予備として折りたたみタイヤを入手するだけだ。タイヤの受け取りがあるため、もうじき羅臼の町を出発することになるだろう。
今回は車中泊ではなく、町から離れたキャンプ場に滞在しているところだが、羅臼の町は田舎の漁師町といった感じで非常に居心地がいい。探せばバイトも見つかることだろう。しかし、バイトはいい。バイトするくらいなら、自分のしたいことをする。
したいこととは?
今は自転車に乗ることだな。
おわり
コメント
羅臼は、やはり人が多そうだね。
ヒグマを怖がっていたら、北海道の山には、単独では登れないだろう?
羅臼平から硫黄山への道は、ほとんど人いないから、快適だよ~ん!
日高のカムエクのハノ沢カールにテント泊すると、夜になるとヒグマが近くを徘徊するので、焚き火の火は絶やさない様にして寝ているよ!
カールで、一人の時は、マジびびるけど(笑)
それに比べたら、羅臼は大したことないよ。
是非、硫黄山まで縦走して、下山途中にあるカムイワッカの滝壷に寄って欲しいな!
ほとんどの人は最短コースの中尾温泉コースでした。
好天が続いて硫黄岳まで縦走するチャンスだったのですが、下山後のことを考えると面倒くさくて止めました。
カムエクも登りたかったのですが、近年の大雨で八の沢出合いのキャンプサイトが無事かどうか分からなかったので止めました。
自転車だと弱気になります。
まぁ、チャリと縦走登山のフル二刀流は、装備だって大変だから、日帰り登山位が理想的だろう?
熊の湯キャンプ場から、硫黄山ピストンでも、4泊位だし、フードロッカーあるし、行けない事はないかな?
カムエク行く時は、八ノ沢出合なんて泊まらないよ!
あそこは、増水したら一貫の終わりだからな!
私は、初日に八ノ沢カールまで行くからなね!
カムエクは、日帰り登山もした事あるけど、勿体ないから、6泊7日位で縦走登山が良いんだよな!
カムエク~エサオマンピストンとかね~ww
是非、次回はカムエクに行って下さいね。
自転車で登山はウルトラライトを極めないと難しいでしょうね。あとは急な峠道でも難なく越えられる体力を付けなければなりません。
カムエクの八の沢カールは死亡事故が起きたところなので、怖くて泊まれません。やはり私は八の沢出合いに泊まって、翌日軽装でピストンですね。