バーテープ代わりに自転車の古チューブを巻く

こんにちは。からあげです。

はじめに

今回は自転車の古チューブをバーテープとして再利用する話。

地球温暖化による気候変動で、近年は世界中で大きな自然災害が多発するようになった。
気が付かないフリをして好き勝手にやるのは限界だ。もう耐えられない。
財布と地球にやさしい暮らしをするために、資源とエネルギーの無駄遣いはできるだけ避けたい。
そう思うようになって、2年半前から自転車生活を始めた。

ハンドルバーの交換を行った際、思いつきでバーテープ代わりに自転車チューブを巻いてみると、意外にも良かったので驚いた。もう今ではチューブの虜。何にでもチューブを使いたくなってくる。なんせ捨てるものでタダだから。

数ヶ月前、ドロップハンドルからマルチポジションハンドルへの交換作業をしていた私。
BBBマルチバー用のスポンジグリップを取り付けてみた。
ところが、軽く握っただけでグリップがねじれてしまい、全く使い物にならない。専用品をわざわざ購入したというのに。
ゴムのりを塗って再度取り付けてみたが状態はほとんど変わらず。

ハンドルバーの交換の件については別の記事で解説する。

 

自転車チューブをバーテープ代わりに巻く

マルチポジションハンドル(マルチバー)編

スポンジグリップは止めにして、別に用意していたバーテープを巻こうと思った。
しかし、まだハンドル交換作業の途中で調整が終わっていないので、やり直しすることになるかもしれない。
バーテープの裏には粘着テープが取り付けられており、そう何度も付け外しできない。
(基本は一度付けたら剥がさない)
マルチバーに付け替えるとハンドルが近くなってポジションが大きく変わり、各部の調整に時間が掛かっていた。

そこで一時的に自転車用のチューブをバーテープ代わりに巻いてみることにした。
以前、ネットで見たのをふと思い出した。

道具箱を引っかき回して、中から自転車用チューブを取り出した。
おそらくママチャリ用 26×1 3/8インチのチューブ。自転車チューブは丈夫で伸縮し、おまけに加工しやすく、自作の素材にはぴったり。
こういう時のために、古いチューブは捨てずにとっておいてある。

チューブはバルブのところで切り、そこから切り開いて広げる。
くっつかないように、内側には白い粉が付いている。

白い粉が付いていると滑りやすくなるので、水でしっかりと洗い落としておく。

バーエンドから、チューブの内側を表にして1/3程度重ねて巻いてゆく。
マルチバーはシンプルでRが緩やかなので非常に巻きやすい。

チューブはよく伸びて締め付け力が強いので、解けてくることはなし。
裏に粘着テープが付いていないので、自分が納得するまで何度でもやり直しできることも良い。

ブレーキレバーを握る定位置のところには、ママチャリ用グリップを取り付けた。

チューブを巻いたハンドル

全く違和感はなし。まるで本物のバーテープのように見える。

チューブの端はビニールテープを巻いて留めた。引っ張って伸ばしながら巻くのがポイント。
テープの端が剥がれてこないように瞬間接着剤を塗っておく。

チューブのアップ

見た目にこだわるのなら、大きなハサミで裂け目を入れることなく綺麗に切るようにする。
写真では多少の裂け目が見える。ハサミの使い方はまだまだだ。あと数年の修行が必要か。
試走してみると、思いのほかグリップ力は良くて素手でも手が滑らない。
見た目もまずまずで外観も気にならない。

マルチバーは確かにポジション多彩だが、基本はフラットバー。定位置でハンドルを握ると、手の甲が前を向いて力が入らない。この状態で長距離を走るのは拷問以外のなにものでもない。横を握ると、肩幅以上に腕が広がるのも気に入らない。
マルチバーに付け替えてみて初めて分かったドロップハンドルの良さ。ドロップハンドルこそ最高のハンドルだった。

期待していただけに、ひどく落胆しつつ元のドロップハンドルに戻したのだった。

 

ドロップハンドル編

元のドロップハンドルを取り付けた。
今回もバーテープの代わりにチューブを巻くことにした。新品のバーテープを巻くなんてもったいない。

ハンドルバーに沿ってブレーキのアウターケーブルを固定する。
ビニールテープが勿体ないので、部分的に留めるだけにした。

ブレーキブラケット入口付近が浮くので、キツくビニールテープを巻いておいた。

アウターケーブルの固定が終わってチューブを巻く準備が整った。
ブレーキブラケットのゴムはめくっておく。

今回使用するチューブもママチャリ用 26×1 3/8インチのチューブ。
縦に4つに切ると、約3cmのちょうどよい幅になる。

外側に若干の劣化が見られるし、メーカーやサイズの表示があるので、内側を外にして巻くようにする。

ブレーキブラケットに取り付けるチューブ片。
1/2幅で切ったもの。

バーエンドから巻き始める。
適度に引っ張りながら1/3重ねて巻いてゆく。

巻いていく途中でブレーキブラケットにチューブ片を付けておく。
片手で押さえておきながら、チューブを巻いてゆく。
ブラケットのチューブ片は両面テープで留める必要はなし。

ブラケットの周辺に隙間ができないように注意する。

ブラケット周辺もキレイに巻くことができた。
グリップエンド部分にあとでママチャリ用のグリップとシフターを取り付けるため、チューブは巻かずに残してある。

チューブの巻き終わりの端はビニールテープで留めておいた。
テープの端はいつものように瞬間接着剤を塗って剥がれないようにした。

チューブを巻いたハンドル

チューブをあと2cm長く巻きたかったが、マルチバーに付けたものを使ったため少し短くなってしまった。あとでハンドルとステムの直角部分に自作のボトル入れを付けるため、上ハンドルのステムに近い部分は握れなくなる。これでよし。

横からみたところ

全く違和感がない。
壁や支柱などに立て掛けるときに下ハンドルの部分が当って傷みにくいように、ママチャリ用グリップを取り付けた。ホームセンターで売っていた約200円の品。
チューブバーテープとママチャリグリップは自転車によく馴染み、貧乏臭さを全く感じさせない。

これで約1,000km走ってみたが、全く問題なし。どこにも不満な点はなかった。
素手でも滑りにくく、とても握りやすい。非常に気に入った。
既製品のバーテープに比べるとクッション性に劣るが、これで未舗装路を走っても全く気にならない。道具を選ぶのではなく、自分が自転車に合せる。握っているうちに手のひらが肉厚になってゆくことだろう。

私は今後バーテープを購入することは絶対にない。そう思うほどに自転車チューブを再利用したバーテープは良い。これからは自転車チューブのバーテープが流行ってゆくことだろう。

 

自転車チューブをバーテープ代わりに巻く方法まとめ

バルブを切り落とし、そこから縦にハサミを入れて広げる。
   ↓
幅3cm程度に細長く切る。
   ↓
チューブ内側の白い粉を水洗いしてよく落とす。
   ↓
内側を表にしてバーエンドから1/3重ねながら巻いてゆく。
   ↓
チューブの巻終わりはビニールテープで留めて、剥がれてこないようにテープの端に瞬間接着剤を塗る。

以上で完成

 

自転車チューブバーテープのその後

その後も自転車チューブのバーテープで乗り続けた。素手で握ってもグリップが良く、雨に濡れても滑りにくい。大雨のなかでもしっかりとハンドルを握ることができた。

ただ3ヶ月経ったころくらいから、ハンドルを握るとゴムのカスが付くようになった。
多少の手垢が浮いているかもしれないが、その多くはゴムのカス。
もともとタイヤ内に取り付けられるチューブのため、紫外線には弱いようだ。

 

およそ8ヶ月後、走行距離5,000kmでチューブの交換

自転車は直射日光と雨に当たらない屋内で保管しているが、それでもチューブが次第に劣化してきた。途中でチューブを裏返しにして付け直したが、あちこち裂けてきて限界が近づいた。約5,000km走行・8ヶ月経過したところで交換することにした。もちろん、古チューブ。

チューブの端を止めていたビニールテープは剥がれてくることはなし。

ひび割れてきた表面

裂けてきた箇所

多数のひび割れ

チューブは紫外線に弱いので、3ヶ月くらいで一度裏返して再使用、6ヶ月くらいで交換した方が快適に乗れるように思う。こまめに交換すれば、グリップ良好な状態を維持できる。

ということで自転車チューブのバーテープはおすすめ。

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