こんにちは。からあげです。
昨晩泊まった道路脇は、夜でも交通量が結構あってなかなか眠れなかった。しかも近所の牧場の犬がカンガルーやワラビーに吠えるものだから全然落ち着かない。今思うと町外れまで出ずに、町中で野宿をしていれば良かった。片道5kmとはいえ、往復だと10kmにもなり移動時間と体力消費もバカにならない。
今朝は4時半起きして日の出前にテントを撤収して町まで戻った。Hard Times Mine Tourというツアーに参加するつもりなのだが、まだかなりの時間がある。そこで鉱山付近を散策することにした。まだ7時を過ぎたばかりだというのに、通勤ラッシュは過ぎていて町の中は閑散としていた。フラフラとあちこち回るのにちょうどいい。ヘルメットのGoproを付けて動画撮影を行った
まず始めに行ったのは、町の中からでもよく見える一番高い煙突。近くまで行くと高さが200mはあるかと思われるほど高かった。見上げると首が痛くなってくる。鉱山の付近では、あちこちから聞こえてくる機械の音が混じり合いゴォーっという独特の重低音がする。この雰囲気悪くない。むしろ好きな方。
町の人の多くは鉱山の仕事に就いていて、給料はかなり高いと聞く。驚くべきことに人口2万人を超える大きな町なのに、スーパーは日曜定休日となっている。大手スーパーWoolworthsとColesの両方が日曜定休だから余計に驚く。働く時はしっかり働いて、週末はみなでしっかり休むということか。
仕事が休みとなる前日夜はバーがかなり賑わいそう。しっかり働いて稼いだ分、たらふく飲み食いして金をパーッと使ってしまうような感じがする。たぶん後先考えない。キツイ、汚い、危険の3Kの仕事だから自然とそうなる。私も以前そうだったからよく分かる。
こういう町では自転車は流行らない。オートバイに乗って郊外まで出てぶっ飛ばして、戻って来たらバーで飲む。いちいち疲れる自転車に乗っていれれるか!そんな心のうちの声が聞こえてくる。今の時期が一番過ごしやすいのに、昼間の気温は30度を軽く超える。炎天下で自転車を漕ぐのは馬鹿げている。早く多少は涼しくなる東海岸まで行きたい。
そうこうしているうちにツアーの時間が迫ったのでインフォメーションセンターまで行く。当日空きがあれば予約なしでも参加可能だということだったが、予約表を見ると満員となっていた。それなので無理なのかと思ったら、そこは大陸系の適当さを発揮して私一人を潜り込ませてくれた。料金は75ドル。通常は85ドルなのに、Consessionということで割り引いて貰えた。意味不明。安くなったからヨシとしよう。
ツアーは他の参加者たちと一緒にガイドに連れられて説明を聞きながら回るオーストラリアでは一般的なスタイル。英語力の乏しい私には説明がほとんど理解することができなかった。それでも実際に使われていた坑道を見学していると、なんとなくは分かった。ツアー中は写真撮影禁止だったので、着替えのロッカーにカメラを置いて行った。写真を撮らなかった分、集中して見学できた。ただ、ツアーの時間が3時間と長かったのがキツかった。寝不足での参加だったので、後半になると頭がクラクラしてきた。
ツアーを終わって預けた自転車を引き取ると、なんと前輪がパンクしていた!野宿場所を探してブラブラしている時に植物のトゲをたくさん拾ってしまった。インフォメーションに着いた直後に気がついてラジオペンチでトゲを全て抜いたのだったが、しばらく走行してしまったので、トゲがタイヤを貫通してチューブに穴を空けてしまった。これでパンクは2回目。どちらも町中でのことだから面白い。
すぐにパンク修理したが、荷物の積み下ろしと作業に思いのほか時間がかかってしまった。日陰で作業できたのでかなり楽だったが、何と2時間も。炎天下での作業だったらさぞかし大変だっただろう。パンクで一気にテンションが下がってしまったので、今日Mount Isaの町を出ることにした。またパンクしたら面倒だ。町中で野宿することになったら、たぶんまたパンクする。前回はBroomeで野宿した時にトゲを拾ってパンクした。今回も似たようなもん。
水を汲んでスーパーで買い物をしたらすぐに出発したのだが、楽をしようとして水の量を13Lと減らしたのがまずかった。次のCloncurryまで117km。明後日早い時間での到着。今回は夜間走行せずに走るので、水の消費量が多くなると予想される。水が少ないと思うと、なぜか余計に飲みたくなる。頑張れば明日中には到着できるが、相当消耗しそう。遅い時間に着いてバタバタするのも嫌。だから、途中のレストエリアでキャンピングカーの人から水を分けて貰うかもしれない。無理をするより明後日ゆっくり行った方がいい。
まさか、終盤でこんな失敗をやらかすとは。ようやく長い無補給区間を抜けたと思ったら、気が抜けてしまった。明日は明るくなってからの6時出発。なのでそろそろ寝るとしよう。
昨日の晩御飯で食べたSPAM。
ボリュームがあり過ぎて腹がパンパンになった。
朝起きると胸焼けがした。
この缶詰は大きすぎる。
野宿者は辛い。夜が明ける前にテントを撤収する。
日の出とともに走り出す。
振り返って撮影。
早朝からロードトレインが行き交う。
Mount Isaのシンボル、巨大な煙突。
巨大煙突を眺めていると時間が過ぎるのが早い。
鉱山近くの駅
鉱山で働く作業者専用の駅。
働くディーゼル機関車。パワーがありそう。
巨大煙突の他に赤白煙突もある。
川沿いの公園にフライングドクターの施設あり。
広大なオーストラリアでは救急患者を飛行機で運ぶこともあるそうな。
一般道路が緊急時の滑走路として使用されることがある。
野宿場所を探索中。
いい場所見つけたと思っていたら、植物のトゲを拾ってしまう。
これは対野宿者用のトラップだったのか?
いやあ、いい場所だったんだけどな。
ようし、そろそろ時間だ!インフォメーションまで戻る途中、いかつい男たちが木の苗を植えている作業を見かけた。
インフォメーションセンターに到着!
ふと何気なしにタイヤを見ると、なんと植物のトゲが無数に刺さっているではないか!慌ててラジオペンチで抜いた。
ツアーの申込みを行う。すでに満員だったが、ねじ込んで貰った。日本語が話せる人が居て助かった。
ツアーが始まるまでの間、そこら辺を彷徨いていると、Mount Isa Editionのモノポリーを発見する!なんと200ドルもする高額商品。ローカルなネタ満載で盛り上がりそう。
ツアー開始!
ヒゲを生やしたおじさんが案内してくれる。
更衣室で着替えを行う。
不要な荷物をロッカーに置いて、服の上から使い捨てのつなぎを着て、ヘルメットを着用、安全長靴を履く。
ツアー終了時には、途中で撮影した写真をプレゼントされる。
ヘルメット姿がやけに似合うおっさん。
しばらく説明を聞いたあとで頭がぼーっとしていた時。眠くて眠くて仕方がなかった。
奥さんが群馬出身の日本人。おかしな日本語を話せるオーストラリア人。お願いして奥の倉庫に自転車を置かせて貰った。
どうもありがとう!
自転車を押して外に出ようとすると、異変にすぐに気がついた。
やけに重たい。ややや、パンクしているではないか!
痛恨のパンク!2回目。今回も前輪。
昼飯を食べて少しの間昼寝しようと思っていたのに、パンク修理でそんな時間はなくなってしまった。テンションが一気に下がる!
パンク修理完了!
もう町中野宿は止め。さっさと町を出て行こう。このあと、地下病院を見学するつもりだった。止め止め!
近くのスーパーColesでお買い物♪
次のスーパーのある町Cloncurryまで117km。もう頑張らないので2日分の食料を持つ。
むむ、なんだ?この凶悪そうなヘビは?
1つでいろんな味を楽しめる。単にくっつけただけ。いかにもオーストラリアらしい発想。毒々しくていかにも毒蛇といった感じ。
あらまあ、車に踏まれてペッチャンコ。
Hard Times Mine Tourの目印となる大きな櫓。
インフォメーションの隣にある。地下に坑道があるとは思いもしなかった。
水と食料を積んだことだし、そろそろ出発だ!
次の停車駅は、Cloncurry〜。Townsvilleまで906kmか。もう少しだ。
町の外まで出ると、そこは荒野。
再び荒野に戻ってゆくおっさん。私の居場所は町にはない。
見通しの悪い区間が続くのに、ロードトレインが遠慮なしに走ってゆくものだから怖い怖い。
制限スピードは控えめの100km/h。
体感速度はほとんど同じ。
レストエリアで休憩する。暑くて暑くて仕方がない!
フェンスの向こう側は下草が刈られてサッパリしている。
一方のこちら側は下草がボーボーに生えている。
剥げたところにテントを設営。