こんにちは。からあげです。
ふと、アイデアが頭に浮かんだら、考えるよりもまずはやってみた方がいい。実際やってみると、案外上手く行くこともあるし、全然ダメだが他のアイデアが浮かぶこともある。私はどっちかというと後者の方が多い。
失敗する方が断然勉強になる。偶然上手く行ってしまうと、深く考えることはせずに、次回も上手く行くと安易に思って手痛い失敗をする。
最近、おっさんの進行を阻むように、日が出ると向かい風が吹き、日が沈むと風が止むという、人をおちょくったような風のサイクルが続いている。夜間走行は危険なので、これまで自粛していたが、強い向かい風に吹かれて体力を奪われる方がよっぽど危険と判断した私は試しに長時間の夜間走行をしてみることにした。ナラボー平原横断時に薄暗い時間に走り始めたことがあったが、真っ暗の時間から走り始めたのは今日が初めて。
夜間走行は原則日の出前のみ、日没後は行わない。今後もこれだけはキッチリ守る。日没後にパンクやメカトラブルに見舞われたら、その場で止まって修理するか、翌日に持ち越すかになるが、泊まれない場所だってある。時間がなくて疲れている時に慌てて修理しても、満足な仕事はできないだろう。
アラームを4時にセットしていたのだが、3時過ぎに目が覚めてしまう。外は明るい月明かりで薄っすらと周囲が見える。これならライトなしでも走れるかもしれない。そう思って起きて活動を開始した。
5時前に出発すると、若干の追い風の中走ることになった。やったね!
朝は涼しく非常に漕ぎやすい。
交通量は少な目。鉱山を過ぎた辺りから、交通量が多少増えた。
オーストラリアの車はヘッドライトの他に補助のライトを付けていて、4つ6つとライトを点けて走っている車が多い。ハイビームや増灯している車の中には、そのまま通過する車がいて非常に眩しい。自分のライトが暗いので路面がほとんど見えなくなる。やはり高出力のライトが欲しい。
夜明けは近い。日の出前でに2時間走行して30km距離を稼いだ。
追い風は未だ継続中!
気持ちの良い早朝。早起きして出発して正解だった。
燃えろ!ディスクトラッカー。
追い風から向かい風に変わるころ。早くも途中のレストエリアに到着!プールと呼ばれる川が干上がったあとの水溜り。
川沿いには大きな木がたくさん生えていて、水面には水鳥が浮かんでいる。ここだけ別世界。涼しくて快適。
ここでキャンプしたくなる誘惑を振り切って先に進むことにした。町までまだ30kmもある。中途半端な距離を残すとあとが大変。
何もない道を走る。オーストラリアの北西部、PerthとDarwinの中間点付近のためか、交通量が少な目。冬休み効果が及びにくい地域と思われる。
天然ガスのプラント
近くで見ると大きなロードトレインが小さく見える。
線路を渡って先に進む。現在も使われている線路で、鉄鉱石が運ばれているようす。
次のTravel Stopまであと5km。出ましたおっさんのガッツボーズ!
やったね!!
トラベルストップというが、単なるガソリンスタンド。
トイレが分からなくて建物の周りをウロウロする。
文字だけの案内って凄く不親切。
入ったトイレの手洗い石鹸の入れ物が壊れていて、外に原液パックがそのまま置かれていた。こういう適当なところもあるオーストラリア。
コンビニ内にフローズンの機械を発見!なんとミディアムサイズが1ドルだって?
コーラがなくなったので、もう一つのピンク色の奴を入れる。すると変な風になってしまった。
まだだまだ入る!
フタを被せたあとで、さらに追加する。
よし、今回はこれくらいで勘弁してやろう。おっさんが本気出すと、店潰れるよ?
1ドルフローズンは容量バッチリで火照った体が冷えて気持ちいい〜。これで1ドルは良心的な価格。
オーストラリア3ヶ月以上いて初めて食べるとは!
ここらへんのロードトレインは運転が優しい。
おいおい、本当に電車みたいだな。だったら電車になっちまいなよ!だから、初めっから電車だと言っているだろ!いや、これはトラック。
とわけの分からない一人ボケツッコミをする。
町外れまでやってくると、バイクレーンが現れる!
そしてなんとサイクリングロードも!さすが北西部で栄えている町だけある。
一発でKarrathaが好きになってしまったじゃねーか。なんて単純なんだ。サイクリストって奴は。
町の入り口でロードバイクのおじさんとすれ違う。
Karrathaの家は平屋が多くて、屋根が日本の茅葺き屋根のように重厚な作り。夏の暑さに備えているのだろう。ひょっとしたらサイクロンも警戒してのことかもしれない。
バイクショップあり。中を覗いてみると、MTB用の26インチタイヤあり。中途半端な24インチもある。なんと、27.5インチのマラソンプラス2本を見つける!
ざっと見た感じ、主力はMTBとクロスバイク。ロードバイクも扱っているといった逆パターン。結構品揃えが良かった。
続いてアウトドアショップへ。
昨日、再びガソリンストーブが不調になってガソリンが出てこなかったため、燃料ポンプのポンプカップを交換。予備がなくなってしまったため新たに購入したい。
がしかし、MSRのガソリンストーブの取り扱いはなし。数少ない例を見てのことだが、オーストラリアはオートキャンプが主流で、だるま型のプロパンガスボンベを使用する大きなガスストーブが使用されていると思われる。キャンピングカーは発電機や予備燃料として、携行缶の1つや2つ持っているのが当たり前で、ガソリンストーブなら燃料に困ることはないと思うのだが、取り扱いが面倒なことがあって人気がないようす。
おそらく世界的に見てもガソリンストーブの使用者は少ないと思われる。一部のサイクリストやバックパッカーが使っているだけだろう。北米ならパーツの入手は容易だと思われるが、オーストラリアの北西部だと取り扱いがあってもパーツの入手は厳しいと思われる。これまでオーストラリアでガソリンストーブを一度も見たことがない!
残り4ヶ月半で持ちそうな気もするが、ひょっとしたらダメになるかもしれず、何とか予備を手元においておきたい。Darwinなら手に入る可能性が高いが、ややこしい人に絡まれる可能性が高い地域なので、長居することなくさっさと出るかもしれず。自転車屋さんやアウトドア用品店を回るのは、グッタリと疲れるので好きではない。できることなら近寄りたくないのだが。そういうこともあって、次のPort Hedlandで手に入らなかった場合、日本から送ってもらうことにする。
郵便局留めで無事に受け取れるのかどうか、取り扱い代理店が海外発送も行ってくれるかは不明。
町のショッピングセンターにやって来た。ちょうど木陰のある場所に自転車を停められた。
大きなショッピングセンターなのに、トイレが一つしかなくしかも端の方にあってずいぶんと歩かされた。しかも入り口が非常に分かりにくい。
トイレに入ってゆくと、入り口に待っている人がいる。どうも個室に人が入っているようで、終わるのを待っているようす。しばらくすると、店員がやって来て鍵の掛かった店員専用のトイレのドアを開けて貰って中に入って行った。今度は私の番だと待っていても個室の人間は全然出てこない。食物繊維が足りないのだろうか?徐々に限界が近づいてきた私は確か身障者用のトイレがあったことを思い出し、引き返してみると途中に見つけたのだった。中に入るなり、ズボンとパンツを下ろして用を済ませてスッキリする。
オーストラリアもトイレ事情があまり良くない。アメリカの場合は特に酷くて、レストランに男女兼用のトイレが一つしかないというところもあって、常に2,3人待っていることが珍しくない。人が待っているのに化粧直しする女もいて全然順番が来ない。たかが小を済ませるだけなのに、15分20分と待たされると嫌になる。食事途中でトイレに行きたくなると最悪だった。
そういうトイレ待ちや探すのが嫌なので、私は外で気軽にできる田舎の方がいい。オーストラリアもトイレの数が少なくて、都会だと探すのが凄く面倒。慣れない人間は特に大変。
たかがトイレを済ませるのに30分近く費やしてしまった。戻ってくるとゲーム屋さんを発見した!
こういうやり過ぎなのはオーストラリアでよく目にする。コーンをいっぱい並べたり。
子どもたちにはポータブルゲーム機のニンテンドーSwitchが人気のようす。考えてみると、オーストラリアでは隣町まで200km以上あるとかはザラで町一つ一つが孤立した状態。町の外へ出る機会は少なくてどうしても引きこもりがちになるだろう。厳しい暑さの夏は、どうしても家に引きこもりにならざるを得ない。そんな時、ゲームが大活躍する。
他にはXboxやPS4やPCゲームが置かれていた。やっぱり日本のゲーム人気は圧倒的。
冷凍食品コーナーで涼む。ひんやりしすぎくらいが心地良い。シートを敷いて寝たいくらい。
分厚いステーキ肉。20ドル以上か。さすがに手が出ないな。
買い物のあと、2km離れた公園に移動する。BBQコンロが設置してあるのがここが一番近かった。日向にあるBBQコンロ。
ボタン長押しで電源をオンオフする。一定時間で自動で電源が切れる仕組み。始めそれを知らないで、途中で全然焼けなくなったと思ったら、知らないうちに電源が切れていた!
汚れた鉄板はとうもろこしの葉っぱでざっと拭いて掃除して、適当に並べて焼き始める。後で思ったのだが、この電気式のBBQコンロは火力が弱くて時間が掛かる。丸いものより、平らなものの方がいい。肉はステーキの方がいい。
町にはたいていOvalと呼ばれるフットボールのコートがある。
青々とした芝生がやる気を感じさせる。
そしてOvalの片隅にはクラブハウスがあることが多い。たいてい軒下が広くて雨の日の野宿適地。しかし、土曜日には早朝から人が集まってくるので注意が必要だ。ナイター設備もあるので、危険を察知し別で野宿することにした。
雨の心配がないKarrathaの野宿では、軒下は必要ない。やっぱり夜になると照明が点灯してフットボールしていた。仕事帰りの人たちがやって来て熱狂プレイしているようす。危ないところだった。
木陰があまりにも気持ちよすぎてのんびりしてしまった。
日差しの強いオーストラリアは木陰が快適過ぎる!
ベンチに寝転びながら地図を眺める。ここKarrathaの町はまだできて60年ほどしか経っていない新しい町。珍しく港がないので不思議に思っていたところ、鉄鉱石と天然ガスの積み出し港で有名なDampierのベッドタウンのような町らしい。
工業地帯は快適な住環境とは言えず、少し離れた場所にあって、水はけのいいKarrathaに新しい町を作ったようす。KarrathaからDampierまでおよそ20kmで気軽に通勤できる。ウィキペディアの情報によると、Karrathaの人口は約16,000という。もともと人口の少ないオーストラリアにあって、大部分が大都市に集中する中で、地方都市の16000は凄い。オーストラリアで町が栄える条件として、天然の良港があるというのがあるが、Karrathaにはそれがあてハマらない。面白い町と言える。地図を見ていると面白い発見がある。いつまで経っても見飽きない。
Hemaの地図は本当に見やすくていい!
この公園、蛇口から出る水が飲めないのが痛い。
リサイクルウォーターはどんな仕組みで再利用されているのか分からず飲む気にはなれない。トイレの汚水や石鹸シャンプーの入ったシャワーの排水も一緒くたになっているかも知れず余計に。
オーストラリアでは無料の飲水を探すのがびっくりするくらい大変。
日が傾いて来たころ、町外れの荒野の方にやって来た。
ここなら誰にも邪魔されるゆっくりできる。
と思ったのだが、オフロードバイクが行ったり来たりしていた。
道路から十分離れた場所で灌木の影に隠れるようにテントを設営した。
ああ、さっきから大音量の音楽が町から聞こえてくる。酔っぱらい達が騒いでいる。町に来るとすぐにコレ。音の出るもの禁止にして欲しい。近所の人すっごい迷惑しているだろうに。