こんにちは。からあげです。
Carnarvonの町を出て今日で3日目。次のロードハウスまでは200kmほどあって、手持ちの水が少なくなってきているので、明日にはロードハウスに着いて水を補給したい。しかし、Carnarvonを出てから風が向かい風になり、さらに気温が高くなって暑くなってきたため、距離がなかなか伸びない。今日走れないとかなりヤバイことになるので、朝いつもより30分早起きして真っ暗のなか出発することにした。
朝から向かい風ぎみの風が吹いていたが、涼しいので結構なペースで走ることができた。昨日は夜明け前のテント撤収時から非常識なハエに集られてウンザリすることになったが、今日は風が強いためか、昼過ぎになるまでほとんど出て来なかった。向かい風とは言え、ハエがおらず風に吹かれて涼しく走ることができるため、まずまずのツーリング日和と言えた。しかし、徐々に向かい風に消耗させられて、途中でダウンしてしまう。
木陰に自転車カバーを敷いて横になるとかなり回復したが、荷物をまとめて走り出すと、一気に疲れが出てくる。自分は暑さ耐性があると言っていたのはどこのどいつだったのか?冬だというのに、この暑さには参った。
途中、Exmouth分岐過ぎのレストエリアに東屋を見つけたので、頑張って漕いで行って、日向にソーラーパネルを設置してからベンチにゴロンと横になると、それまで周囲にいた人たちが蜘蛛の子散らしたように出ていってしまう。心の中に隙間風がビュービューと吹き荒れるなか、そのまま寝ているとしばらく経ってやって来た車の青年に話しかけられる。今ツーリング中なのか?水はいくら持っている?など私のことを気遣ってくれる。よせばいいのに、私は水は10L持っているから大丈夫だと答えてしまう。実際は8L弱で特別多いわけでもなく、かと言って少な過ぎる量でもなく、節約していけばロードハウスまで十分行ける量だった。
だが、根っからの心配性の私は、昼のラーメンを作るのを止めてまでして水を節約していたのだった。今日はハエがいなくて絶好のラーメン日和だというのに、水の消費が怖くて作れなかった。味気ないパンを食べつつ漕ぎ続けていたのだった。
青年の乗った車が出ていってしばらくすると、今度は観光バスが入って来た。すぐ近くに止まって中から爺さん婆さんたちがゾロゾロと下りてきた。それを見た瞬間、そろそろ出発しようか、そんなことを考えてソーラーパネルを片付け始めた。すると、バスの添乗員と思しき人から、水はいるか?と尋ねられた。止せばいいのに、またしても水はあるから大丈夫だと答えてしまう。普通ならそれで終わりなのだが、私の痩せ我慢を見抜いている添乗員さんは、冷たい水だぞ!持ってけよ。と言ってくれた。私は1本だけと答えつつも、ドリンクボトルも携えて、後について行く。バスのトランクを開けると、中にはウォータークーラーがあるではないか。ペットボトルとドリンクボトルいっぱいに冷たい水を入れて貰うと、行儀悪いがその場で飲んだ。冷たい水は私の火照った体を冷やしてくれて、みるみると元気が出てきた。これまで暑さでバテていたのが嘘のよう。
バスを見送ったあと、再び走り始める。思いがけず冷たい水を貰った私はご機嫌で走るのだったが、ボトルの水が温くなるのと同調して私の元気もなくなってきて、なんとか4時半まで走って走行距離を100kmとしたところで道路脇に逸れてテントを張った。
今日、あそこで貰った約2Lの水はかなり大きい。大きすぎる。お陰で気分的に凄く楽になって、明日中にロードハウスに着かなくても何とかなるようになった。しかし、日の出前の走行は涼しくて楽なので、明日も早起きして出かけるつもり。よし、そろそろ終わりにして寝よう。
空が白み始めたころ。
レストエリアは大人気♪
ゴミだけ捨てて、ハイさようなら。
ここの川もすっかり干上がっている。どこもかしこも干上がって全然川ではない。
巨大な蟻塚。私の背丈ほどもあって、草地のあちこちに立っている。朝日を浴びて真っ赤に染まる。
なんだかよく分からん標識。
まだ早い時間だというのに、強い向かい風でみるみるうちに消耗してゆく。
休みたい時に木陰はなし。
いつの間にか、こんなぺんぺん草しか生えない場所になってしまった。
暑いなか頑張って走る。しかし、もう限界。
木陰で自転車カバーを敷いて休む。
薄っぺらな自転車カバー敷くだけで凄く快適。
川は干上がっているのに、水溜りのような場所はあるから不思議。
飲水欲しさに、この水溜りの泥水を汲んで浄水して飲もうと思ったが、中にはカブトガニのような生物がいた。他にも小さな奴が蠢いていた。飲めないことはないだろうが、こんな泥水を浄水器に通したら、一発で詰まる。
立派な東屋付きのレストエリアで休憩する。
ベンチに横になっていると、風が吹き抜けて行って凄く気持ちいい。
観光バスがやって来くる。中からは元気な爺さん婆さんがゾロゾロと下りてくる。トイレ休憩のようす。
観光バスの添乗員さんから冷たい水を2L貰う。
飲むと火照った体を一気に冷やすことができた。
アームカバーにかぶれて肌がボロボロになってきたので、薄手の長袖シャツに着替える。
冷たい水を飲んで元気いっぱい。しかも長袖シャツが涼しくてすっかり調子を取り戻す。
ようやく次のロードハウスまで100kmになった。
冷たい水がヌルくなってくると、一気にペースダウンする。
そしていつものロードサイド野宿を行う。
道路から丸見えの位置だったが、贅沢を言う元気は全くなし。
テントを張る場所が見つかっただけでもヨシとしよう。