こんにちは。からあげです。
Kangaroo Islandでは食料不足となり全くゆっくり出来ず、いや却って疲れたような気がする島の滞在だった。ようやく島を出たと思ったら、低気圧の接近で何度も大雨に遭い、ずぶ濡れになる始末だった。
公園の東屋は快適とは言えなかったが、テント設営前に雨宿りでき、地面が乾いていたので非常に助かった。
ただ東屋を吹き抜ける風が強くて、ベンチに張り綱2本を取れなかったら、どうなっていたかは分からない。コンクリの上で張ると、ポールの四隅が滑って踏ん張りが効かずに滑ってしまい耐風性能が落ちてしまう。
今日は雨が降る前にAdelaide市内までひとっ走りしようと、7時にねぐらを出発する。
出発してからいくらも走らないうちに雨に降られて、ショッピングセンターの軒下で雨宿りすることになった。
道路は路肩が広くて非常に走りやすかった。
ところどころに自転車の行く手を阻む左折専用レーンの分離帯が現れる。これが非常に鬱陶しくて、100kmで流れる車の横を走らねばならないのに、路肩が急に狭くなって危険になる。しかも左折車が直進しないように分離帯が横の方まで続いているため、左折レーンを直進できないようになっている。
ミラーを見ながら車が空いているすきに突破するか、もしくは一度左折してからすぐにUターンして戻ってくるかの2択を迫られる。
オーストラリア政府はドライバーを信頼しておらず、横着するものだと考えて、物理的な障害物を設置して運転を強制してしまう。これが時々サイクリストにとって厄介な障害物となる。
いやっほー!下りだ。下りだ。しかし、強い向かい風でペダルを漕がないと失速してしまう。ダメだこりゃ!(いかりや長介風)
オーストラリアで初のオービスを発見した。
長い下り坂の先の町の手前に設置してあった。スピードを落とさず走行しようとする車を仕留めるためだ。
町に入ると自転車専用レーンが復活し、非常に走りやすくなる。しかも、車の制限速度は60km/hと控えめ。
日本と全く違うのは、路上駐車の車がほとんどいないこと。日本だと自転車専用レーンは駐車場と化し、路駐の車に塞がれてほとんど走行できず、絵に描いた餅状態になっている。これまで走ってきてオーストラリア人は交通ルールとマナーはしっかり守る印象。パトカーの前だけ大人しい日本とは大違い。ただし、郊外に出ると人が変わったようにスピードを出すのが困りもの。
Glenelgから海岸沿いを離れて、Adelaide市内に向かってAnzac Hwyを走行する。意外にも田舎町の雰囲気が漂っていて驚いた。
ゴミ箱の列が壮観!
Australiaのゴミ収集は、各家庭を個別に収集するシステム。
専用のゴミ箱を大通りに置いておくと、回収車が勝手に回収していってくれる。ゴミ箱をアームで器用に掴んでひっくり返して回収する。
Inner Adelaideと呼ばれる中心部に入ったにも関わらず、本当に南オーストラリア州の州都のAdelaideかと思わせる風景が広がっている。Melbourneに比べて随分田舎臭く感じる。日本で言えば、名古屋のような都市。なんとなく親近感が湧いた。
変なおっさんの銅像の前で記念撮影。
たぶんAustraliaの英雄なんだろう。
雨上がりの市内を走る。
歩道は広くて開放感がある。日本同様、Australiaも自転車は歩道走行可能。
歩道に乗り捨てられた電動キックスケーターを発見!
本当に乗り捨てられていて笑えた。スマホのアプリでロックを解除して利用する仕組みらしい。自転車があるから使用することはなし。
市内観光するためにはまずは情報収集を行わなくてはならない。
風に吹かれて雨に濡れ体が冷えたので、州立図書館で体を温める。もちろんスマホとモバイルバッテリーの充電を行う。
周囲にはおっさんのような訳の分からない人間やホームレスが寛いでいる。目当ては私同様スマホの充電。
図書館を拠点に徒歩で移動することした。
自転車をわざと通行人が多い場所に停める。
治安の良いAustraliaだと言って、油断するとやられることになる。長時間の駐車は2重ロックが必要。
今回始めてU字ロックを使用した。これが約1kgと馬鹿みたいに重たくて思わず捨てたくなる代物。しかし、重さと引き換えに抜群の強度を誇る。(だだし、電動工具を使えば簡単に破壊できる。コードレスのディスクグラインダーには勝てない。)
よし、インフォメーションでAdelaide市内のマップを手に入れたぞ!より詳しく市内のようすを確認できる。
Adelajdeには無料の美術館や博物館があって一大観光名称となっている。私はタダだから行くのではなく、芸術に触れてみたいから行く。
やって来たのはArt Gallery Of South Australia(南オーストラリア州立美術館)。入り口にある卵型の大きな銀色の物体が目印。
入って驚いたのは、美術品を間近で見られること。
入館者を信頼していて、柵で囲ったり、ガラスケースに入れたりしていない。これは本当に凄い。
いつの間にか辺境画家という肩書を下ろしてしまったが、今もなお芸術家の血が流れているおっさん。時々芸術に触れて気を鎮める必要がある。
ちょっと怖い現代アート。
要するに現代人はツマラナイことにがんじがらめになっているということだろう。
雰囲気がカンガルーっぽい。不思議な魅力がある。
他にもいろいろあるが、今日は美術館だけにする。一日にあれこれ見ると、頭がパンクしそうになる。人間そんなに多くのことを一度に処理できない。ゆっくりゆっくり噛みしめるように吸収する。
すぐ近くのアデレード大学にランチを食べにやって来ると、なんと卒業式が終わった直後で、多くの卒業生達が記念撮影を行っていた。これではランチは食べれそうにない。他に行くか。
続いてやって来たのは、Adelaideで一番賑わうRundle Mall。常時歩行者天国になっていて、落ち着いて買い物などを楽しめるようになっている。
こんな変な玉があったり。
豚がゴミ箱を漁っていたりする。
ブヒブヒ。楽しいブ〜。
今日のお昼。近くのスーパーで買って来た。
さて、ベンチに座りながら食べるとするか。
むむむ、何かプレッシャーを感じるな。
おいおいちょっと待て。おっさんは今食事中なんだ。
おっさんを怒らすと焼き鳥になってしまうぞ!
鳩に食い物を奪われる!
最後の二口をやられた。すんげー図々しい鳩。
鳩に絡まれるおっさん。
餌付けしたわけでもないのに、こんな感じになってしまった。
食事が終わると、服のあちこちに鳩の糞が付いていた。大須観音の鳩は絶対に糞をしないのに、なんてことだ!本当に恩知らずな鳩だ。
このようにRundle Mallの外のベンチで物を食べると鳩に奪われる恐れがあるので注意した方がいい。
中心部のスクランブル交差点。信号が青になると、どっと人が渡ってくる。
自転車を停める場合は、絶対に人目に付かないところか、逆に非常に目立つところ。
こうして立木にたけ掛けて停めてロックしておけば、まず間違いなし。こんな自転車持って行こうとする度胸のある奴はいない。
オーストラリアのポスト。
日本と同様に赤色でよく目立つ。全く違和感がない。まるで日本にいるような気がしてくる。
もうオーストラリアに住んじゃおうか。
その後、何度も大雨に降られ、その都度雨宿りをしてやり過ごす。雨上がりのRiver Torrens沿いを歩く。あちこち大きな水たまりが出来ている。
なんとペリカンを発見した!雨で濡れた羽を乾かしていた。
まさか本物を間近で見ることができるとは!
Kangaroo IslandのKingscortでペリカンの餌付けをやれなくて残念だったが、こんなすぐにチャンスが訪れようとは!ペリカン君は何を食べるんだろうか?以前パンを投げたが、全く見向きもしなかった。
川沿いにはサイクリングロードが整備されていて、ねぐら探しのために走っているところ。
ここは川の堰で向こう側に渡れる。
おっさんの野生の勘を頼りに捜索していると、木に囲まれたいい感じの場所を見つけた。全く人気がないわけではないが、おかしな人間はまず近づかない場所。自転車が時々通過するだけで、特に危険は感じない。
ねぐらを決めて早速テントを張ろうとした時に大を催す。適正に処理して落ち着いたところで、再び雨が降り始める。超高速でテントを設営し、すぐさまテントの中に逃げ込んだ。
最近、雨に急かされてばっか。
ここでおっさんの野宿講座を行おう。
ねぐらを決めたら、すぐさま目立つ服を脱いで地味な服になる。自転車は走行中は目立ち、ねぐらに着くとできるだけ目立たないようにする。この急激な変化に付いて行けるかで、野宿できるか、宿を常用するようになるかが決まると言っても過言ではない。
敵に見つからないように、速やかにモードチェンジする。こいつはおっさんがいつも愛用しているモンベルのコットンワークキャップだ!新品はオリーブグリーンで色あせすると、自然に同化できるようになる。
いいか、覚えておけよ。走行中は目立ち、ねぐらに着いたら目立たない服装だ!これにて第3回おっさんの野宿講座は終了。
テントを張ってからも、雨が降ったり止んだりを繰り返している。明日は天気が回復するそうだから、まずはホットシャワーを浴びて洗濯しようと思う。自転車屋さんめぐりをするのはそれからだ。チェーン交換なら30分もあれば、余裕で終わるので無理して急いでヤラない。まずは身だしなみを整える。
Adelaideを過ぎたら乾燥地帯に入り、次いつシャワーを浴びれるか分からない。冷たいシャワーだと汚れが落ちないし、寒いのが嫌。
それはそうと、Adelaideは郊外に出るより、中心部の方が野宿しやすいように思える。地図でみると、外周を囲うように公園が配置されている。人口が少ないから、行き交う人が少なくて非常に静か。
さあて、明日は早起きして活動しようか!