オーストラリア10,000km走行

こんにちは。からあげです。

 

最近、沿岸を離れて内陸に入るにつれて夜間冷え込み、昼間暑くなってきた。つまり寒暖の差が激しくなってきた。寒いのは服を着れば済むが、暑いのはどうにもならない。強い日差しは特に。日焼け止めクリームは塗らずに、肌を露出しないように薄手の長袖シャツを着ているが、それでも肌がヒリヒリしてくる。一日の終わりにテントを設営して中で休むが、日が沈んでしばらくするまでは体の火照りが取れない。

さて、今回のオーストラリアツーリングは止めにして帰ることにしたのだが、まだ3,000km以上も走らねばならない。どうせ走るなら楽しく走りたい。今後どうしたものか、考えながら走り続けている。

今朝も3時に起床して5時前の出発。
昨日Halls Creekで会ったサイクリストは先に行ってしまっている。彼が出発するまでに抜いて距離を稼いでおきたい。

するとどうだろう。私の前にいるではないか!ちょうど道路脇から出て来たところだった。

再び一緒に走り始めたのだが、彼のスピードが速くて付いてゆくことさえできず、じりじりと距離を離されてゆく。完全に離される前に歳だけ聞いてみると、なんと68歳だった!私よりも20歳以上年上にも関わらず、力強い走りをする。私は愕然として失速してしまう。

ダメだ。完敗だ!

おじさんが視界から消えると、気を取り直して自分のペースで走ることにした。力の差があり過ぎて一緒に走るのは到底無理。

私はゆっくりしたペースを維持するのさえ一苦労。だが、今日は朝から待望の追い風が吹いている。久しぶりに気持ちよく自転車が滑る感覚を味わう。

おや、DIPだって?これまでGRIDは何度も見てきたが、DIPは初めてなんだろう?前方を警戒しながら走る。

すると前方の路面が沈んで道路上を水が流れるようになっていた。要するに雨季は水が流れるから注意しろってことだ。乾季の今は問題なし。

いちいち橋を架けていたら金がいくらあっても足りない。

しかもDIPの場所は干上がったクリークとなっているので、良好な野宿場所となっている。DIP=野宿という公式が成り立つ。

フカフカの砂地に濃い緑。たまんねーな!

オルトリーブのバッグ。以前から使いにくいと思っていたこと。それはプラスチックバックルの片方がカバンに直付されていること。荷物が多くなるとバックルを留めるのに苦労する。この仕様、疲れているとイラッとすることがある。オルトリーブバッグのあるあるネタ。

帰国したら改造する予定。

自転車に乗っているとどうしてもながら運転が多くなる。
今回はリッツを食べながら運転する。

動力が人力だから必死だけど。

今日初めて見たロードトレインに牛を載せるところ。

これまで道路脇で見た牛のほとんどは野生ではなく家畜の牛だったようす。たしかに野生にしては多すぎると思っていた。

完全放置型の放牧と言ったところか。そこら辺に放し飼いにしておいたら、そこら辺の草を食って大きくなる。時々車に轢かれることがあるが、手間を掛けないから十分儲かるのだろう。

町の食肉加工場に運ばれる牛たち。彼らは自分たちの運命を知っているのだろうか?暴れもせずに一列になってトラックに乗ってゆく。

家畜運搬用ロードトレイン。

牛は泣き喚きもすることなく大人しく乗っている。あとしばらくしか生きられないというのに。

食べ物は粗末にしたらダメ。彼らの命を無駄にすることになる。

Halls Creekを出てから緩やかなアップダウンが多くなった。
追い風に背中を押されて、久しぶりのスピード感を楽しむ。

いつも向かい風で失速してペダルを漕がねばならずストレスが溜まっていた。

垂れた耳が可愛い牛

やっぱり自転車は追い風が最高だ!

ちょうどお昼になって暑くなってきたころ、レストエリアに到着した。実にタイミングがいい!

片隅に大きな東屋あり。広い日陰で昼食にする。

代わり映えしないラーメン。
飽きの原因は単調な食生活もあるだろう。たまには冒険してみないとイカンな。

食後の昼寝。実に気持ちいい。早起きしているので、昼寝しないと体が持たない。

気持ちよく寝ていると、キャンピングカーが入ってきて近くに止まり、なんと発電機を回しやがった!畜生め。自分たちだけエアコンで涼しくなりやがって。

一旦収まった追い風だったが、再び吹き始めたこともあり、出発することにした。レストエリアに長居は無用。必ず邪魔が入る。

オーストラリアの各地で道路の拡幅工事が行われている。

現在走っているGreat Northern Hwyもその一つ。

工事区間は未舗装路になったが、しっかり踏み固められていて舗装路と変わらず。

ロードトレインがどこからか土を運んでいる。

Bungle Bungleの分岐を通過する。

日帰りツアーなのに300ドル以上もするので止めにした。Broomeで自転車修理にお金が掛かったこともあるが、ツアーに馴染めず退屈すると思った。普段歩かない人間と一緒に歩くと遅くて疲れる。

もう今回のツーリングは終わったのだ!

まだあった一車線の橋。

大型車が来ないでくれと祈りながら走る。

3時過ぎ道路脇の適当なところでテントを張る。暑さで疲れて早めに終了とした。

一日の締めにサイコンを見ると、オーストラリアでの走行距離が10,000kmを超えていた。

およそ4ヶ月半。Melbourneから時計回りにだいたい海岸線を走ってようやく10,000kmとなった。特に感慨はなし。すでにオーストラリアツーリングは終わっている。あとは無事に日本に帰るだけ。

さて、今日も疲れたからさっさと寝よう。

走行データ
Halls Creek過ぎ20km〜Warmun手前50km付近
 
走行距離106km、走行時間7h、Av15.2km/h、Max38.5km/h
 
ねぐら 道路脇
 
おわり