常に逆風の人生

こんにちは。からあげです。

 

昨晩は雲ひとつない星空が広がり、朝になるとかなり冷え込んだ。長袖のシャツの上から防寒着のフリースを着ていても寒さを感じるほどだった。出国時に着用していたしまむらのパッチはまだウエスにせず持っているのだが、処分しないで本当に良かったと思った。

このまま冬を迎えるとかなりの寒さになりそう。ボロボロになって生地が薄くなったハーフパンツでは寒いかもしれない。Perthで新しいものを買おう。(いや、まだ決めたわけではない。)

これほど日の出が待ち遠しかったのは、オーストラリアに来て初めて。素手では指がかじかんで出発準備がはかどらない。気合を入れてフリースを脱ぐと、テキパキと後片付けをして荷造りを行う。

出発準備完了!

さあ、早く走り始めて体を温めようか。じっとしていると、寒くて仕方がない。

出発時は無風で氷の上を滑るように自転車がスイスイ進む。
こんなにも軽かったんだな!いつもおもりを引きずっているような感じがして全然進まなかったのに。

朝から大型車が通るHwy。雲ひとつない青空が広がり、テンションが高め。ようやく待ち望んだ晴天となった。

よっしゃ、いっちょ頑張って漕ぐか。

1時間も漕がないうちに暖機終了!

よし、そろそろ本気出して漕いでいこうか。ペダルを漕いでいても長袖シャツを脱げないくらいの寒さだと、じっとして休んでいると寒くなってくるので、シャツを脱げるくらいの暖かさが欲しい。

視界良好!前方に遮るものはなし。路肩は狭めだが、交通量が少ないので全然気にならない。

ピクニックテーブルとゴミ箱しかないレストエリア。
まだピクニックテーブルがあるだけマシか。

Black&Goldのビスケットを食べる。意外にあっさりしていてあとからバターの味がジワーっとくる。こいつは気に入った!

これからは定番の行動食にしよう。

荷物を積んだディスクトラッカー。均整がとれて美しいと感じる。重量バランスも問題なし。

今日、じっくり自転車を見ていたら、まだまだ水入りペットボトルを載せられる場所を見つけた。第5のボトルケージがあれば、間違いなく水20Lを積載できる。

あれれ?次第に前方の雲ゆきが怪しくなってきた。
さきほどまで無風だったのに、次第に向かい風になってきた。

このドライブを生き残れ!

よし、無事にオーストラリアを走って日本に帰るぞ!!

向かい風になると、急に休憩時間が多くなってきた。
朝方の快調なペースはどこへ行ったのか?

私の人生は常に逆風。物心付いたときから、こんなんだった。

気にするな!今さら気にしてもどうにもなるまい。

もう勘弁してちょうだい。そう言いたくなる。
出発直後は、午前中にKimbaに着けるかな?と思っていたのに、今ではそんなことは全くなし。向かい風に体力を削られ続けて、Kimbaは一向に近づいてこない。

今日久しぶりにサイクリストに会った!

彼はPerth在住のオーストラリア人。内陸のBroken Hillを抜けてBrisbaneまで走るそうな。帰りは車だと言っていた。レンタカーでも借りて運転して帰るのか、それともヒッチハイク?よう分からん。

やっぱりサイクリストに会うと嬉しいね。細かい意思疎通は出来ないが、だいたい見ていれば分かる。彼によると、この時期ナラボー平原はたいてい強い西風が吹くそうな。きっとかなりのハードワークになるよと言っていた。

これまで追い風よりも向かい風が圧倒的に多かったが、あまり意識しないようにしていた。というか気づかないふりをしていた。地元の彼が言うのだから間違いなし。ああなんてことだ。走る方向を間違えた。

なぜ時計回りを選んだかというと、Uluruの楽しみを最後までとっておきたかったから。今さら100km以上あるPort Augastaまで戻ってStuart Hwyを行く気はせず。とっととPerthまで行ってしまえばいい!

彼の年齢は多分、定年退職しているであろうから、60歳以上。自転車を漕いでいるから非常に引き締まった体をしている。赤のアウターはよく目立って、遠くからでもすぐに分かった。マラソンタイヤ、tubesのキャリア、リヤバックはORTLIEB。サイクリストの定番装備で固めていた。同じ色のBROOKSの皮サドルだったのも嬉しい。お互いの旅の無事を祈って別れた。

ナラボー平原の横断が厳しい向かい風になると分かって意気消沈ぎみになる。私はOut Backと呼ばれる内陸部を走るために暑さが和らぐ冬を選んだのだが、風向きはたいして気にもしていなかった。季節風が一定方向に向かって吹くことになっても、たまには逆向きに変わるだろうと楽観的だった。しかし、これまでの状況を思い出しても、向かい風の方が多かった。

これから遮蔽物のないナラボー平原と入ってゆくが、常時強い西風が吹くとなると、短い日中とも合わさって距離が伸びなくなるだろう。それに伴い水・食料を多めに持たなければならず、悪循環になってゆく。地図で見ると、おおよそ1500km。毎日頑張って80kmを走ると、20日も掛からずに横断できる。短期間なら十分耐えられる。私はそれくらいの体力は持ち合わせている。玄米を食べられるなら問題なし。

最近の密かな楽しみはOver Sizeの大型車の写真を撮ること。何を載せているのか気に掛かる。

今日は特大の水やりマシーンだった。後ろのアームが伸びて広範囲の牧草に一気に水をやれる。こんだけ大きいのは初めてみた。Kimbaが近づくと荒野は牧場地帯に変わり、農家が点在するようになってきた。

ようやくKimbaの入り口に到着した。ここから5km走る。

どの町の入り口にも、たいていこうしたアトラクションの一覧の看板が設置されている。

Kimba名物、サイロアート。小麦畑で微笑む少女。

本当によく描かれている。こんな大きいものにどうやって描くのだろうか?

町の唯一のスーパーマーケットIGA。土曜の今日は昼の12時までの営業。日曜は定休日。グーグルマップで情報は入手済み。

いちおう営業時間を確かめにやって来た。食料の補給無しで進むのは厳しいので、明日の日曜は休養日にしてゆっくり休む。

町外れにある公園。町中は閑散としていて、誰一人歩いていなかったのに、公園まで来るとたくさんの車が停められていて、フットボールの試合が行われていた

公園内にある広い競技場。凄い賑わい。女子の方もフットボールのような競技を行っていた。あれ、なんて言うんだろう?あんな楕円形のボールをどうしてまっすぐ蹴られるのだろう?謎は深まるばかり。

広大な公園の一区画が無料のキャンプ場になっていて、たくさんのキャンピングカーが停められていた。道具を広げてそれぞれ思い思いのキャンプを楽しんでいたのだが、ここで小さなテントを張るのは非常に場違いな気がした。キャンピングカー専用というわけではないが、誰一人としてテントを張っていない。柵で仕切られた車が入って来れないような場所はなく、おそらくペグ効きの悪い砂利の地面にテントを張ることになる。発電機を使用している人がいて音が気になった。遮蔽物が非常に少なくプライバシーを保てそうにないので、別の場所に行くことにした。ここKimbaの町は公園だったらとこでもキャンプできるらしい。町の案内図に表示されていた。

次にやって来たのは中央公園。さっきの公園とは打って変わって閑散としている。誰の姿もなし。私が望んでいるキャンプ場はこんな感じ。

公園内を探索すると、一日を過ごすのにぴったりな東屋を発見した!葉っぱが吹き溜まり、テーブルの上はホコリが積もっていて、最近使われた形跡がない。

よし、ここで泊まることにしよう!

とりあえずお腹が空いたので、チョコバーを食べる。1本90セントで売っていた奴。スニッカーズは1.5ドルと高いのでこちらにした。名前の通りなかなかいいな。1本食べると少しだけ元気になった。

東屋の中でテントを設営後、ようやく遅い昼飯にありつけた。
今日は次第に雲ゆきが怪しくなってきたので、行動食のみで昼食はとらず。町まで頑張って走ってきた。

ツナ缶1つに袋ラーメン2袋という簡素な食事だが、体が温まってお腹の虫も大人しくなった。

今日、道行く車からりんごを頂いた。一度私を追い越したあと道路脇に停まり私をやり過ごし、2度目に追い越したあとで再び道路脇に停まり、りんごを手にして降りて待っててくれた。

治安の悪い場所だと強盗だと間違えそうだが、オーストラリアだと一切そんな気配さえなし。奥さんも外に出てきてくれて挨拶してくれた。

普段、車を見ると全然いい感情が湧いて来ないのだが、こうして気を遣ってくれていると思うと、自分の行いが恥ずかしく思えてくる。かといって気を許すと危険な目に遭うかもしれないので、常に警戒を怠ってはならない。常に臨戦態勢をとっておく必要あり。

食事を済ませたあと、荷物を整理して先ほどの公園に向かう。
浄水不要の飲料水が出る水道があった。

浄水不要な飲料水はPortable Waterと呼ばれていて、安心して飲める水となっている。Kimbaの水は変な味がせず非常に美味い。

前カゴにはこんな感じで。

後ろカゴにはこんな感じで積載した。

今日Kimbaに付く前に水を4Lほど投棄したら、ずいぶん自転車が軽くなって走りやすくなった。これからは確実な水場がある時は、こまめに水を捨てて必要最低限だけ持つようにしよう。向かい風の負担を少しでも減らすためには必要だ。

二晩泊まることになる公園の東屋。ここなら雨に降られても快適に過ごすことができる。
水を汲みに出かける前に結構まとまった雨が降り、東屋の中でテントを張っておいて本当に良かった。

ここならあまり人も来ないようすなのでゆっくりできるだろう。明日はアラームをセットせずに好きなだけ寝て、起きてからひげ剃り髪を刈って洗濯、ストーブと自転車の掃除を行うとしよう。やることやったら、身軽な自転車で出かけよう。

走行データ
Iron Knob過ぎ〜Kimbaまで
走行距離 89km
ねぐら  公園東屋
 
 
おわり
現地レポート
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からあげ隊長の冒険