アフターコロナの自転車旅

こんにちは。からあげです。

はじめに

コロナ前とは大きく変わってしまった世界。
三密を避けた生活様式が浸透し、町からは人々の姿が消え、道路からは渋滞する自動車の列が消えた。

コロナ禍で自転車業界も多大な影響を受けている。慢性的なパーツ不足で消耗品の交換もままならない。買おうにも実店舗、ネットストア、メーカーにも在庫はなく、入荷待ちの状態が続く。

そろそろ海外へ出かけたくなってきたが、新型コロナの動向は全く予断を許さない。いつ何時、都市や空港が閉鎖されるかもしれず、こんな状態では安心して自転車に乗っていられるわけがない。完全にお手上げ状態だ。

今後自転車旅はどのようになっていくのか、これから私の独断と偏見を満載した意見をお届けしたい。

 

新たな感染症のおそれ

現在、猛威を振るっているオミクロン株は毒性は低くなったようだが、感染力が強くて全く気を抜けない。新型コロナの怖いところは、世間が過剰に恐れていて感染者だと分かると排除されること。

軽症であれば動けないことはないのに、会社や学校には行けず入院生活を送るか自宅療養するしかない。長期間行動の自由を制限されて外出することができない。
オミクロン株の餌食になれば、仕事を失ってしまいかねない。今はそんな危険な状況下だ。

仮に今回の新型コロナが収束しても、新たな感染症が発生するかもしれない。常に情報収集をして最新の情報を得ていなければ、感染爆発地帯に迷い込んで脱出できなくなる。

 

アジア人差別

中国の武漢で発生した今回の新型コロナ。偶発的な事故なのか、それとも悪の組織による陰謀なのかは不明だが、コロナ騒動で甚大な被害を受けた人々が世界各地に存在している。
コロナ被害者たちはきっと心中穏やかではないに違いない。

そんななか、日本人が自転車に乗ってのんきに世界を放浪していれば、どんな危害を加えられるか分からない。暴言や石をブツケられるだけなら、マシと言うべきだろう。
「私は日本人だ」と言えば、今度は強盗などの被害に遭うおそれがある。いくら没落してきているとはいえ、まだまだ日本は金持ちの国。貧しい国々から搾取した富によって日本は潤っているのだ。

最近はアジア人差別のニュースは見ないようになったが、単に旅行者が減ったから差別が減っただけで、完全になくなったわけではないだろう。現地語を話せなければ、確実に危険度が増す。せめて英語くらいは話せるようになっておきたい。
コロナ後しばらくはアジアが人気の旅行先となるだろう。

 

人口爆発

現在、アフリカ・アジア地域で人口爆発中。世界人口は80億人に迫っている。
もっとも危険なものは人間だ。人口の増加とともに犯罪も増えてより危険になっている。コロナで富の一極集中は進み、持てる者への憎悪が渦巻いている。そんななか、自転車で飛び込んで行くのは愚の骨頂だ。

また自動車も増えて交通量が増えている。道路整備が進んではいるが、自動車の増加には追いつかない。慢性的な交通渋滞でドライバーは苛立ち、自転車にどんな危害を加えるか分かったものではない。先進国ならまだしも発展途上国は経済のほか、人々のマナーも発展途上。暴走、信号無視、逆走など危険な車が多数走行していることだろう。

野宿場所の選定にも十分気をつける必要がある。木々は伐採されて山は切り崩されるなど開発が急速に進み、身を隠す自然が減っている。仕事を求めた人々が都市に集中してますます都市が膨れ上がり、最終的には制御不能の巨大都市になる。その内側に形成されたスラムは危険地帯だ。

大都市での野宿は非常に危険。万国共通で公園はホームレスの住処となっている。金は掛かるが、安全な宿に宿泊した方がよい。だが安宿の相部屋に宿泊するのは危険極まりない。いつ洗ったか分からないような汚いカーテンで仕切られたベッドがあるのみ。部屋の中は各国を渡り歩いている旅行者でいっぱいだ。感染症対策はなく頼れるのは自己免疫力のみ。

いくら高くても個室の宿に泊まった方がいいだろう。宿代をケチりたければ、大都市は避けて野宿主体で地方都市で補給しながら旅を続ける。

 

自転車パーツ不足

ロックダウンによる生産拠点の操業停止、作業員不足で荷役作業が遅々として進まず、荷役待ちのコンテナ船が港の沖で錨泊して多数待機しているのだとか。物流が滞っていて世界的な物不足に陥っている。半導体や原材料だけでなく、自転車パーツも例外ではない。

チェーンやスプロケットなどの基本の消耗品でさえ、3ヶ月待ちは当たり前。ディスクブレーキのブレーキパッドの欠乏は深刻で、入荷日未定でいつまで待てばよいのか分からない。

今回の新型コロナが収束しても、感染症対策・脱炭素社会を目指して自転車の人気は高まり、しばらくは自転車のパーツ不足は続くと思われる。特に新興国での需要が高くなっているだろう。

海外はおろか日本国内でさえも消耗品の入手が難しい現在。自転車の整備技術は必須だ。以前のように自転車初めてで、なおかつ行き当たりばったりの自転車旅行はできない。パーツの消耗を抑えるために定期的に整備し、不具合箇所は早めに修理して大事に至らないようにする。

海外に走りに行くときは十分な予備パーツを持つ。そのうえ、必要なときに日本から送ってもらえるように、必要と思われる予備パーツを豊富に取り揃えて保管しておく必要がある。
ホイールの予備はあった方がよい。リムやハブも入手が難しくなっていて現地調達はまず無理だと思っておいた方が無難だろう。ホイールの交換を迫られる事態が起きたら、そこで旅は終了となる。

今後はリムが消耗しないディスクブレーキが主流になってゆくだろう。雨天では制動力が落ち、リムが消耗するVブレーキなどのリムブレーキでは旅の継続は難しくなる。整備しやすい機械式で主流規格のフラットマウントのディスクブレーキがよい。

あとは汎用性の高いフレーム。主流の規格で固められたフレームであれば、不意の問題にも対処しやすい。サーリーの新型ディスクトラッカーは間違いなく旅行向けの自転車と言える。安定した効きのディスクブレーキ仕様、ロード標準の12mmスルーアクスルとフラットマウント。強靭なクロモリフレームなどなど。

私は旧型ディスクトラッカー(クイックリリース、ポストマウント仕様)に乗っているが、今でも古さを全く感じさせない。乗れば乗るほど味が出てくる自転車だ。
ツーリング車は今でも26インチが主流だが、需要の低さから売れ残っていることがあり、650Bや700Cホイールよりも意外に入手性が良いことがある。全く侮れない26インチ。

SURLY Disc Trucker SPEC
SURLY Disc Trucker(さーりー でぃすくとらっかー) 自転車見聞店オリジナル 【注】元世界一周サイクリストの店主が厳選したパーツで組んだ自転車見聞店オリジナル仕様。 当社のLong Haul Truckerは、最高の乗り心地...

 

異常気象

大雨、巨大ハリケーン、山火事など、世界各地で異常気象による災害が頻発している。
環境破壊が進んだ地球は崩壊に向かっている最中だ。もう後戻りはできまい。

自然の脅威には自転車はあまりにも無力だ。天気予報の確認を怠れば、旅の継続どころか生命の維持も危うくなる。
そもそも走るべき場所がこの世界に残っているのだろうか?時間と大金を使って環境に負荷を掛けてまで向かう場所があるのだろうか?

 

自転車旅のゆくえ

今後は入念な計画を練って万全な態勢で短期で旅に臨むことになるだろう。行き当たりばったりの偶然性はなくなるが、安全確実に旅をしようと思ったら周到な準備が必要だ。

以前のような数年を掛けて世界一周するという自転車旅行ではリスクが高すぎる。旅先でコロナなどの感染症に感染してしまったら、そこで旅はおしまいだ。多くの時間と金が水の泡となる。
3ヶ月から半年、長くても1年の短期間のうちに、厳選した走りたい場所だけを走る感じか。

世界は急速に変化していて、しかも年々その変化が速くなっている。久しぶりに海外から戻ってきたら、自分の居場所がどこにもないという事態になるかもしれない。

そんな先行きの分からない自転車旅行よりも、まずは将来確実にやって来ると思われる世界的な食料不足に備える必要がある。輸入に頼った日本は食料が高騰して飢えが日常となる。そうなる前に少しでも自給できるように態勢を整えておかねばならない。

しばらくは海外よりも国内。今は国内に意識が向いている。一時の自転車旅行よりも、持続可能な自転車生活に重点を置いてゆきたい。それが今後の私が向かう場所だ。