こんにちは。からあげです。
現在、Mount Isaに向かって長い無補給区間が続くBarly Hwyを走っているところ。
毎日強い向かい風が吹いて体力を限界まで削られる。若い頃と違って回復力が落ちているためか、一晩寝たくらいでは体力は回復しない。
強い向かい風に吹かれて足を止めると、すぐに失速してバランスを失う。そのため、常に足を動かしてペダルを漕がねばならない。
もう勘弁してくれ!と心の中で何度思ったことか。しかし、強風は止むことなく、容赦なく吹き付けてくる。いっそのことヒッチハイクしてMount Isaまで行こうか?いや、そんなことをしたら自己嫌悪に陥りしばらくの間行動不能になる。まだ万策尽きたわけではなし。
これまでオーストラリアを10,000km以上走行して分かったことは、夜間走行を積極的にやって距離を稼ぐべしと。路面状況が分かりにくく、明るい車のヘッドライトで照らされて前が見えにくくなるなど、確かに夜間走行は危険だ。しかし、日が昇ってから出発すると、すぐに気温は高くなってくるし、風が吹き始めてくる。わざわざ走行条件が悪くなるのを待って出発するようなもの。早起きして夜が明けるまでに走っておくと、涼しいし風は吹かないしで良いことずくめだ。多少の危険はこちら側の配慮によって十分回避できる。
交通量がほとんどなく、路面状態が良い、オーストラリアの僻地を走る時に夜間走行は有効だ!
強い向かい風に苦しめられたナラボー平原横断時は、夜間走行しなかったので向かい風に苦戦した。夜間走行していれば、ずいぶんと楽できたことだろう。
今回のオーストラリアツーリングは夜間走行を予定していなかったので、ライトや反射材などの夜間装備が貧弱なものしかない。暗いライトだと路面状態が分かりづらく、対向車にも分かりづらくて緊張感を強いられた。ハブダイナモを搭載してハイパワーのLEDライトを付ければ、この問題は一挙に解決する。おまけに天候不良時の電力不足の問題も解決!
最近になって拾った反射材付きのマグネットシートにも大いに助けられている。これをリアの荷物に括り付けるようになってから、車がより多くの距離を開けて抜いてくれるようになった。ピンク色の旗を付けていただけでは不十分だった。旗は角度によっては見えにくいときがある。オルトリーブのバッグに付いている白の反射材は夜間は目立つが、昼間は分かりづらい。黄色の反射材がもっとも適しているだろう。帰国後、すぐに自作の反射板作りに取り掛かる。
今日の夜間走行のお陰で、走行距離が100km超えることができてすごく気が楽になった。州境の小さな町Camoowealまで残り80km弱。早起きして夜間走行して距離を稼げば全く問題なし
今日はテントを張ってしばらくすると風が落ちてきた。日が沈んで暗くなった今はほとんど吹いていない。明日こそ、絶好の夜間走行日和と言えるだろう。飯を食べてさっさと寝ることにする。
今日は夜間走行に賭ける。1時半に起床して3時過ぎに出発する。
日の出を迎える。
夜間にも関わらず、向かい風が吹いていたため、さほどペースは上がらず。
明るくなったころ、グッドタイミングでレストエリアに到着!
腹減った。飯にしよう。
朝食の残りのご飯を食べる。
残ったというより、残したという方が適切な表現。
レストエリアにウォータータンクがあるも、中身は空っぽ。
よくみると、タンクにパイプがつながっていない。風車を撤去した跡が残っている。
いちおう水栓ボタンを押してみる。やはり出ない。
ボタンを見ると、どうしても押したくなる質で。子供の頃から全く変わっていない。
次のレストエリアまで65kmか。頑張れば行けそうな気もするが、無理は止めておこう。途中で失速すると大変だ。
草原の中をどこまでも続く道。いつの間にか草原ゾーンに突入していた。風が弱いうちに走っておいて良かった。
昨日、一昨日の真向かいの風から、多少横向きになって楽になっている。
グレイハウンドが追い越してゆく。
ミラーで見た瞬間に奴だと分かった。
きっちり反対車線まで出て抜いて行ってくれる。
荒野の中に公衆電話ありの標識あり。
ロードハウスを出てからずっと圏外になっている。あのTelstraでさえも。
す、すまんね。ここには燃料置いてないんよ。次行っておくんなさい。
荒野の中の公衆電話。
ソーラーパネルで電気を全て賄っているようす。
近所の家の人が管理しているのだろうか?
キレイな電話機が設置されていて、通話できる状態だった。
隣にはフェンスに囲まれたオアシスあり。
常時散水していて芝生が青々としている。ここらへんで牧場を営んでいる一家の庭。
庭を覗いていると、かわいい犬がしっぽを振りながらやって来て、フェンス越しにクンクンする。しばらくして自分は番犬だったことを思い出してワンワン吠えだす。その声に反応して周囲からもかわいい番犬がやって来てワンワンと吠えだす。おっさんは堪らず逃げ出してしまう。
しつこく吠えることなく性格の良さそうな犬ばかりだった。いやあ実にかわいい犬たちだった。
果てしなく続く草原ゾーンに頭がおかしくなりかける。
う〜う〜
ダメだ!このままだと完全におっさんがイカれてしまう!
ちょうど草原が終わったところで木陰に逃げ込む。
全然お腹に溜まらないミロを食べる。
もう買わねーよ!
Queenslandまで90km。まだまだだな。
Camoowealの町までちょうど100km。
ふぅ〜。
道端に生える草。
水が多いようなので、頭を洗ってバンダナを濡らして消費する。
あまりに弱気だとイカン!もっと強気になれ。
森の中を抜け出して草原ゾーンに入るころ、いい感じの排水溝を見つける。ここは休憩するのにピッタリな場所。
自転車カバーを敷いて座りながら昼食のラーメンの用意をする。
自転車も日陰に入って一休み。
フラットで安定性の良いコンクリスペース。
寝転がるとひんやりして気持ちいい。
あまり代わり映えのしないラーメン。
今日は特別にツナ缶を入れた。
元気を出せよおっさん。
道は再び草原ゾーンに突入する。
遮るものはなく強風が吹き抜ける。
次のレストエリアまで20km。
くぅ〜遠いな〜
いい感じのクリークを発見したのだが、水たまりがあって蚊がいると思われた。ファスナーの壊れたテントでは危険。
もったいないが次に行こう。
森を抜けると、再び何もない草原ゾーンに入ってしまう。
さっきの場所で泊まらなかったのはまずかったか?
14時過ぎ、草原の中に木がまばらに生えている林ゾーンを発見!
中を捜索すると、早い時間でもなんとか休めそうな場所を見つけた。贅沢言わずにここにしよう。
日よけに自転車カバーを使ってしまったため、出入り口はポンチョタープで封鎖する。ぴったりフィットしていい感じ♪
自転車は直射日光の当たるところに置かない!
よし、しっかり休んでくれよ。