向かい風のち追い風

こんにちは。からあげです。

 

今日は強烈な向かい風の中を走って疲れてしまった。さっさと飯を食べて寝たいところだが、やることはやってから寝よう。

夜のうちに風は収まっていたのだが、明け方になると再び風が出て来てしまった。自転車に付けた旗を見ると、どうも向かい風のようだ。

今日は昼前から天気が崩れてくるので、午前中に距離を稼いでおきたい。これからしばらくは特に寄り道するような場所はなく、一月以上走りっぱなしになる生活となる。とりあえずナラボー平原を越えてしまわないことにはどこにも行けない。

Port Wakefildの町を出るとすぐに分岐があって、Port Augusta方面の道に入る。朝から結構な交通量があったのだが、分岐を過ぎると急に交通量が減って走りやすくなった。ただ横風だったのが、もろに向かい風となり時速12km/hくらい出すのが精一杯になった。救いは路肩が広いこと。

向かい風で急激に体力を奪われてゆく。漕ぎ出して1時間もしないうちに、一日分の疲れがどっと出来てきたような感じがする。

道端に座って休憩でもしないと、漕ぎ続けられない。

農場のトラックが走りると砂煙が上がり視界不良状態となる。行けども行けども視界は回復しない。それはそうだ、広大な農場内でトラックが走り続けているから。お前はどこまで行くんだ?

見渡す限りの牧場で遮るものが全くない。次第に風が強くなって時速10km/h以下まで落ちてしまった。

深い前傾姿勢を取ってペダルを漕ぎ続ける。すでにAdelaideで回復した体力は使い果たしてしまっている。

当面の目的地はSpencer Guffの最奥にあるPort Augusta。
ここでナラボー平原に入る前の準備を整える。

脇道に入ったところで休憩する。
晴れで良かった。雨だったら、こんなところで休む気にはなれないだろう。

どこまでも続く未舗装の道。おそらく牧場関係者しか通らない道。

その後、さらに風は強まり、ついに時速は7,8km/hまで落ちてしまった。下りなのにシフトダウンすることになったのは、自転車に乗り出してから初めて。ペダルを漕がないと止まってしまう。

せっかく稼いだ高度を向かい風に全部盗られてしまう。

徐々に出て来た雲が青空すべてを飲み込もうとしている。
もういつ雨が降ってもおかしくない。これは嵐になるぞ!

ちょうどLochelという集落に入った。ここにレストエリアがある。

屋根の広いコミュニティーセンターの軒下で休憩する。
ここで無料でキャンプも可能なようだが、まだ泊まるには早すぎる。10時を過ぎたばかりなのに、疲労感はねぐらを求めてさまよう夕方以上。

置いてあったソファーに座ると、重たい体を優しく受け止めてくれた。ああ〜気持ちいい。

隣に置いてあったテレビは信頼のPanasonic。ただし、マレーシア製。

ソファーに座って休んでいると、ついに雨が降り始めた。相変わらず風が強い。もうここで泊まろうか。暗くなるまでソファーに座っていればいい、という悪魔の囁きが聞こえてきた。

しかし、ここは踏ん張りどころだと分かっていたので、カッパの上を着て出発した。

コミュニティーセンターを出発して再び走り始めると、風向きが変わったことに気が付いた。さきほどまでは真向かいだった風が横風に変わった。風向きが変わっただけで、一気にスピードアップすることができた。

弱気だった心が急に強気になり始めた。とりあえず、次の町までは行けそう。

横風は次第に斜め後ろからの風に変わり、背中を押してくれるようになった。

あのままあそこで休憩していたら、この好機を逃していただろう。天気は次第に回復してきて、空が明るくなってきた。風は少しずつ弱くなってきた気がした。

空を見上げると、渦の中心に太陽が顔を覗かせた。低気圧が通過して風向きが変わってくれたのだろう。

Port Wakefieldの約50km先のSnow Townに到着!
雪は降りそうもないところなのに、なぜSnow Townなのかは不明。町の入り口にある給水塔ににこやかなおっさんの絵が描かれていた。

給水塔の中は配管があるだけで空っぽ。上のタンクに送るパイプなのだろう。掃除すれば、ここで泊まることも可能だったが、あいにく箒を持っていない。廃墟宿泊用に一つあるといいかもしれない。

町はいかにもというような田舎町で、人の姿がほとんど見られない。時々車が入ってくるが、すぐに出ていってしまう。

外観からかつてはそれなりに栄えた町のようだが、今では見る影もない。

町唯一のスーパーIGA。ここで補給出来て本当に良かった。グーグルマップで探したところ。

店の品揃えはまあまあで、値段も大きな町とほとんど変わらず。
店のおばちゃんが機嫌良く常連客と話していた。

その後、公園に移動して昼休みをとる。東屋には壁が絶対必要。
できれば2面あった方がいい。

公園内には、大きな風力発電のプロペラが設置されていた。ここまで来る途中で山の上に風力発電所があるのが見えた。

ラーメンを作ろうと、コーンの缶詰を開けたところ、なんとプルタブが取れてしまった!タブを引いた瞬間、柔らかくて嫌な感じがした。

でも缶切りがあるから大丈夫!持ってて良かったP-38型缶切り。

ラーメンの完成!二袋にコーンの缶詰1缶入り。なかなかのボリューム。やはりご飯は温かいものに限る。強風に吹かれて体が冷えた。今日はウインドブレーカーを脱ぐ気にはなれない。

オーストラリアに来て1月経過したが、耳掃除を1回もしていなくて、最近耳がもぞもぞするようになった。いづれ我慢の限界を越えて発狂していたかもしれない。

Adelaideで綿棒を探していたのだが、歯ブラシはあるのに綿棒が見当たらない。店員さんに聞けばいいのだが、綿棒という英語が分からず聞けずじまいだった。ようやく今日綿棒を見つけた!

使ってみたところ、軸のプラスチックが柔らかくて使いにくいし、綿の玉がすぐに取れそうになる。やはりオーストラリアの品質もこんなものか。今度海外にゆく時は忘れずに綿棒も持っておこう。

これでオーストラリア滞在中は耳のもぞもぞ感に悩まされることはないぞ!大きなスーパーで探してもないものだから、オーストラリアには綿棒はないのかと思っていた。

Snow Townを出発しても、まだ風向きは斜め後ろからで、それほど漕がずに普段の巡航スピード時速15km/hを維持することができた。

できれば、真後ろから風を受けたかった。少しでも風の推進力を得ようとして体を捻って乗っていた。そのため、のちのち腰が痛くなる。

線路と平行する区間では、貨物列車が通って行った。アメリカのように2階建てのコンテナ車が繋がっていた。

追い風で余裕があるものだから、記念撮影をしてみた。

いやあ、気持ちいいね〜。

自撮りなどをして遊んでいるうちに、風向きが変わり始めた。
斜め後ろからだった風が真横になってしまった。ついに恐れていたことが起きた!

さらに変わり続けて、斜め前から吹くようになってしまった。一気にスピードが落ちてしまった。

次の町Red Hillに着いた頃にはヘロヘロになっていた。
幹線道路から外れてしばらくゆくと、広大な公園を発見した。何やらいい感じの建物があるではないか。早速調査してみよう。

今日はとにかく風を防ぎたい。野宿の大敵は風。風に吹かれると、のんきにテントの中で寝ていられなくなる。

1番端の2方向壁に囲まれたところにテントを設営した。
壁により完全に風が遮断されるので、中は非常に快適。まさかこんな最適な場所があるなんて思いもしなかった。

今日は途中で何度ももう止めようと思ったのに、4時過ぎまで頑張って漕いだ甲斐があった。

今日はここでゆっくり休んで明日に備えよう。

走行データ

Port Wakefield〜Lochiel(小休止)〜Snow Town(食料補給、昼休憩)〜Red Hill
走行距離 84km
ねぐら  公園内の建物の軒下

おわり

現地レポート
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からあげ隊長の冒険