こんにちは。からあげです。
はじめに
せっかく遠い屋久島まで来たのに、ただゴロゴロと寝転がっているだけではもったいない。
日々空を見上げ天気のようすをうかがう。しばらく雨続きの鬱陶しい天気が続いていたが、天気が回復して登山日和となりそうだった。
「どこか日帰りで気軽に行ける山はないものか」と登山地図を眺めていると、益救(やく)参道の先に竜神杉・雷神杉・風神杉という3つの杉が目についた。縄文杉の北に位置するものの、三神杉から先は廃道になっていて、まず一般登山者は通らないだろう。シーズンオフの冬でさえも縄文杉周辺は人気が多く、うんざり気味だった私。三神杉まで行ってみることにした。
登山ルート
神の川林道入口~益救参道入口~トロッコ道跡~トロッコ道分岐~三神杉
コースタイム 往復約6時間
水場あり トイレ・携帯用トイレブースなし
益救参道で三神杉まで
2020年1月
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-1.jpg)
今回も暗いうちから出発してまずは登山口を目指す。
白谷雲水峡方面に向かう県道594号線を離れ、屋久島総合自然公園までやって来た。
公園前の湯川橋は渡らずに、宮之浦川右岸沿いの神之川林道を走る。
公園前の湯川橋は渡らずに、宮之浦川右岸沿いの神之川林道を走る。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-2.jpg)
通りがかったついでに公園内を調査することにする。
すると広大な芝生の広場の奥に屋根付きの野外ステージを発見した。
自然豊かな屋久島に似合わないほどの立派な建物だった。
すると広大な芝生の広場の奥に屋根付きの野外ステージを発見した。
自然豊かな屋久島に似合わないほどの立派な建物だった。
今度こちら方面に来ることがあったら、利用させてもらうことにしよう。どう利用するのか、というツッコミは勘弁。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-3.jpg)
神之川林道入口
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-4.jpg)
龍神杉登山口まで3.3kmの表示あり。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-5.jpg)
林道の大部分は未舗装だが、傾斜は緩く路面は荒れていなくて走りやすい。林業や工事関係の車は一切見かけず。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-6.jpg)
ゲート手前に広めの駐車スペースあり。
普通車10台弱といったところ。
普通車10台弱といったところ。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-7-1.jpg)
小腹が空いたのでアンパンを食べる。あっという間におっさんの体に吸収される。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-8.jpg)
人気が全くないところなので、念のため自転車を茂みの中に隠しておく。屋久島にはいないとは思うが、魔が差して持って行ってしまう人間がいないとも限らない。自転車がないと、おうちに帰れなくなる。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-9.jpg)
林道すぐ奥にチェーンによるゲートあり。
真っすぐの小道が三神杉方面へ続く。
真っすぐの小道が三神杉方面へ続く。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-11.jpg)
登山届のポスト。最近使われた形跡は全くなし。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-10-e1599253216964.jpg)
歩道案内図
月日の経過を感じさせる看板。イラストマップと違い分かりにくい。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-12.jpg)
コンクリート舗装が途切れると、しばらく荒れた林道が続く。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-13-e1599253402698.jpg)
三神杉への益救参道はマイナールートなので踏み跡が薄くて分かりづらいと思いきや、石畳の道でとても分かりやすかった。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-14-e1599253503479.jpg)
グリップは良好。非常に歩きやすい。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-16.jpg)
ところどころ林野庁のピンクテープあり。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-15-e1599253641218.jpg)
静かな登山道を静かに歩く。
聞こえるのは自分の足音のみ。
聞こえるのは自分の足音のみ。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-17.jpg)
北側斜面で日当たりが悪いためか、森一面に苔が生えている。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-18.jpg)
益救参道では珍しい標識。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-19.jpg)
森林鉄道の軌道沿いにあった平らな場所。
生活の痕跡があちこちに認められた。
生活の痕跡があちこちに認められた。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-20.jpg)
しばらくは軌道跡を歩く。緩やかな上り坂で歩きやすい。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-21.jpg)
レールは撤去され、枕木だけ残されている。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-22.jpg)
削られた斜面
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-23.jpg)
軌道跡から離れると、いよいよ本番。ここから急登が始まる。
気温はTシャツ1枚だと肌寒さを感じる程度。勢いよく登って行っても汗をかかないのが良い。
おっさんはすぐにオーバーヒートしてしまう。なんせ旧式のポンコツエンジンなもんで。
おっさんはすぐにオーバーヒートしてしまう。なんせ旧式のポンコツエンジンなもんで。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-24-e1599254146320.jpg)
渡渉箇所
穏やかな流れの沢を渡る。水量は少なく靴を濡らさずに渡ることができた。大雨が降ると水量が一気に増えそうな危険な感じがした。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-25-e1599254397288.jpg)
残された切り株
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-26-e1599254317897.jpg)
枯れた屋久杉の大木
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-27-e1599254461801.jpg)
三神杉と見間違うほどの立派な屋久杉。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-29.jpg)
さらに道は続く。周囲に冷気が漂い始めた。三神杉は近い。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-28-e1599254630887.jpg)
三神杉に到着したものの、表示があるのは龍神杉のみ。
どれが風神杉と雷神杉なのかはハッキリせず。ただ風格のある巨木が数本生えていた。
どれが風神杉と雷神杉なのかはハッキリせず。ただ風格のある巨木が数本生えていた。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-31-e1599254755795.jpg)
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-30-e1599254789677.jpg)
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-32-e1599254803615.jpg)
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-33-e1599254823320.jpg)
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-34.jpg)
龍神杉前に朽ち掛けているウッドデッキあり。時間は11時半を過ぎたところ。
ここで昼飯にする。
ここで昼飯にする。
座っていると体が冷えてきたので、防寒着のフリースを着た。冬でも温かい屋久島では珍しい。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-36-e1599255017648.jpg)
龍神杉
柵はなく木の根元まで近寄ることができる。
そっと幹を触ると、得体の知れない力を感じた。
そっと幹を触ると、得体の知れない力を感じた。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-35-e1599255169767.jpg)
上へと続く踏み跡
立入禁止の標識あり。整備されている区間は三神杉まで。すでに昼前で遅い時間。これより奥の探索はまたの機会にすることにした。
よし、下山するぞ。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-38.jpg)
登山道脇に捨てられているワイヤーケーブル。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-39.jpg)
崩れた山の斜面
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-40-e1599255474756.jpg)
苔むした切り株
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-41-e1599255489186.jpg)
白谷雲水峡は観光客が多いが、三神杉は皆無。
見ごたえのある苔むした森が広がる。おっさんおすすめ。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-42.jpg)
荒れた林道まで下りてきた。
登山口入り口までもう少し。
登山口入り口までもう少し。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-43.jpg)
下山後、自転車を出して荷物の整理を行う。結局今日一日誰とも会うことはなかった。
電波の届かない山の中で怪我をしたらどうなるのだろう。その時はその場で土に還るだけだ。そんなつまらないことを考えてどうする。そんなもん知らねーよ。
![](https://karaage.biz/wp-content/uploads/2020/09/sanjinsugi-44.jpg)
林道入口まで下りてきたところ。これからまた自転車でしばらく走ってねぐらに戻った。
おわり