自転車用レインスカートで夏の雨の日でも蒸れずに快適

こんにちは。からあげです。

 

はじめに

自転車生活を送るようになって早3年。雨の日も風の日も自転車に乗って出かけるおっさんの私。
次第に体力が付いてきて長距離でも平気で走れるようになったのだが、それでもときどき雨の日は辛くなることがある。それは上下カッパを着ていると、ゴアテックス製のものでも蒸れて汗をかくから。
かといってカッパを着ないで走っていると今度は雨に濡れてしまう。汗に濡れるか、雨に濡れるかの違いだけで、結局濡れることになる。それがサイクリストの悲しい定め。

なんとかならないものか。

蒸れやすい上下セパレート式のカッパではなく、ポンチョを着ればどうか?
いや危ない。走行風で裾がめくれて、顔に被さり前が見えなくなったり、ホイールに巻き込まれたりして事故を起こすかもしれない。

雨の日でも快適に乗れる雨具はないものか。自転車生活を始めたころからの課題であった。

2020年春~夏

新型コロナの影響でどこにも行けず、山梨の小屋で物思いに耽るなどして静かに過ごしていた。
そしていつの間にか梅雨入りして雨の毎日となった。

来る日も来る日も雨が降り、体だけでなく心にもカビが生えそうだった。
梅雨明けを待って出かけるつもりだったが、ついにおっさんの我慢の限界を越えてしまった。

レインスカートを自作する

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小屋を出る前に思いつきで作ったのはレインスカート。

夜露で濡れた草かぶりの登山道でも、下半身が濡れないようにと、2016年東北の旅の途中で作った登山用エプロン。何度か使ったあとは、荷物の底に埋もれてしまい存在自体を忘れていたのだった。

 

そんなエプロンのことを急に思い出し、これを短く切ってレインスカートとして使うことにした。

構想約2年半、製作30秒。作るよりも、エプロンを探し出す方が時間がかかった。
文房具用のハサミで15センチほど切って、自転車に乗った状態で膝が隠れる長さにした。

上はセパレート式のカッパを着て、下にこのスカートを付けて雨を防ぐ。
スカートとは言うものの、エプロンのように後ろ側は開いているため、通気性は抜群だ。
夏の暑い日でも、ペダルを漕ぎまくっても蒸れることはない。

昔あった「おぼっちゃまくん」というアニメの貧ぼっちゃまのスタイル。元上流階級の貧乏な彼は、前半分だけの服を着るという見栄っ張りだった。

 

レインスカートの使用

やめときゃいいのに、後先考えず梅雨の晴れ間に小屋を飛び出した。
初日はまずまずの晴天で気持ち良く走ることができた。

諏訪湖の湖畔で記念撮影。

ところが翌日は朝から土砂降りの雨。
屋根下に泊まって雨には濡れないで済んだが、朝からカッパを着て出発することになった。

早速レインスカートを付ける。

松本方面に向かって塩尻峠を上る。
前半分のレインスカートはなかなか機能的で、急な上り坂でも蒸れることはない。

それよりも、カッパの上が染みて下のシャツが濡れてくる方が問題だった。出かける前に防水スプレーを噴いておくべきだった。

たまらず通りがかった橋の下に逃げ込んで休憩する。
わずか1時間ちょっと走っただけだというのに、土砂降りの雨で体が冷えてしまった。

横から吹き込んだ雨で橋の下は濡れていた。そこでレインスカートを敷いてコンクリの上に座った。

塩尻峠までもう少し。
この先の下りで体をすっかり冷やしてしまう。

下りの途中で道の駅に寄り雨宿りする。
カッパ上着の防水性が低くて(およそ10年もののゴアテックス)すでにずぶ濡れ、上着を伝って下のズボンとパンツまで濡らしてしまったのだった。

驚いたことにスカートの周りだけはほとんど濡れず。
スカートの生地は厚地のシルバーシート(#3000)。もとは車のタイヤカバーだったもの。適度な剛性があって、走行風でめくれることはない。

しばらく松本周辺で滞在した後、上高地を目指す。
このコロナ禍で観光客が少ない今が自転車で行くチャンスだと思った。

このとき7月下旬だったが、まだ梅雨明けしておらず。朝から今にも雨が降りそうな天気で、祈るような気持ちで走ってきたが、ついに途中で雨が降り出した。そして、いつの間にか大雨となる。

片側通行の信号を待つ間にも、体の芯まで濡れていった。

 

レインスカート試作品 感想

レインスカート着用時のようす

河童橋の上で記念撮影。
(バスターミナルから奥は自転車走行禁止で押し歩きとなる。)

自転車から降りると、革サドルが濡れてしまうため、サドルにビニール袋を掛けていた。
思いつきで作ったレインスカートだったが、思いのほか快適で驚いた。

今もこのレインスカートを使い続けているが、全く問題はなく快適そのもの。多少の改善点はあるが、基本形はこれでいい。次回作はもう少しデザイン良く作りたいもの。

レインスカートの生地と構造

ある程度厚地で剛性があり、走行風を受けてもめくれないもの。
長さは膝が隠れる程度として、後ろはエプロンのように開放させる。

今のところ最良な生地は、シルバーシート(#3000)
*ブルーシートではカッコ悪すぎる。

 

レインスカートの特徴

停車時に濡れてしまう

名前はスカートだが、前半分のエプロンタイプ。停車時に下半身の後ろが濡れてしまう。

膝下が濡れてしまう

これが最大の欠点。膝丈のため膝下が濡れてしまう。
靴が濡れるのはとても不快だが、蒸れて暑くなるよりマシなので諦めている。
冬季は靴が濡れると体が冷えてくるので、休みを多くとるようにしている。

通気性がよく蒸れなくて快適

後ろを開放しているので、汗をかいても蒸れない。
膝下から入った空気は後ろに流れてスカート内を換気してくれる。
雨が降ったり止んだりする鬱陶しい天気の時は付けたままにしても暑くならない。

カッパズボンを履いていた時は、前のチャックを全開にしていた。

着脱が簡単

紐で縛るだけの簡単仕様。
ズボンのように停車して靴を脱いでから着脱する必要がなく、信号待ちなどの短時間でも着脱することができる。
蒸れないことに次ぐ大きな長所。

いちいち縛ったり解いたりするのは面倒なので、そのうちプラスチックバックルを付けるつもり。

サドルで擦れて傷まない

ズボンだとお尻の部分がサドルと擦れて傷みやすい。
後ろを開放したスカートの場合、お尻と接するのはズボンで傷まない。
カッパズボンの消耗はサイクリストの悩みの種だった。

 

以上、短所より長所が大きく上回る自転車用のレインスカート。作るのはとても簡単なので、暇な時に作ってみてはいかがだろうか。

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