冬の終わり

こんにちは。からあげです。

ようやく長い無補給区間を抜けてMount Isaに着いたと思ったのに、トゲトゲ植物で野宿を封じられてしまい、やむなく一泊だけで出ることになってしまった。恐るべしトゲトゲ植物!

耐パンク防止帯5mmが内蔵されて驚異の耐パンク性能を誇るマラソンプラスでさえ、いとも簡単に貫通してパンクさせる。未だに正体が分からず。そのため、草ヤブの中に入ったあとは、必ずタイヤチェックする必要がある。

昨日はMount Isaでゆっくりできなかった分、木陰の多い干上がったクリークで休んで十分疲れがとれた。交通量が増えたので、夜間走行は止めにして明るくなってからの出発。

ここ最近、一週間くらいのことだが、昼間がやけに暑くなってきたような気がする。以前にはない日差しの厳しさ。朝方は涼しいのだが、10時を過ぎる頃からだんだん厳しさを増し、12時から15時頃までが暑さのピークとなる。外で直射日光を浴びていると肌が焼けたようにピリピリしていくる。

日本では感じることのない日差し。15時を過ぎると暑さは幾分マシになるのだが、日没直前まで日差しは強いまま。おそらく冬が終わりに近づいているのだろう。これからは次第に暑くなってゆき、夏の殺人的暑さが到来することだろう。

ゆっくり走るつもりだったが、ここは早めに東海岸まで出た方がいい。
Queenslandに入って潤いが出てきて緑が濃くなってはいるが、町を出るとまだまだ大きい木は少なくて休めるような木陰は少ない。炎天下のなか自転車を漕ぎ続けたら、水を大量消費してしまう。水をどんどん飲まないと熱中症になり行動不能になる。せっかく長い無補給区間を抜けたのに、今度は暑さでたくさんの水を持たねばならなくなった。

ああ〜、オーストラリアは全然楽をさせてくれない。東海岸に出るまでは気を抜けなくなった。まあ愚痴はこれくらいでいいだろう。まずは次のスーパーのある町、Richmondまで。たかが300km弱の距離。無理せず確実に距離を縮めよう。

快適な干上がったクリークでの野宿。最近の野宿定番場所になりつつある。4時半起床、6時過ぎの出発。

道路上で夜明けを迎える。
アップダウンがあって見通しが悪く、ロードトレインの交通量が多めで気を抜けない。

トラックドライバーの墓と思われる。
道路を熟知している職業ドライバーでさえ、交通事故で亡くなる現実がある。今一度交通安全に付いて考え直すべきだろう。

Cloncurryの町の手前、橋を渡ると町が現れる。

クリークの一部にある水たまり。プールと呼ばれる場所。
最近はこうして水が見られるようになってきた。それだけ潤いを増したということ。

昔の郵便局。ホテルに改装されているようす。

道路を挟んだ向かい側に現在の郵便局あり。

前には大型のポストあり。

かなりの大容量だ。

小さな消防署

オーストラリアではコアラは人気者。

忘れないうちにガソリンスタンドで燃料を補給しておく。
最近、ガソリンストーブの調子が悪く、やたらと燃費が悪くなっている。

原因は不明。今度しっかり分解洗浄してみよう。

オーストラリアのガソリンスタンドではガソリンの種類がたくさんあって迷うことがある。

ガソリンストーブには、オクタン価91のUnleaded91を使用する。ハイオクを入れると燃焼不良を起こし煤を出しまくる。

あっさり燃料を入れることができた。

ガソリンを入れる時は、ポンプを動かして貰わねばならず、監視カメラに向かってガソリンボトルをかざしてポンプ動かしてと身振り手振りで知らせる必要あり。

カウンターがリセットされたあと、ポンプが起動する。

日陰でゆっくりする。

ソーセージとコーラを食べる。
たまにはこういう贅沢をせねばならん!

町の公園へ移動中、道端で2ドル硬貨を拾う。
鈍い光り方から、すぐに2ドルだと分かった。

車に踏まれて傷だらけになっていた。

貴重な水くみポイントを確認する。
荒野の真ん中の小さな町だと、水を汲める場所がないことがほとんど。こうして無料で汲める場所が出てきたということは、それだけ水が豊富にあるようになったということ。

おっさん、日陰にまっしぐら!

こうも暑くてはゆっくり休むことさえできない。
一見すると東屋に見えるが、骨組みに遮光ネットを掛けてあるだけ。

トイレで体を拭いたあと、洗濯をして干しておく。
この強い日差しなら、脱水せずとも2時間あればカラカラに乾く。

一昨年アメリカで貰った買い物袋。未だに使い続けている。

もう限界か?いや、限界とは諦めた時点で訪れる。

サイドバッグを外して自転車の点検を行う。
Mount Isaではバタバタしてしまい、できず仕舞いだった。

ペットボトル洗車を行う。水を掛けて濡れ雑巾で拭いてゆく。
水が貴重な場所では雑巾で拭くだけだった。

取り付けビスの各部点検を行ったあと、ブレーキパッドの位置調整を行ったが、ローターとキャリパーが干渉しそうだったので、キャリパーの位置調整も行った。

ブレーキの調整は納得するまで何度でも行う。

調整が不十分だと、ブレーキの効きとタッチが悪くなり、おっさんのテンションがガタ落ちする。平坦の道ばかりのオーストラリアでも、ブレーキは重要。ブレーキを掛ける必要がある時は、たいてい大型車に追い越される前に道路外に退避する時。

ロングツーリングであるほど、ディスクブレーキのありがたみが分かる。こんないいブレーキ、付けないのは損。

広大な公園には木陰もたっぷり。
あちこちで散水が行われている。

おっさん自慢のパーキングブレーキのロープが傷んできたので、作り直すことにした。

作り方は非常に簡単♪頭のオカシナおっさんでもできる。

ロープを長めにしてより操作しやすくした。
自転車を停めるときの安定感が桁違いになる。
軽量なロードバイクでも有効。そよ風が吹いたくらいでは倒れなくなる。

テントのショックコードが延び気味で、ポールの接続部分がしっかりハマっていない症状が出てきたので、少し短くすることにした。

去年の北海道ツーリング途中、新品に交換してから使い続けている。さすがコールマンだけあってしっかりしている。

ポールの接続部分を磨いてきれいにしておく。
スムーズに着脱できるようにするため。

すぐ近くの流しで水を汲む。たぶん飲んでも大丈夫な水だろう。

次の水を汲めるJulia Creekまで138kmの距離だが、多めにして16L持つことにする。

昼間の暑さを考慮してのこと。交通量が増して夜間走行できなくなったことも大きい。

お昼のラーメン。そう、いつもの奴。

長時間公園で休んで疲れをとったのち、3時過ぎに出発する。

一旦、町の中心部に戻って食料の買い出しを行う。

地方で見かけるFoodworksでお買い物♪
この店の他になんとIGAもある。この程度の規模でスーパーが2軒もある町は珍しい。

よく分からんかぼちゃのようなものが売られている。

次のスーパーのある町、Richmondまで286km。ほぼ中間地点にJulia Creekという町があるが、スーパーはなさそう。

ゆとりを持って4日分持つ。もう頑張らないんだよ!

すべての補給を終えて町を出発する。
うむむ、4時過ぎか、いい時間だな。

だから言ってるだろ!ここはもうOutbackではないんだよ!

もうすっかり文明に飲み込まれてしまい、ただの地方の町になってしまったのだよ。

町外れまで出ると、トンガリ頭の小さな山があった。

安全地帯はここまで。待ったなしの荒野に飛び出してゆく。

町を出たと思ったら、すぐに休むおっさん。

だから何度も言うように休める時に休んでおかんとイカンのだ。

気になるのは、盛り土の斜面が急なこと。
この写真の部分は緩やかで道路外に退避できる。

路肩が狭いところで後ろからロードトレインの爆音が近づいてくるとドキドキする。

道は110km/hになりいつもどおりになる。

町を出てしばらくのところに分岐あり。
東海岸Townsville方面へはまっすぐ。

暑くなってきた今、一刻も早く東海岸に出るべき。寄り道している場合ではなし。

道路を行き交うロードトレイン。Cloncurryを出たら、もう少し減ると思ったのだが。

そろそろねぐらを探すか。

いつも夕暮れ時、テントを張れる場所を探してキョロキョロすることになる。

最近は下草の勢いが増してテントを張れる場所が減ってきた。
定番はフェンス際だが、フェンスの外側は草ボーボーで、内側はきれいに刈られていたりする。フェンス際の攻防のすえ、ようやく貴重なハゲ地を見つける。

野宿者を阻む忌々しいフェンス。お前はいつだって邪魔をする。

道路との距離は遠目。しかし、ロードトレインの爆音は丸聞こえ。耳栓は必須。

蟻塚の蟻は中に引きこもっていると思いきや、なんとアクティブに外をうろつき回っている。
蟻塚の近くにテントを張るのは危険。少なくとも2mは離す必要あり。強力な顎でグランドシートの生地を破られる。

巣穴にお持ち帰りする働きもののアリさん。

蟻塚から離して道路から見えにくい位置にテント設営。
日が沈むまでの間、自転車カバーで覆って耐える必要あり。

暑い熱い一日がようやく終わった。

走行データ
 
Cloncurry手前からCloncurry過ぎまで
 
走行距離54km、走行時間3h30m、Av15.3km/h、Max30.8km/h
 
ねぐら 道路脇
 
自転車・装備品整備
・自転車各部拭き掃除、洗車
・各部取り付けビス点検
・前ブレーキキャリパー位置調整、前後ブレーキパッド調整
・テントショックコード切り詰め
・ガソリンストーブメンテナンス
 
おわり