こんにちは。からあげです。
強い向かい風を避けるため、今日も夜中に起きて走り始めた。
帰国するためとはいえ、かなり疲れてきた。走り始めた以上、途中で止める訳にもいかず、いつもの精神修行のようになってきた。
だが、あと少しで帰れると思うとかなり気分が楽。あのままStuart Hwyを南下してUluru方面に向かっていたと思うとゾッとする。今頃はAlice Springsで観光客にもみくちゃにされていたことだろう。おっさんは見かけによらす繊細だ。人が多いところに行くと居るだけで疲れてくる。
今朝も1時半に起床して3時過ぎの出発。
さすがに疲れてきた。早くMount Isaに行きたい!
まもなく夜明けを迎えるころ。
今日は風もなく絶好の夜間走行日和だった。かなり冷え込んで指先の自由が効かなくなる。おしっこをしようにも、ハーフパンツのファスナーが開けられずに漏らしそうになってしまう。
朝から何やってるんだか。。。
地平線から太陽が出るところをバッチリ見ることができた。
日の出の瞬間はこんな風だったのかと、訳もなく感動する。
まあチト遠げさだな。ブログ用に少し盛った表現をしてみせた。
夜が明けてもしばらくは風は吹かず。非常に走りやすい状態だった。これなら朝早く出なくても良かったのでは?と思っていたところ、9時過ぎから急に風が強くなる。
州境まであと20km。
どこまでも続く草原地帯。
こんなところで野宿となったら、覚悟を決めねばならない。
ああ〜嫌だ嫌だ。せめて木の2,3本は欲しいところだ。
朝食の残りの玄米ご飯を食べる。
何度言ったら分かるんだ?残りものではなく、多めに炊いているだけ。覚えておけよ。
州境が近くなると、路肩は狭くなる。
NTは辺境の地まで金を掛ける気は全くないらしい。
急に吹いてきた向かい風に苦しめられながらも、州境まであと5kmのところまでやって来た。
何にもない草原で、いきなり制限時速が110km/hに変わる。
ひょっとしてQueenslandに入ったのか?
ようやくNorthern TerritoryとQueenslandの州境に到着!
標識の前で記念撮影!やったね。
私が入る前に若いカップルの車がやって来て写真を撮ってた。車の屋根に上って記念撮影とか大げさな。そんなに嬉しいもんかね。今流行のインスタ映えという奴ですか?無駄に待たされたおっさんはご機嫌斜め。
記念の落書き
重要な交通標識でもないし、これくらいはいいだろう。
お金持ちのNTはこれくらいは全然気にしない。
しっかしなんとかならんものかね。そのゴミ箱。
もう少し離して置いてもらえると嬉しいのだが。
注文の多いおっさん。
駐車場に停るロードトレイン。
たぶんフルサイズの全長53.5mの奴。
こうして横から見ると、すんごい長い。
ちょっと走ったところにQueenslandの標識あり。
通常のテンションに戻ったおっさんは見向きもしない。
もう、終わったんだよ!
Queenslandに入った途端、路面が良くなり路肩が広がる。
グレートバリアリーフの観光拠点となっている州は太っ腹だな!
管轄の違いからか、似たような標識が2つあり。
担当者は絶対譲れなかったのだろう。
州境からCamoowealまではおよそ12km。強い向かい風のため、1時間以上も掛かる距離。
ああ〜、頭がおかしくなってしまいそう。
橋を渡ると、そこはCamoowealの町。
緑の中に点在する家が見えてきた。
町に入ってすぐのPumaのガソリンスタンドにやって来た。
こうしてカンガルーも歓迎してくれている。
燃料補給と何か食べ物を買うためにガソスタの店内へ。
しっかし高いなガソリン。少量だから全然平気だけど。
オーストラリアを回っている人たちはガソリン代だけで凄いことになってそう。オーストラリアでハイブリッドカーを全く見ないのは、地方経済を守るための政策の一つであるように思える。政府が主体となって燃料の無駄遣いを推奨しているようす。環境保護より、経済の方が重要らしい。今どきの先進国らしからぬ状況。
店内のようす
冷えた飲み物が入った冷蔵ケースの吸引力は凄まじい。
みるみるうちにおっさんは引き寄せられてゆく。
コラ、ダメだってば。待て!
外にいる時に3輪のオートバイ、トライクと言うんだったかな?の人に話しかけられたのだが、なんと10秒で会話が終わってしまった。
最近、すぐに会話が終わってしまうのはなぜだろう?と考えてみた。たぶん、価値観の合わない人と話しても、時間の無駄だと気づいたおっさんは非常に素っ気ない返事をしているようす。悪い人ではなかったが、全然興味が持てなかった。本心なので仕方がない。
仕事では価値観や趣味の合わない人でも、私情を挟まずにどうやって仕事を完成させるか考えて行動するので問題はない。だが、自由な時間だと全て自分の好きしていい。だから話さなくてもいいし、挨拶すらしなくてもいい。昔、誰々が嫌いとかいうしょうもない理由で一緒に仕事をするのを嫌がる人がいて疲れた。
サラリーマン時代は仕事ではないことの方に多くの力を割いていたような気がする。それではいい仕事なんてできるはずはない。社会人なら私情を挟まず仕事に専念しろと言いたい!
私のことが嫌いな人でも、仕事だけはきっちりしてくれる人は信頼できた。
ハンバーガーを食べる。意外に旨かった。
ソースをドバドバ付けてくるんだったな。
ついうっかりして忘れてしまった!
町の中にはバイクレーンあり。
自転車の姿は全く見かけないけど。
自転車旅行者に優しい町。
昔のガソリンスタンド。色あせた看板が歴史を感じさせる。
Pumaの他にもう一店あったが、閑古鳥が鳴いていた。潰れるのも時間の問題だろう。
公衆トイレは貴重な存在。
したい時にできないのは非常にストレスを感じる。
有料施設のトイレは使いづらくてダメ。
トイレットペーパーホルダーには丈夫な南京錠が付けられている。
ここで注目!トイレットペーパーの向きが逆になっている。欧米だとこの向きが好まれるようす。実は私もこの向きの方が好き。紙を出しやすいから。引っ張るとスルスル〜と出てくるのがいい。実家でこの向きにすると怒られる。
自転車で走っていると、あっという間に町外れの方まで来てしまった!
オーストラリアでは水場の発見が難しい。
歩いている人に聞こうにも、歩いている人が全然いない!
Wikicampsはサイクリスト必須のアプリとなっている。これまで会った人もかなりの割合で使っていた。
土地勘のない外国人や英語の話せない人間は特に!それは、おっさんのことではないか。
蛇口の口金が太くてペットボトルでは直接汲めない。
今度来る時は折りたたみ式のジョウゴを作って持ってくる。
面倒くさいが、一旦半切りバケツに入れてから移し替えている。
せっせと水くみをするおっさん。
暑い暑い。
フェンスの切れ間を通って公園内に入る。
ここで忍法すり抜けの術を使った!
公園内には、遊具のある場所全体を覆う巨大な東屋が設置されていた。遠目に見ただけで快適な休憩場所であることが分かった。
誰一人おらず休憩するのにピッタリ!
子供が怪我をしないように砂地になっていて寝心地は抜群。
しばらくの間、昼寝を楽しむ。
そういえば、Queenslandに入ってから30分時間が早まった。
時差計算の苦手なおっさんはしばらく頭が混乱することだろう。
東屋の誘惑を振り切って町を出る。
手持ちの食料の都合上、Camoowealでゆっくりすることができない。Mount Isaに行ってからゆっくりしよう。どうなるのかは行ってみないと分からない。野宿ものの辛いところだ。
町外れに貯水タンクあり。高い塔の上に設置されていた。水圧はバッチリだな!
傾く電柱
写真の撮り方が悪いのではなく実際に傾いている。
次は190km先のMout Isa。
ゆっくりするのは着いてから。
さあ、再び荒野の中に入ってゆくぞ!
向かい風は強いまま。衰えることなく吹き続けている。
町を出てしばらくすると、両脇に木が生えるようになった。
疲れが溜まっているため、無理をせず奥の方でテントを張った。道路から見えない場所だと木陰はないし、木陰がある場所だと道路から丸見えで落ち着かない。
だいたい両方満足するところにテントを張った。多少見えるが仕方がない。
さて、明日も早起きして夜間走行をする。この調子だと暗いうちは風が吹かない。ヨシ、そろそろ寝よう。