こんにちは。からあげです。
昨日、無事Perth入りを果たしたおっさんだったが、ねぐら探しに手間取り遅い時間になってからのテント設営だった。もうテントの中に入った時はもうクタクタで何のやる気も起きなかった。
雨の日の野宿場所の定番と言えば橋の下。雨に濡れずに快適な一夜を過ごすことができる。排水口のトラップも事前に察知して回避したため、夜中の雨にもテントは濡れることはなかった。
今朝は明るくなった7時に起床してすぐにテントを撤収して出発した。半分やけっぱちな感じで、かなり強気の滞在。橋の下の何の役にも立たない場所で、誰の邪魔になることはなかったのもある。
昨晩降った雨の影響はほとんどなし。テントもすっかり乾いていて撤収しやすかった。
ちょうど朝日が橋と重なる時間帯だった。
現代アートと言うべき無骨な鉄骨で作られた橋が赤く染まる。
橋を渡りSwan River対岸のサイクリングロードを走る。ところどころにまだ水溜りがある。
Perth City
どす黒い雲を背景に朝日を浴びる。むむむ、危険な香りがするな。今のうちに避難しておこう。
たまたま通りがかった公園で立派な東屋を発見した!
これで今晩の快適な一夜は頂きだ。
正直、雨の多い冬のPerthには困り果てていた。中心部の軒下は人通りがあって野宿には不適。広大な公園の一角にいい感じの軒下があったのだが、監視カメラ付きでキャンプ禁止の表示がされていた。ここは何の表示もない。
本来なら人工物を避けて森の中で野宿するのだが、ここ最近の嵐のような雨の連続では人工物に頼った方が賢明だ。中心部は危険であるが、少し離れたところであればそれほど危険はあるまい。そう判断してこれまでオーストラリアで野宿を続けている。
東屋の下で休んでいると、大雨になってサイクリストたちが逃げ込んで来た。なんでも地元のサイクリストのイベントなのだそう。早朝公園にやってきてそこら辺のサイクリングロードを走ったあと、公園でみんなと話して解散というような気楽なものだった。
年齢層は高めで爺さん婆さんが多く、車種はロードからクロスバイク、ママチャリ風と多種多様。単に速さだけを求めるのではなく、気持ちよさ・楽しさ・健康を求める走りをしているようだった。
こ汚い格好をしている私を見ても、彼らは非常にフレンドリーに接してくれて、私の自転車のことをビューティフルバイクだと褒めてくれた。
雨上がりのサイクリングロードをゆく。
雨雲が一気に晴れて青空が広がるようになった。
Perthの天気は本当に目まぐるしく変わる。まるでおっさんの気分のよう。
濡れた羽を乾かす水鳥
Elizabeth Quay付近にあるBell Tower。
入場料は結構するんだとか。毎時丁度になるとキレイなベルの音色を奏でる建物。港周辺のランドマークになっている。
ちょっと自転車で中心部をうろつく。
さきほど大雨が降ったためか、道行く人は少な目。
おお、ユニクロがあるではないか!
今非常に悩んでいるのだが、予備のパンツをもう一枚持つべきかどうか。何事もなくこのままゆけば、2枚のパンツをヘビーローテーションすれば問題なし。しかし、ふとしたことでパンツに穴が空き、そこが一気に広がって修復不可能なまでになる恐れもある。片方のパンツはPCT,北海道東北ツーリングを生き残った歴戦の勇者なのだが、ここ最近見るからに傷んできた。仮にこいつがだめになると、私のサイクリング生活は一気に破綻を来す。町の近くですぐに入手ができればいいが、砂漠の中奥深くを行っている最中にだめになれば、入手は不可能。しばらくノーパンで過ごすことになる。さすがにノーパンは嫌だ。しかし、今必要でもないパンツを予備で持つことは無駄に繋がる。無駄が無駄を呼び大きな無駄なってゆくことだろう。
などと予備のチューブ4本、チェーンピン30本以上も持っているおっさんが言う。
以前どっかでも見た屋根なしのバス。
突然雨が降ってきたらどうするんだろう?
ブラブラっと自転車を漕いでやって来たのは、Perth一の大きな聖堂を持つSt Mary’s Cahedral。
ビルの間を抜けると、尖塔が視界に飛び込んでくる。自転車を押して入ってゆくと、愛想のいいガードマンがあれこれ丁寧に解説してくれた。半分くらいしか意味が分からなかったけど、大歓迎だったのは分かった。
建物自体は新しくてそれほど風格は感じられなかったが、中に入ると一気に気が静まるような気がした。普段の自らの行いにやましさはないか?そんなことを考えさせる場所だった。
新し目のパイプオルガン
オーストラリア人も宗教には熱心な人が多くて、一心に祈りを捧げている人の姿が見られた。
外に出ると晴れ晴れとした気持ちになった。
何でも前向きに行かないとね。さあて行きますか!
なかなか素敵な大聖堂。緑に囲まれている。
続いて近くのPerth Mint(造幣局)にやって来た。
Kalgoorlie付近で起こったゴールドラッシュをきっかけに1899年に設立されたのだとか。
立派な正門をくぐる。
すると中庭に銅像が設置してある。
ゴールドラッシュの始まりとなるCoolgardie付近でキャンプしていたこの2人が洪水に遭い、全てを流されて落胆していたのだが、水溜りの中にひときわ輝く塊を見つけたという。
それがオーストラリアで一二を争う大きな金塊だったそうな。当時の興奮が蘇ってくるようだ。
おっ、おい、お前これ見てみろよ!これひょっとして金か?
おおお!、こいつはスゲーぜ。おい、やったな!俺たちゃ大金持ちだぜ!!うぉ〜(二人共勝利の雄叫び)
造幣局も前半はガイドに付いて館内を見て回るシステム。音声案内の機械を貸して貰った。こんなの持っているの私だけで恥ずかしかった。
えっ、このおっさん英語も話せないの???
ツアーは1時間毎に実施される。客層は地元オーストラリア人が半分、もう半分は外国人。年齢はかなり高め。冥土の土産にやって来たようす。
よく見ると、昨日Fremantleの刑務所で一緒に回った夫婦がいた。
展示されている本物の大きな金塊。
この造幣局の見ものは、金の延べ棒の鋳造の実演。ガイド自身がやって見せてくれる。
当時使っていた場所で実演が行われる。
金を1600度まで熱してから鋳型に流し込んで水で冷やす。
怪我をしないように熱に強い防護服を身に着けての作業となる。
これは手袋。
鋳型に金を流し込んでいるところ。
手前の爺さんがスマホで動画撮影していた。
どや!満面の笑みで金の延べ棒を持つガイド。
危険な作業だから、無事に終わってホッとしたのもあるのだろう。実演できなければ、ここでのガイドは務まらない。
実演のあとは自由見学の時間。
巨大な金貨が展示されている。
ゴールドラッシュ当時、作業員が乗っていた自転車。
これと似たようなのCoolgardieの資料館でも見たな。
厳重な扉をくぐってゆく。
鉄格子の向こう側に金の延べ棒が積まれている。
これは凄い!
しかし、右代宮家に比べたら少ないような気がするな。これはせいぜい30億程度か。
何?金への欲望だと??
実際に金の延べ棒を持ち上げられる。
穴から手を入れて持ち上げるシステム。
実際に持ってみるとかなり重たい。7,8kgはあるんじゃないだろうか?
人気だったのが、自分の体重と同じ重さの金の価格が表示される機械。
爺さん婆さんどもがはしゃぐはしゃぐ。このようすなら、当分お迎えは来ることはないだろう。
懐かしいシドニーオリンピックの金貨。えっ、2000年だったのか?もうあれから20年近くも経ってしまった。なんにも覚えていないけど。
窓越しに金貨の製造風景を見学することができる。
室内は非常に片付いていて機械が距離を開けて置かれている。
どれも非常に高価な機械のように見える。
大聖堂と造幣局を見学しただけであっという間に午前中が終わってしまった。お腹が空いたのでスーパーに行って何か買って食べることにした。
朝やって来た歩行者天国に戻ってきた。
非常に分かりづらかったColes Central。始めWoolworthsに行こうとしたが、結局見つけられず。このColesもなかなか手ごわかった。なぜスマホナビを使用しているのに、簡単に見つからないのだろう?
地元の人間以外買い物をして欲しくないものとみえる。
おかしなアート。サボテンのようでサボテンではない。
よく分からん。
市立図書館に行って、まずは昼食を食べる。
外のテラスに出てランチタイム♪
OAKのコーヒー牛乳と食パン。
そしてブログ更新に没頭する。
ブロガーたるもの、いついかなる状況でも弱音を吐かずにせっせと更新する。
海外の図書館はスマホだろうがPCだろうが、好き勝手に充電できるのがいい。
くつろぎの図書館内。さあて暗くなってきた頃だし、さっさとねぐらに向かうか。
出ようとしたところ、激しい嵐となった。
外は大雨で出るに出られない。哀れディスクトラッカーが雨ざらしになっているではないか!今さら収容は不可能。すまん、ディストラ君。祖国のために犠牲になってくれ!
そ、そんな隊長!隊長〜!
雨が小降りになった頃、カッパを来て走り始めた頃には、辺りは薄暗くなっていた。最近のおっさんは夜遊びを覚えてしまったようだ。暗くなったのに、どこぞをほっつき歩いている。
嵐のあと
一時は軒下に避難をしていた人たちが一斉に表を歩き始める。そんななか、おっさんは家路に急ぐ。
こうして遊んでいるやつもいるし。
おしゃれな路地をゆく。まるでイギリスのよう。行ったことないけど。
キレイなガラス細工のお店があった。ぬくもりのある電球に照らされていきいきと輝いている。
ねぐらに向かう途中、またしても嵐が来襲した。突然激しい雨となり風が強まった。そこら辺を歩いていた人たちは走って軒下まで逃げる。
ようやく公園の東屋にやって来た。
幾つかある東屋を見比べて、一番雨の吹き込みがないところにした。ここなら雨の直撃を受けることはなく、快適な一夜を過ごすことができるだろう。翌朝のパッキングもやりやすい。
さあて、そろそろ寝ようか。昨日は遅くまでウロウロしていて疲れた。