こんにちは。からあげです。
毎日自転車を漕いでいるうちに、自分はどこで何をしているのか、時々分からなくなることがある。なぜなんだろう?なぜ自分はペダルを漕がなければならないんだろう?って思ってしまう。
そんな疑問が毎日頭に浮かぶが、自然と自転車に乗って次の町に向かってしまう。もう完全な自転車中毒だ。
朝方、テントの周りをドスドスと歩く謎の生き物の足音が聞こえた。多分、小型のワラビーに違いない。おかしなおっさんの気配がするので、ようすを伺いに来たのだろう。特に危害は及ぼさない生物と判断して去っていったに違いない。
まだこの周辺は夜になると露が下りて湿っぽくなる。
太陽が昇り日が差すようになると、露は消えて一気に乾燥してくる。
今日も朝から追い風で快調に飛ばす。この分だと楽々町に着くだろう。
つい先日の強い向かい風は嘘のようだ。
なんだかよく分からない看板
周囲に民家なし。
一昨日泊まった場所に生えていた赤いつくしのような植物。
やはり水辺を好むようだ。
湿地帯の一面に生えていた。
2時間弱でMeningieに到着!
大きな貯水タンクはゴルフ場のもの。
芝生の散水用に大量の水が必要なようす。
真っ先にガソリンスタンドで給油を行う。
今朝のご飯を炊いてちょうどギリギリだった。
本当に危ないところだった。水で戻した玄米を食べないとイケないところだった。
N o Cash
お金はないぜ!強盗するならよそに行きな!ということだろう。
おお、美味しそうな匂いがするな!ここ最近、ろくなものを食べていない。
1個4.5ドルのミートパイを食べる。
お金のことはいい。食べたいから食べるんだ!
いやあ、美味かった。
巨大な洗車場。ボートもOK!
いくらするんだろう?
水辺に大きな公園がある。ああ気持ちいい〜。
スーパーで食料を購入する。
ようやくイースターが終わったと思ったら、今度は4月25日にAnzac Dayという日がある。この日も危険な感じがする。
おいおい、たかが洗剤で20ドルかよ。ふざけんな。
ツナ缶が高めだったので、1個90セントのイワシの缶詰を大人買いする。玄米は在庫が多めなので今回はパス。
公園の東屋でいい感じのところがあったので、ここで自転車の整備を行うことにした。以前から機会を伺っていた。
サイドバッグをすべて取り外して、ビスの点検。そしてチェーンを外して洗浄を行い。取付後にチェーンオイルを差した。
ウエスは道端に落ちていたのをコツコツと拾い集めたものを使用した。いくらでもあるので、全然惜しくない。
こまめにチェーンを拭いていたので、汚れは軽微。
Adelaideでチェーン交換の予定。
新車からの走行距離は3,500kmになった。Kangaroo Islandを周って行けば、4,000kmを越えてだいたい交換時期になる。
自転車の整備終了後にラーメンを作る。
トマトの缶詰を買ったら、中身がケチャップのようだった。
ドロドロのコテコテのラーメンの出来上がり。
海が近いMeningieの公園にはカモメがいっぱいいて、パンを放るとたくさんのカモメが群がってきて大騒ぎする。癖になる鳥のえさやり。
快晴の青空に気持ち良い風が吹いていて、もう少し休んで行きたかったのだが、この追い風を逃すのは勿体ないと思い先に進むことにした。
インフォメーションで情報収集すると、ショートカットを目論んでいた橋の通行は不可で、一般人は立ち入り禁止となっていた。
なんでもペリカンの生息地なのだそう。
仕方がないので遠回りをしてゆく。こんなことなら、Mount Gambierから内陸の道をまっすぐ北上すればよかった。
町を出ると何もないいつもの風景が広がる。
チェーンを洗浄して音が静かになった。おっさんニンマリ。
遠目では分かりづらいが、ピンク色をした湖。
赤いつくしの出汁が出てピンク色に染まっているようす。
道路上からかなり離れた荒れ地に車が放置されていた。
衝突したのではなく、居眠りかよそ見をしていて道路から落ちて回転したようす。
いつも道路脇で野宿している身なので、場所選びには細心の注意を払おうと思った。
本当に何にもない場所。
平坦な直線道路が続く。運転していて眠たくなるのも分かる。
入り口のポストから家までおそよ2km。遥か彼方の防風林がある辺りに家があると思われる。
毎朝新聞を取りに来るのも大変だ!新聞が毎朝配達されるかどうかは不明。
レストエリアさえない場所なので、脇道に入ったところに自転車を停めて、自転車の影に座って休憩する。
Wellington方面に左折すると、向かい風になり一気にスピードが落ちた。頑張ってペダルを漕いでいると、なにやら並んでいる車が見える。
ドアを開けて外に出ているようすから、かなり待っているように見られた。最後尾に並ぶのはやってられないので、脇をすり抜けて前の方に行ってみる。
すると渡し船の順番待ちだった。
ちょうど船に車ごと乗り込んでいる最中だった。
まだ空きがあるのに、出発しようとするので、声を掛けて自転車を乗せて貰う。
空きがあるのに出発するのは、順番待ちの順に乗せるためだと思われる。小型車を隙間に乗せると不平が出るのだろう。さすがに自転車に文句を言うやつはいない。いつも人の脇をビュンビュン飛ばしていやがるからな。待ち時間なしで船に乗ってあっという間に向こう岸まで渡ることができた。
この船は2本のワイヤーを巻き取って動かす仕組み。プロペラなどの動力装置はなし。5分ほどで対岸に着きピストン運転している。なんと無料!
川を渡ったところにある公園で水を汲む。
ここもWikicampsに出ていた水場だ。
なんとRiver Waterだと!Murray Riverはかなりの距離を流れてきている川で、いくつもの町の中を通っている。
白濁している川の水。
さすがにこれだと浄水器を通しても飲む気にはなれず。浄水器は水に溶けている物質は除去できない。生活排水が流れ込んでいるかもしれず、飲むのは危険と判断した。
川を渡って集落を出ると、再び何にもない景色になる。
風向きが変わり一気に漕ぐ気が失せた。早めにテントを張って休んだほうがいい。
ということで、道路脇に4時前にテントを張った。
道路を走行する車から見える場所だが、暗くなるまで待っていられなかった。徐々に大胆になってきている気がするな。
道路から一段上がったところで、多分ここまで車は来ない。手前の何本かの木が車を防いでくれる。ここを過ぎると、再び何もない場所をしばらく走ることになるので、ここで決めることにした。
ずるずると行くと、あとであそこで休んでおけばよかったとなる。こういう時は決断は速いほうがいい。
それにしても、暗くなったのに前の道路を車が通る。私の予想ではもうじき渡し船は終了するので、ピタリと通行する車がなくなるとしている。たぶん夜中は全く通らない。だといいが。
明日は風が吹き始める前に距離を稼いでしまいたい。近いようで結構遠いKangaroo Island。もうAdelaideまで直行してもいいような気がするが、多分このチャンスを逃すと一生行けない、行かないので、行ってしまうことにする。案外楽しめるんじゃないだろうか。
楽しめるかは自分しだい。
ねぐら 道路脇