こんにちは。からあげです。
パソコンの組み立て その1 ~マザーボードにCPUなどのパーツを取り付ける~
これからいよいよパソコンの組み立てを始める。
必要なパーツが揃った時点で、すでに作業の半分は終わっていると言っても過言ではない。組み立ての作業自体はプラモデルみたいに非常に簡単だ。焦らず落ち着いて作業すれば、取り返しのつかない重大な失敗をすることはないだろう。
自作初心者には組み立てよりもパーツ選びの方がはるかに難しい。様々な規格があって非常に悩ませる。
まずはマザーボード上のパーツ類(CPU、クーラー、メモリ、M.2 SSD)を取り付ける。
参考になったのはパソコン工房とドスパラのサイト。どちらも丁寧に解説されていて初心者でも分かりやすかった。
マザーボード msi B450 GAMING PLUS MAX
msi B450 GAMING PLUS MAX
マザーボードは名前のとおり、CPUやメモリを取り付ける基板。作業しやすく拡張性の高いATX規格にすることにした。ATXのなかでAMDのCPU(Ryzen7 1700X)に適合するCPUソケット(Socket AM4)とM.2(えむどっとつー)スロットを装備して、手頃な値段のmsi B450 GAMING PLUS MAXに決めた。
M.2はSerial ATA 3.0よりも転送速度が1.6倍も速く、今後主流になることは間違いない。以前ノートPCの内蔵HDDをSSDに換装してからSSDの良さを知った私は、今回の自作パソコンのメインストレージはSSDにしようと決めていたのだった。
今回パーツ選びをしている時に新規格のM.2の存在を知り、SATA SSDからM.2 SSDに変更した。
msi(えむえすあい)は台湾のマザーボードメーカーとして有名。近年はゲーム用などの製品に力を入れているのだとか。
名前の通り本来はゲーミング用だが、動画編集用に使っても全く問題なし。何しろ1万円を切る低価格が気に入った。
内容物一式
マザーボード本体、ドライバーDVD、ユーザーズ・マニュアル、クイック取り付けガイド、ケーススタンドオフ通知、SATA 6Gケーブル×2、製品登録カード、ケースのバッジ、I/Oシールド、M.2ネジ×1
マニュアルは初心者にはとても不親切だった。日本語の説明文もおかしくて分かりづらいが、何度も読めば理解できる。
おまけでSATAケーブルが付いていたのは良かった。
マザーボード全体
小さなパーツ類の集合体。ヒートシンクが標準装備なのが嬉しい。
この中にチップセットB450がある。いったいどれだろう?
DDR4メモリスロットは4つ。
AMD用CPUソケット「Socket AM4」にも対応。
CPUを取り付ける場所。
USBポートやオーディオ端子類が並ぶ。
転送速度10G/bpsのUSB 3.1Gen2も装備する。
転送速度480M/bpsのUSB2.0 の約20倍のスピードがある。
たくさんのコンデンサー。基板を見ていると無性にワクワクしてくる。少年時代の思い出が色鮮やかに蘇る。
マザーボード裏面。
細部まで丁寧に作られている。選んで良かったmsi。
CPU(AMD Ryzen7 1700X)の取付け
今回選んだCPUは、コスパのよいAMD製で動画編集に必要十分なスペックを持つRyzen7。そのなかでもっとも安かった1700Xに決めた。
CPUクーラーが付属しないことを知らずに購入した私は、あとでサイズの白虎 弐 AMD版を手に入れることになった。
CPU裏面のようす
無数のピンが取付けられている。
取付ける向きは決まっていて、ソケットとCPUの矢印を合わせる。
作業は静電気防止手袋を装着して行うか、ドアノブやアルミサッシなどの金属部分に素手で触れて、体内に帯電した静電気を放出しておく。
これが矢印。
表面にも矢印の表示あり。
マザーボード上のCPUソケット
左下に三角の矢印あり。CPUを取り付ける前にソケット右側の固定フックを起こす。
外側に押しながら爪を外して引き上げる。
これがソケット左下にある三角矢印。
固定フックを起こしたところ。
矢印を合わせてCPUを載せると、自重でスコッと気持ちよく嵌ってくれる。
嵌まらないときはピンとソケットが合っていない証拠。一度取り外して位置の確認を行う。
ソケットに嵌めたら、CPUを指先で軽く押さえつつ、固定フックをもとに戻す。
私のマザーボードのソケットにはCPUカバーはなし。むき出しのままだった。
これでCPUの取付けは完了。
CPUクーラー(SCYTHE 白虎 弐 AMD)の取付け
次にCPUクーラーの取り付け。ミドルタワーのPCケースCorsair 100R Silentに合わせてコンパクトな白虎 弐を選択した。
内容物はクーラー本体、説明書、熱伝導グリス。
ファンクリップとAMDクリップはクーラー本体に装着済み。
熱伝導グリス
ちょうど取り付け1回分の量が入っている。
CPU表面に熱伝導グリスを塗布する。
袋の端で撫でてムラなく均一に広げる。粘度が高くて糸を引き、まるで接着剤のようだった。
取り付ける前に透明保護シールを剥がす。
この部分がCPUと接して熱を逃がす仕組み。
ファンをメモリスロットの方に向け、CPUの位置に合わせてクーラーをやさしく置く。
その際、片側のAMDクリップ(レバーのない方)を引っ掛けてから、レバーのある方を押し付けて引っ掛ける。両側2箇所のクリップが確実に掛かっていることを確認する。
詳しくは付属の取り扱い説明書で確認して欲しい。
AMDクリップのレバーを右に回して固定する。
この際、レバーがどこかに引っかかっていて往生した。グリスを塗ってあるので何度も付け外しするわけにはいかなかった。金具を押してスプリングを縮ませながら回すと、レバーが動いてカチッと音がした。
レバーを右いっぱいに回すと、CPUクーラーがしっかり固定される。
取付け完了後のCPUクーラー。
隙間からグリスが少し出ている。ティッシュで拭こうか迷ったが、粘度が高いのでそのままにしておいた。余計なことはしないほうがいい。
角度を変えてもう一枚撮影。
CPUファン電源コードの取り付け
CPUクーラーのファン電源コード
4ピン端子
マザーボード上のCPU_FANコネクタに接続する。
CPU_FAN1と表示されている。ピンは4つ。
4ピン端子の溝とコネクタの出っ張りを合わせてコードを接続する。
カチッと音がするまで奥に入れて、CPUクーラーファンの電源コードの接続はこれでOK。
これでCPUとCPUクーラーの取り付けまで完了した。
メモリ(DD4-3200 8GB×2)の取付け
G.Skill DDR4メモリ DDR4-3200 16GB(8GB×2枚組) F4-3200C16D-16GIS
動画編集にはCPUのほかにメモリが重要。
インターフェースはデスクトップ用のDIMM(Dual In-line Memory Module)で、現在主流のDD4を迷わず選択。
今の流行りはメモリ2枚挿し。DDR2以降は同じ規格・容量のメモリーを2枚1組で使用してデータ処理を2倍に高速化するデュアルチャネルという技術が採用されている。理論上の転送速度は2倍になるのだとか。
G.Skillは台湾に本社を置くメモリメーカー。台湾メーカーであれば問題ないだろう。激安価格に飛びついた。だが価格だけを見てすぐに飛びつくのは危険だ。
メモリが適合するかどうかは、規格以外にもチップセットとの相性がある。初心者はメーカーが保証しているものを選んだ方がよいだろう。
メーカーの商品ページでmsi B450に適合していることを確認した。
メモリ中央に切り欠き穴あり。裏表間違えて挿さないように、真ん中ではなく若干ずれている。
LEDやヒートシンクはなし。至ってシンプルなもの。
電子パーツは繊細なので端子部分には絶対に触らないようにしたい。
DDR4メモリスロットは4つ。
枚数によって取り付けるスロットが異なる。
2枚の場合はDIMMA2とDIMMB2の赤色スロットに挿す。
スロットの両端にメモリを固定するレバーが装備されている。
取り付ける前に外側に倒しておく。
メモリの切り欠きとスロットの切り欠きを合わせてスロットに挿入する。
左右均等に押し込むのが基本らしいが、硬めだったので左右片方ずつ入れていった。
スロット側の切り欠き
1枚目のメモリを挿したところ。
CPUクーラー側のDIMMA2から挿した方がやりやすい。
メモリを奥までしっかりと挿入したうえで、レバーを起こして固定する。横の切り欠きにレバーの爪が入るようになっている。
メモリの挿入は硬めだが、無理な力を加えないように十分気をつけたい。
メモリの取り付けが完了した。
横から見たようす
コンパクトな全高130mmのCPUクーラー「白虎 弐 AMD」との隙間は十分ある。
4枚挿して全てのスロットを使用しても、CPUクーラーとの隙間は十分余裕あり。
空気の流れがよくなってくれるだろう。白虎 弐を選んで正解だった。
M.2 SSD Type2280(500GB) の取り付け
crusial P1 CT500P1SSD8JP 500GB
読み込み 1900 MB/s
書き込み 950 MB/s
インターフェース NVMe/PCIe Gen3 x4
SSDの読み書きスピードと省電力、静粛さを一度知ってしまうと、メインストレージにはSSDしかありえなくなる。さらに欲を出してSATA 3.0よりも1.6倍速い最新規格のM.2 SSDを選択した。
M.2はSATAとは違いメモリのようにマザーボード上のスロットに挿して使用する。ノートPCにも取り付けることが可能。
サブストレージには大容量の内蔵HDD(4TB)を装着するので、メインストレージのM.2 SSDは500GBもあれば十分だろう。
なんと7,000円を切る衝撃価格だった。時代は恐ろしいほど速く進んでいる。もう少しのんびりしようや、と言いたくなってくる。
一番大きなType2280でも、長さはたったの8cm。こんなに小さいのに500GBもの記憶容量がある。技術の進歩はめざましい。ただただ驚くばかり。
あと気になるのは耐久性と安定性だ。これらは使っているうちに明らかになってゆくことだろう。
裏面
M.2スロット
PCI_E1スロットとCPUソケットの間にある。
このマザーボード(msi B450 GAMING PLUS MAX)の場合、M.2スロットを使用すると、SATA5とSATA6スロットが無効になる仕様。ほかのマザーボードも同じなのかは不明。
M.2スロットの表示。思わずにやけてしまう。
SSDの大きさに合わせて取付台のビスを移動する。
精密ドライバーで外しているところ。
マザーボードに付属していたM.2 SSD固定用ビス。小さいビスなのでなくさないようにしたい。
M.2 SSDにも取り付け方向あり。
スロットとSSDの切り欠きを合わせて取り付ける。
およそ30度の角度でスロットに挿入する。
メモリとは違い非常にスムーズ。軽く押すだけで入った。
スロットに挿したら水平にしてビスで固定する。
固定したビスのようす
SSDが動いて接触不良とならないように、しっかりと締め付けておく。
マザーボード上にCPU、クーラー、メモリ、M.2 SSDの取り付け完了
以上でマザーボード上のパーツの取り付けは終了。M.2 SSDはスペースを取らなくてとても気に入った。
グラフィックボードの取り付けは、PCケースにマザーボードを取り付けたあとで行う。
上から見たようす
少し賑やかになってきたマザーボード。これからさらに新たな機器が付いてゆくことになる。ワクワクドキドキが止まらない。
長くなるので今回のところはここまで。次回はPCケースにマザーボードと電源ユニットを取り付けてゆく。
つづく