こんにちは。からあげです。
今日は非常に寒い朝だった。おそらく今季最低の冷え込み。なんとテントのフライシートが凍っていた。夜中寒くてときどき目が覚めた。それで少々寝不足。
つい先日、鹿児島にいた時はまだ暖かかったのに、北上して熊本県に入ってくると寒さが増してきた。狭い日本なのに少し北上しただけでも寒暖の差を実感する。
愛車を守る自転車カバー。雨や紫外線から自転車を守り、メンテナンスの手間と費用を削減くてくれる。なぜか自分以外にカバーをしている人間を見たことがない。メリットだらけなのに、なぜか流行らない。カバーのほかにも、敷物や日よけとしても活躍してくれる。
サイクリングロード沿いから見る幻想的な風景。
今日のベストショットはこれ。見た瞬間に鳥肌が立った。
川面から立ち上る水蒸気。異世界に通じているような雰囲気がある。
地元の人も今朝の寒さが堪えたようで散歩には出ていない。
静かな朝、ぶらりサイクリング。自転車の良いところの一つは静かなこと。
できるだけ静かなフリーハブが欲しい。脚を止めるとチチチ、、、というラチェット音。
ものは試しに検索すると、なんと静かなタイプがあった!
ただ静かで気持ちいいのはいいが、歩行者に気づかれ難いのが難点。とりあえずはフリーハブの分解洗浄とグリスアップだな。よし、今度試しにやってみよう。
ねぐらを出てすぐにやって来たのは山鹿市内の中心部にある温泉街。
冷えた体を温めるために温泉に入りたい気分になった。
山鹿温泉の中でも有名なさくらの湯にやって来た。どれどれ。いっちょ朝風呂と行きますか。
ほお~、入浴料350円か。なかなか安いではないか。
ん?脱衣所ロッカー10円に貴重品ロッカーは100円だと??ちきしょー。やられた。
よそ者殺しの高額な貴重品ロッカー使用料。全て合わせると、町の温泉と大して変わらない料金になってしまう。入るのは止めだ止め。
不機嫌になったおっさんは、さくらの湯の隣の公園にやって来た。
入る気満々だったのに、冷水をぶっ掛けられた気分。あー疲れた。とりあえず座って休もう。
おや、なんだあの東屋は?
公園内に足湯を発見する!
さっそく靴下を脱いで入らせてもらう。
だがしかし、お湯が温くて全然温まらない。かえって体が冷えてくる。
脚がキレイになっただけでもヨシとしよう。脚だけでも。
足湯のようす
なかなか雰囲気があって良い。先に居た人も寒いらしくて、源泉の出口のところに脚を突っ込んでいた。
山鹿からは国道3号線ではなく、国道443号線でまずは柳川まで行くことにした。旅は気の赴くまま風まかせ。予定を立てた途端に詰まらなくなる。
国道3号線は久留米に通じる最短ルートで大型車が多いと思われた。
自転車ツーリングでは、いかに交通量の少ない道(特に大型車)を選ぶかが鍵になる。交通量の多い道はストレスが溜まるばかりで楽しくない。楽しさを求めるには、遠回りになっても交通量の少ない旧道をゆく。人生に通じるところがある。
町外れにサイクリングロードの終点あり。今朝まで走っていたのをすっかり忘れていた。
読みどおり国道443号線は交通量が少なくて走りやすい。ときどき馬鹿みたいに広い歩道がある。
途中で疲れて道の駅に寄ってみると、妙に小綺麗で人の出入りが多くて落ち着かない。全く役立たたずの道の駅。
昼ころ、ようやく柳川の町に到着。
船で物資を運搬できるように、町の至るところに水路が張り巡らされている。江戸時代に栄えた城下町なんだとか。その面影が随所に見られる。
水路沿いをぶらり散策する。
休日だけあってかなりの人手がある。まだコロナの影響が出始めたばかりの2月下旬。
北原白秋の生家があったが、金持ちのぼっちゃまには全く興味はないのでスルー。
町の中の神社。
おかめのハリボテが設置されている。
裏側から見たようす。
単管パイプで支えられている。
このあと、神社の片隅の公園で昼休みをとっていると、地元の爺様に声を掛けられる。
なんでも以前、自転車とオートバイの店を営んでいたそうな。昔話をたくさん聞かせて頂いた。荷物を満載していた自転車を見て、つい嬉しくなって声を掛けたのだとか。
元気な爺さんだった。ぜひとも長生きして欲しい。
柳川でたっぷりと休んだあと、次なる目的地の昇開橋へ向かう。
なんでも現役で稼働している橋なんだとか。
ツーリングマップルを穴が空くほど見ている時に見つけた。なんせ暇人なもんで。
筑後川に掛かる筑後川昇開橋。遠くからでもよく目立つ。よそ者でも見た瞬間にそれだと分かる。
近づいたところでもう一枚。
橋の中央部分が上がる仕組み。
橋は歩行者・自転車のみ通行可能。ただし、自転車の場合は押し歩きとなる。
橋の両側に公園があって休憩することができる。
通行可能時間 9時5分から16時35分まで
通行料 無料(寄付金箱あり)
休業日 毎週月曜(月曜日が祝祭日の時は次の日)
その他 ペット不可
橋が上がっているところ。
間近で見学することができる。
橋の骨組み。しっかりとした丈夫な造り。
ゴジラでも破壊するのは大変だろう。
自転車の良いところの一つ。
走行中は軽車両扱いだが、押し歩きすればただの荷物扱いとなる。よってどこでも出入りすることができる。
それにしても、写真で見てもタイヤが太いのが分かる。よくも2インチ幅のタイヤで走ったものだと感心する。「舗装路メインの走行では1.75インチ幅が最適。荷物が多いと1.5インチだと心許ない。2インチ幅はホイールには優しいが、走行抵抗が大きく乗り手に厳しい。」
これが西日本ツーリングの成果。
河口まで10kmにも満たない地点。
上流の中洲を望む。
川岸近くでは小型漁船が漁をしている最中だった。貝を採っているのだろうか?
橋の全長はおよそ500m。実に渡りごたえのある橋。
筑後川を越えると、佐賀県となる。
人生で初の佐賀県入りではなかろうか。
橋の下に良さそうな空間を発見する。
今晩は天気の崩れはなし。どこかほかの場所を探そう。
筑後川を遡る。すると今度は福岡県に入ってしまった。
川の河口周辺は県境が複雑。実にややこしい。
そして再び佐賀県入り。
ただいま戻りました!
時はすでに夕方。
だが河川敷は野宿場所の宝庫。焦りは全くなし。その気になれば、どこでも泊まることができる。
慌てることはない。のんびり行こうではないか。
堤防道路を走ることおよそ20分。素敵な雰囲気の河川敷公園を発見する。
トイレと水場あり。広大な芝生の公園。ここで野宿しないのは勿体ない。
念のため最低限の水は汲んできたが、それも無駄になってしまった。良いトレーニングになったな。などと脳内でブツブツ独り言を言いながら、公園内のようすを観察する。
まだ野宿するには早すぎる。野球やランニングをしている人がいる。
日没後に端の目立たないところでテントを張った。
中に入って休んでいると、人の足音が近づいてくる。何の用だろう?
テントから顔を出して努めてフレンドリーに会釈する。すると「出入り口の道路のゲートを閉めますけど、大丈夫ですか?」と尋ねられる。こちらは苦情かと身構えていたのに拍子抜け。こっそりテントを張ったつもりが、地元の人には思いっきりバレていた。恥ずかしいやら、情けないやら。野宿研究家の看板を下ろさなければならん。
さあ、一から野宿を勉強するとしようか。
山鹿(やまが)~柳川~神埼
立ち寄り場所 柳川、筑後川昇開橋
走行時間 5時間弱、走行距離 70km弱
ねぐら 河川敷公園
おわり