【西日本ツーリング2020】垂水~桜島~鹿児島市街

こんにちは。からあげです。

 

昨晩泊まったのは桜島を間近に望む海辺の公園。
夜は波音のみ聞こえる静かなところ。

明けて今日、朝の4時前から漁港の方からガタゴト音がする。やっぱりなと思いつつ2度寝する。

5時に起床して食事を済ませるころには周囲は明るくなった。(もちろん計算済み)
天気は空一面の曇天でイマイチ。

早めに出発してゆっくりペースで漕いでゆき体を温める作戦をとる。

適度なアップダウンがある国道を桜島方面に進む。
交通量は少なく非常に走りやすい。前方の桜島を見ながら快走する。

今日は桜島南側を半周してフェリーで対岸の鹿児島市街に渡る。そのあと少しだけ観光したのち、谷山港発の屋久島行きフェリーに乗船する。天気予報では今日一日天気が持ちそうとのことだが、寄り道はほどほどにして早めに屋久島に渡っておく。

急ぐ旅ではないが、とりあえず屋久島まで行っておきたい。なんせ心配症なもんで。

道路沿いの金属製シェルター。
中は道路工事の荷物置き場になっていた。

緊急非難する時は中のものを放り出しても良いということだろう。

桜島から噴煙が絶え間なく吹き出している。気がつくとヘルメットが灰で汚れていた。

迫りくる桜島

坂道に負けないように高回転でクランクを回し続ける。

有村溶岩展望所

周辺には遊歩道が整備されていて溶岩流の跡と桜島を見ることができる。
早朝のため観光客の姿はなし。

小高い丘の上から桜島を見上げる。
周囲一帯は樹海が広がっている。

遊歩道の途中にはカマボコ型のシェルターあり。

垂水(たるみず)方向を望む。

有村展望所の駐車場入口にあるコンクリート製シェルター。
中に公衆電話が設置されている。

ほかの道路脇のコンクリート製シェルター。
出入り口に向かって傾斜が付けられている。

野宿は可能だが、道路沿いにあるのが欠点。

国道224号線を西へ西へと進む途中で危なそうな川を発見。
現在のところ水は枯れているが、大雨が降ると濁流が流れだすのだろう。
護岸はコンクリートで固められている。

桜島方向を望む。あなおそろしや。

集落の中にある墓地。

なんと屋根付きになっている。こんな墓を見たのは初めて。
ご先祖様が快適に眠っていられるように屋根を付けたのだろう。
壁とすだれも取り付けられている。至れり尽くせりのお墓。

フェリー乗り場にまっすぐ向かわずに、桜島のもうひとつの展望所に寄り道してゆく。
麓の集落から長い長い上り坂が始まった。

漕いでも漕いでも全然進まず、ハブダイナモと2インチ幅のタイヤに絶望する。

周辺一帯は噴煙で視界が悪く、目に火山灰が入りゴロゴロするし、煙で喉が痛くなってきた。

坂を上っている途中で、突如噴煙が大きく吹き出してキノコ雲のようになった。

大丈夫なのかと思いつつも、密かに期待する自分がいた。

長い長い坂を上って展望所までやって来ると、駐車場でたくさんの猫たちに迎えられた。おお、これが猫流のおもてなしか。
私が東屋下のベンチに座っていると、近くまでやって来て物欲しげに見つめてくる。

こうもかわいいニャンコに見つめられたら、煮干しをあげるしかない。
カバンから漏れてくる煮干しの匂いを嗅ぎつけたようだ。勿体ぶっていると、我慢しきれなかった猫に引っかかれた。

あまりに美味しそうに食べるものだから、煮干しを猫にほとんどあげてしまう。

猫と戯れたあと、湯ノ平展望所からの景色を楽しむ。
桜島方向は噴煙で視界不良。

対岸の鹿児島市街も霞んでいた。

展望所はちょうど風下側で煙たくて仕方がない。

坂道を上るのは時間がかかるが、下り坂はあっという間に下りることができる。
長袖シャツの上にウインドブレーカーを着ていたが、寒くて寒くて仕方がなかった。

麓まで下りてくると、柔らかい日差しに温められて体の緊張がようやく解けた。このままフェリー乗り場に向かう。

鹿児島港と桜島を15分で結ぶ桜島フェリー。
鹿児島市が運行しており料金は非常に安い。

大人一人200円、自転車込みだと330円の驚きの安さ。フェリーの運賃が高かったら、自走してゆくつもりだった。

 

本数が多いためか、フェリーは空いている。
ちょうどフェリーが出て行ったばかり。

鹿児島港を出たフェリーはそのまま岸壁に入船(いりふね 船首を前にしたまま)で着ける。どうしてだろうと不思議に思っていたが、出港する時に謎が解けた。なんと前後にプロペラを搭載している特殊な船だった。どおりで見た目が前後対称なわけだ。

出入港のときにいちいち船を回頭させていたら時間が掛かるし、風で流されると防波堤に激突したり浅瀬に乗り揚げたりするおそれがあって危険。風や潮が強いと流されるため、船はその場で留まることは難しく、ある程度の速力を出して進んでいないと操縦操縦不能に陥る。

船は抵抗の少ない水の上に浮かび、舵の当たる水流で船の向きを変えているため。

自転車やオートバイが先の乗船。係員の指示に従い、壁に立て掛けて自転車を停めた。

フェリー乗船時はパーキングブレーキが非常に役立つ。海上が時化ていなければ、タイヤ止めの接地やロープで縛る必要はなし。

適度な太さのロープ(3mm推奨)とコードロックがあれば、どんな不器用な人間でも簡単に作ることができる。おっさんおすすめの自作アイテム。一度使うと二度と手放せなくなる。

 

車両甲板は上下2段の2層あって、こちらは下段。今日は空いているので下段のみ。

入れ替わり立ち替わりフェリーが入ってきて非常に賑やか。
猛烈な勢いでピストン輸送が行われている。

船員さんは目が回るほどの忙しさだろう。

桜島を後にする。

風向きが変わって視界が回復傾向にある。
桜島周辺が曇っているのは天気のほかに噴煙の影響があるようだ。桜島から離れるに従って目と喉と視界がスッキリする。

鹿児島港を出港したフェリー。

15分の船旅はあっという間に終わって鹿児島市街に上陸する。
岸壁に降り立つと、スッキリとした青空が広がっていた。

野生の勘を頼りに中心部に向かう。
フェリーはいびすかすの出港は夕方。それまで少し時間がある。

だが、それほどのんびりはしていられない。いったいどっちなんだ!

市電のりば

朝の通勤通学ラッシュを横目にのんびりと観光する。暇人至福のとき。

このあと健康診断を兼ねた献血に向かい、献血ルームでお菓子とジュースを好きなだけ飲み食いする。
いつもお決まりの「ずいぶん遠いところからお越しですね」という文句から始まる。「ちょっと仕事で」と全くの嘘ではないが、少し見栄を張った返答をしてしまう。

まあ、そんなんで献血で数時間暇つぶしをしたあと、のんびりと谷山港に向かう。
屋久島と種子島を回ったあと、フェリーで再び鹿児島まで戻ってくるので、戻ってきたときにのんびり観光すればいいやと思っていた。

実際はどうなったのかはまた後で。