野沢菜を漬ける

こんにちは。からあげです。

はじめに

冬の味覚といえば、サンマ、鮭、カニなどの海の幸が頭に思い浮かぶ。だが忘れてはイケないのが野沢菜漬けだ。シャキシャキとした歯ごたえが癖になりご飯が進むし、お茶に合う。以前長野県に行ったとき、地元の方から頂いた自家製野沢菜漬けの味が今でも忘れられない。

ときどき思い出してスーパーで少量の袋詰を買って食べることがあるが、心の底から旨いと思ったことは一度もなし。一度でいいから旨い野沢菜漬けを腹いっぱい食べてみたい。だが本物は高価で手が出ない。それならDIY。ということで野沢菜を買って自分で漬けることにした。

 

野沢菜を漬ける

入手と水洗い

普通のスーパーでは生の野沢菜を売っていない。本場の長野県でもない限り、おそらくは入手困難だろう。

こういうときに便利なのがネットの個人売買。ネット通販より圧倒的に安く買える。
入手したのは長野県の農家の方が育てた無農薬の野沢菜。5kg2,000円(消費税・送料込み)という信じられない価格だった。

箱を開けてびっくり。葉物野菜の5kgは伊達じゃない。
初めて見る漬ける前の野沢菜。青々してとても美味しそうだ。

野沢菜は畑で収穫したものをそのまま箱詰めして送ってくれた。
多少の土や虫が付いているので、漬ける前に水で洗ってしっかりと汚れを落とす必要がある。

田舎にあるような用水路を堰き止めた野菜の洗い場があればいいのだが、町にそんな場所はあるわけない。
そこで家の外の水道で洗うことにした。外水道は汚れ物を洗うときにとても便利。流しに水を溜めてタワシで擦った。

マンション住まいの人は風呂桶に水を貯めて中で洗い、最後にシャワーで流せばいいだろう。

根元の方の茎の隙間に土が入り込んでいる。かき分けて1本ずつしっかりと洗う。

一度にたくさん入れると洗いづらかった。途中から2,3株ずつ洗うようにした。
水が冷たく指先がしびれてくる。

念のため流しの水を入れ替えてもう一度しっかりと洗う。2度洗えばいいだろう。
洗い終わったものをバケツに入れてゆく。

5kgの野沢菜を洗うのに1時間以上も掛かった。

 

材料

ネットで検索したレシピを参考に自己流で漬ける。
材料は野沢菜のほか、粗塩、かつおだし、乾燥昆布など。

野沢菜1kgにつき 
・粗塩 大さじ2杯
・顆粒かつおだし・乾燥昆布 適量

 

塩は精製塩ではなく粗塩を必ず使用する。
粗塩は天然のミネラル成分が入っていて旨いし体に良い。
普通のスーパーに1kg入りの袋が300円前後と手頃な価格で売られている。

粗塩の成分

重さを測っているところ。
量が多すぎて置き場に困る。1kgずつ計量して漬けていった。

容器は瓶とバケツの2種類を用意した。
まずは小さな瓶から。以前梅酒を漬けていたもの。

折りたたみ式の落し蓋に重しがセットになっている。

瓶に2kg分入れることができた。
できるだけ折れないように丸めて重ねていった。

大容量のバケツには3kgも入れることができた。ホームセンターなどで漬物用として売られているもの。

重しは家の庭に転がっていた漬物石。以前、親父がどこかで拾ってきた物だと思うが定かではない。

漬けた野沢菜は暖房していない寒い場所で保管する。ここは断熱材の入っていないトタン板の物置内で外気温とほぼ同じ。暖房してある暖かい家の中では傷んでしまう。
樽にホコリが被らないようにビニール袋を被せておいた。

 

漬けて3日後

漬かっているか樽の中を覗いてみる。
まだ3日しか経っていないが、ずいぶんと体積が減った。

試しに1束食べてみたが、まだ全然漬かっていない。生々しくただの葉っぱを食べている感じ。
粗塩を少し追加しておいた。

瓶の方も多少体積が減って沈んでいる。
底の方に水分が溜まり始めた。

 

漬けて10日後

瓶の方はさらに沈んだ。重しが軽いような気がする。

樽の方が石が重たいためか、瓶の方よりよく漬かっている。
試しに食べてみたが、まだ青々しさが残っている。まだ食べるには早い。

樽の漬物石を大きなものに替えることにした。
右がこれまで使っていた石。左が替えた大きな石。重量は約3倍になった。

奥のプラスチック製の重しが瓶用。軽くて漬かるのが遅い。

粗塩を追加してさらに寝かせる。

 

漬けて17日後

石を大きくしてから漬かりが速くなった。水分がかなり多くなった。
途中でいくつも食べたため量はかなり減っている。

うむ、とても旨そうだ。

漬かり具合を確かめる。まるで既製品のような色と艶、そして匂い。

瑞々しい野沢菜漬け。
一口食べてみて感激した。

スーパーで買うものよりも断然旨い。誇張ではなく本当に旨い。
素材が良ければ、適当に漬けても結構旨くなる。

 

漬けて25日後

食べても食べても、なかなか減らない野沢菜漬け。
家族にも手伝ってもらって、ようやく樽の底が見えてきた。

漬けて25日経過。熟成が進みやや酸味が感じられるようになってきた。
野沢菜は発酵してくると酸っぱくなってくるので、酸っぱくなる前に食べきらなければならない。
太い茎までしっかり漬かっていて味わいがある。汁気をたっぷり含んだ葉も旨いし、シャキシャキした歯ごたえの茎も旨い。

結局、5kgの野沢菜は約1月で食べ終えた。

 

野沢菜漬けまとめ

材料

野沢菜1kgにつき 
・粗塩 大さじ2杯(精製塩ではなく粗塩)
・顆粒かつおだし・乾燥昆布 適量

出来上がり日数

漬かるまでの日数は約2週間。その後、2週間程度が食べごろ。
次第に発酵が進んで酸っぱくなってくる。

保管場所

暖房の効いていない冷暗所。(気温10度以下が望ましい。)

 

初めて漬けたが、思いのほか上手いって大満足だった。少しの手間で美味しい野沢菜漬けを長く楽しめた。ご飯のおかず、ラーメンや炒飯の具にピッタリ。また来年も漬けることにしようか。

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