松本観光の拠点に最適〜波田リバーパークキャンプ場〜

こんにちは。からあげです。

 

はじめに

2020年7月、新型コロナは一時収束へ向かっていたかのように思われた時期。
連日のように雨が降り続き、小屋で暮らしていた私はうんざりしていたのだった。
そんなとき、梅雨の晴れ間が訪れた。

私はチャンス到来とばかりに小屋を飛び出した。

目的地は上高地。

外国人観光客が激減している今、日本屈指の観光地である上高地でのんびりゆっくり滞在する機会はこの時をおいてほかにないだろう。
山梨の小屋から上高地までおよそ120km。途中に峠越えがあるうえ上り基調のため、愛車ディスクトラッカーでは通常1泊2日の道のりだ。

だが松本市内で食料の調達と休養、雨をやり過ごすために、数日間滞在したい。
天気に左右され、体力勝負の自転車旅は自分の思い通りには進まない。我慢して走っても精神修行になるだけだ。

開放感あふれる諏訪湖の湖畔で泊った翌日、塩尻峠を越えて松本市内へと入った。
もちろん、無計画で市街地に入ることはしない。松本市内で野宿できる場所はないか?事前に探していたところ、「波田リバーパークキャンプ場」を見つけたのだった。

大雨に降られて全身ずぶ濡れになったが、着ていた服は体温で乾きつつあった。空を見上げると、いつ雨が降り出してもおかしくはない。ということでキャンプ場に直行することにした。

 

波田(はた)リバーパークキャンプ場

営業期間 通年
料金   200円/1泊
施設   水道・仮設トイレのみ(外灯なし)
管理人  なし
サイト  草地
その他  ゴミ持ち帰り、自動車乗り入れ可、直火可。
     草刈り鎌持参推奨
     運動公園体育館のコインシャワー利用可能。

場所   梓川(あずさがわ)河川敷(増水時注意)
     標識が少なく分かりづらい。

 

キャンプ場受け付け

波田扇子田(はたせんすだ)運動公園

キャンプ場の受付は運動公園内の体育館のある建物内の受け付け窓口で行う。
正面入口から建物を見る。

受け付け窓口は建物に入ってすぐの右手にある。

建物内のようす

キャンプ場は予約不要で利用できるが、GWや夏休み期間中は事前に連絡して予約しておいた方がいいだろう。まだ梅雨明け前の雨が降り続いていた時期だったので、私以外に利用者はおらず。

申込み用紙に必要事項を記入し、とりあえず3泊分の料金を支払う。1泊200円の激安料金がとても嬉しい。

 

キャンプ場へのアクセス

運動公園からキャンプ場までの道は非常に分かりづらい。
運動公園前の道を西に進み、1つ目の十字路を右へ、そして堤防道路の突き当りを右へ、さらに200mほど進みマレットゴルフ場の標識がある河川敷へと降りる。
河川敷に降りたら、マレットゴルフ場の標識に従って奥まで進み、マレットゴルフ場の奥に目指すキャンプ場がある。

運動公園前の道を西に進む。
そして1つ目の十字路を右へ。

梓川に向かって走る。

堤防道路に突き当たったら右へ。

200mほど進むと、マレットゴルフ場へ下りる道あり。

河川敷の道路は草木が生い茂り見通しはきかない。右手の方から梓川を流れる濁流の音が聞こえてくる。

未舗装路の脇に設置された標識。

マレットゴルフ場の分岐

キャンプ場はまっすぐ。

キャンプ場の標識は非常に少ない。
幹線道路からは離れた場所にあって目立たない。マレットゴルフや野球場を利用する地元住民しかやって来ない。

 

キャンプ場のようすと施設

キャンプ場は上下2段に分かれている草地のサイト。
多くの木々に囲まれている。

手前は下段の水道と仮設トイレがある方で、奥が上段となる。

上段のようす

奥がマレットゴルフ場、手前が野球グランド方向。
ベンチが設置されているのみでとても簡素な作り。
外灯はなく夜間は真っ暗となる。

水道と仮設トイレ

水道施設のようす

和式の仮設トイレ(汲み取り式)

トイレットペーパーが備え付けられていたが、自前の紙も持参した方が無難。

キャンプ場内にはトイレが一つしかないので、混み合った時はマレットゴルフ場のトイレを使わせてもらおう。

マレットゴルフ場のようす

雨の合間に地元のお年寄りたちが遊びに来ていた。

キャンプ場使用上の注意事項

ごく一般的なもので特殊なローカルルールはなし。火の後始末はしっかりと行い、ゴミはすべて持ち帰ろう。

キャンプ場のすぐ横には上高地の奥、槍ヶ岳が源流の梓川が流れている。
訪れたのが大雨続きの梅雨の時期。川は増水して水遊びできる状態ではなかった。

川で遊ぶ時は増水に注意する。特に上流ダムの放流には気をつける。
私が滞在している時、何度かダム放流時のサイレンの音が聞こえてきた。

キャンプ場の奥には野球場が整備されている。
少年野球の練習に使われていたのは奥の方。ボールが飛んでくることはなかった。

休日は早朝から少年たちの元気な声が聞こえてくる。

私がテントを張ったのは、上段一番奥の野球場に面したところ。
川の増水が気になったので、安全な上段に決めた。

ここで危なくなったときは、荷物をまとめて堤防の上まで逃げようと決めていた。
幸いなことに大雨が降っても、キャンプ場は無事だった。(下段も浸水することはなし。)

 

キャンプ場周辺の施設

公園体育館のコインシャワー

キャンプ場利用者であれば、運動公園体育館(受け付け窓口のある建物)のコインシャワーを使用することができる。
シャワールームは2つ、料金はおよそ5分間で100円。

安く身なりを整えたいサイクリストには嬉しい設備。

受付前のホールのコンセントで充電することも可能。
何度か受付の人に言って充電させてもらった。

 

ファミリーマート松本波田三溝店

最寄りのコンビニまでおよそ2km
国道158号線沿いにある「ファミリーマート松本波田三溝店」。

直線距離では近いのだが、ぐるっと大回りしなければならない。
自転車だと細い路地を抜けて気軽にやって来れる。

店内には最新型のATMが設置されている。
田舎では今も現金決済が主流。
上高地や槍・穂高の山小屋で泊まる場合、現金は多めに持っておいたほうがいい。
カードはたいてい使用不可。

店内の窓際にコンセント付きのイートインコーナーあり。
アイスクリームを食べながらスマホを充電する。

 

キャンプ場のある波田地区はスイカで有名な農村地帯でのどかな田園風景が広がる。
3km圏内にデリシアやラ・ムーなどのスーパーもあって長期滞在にも困らない。

 

松本観光

キャンプ場から松本市街地までおよそ10km。自転車でも30分の距離だ。
おまけにフラットでサイクリストにとても優しい。

一部路肩が狭いところがあるが、市街地方面は片側2車線で走りやすい。

市街地までやって来たものの、コロナ禍の平日のためか人は疎らだった。

さすがに国宝の松本城周辺には観光客がいたが、それでもわずかだった。
天守閣の入場は人数が制限されていた。

何度か入ったことがあるので、外観を見学して楽しんだ。

街角には木製パレットを使った休憩スペースが設けられていた。
湿ったパレットの上に座ってしばしの休憩。

あがたの森公園にやって来た。
立派なヒマラヤ杉の並木道は見もの。

公園の池には肥えた鯉が泳いでいるぞ。

むむむ、餌やりの血が騒ぐ。

鯉にパンをやって遊ぶ。とても飢えているぞ!
美味そうに食ってくれると嬉しくなる。

雨宿りに寄った神社の境内では鳩に餌やり。
むむむ、こいつらも食い付きがいい。

松本市内の各所に湧水が湧き出ている。

水量は豊富でとてもおいしい。

昔風の商店街をぶらりうろつく。
うむ、風情があってよろしい。

酒屋の店先には外飲み用のビールケースが置かれている。

 

キャンプ場に滞在した感想

キャンプ場には1週間ほど滞在したが、その間利用客は私のみ。
雨が降ったり止んだりの天気では誰もキャンプには来ない。

夜間、近くの橋を通行する車両の音が気になる程度でほかは静か。

雨の日のキャンプを快適にするため、100均のレジャーシートをタープ代わりに張った。
するとどうだろう?1人用の狭いカヤライズ1でも快適に過ごすことができた。

ジメジメとした梅雨時期に本体がメッシュ生地のカヤライズはピッタリだ。

 

自転車にはカバーを掛けて雨に濡れないようにする。
梅雨時のツーリングの必需品。

テント内での自炊風景。

玉ねぎは安くて日持ちするので、自転車旅の携帯食料に向いている。

今回のヒット商品。マルちゃんの天ぷらそば。

マンネリ気味だった袋ラーメンに変化が付いて食欲が増した。

野菜と卵を入れ、おまけに天かすを載せて完成!

水分少なめにして濃厚スープにするとウマい。

旅立ちの朝。

静か、激安料金、市街地から約10kmのほどよい距離、しかも概ねフラット。野宿系サイクリストにとって最高ランクの素晴らしいキャンプ場だった。機会があればまた利用したい。そう思わせてくれるところだった。

快適なキャンプ場で疲れはすっかりと癒えた。

このあと、上高地までひとっ走りした。いくつものトンネルを抜けた先に目的地の上高地がある。釜トンネルの上りは多少キツかったが、休養十分の私の敵ではなかった。

この続きはまた今度。

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キャンプ場
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