無心でペダルを漕いだ一日

こんにちは。からあげです。

昨日、Geraldtonの町を出てから、再び無補給区間が続くロードハウス頼みの日々が始まった。これから先、常に補給のことを考えて走らねばならない。先日書いたように当初の予定を変更して、未舗装路の走行は止めにして、海岸沿いの舗装路を走ることにした。

地図を見て計画を練っていたら、寄り道できる状況ではないことに気がついた。これまでオーストラリアを走ってきた日本人サイクリストもほとんど幹線道路の舗装路を走っている。それは一旦幹線道路を外れると、どこまでも続く果てしない未舗装路となるから。手持ちの水・食料に限界がある自転車では、内陸部の未舗装路を走るのは厳しい。次から次へと面白そうな場所が見つかるのだが、補給のことを考えると行くに行けない。

準備完了!

早朝の道を走る。雲は多め。

夜明けが近い。

燃えろ!ディスクトラッカー。

昨晩、雨がざっと降ったものの、しばらくすると止んで星空が広がった。これでようやく雨に悩まされることはなくなった。今朝も夜明け前に出発して走っていると、早朝だというのに交通量が多いことに気がついた。地元の車もあるが、多くはキャンピングカーだった。読者の方からの情報によると、今日から学校が冬休みに入ったのだそう。どの車もキャンプ道具を満載していた。雨の多いPerthを避けて、過ごしやすい北西部の乾燥地帯を目指すのだろう。時間が経つにつれて交通量が増えてきてストレスも増えたが、午後2時を過ぎたら交通量が減ってきて楽になった。路肩が広めで走りやすいものの、絶対に気を緩めてはならない。いつ何時、前方不注意の車が突っ込んで来るかもしれず、ミラーによる後方確認は欠かせない。

Adelaideで購入したミラーのアームと既存のミラー本体の組み合わせは、抜群に使いやすくて信頼性も高い。アーム部分はアルミ製で、ビスでしっかり留められるようになっていて、締付け度合いを加減することによって、ミラーの角度調整と収納しやすくできる。これまで何度も自転車を倒してミラーをぶつけているが、折れ曲がるなどのダメージはなし。あのまま傷んだアームのミラーを使い続けていたら、ストレスを感じながらの走行が続いていただろう。使いやすいミラーが見つかって本当に良かった。

道端で休憩中

サドル下のスペースにきっちりハマったペットボトル。
パズルをしているような感覚。

ぴったりな場所が見つかると小躍りするほど嬉しくなる。
これで決まり!

上から見たようす

ペットボトルを下にして後ろいっぱいにして縛ると、太ももの裏が当たることがなくなった。

BROOKSのサドルはおしりの形に変形して極上の座り心地になった。横に張り出したエラ?が太とも内側にピタリと当たって、おしりの負荷を分散させてくれている。そのお陰で100km程度ではおしりが痛くなることはなし。

前カゴの下に1.5Lペットボトルを吊り下げることによって、水の積載量を増やしている。バッグの上に載せてストラップで締めると、ペットボトルがすっぽ抜けて落ちるおそれがあるし、カバンの開け閉めの度に外す必要があって面倒。

角度を変えてもう一枚。
ロープはペットボトルの首にしっかり縛ったうえで、キャリアに吊っている。脱落して車に踏まれるのを防ぐ。これでいままで走ってきたが、すっぽ抜けはなし。

早いうちは雲に覆われていた。

しばらくすると、雲がすっかり消えて快晴の青空となってくれた。

Binnuという小さな集落で休憩する。

OREOを食べる。またまた休みを取らずに走ることになったので、おっさんのご機嫌をとっておく。

前カゴに載せて縛っているパンが結露してきた。

タオルを被せて直射日光が当たらないようにしておく。

Carnarvonまで近いようで遠い。急ぐ必要はなし。
地道に距離を稼いでいこう。

自転車で走っていると、こうした標識の写真を気軽に撮ることができる。車でいちいち止まって撮るのは非常に面倒。

道は単調。だが、単調なのもいいもんだ。余計なことを考えなくていい。

道路脇の木陰で昼飯にする。

何が危ないのかさっぱり分からん。

ハエが少ない時は自炊して食費を節約する。
今日は2,3匹でかわいいもんだ。数十数百匹に囲まれると、食事どころではなくなる。

ボリューム満点のラーメンが完成!

いちいち写真を撮る必要があるのか?記事のボリュームを増やすために必要なのだ!写真付けて適当に書いておけば体裁がつく。

どこまで行っても何にもな〜い。

久し振りにちゃんと流れる川を見た。
水は茶色に濁っている。

日差しが十分あってソーラーパネルで発電できる。
これから当分、電気に困ることはなし。

道路脇に生えるふわふわした柔らかい草。

こういう草が生えていると、なんだか安心する。

Perthから北上するようになってから、夕日に向かって走ることがなくなり、非常に走りやすくなった。視界はくっきり。目に優しい。しかも太陽の方向に向かって走るため、方向が分かりやすくていい。

そしていつものようにロードサイドでの野宿。
レストエリアには近づかず、何もないところの方が遥かに安全で快適。煩いのは耳栓をして凌ぐ。

今日は朝方の横風から追い風に変わり、荷物を満載しているにも関わらず、いつものように楽に走行できた。このまましばらく追い風が吹けば、ほとんど消耗することなくCarnarvonに辿り着けるだろう。Perth近郊の楽な区間を走って鈍ってしまった体と感覚をこれから少しずつ取り戻してゆくことにしよう。これから先、Great Sandy砂漠の横断が待っている。おそらくここが、オーストラリアで最も苦しい区間になるだろう。そのため、今から無事に走れるかどうかが気がかりで仕方がない。深刻なメカトラブルに見舞われないように日々自転車の整備を行い、向かい風が吹くなどの悪い状態でも一日100kmは走れるようになりたい。

走行データ
Northampton過ぎ〜ウォータータンク手前まで
 

走行距離103km、走行時間6h40m、Av15.3km/h、Max42.5km/h

ねぐら 道路脇

 
おわり