こんにちは。からあげです。
Carnarvonを出て今日で4日目。今朝も朝から向かい風が吹いていて走る気が一気に失せる。道路から丸見えの場所でテントを張ったため、まだ暗いうちに四駆がやって来て、こちらのテントの方を照らす。自転車カバーをしていたが、タイヤの下半分がはみ出ていて、マラソンタイヤサイドのリフレクターが反射して見えたらしい。光の正体を見届けると、四駆は北の方へと走り去った。オーストラリアだから良かったものの、治安の悪い国だったら、ドキドキものの体験だっただろう。
今日も4時半に起床して6時半ころの出発。すでに向かい風が吹いていて厳しいツーリングが予想される。
今日の目的地はNanutarraロードハウス。約80km先で夕方までには着いておきたい。手持ちの水が少ないので、ここで泊まって水の補給を行う。
9時前にBarradaleレストエリアに到着。すでに日が昇って暑くなってきているが、背丈の高い木が豊富にあるので、木陰で休んでいるキャンピングカーが多い。
すでに向かい風で消耗気味。重たい体を休める。
サイクリスト殺しのグリッド現る。
野生動物の移動を阻止するために設置されているもの。タイヤが細く低速の自転車は乗ったまま通過するのは危険。
暑さとともに危険な施設にイライラが募ってゆく。
ずっと何もない平原が続いていたが、久し振りに変化が現れた。
道路から近いところに小さな岩が見える。暑くてダルいが行ってみようか。最近、自転車に乗ってばかりで嫌気がさしている。
見渡す限りの荒野が広がる。
以前は限られた探検家しか足を踏み入れることが出来なかった内陸部も、道路が建設されて自動車で走れるようになると、一般人も気軽に入れるようになった。
向かい風に吹かれて時速12kmを維持するのがやっと。
木陰が少なくて休める場所がない。
前方にテーブル状の山が現れた。
もういい加減休みたい。そんなことを思っていたところ、いい感じの木陰が現れた!
木陰に自転車シートを敷いて昼休憩をとる。
風が強くてハエが少ないため、ラーメンを作れるチャンス到来。
じゃがいもの皮を剥いてぶつ切りにした。
燃料ポンプをポンピングして内部を加圧しようと、数回ポンピングしたところ、スコッという手応えとともにポンプが軽くなってしまった。ポンプのプランジャを抜き出してみたところ、先に付いていたポンプカップというゴムパーツがない!
久し振りにトラブルらしいトラブルが発生した。
補修用の針金の先を曲げて引っ掛けてポンプカップを取り出した。久し振りに頭の体操になったな。
今回のオーストラリアは万全とは言えないが、それなりの準備をしてきたため、トラブルらしいトラブルが起きずに逆に物足りなさを感じていた。
こいつがポンプカップ。1個100円。こいつがないと、燃料ボトル内を加圧出来ずにガソリンストーブが使用不能になる。
こんなこともあろうかと予備のパッキン類を1セット持って来てあるが、こういうのはもっとたくさん持っておいた方がいい。
ポンプカップが外れたのは初めて。
オーストラリアにやって来ておよそ3ヶ月。少なくとも毎日2回は使用しているため、かなり酷使している。そのため、パッキンがイカれても全然おかしくない。おっさんの頭がイカれているのは昔から。付いていた物をそのまま取り付けると、問題なく使用できたので、このままようすを見ることにした。心配性のおっさんはDarwinでアウトドアショップ巡りをして予備のポンプカップを手に入れようかと考えている。
ラーメンの完成!
無駄に手間を掛けさせやがって。冷や汗をかいたではないか。
なだらかな山
多少の変化は気分転換になるか?いや全然ならない。
木陰でゆっくり休みたい。
漕いでも漕いでもロードハウスが近づいて来ない。
苛立ちを募らせつつペダルを漕ぎ続ける。
いったい何をしにオーストラリアまでやって来たのだ?そんな疑問が頭の中をグルグルと回る。確かに自分から望んでやって来たのだが、当初の予想に反して過酷なツーリングの毎日で体は消耗し、精神も崩壊しそう。町と町の間が200km以上もあるところを自転車で走るなんて馬鹿げている。何が面白くてそんなところを走るのか?
これまでを振り返ってみると、明らかに楽しさより苦しさが上回っている。これじゃやってられない。楽しさあっての自転車ツーリング。それが苦しいばかりではタダの苦行だ。
見るのも腹立たしいオーストラリアの風景。
干上がっているクリーク。本当にどうなっていやがるんだ?
ロードハウスまで残り10kmの標識を見て絶望。
まだそんな距離があるのか?
90km弱で予定では余裕を持って夕方着けるはずだった。全ては暑さと向かい風のせい。
自転車は足を止めても、徒歩とは違い惰性で進むのでかなりマシだが、向かい風だとすぐに失速してしまう。
すでに午後4時を過ぎてしまっている。これからロードハウスに着いたとしても、グッタリして何もやる気が起きないだろう。シャワーを浴びてから洗濯なんてことやりたくない。
ロードハウスまであと5kmの標識を見て、手前で野宿することにした。明日ロードハウス併設のキャラバンパークに泊まって休養日にする。一日のんびりすれば、いい骨休めになるだろう。
今は休養が必要。
まだ日が残るなか、道路脇でテントを張って休む。
今日も夕方ころになってハエが出てきた。火照った体は通気性抜群のカヤライズの中にいれば、日が沈んで涼しくなってくれば取れる。
ねぐら 道路脇