こんにちは。からあげです。
夜遅く外灯は消えて周囲が暗くなった。それからは全く人気がなくなり、付近の道路の交通も途絶えて静かになる。久しぶりの快眠だった。
今朝は夜明け前から散歩にやってくる人たちの気配を感じる。いつもより早めの起床で正解だった。
食事を済ませて荷物をまとめたあとで、自転車の掃除とチェーンに注油を行う。昨日は雨天走行をして油が落ちてしまっているため。こまめにチェーン周りの掃除をしてくと、駆動系のパーツが長持ちする。それに音が静かだし変速がスムーズで気持ち良い。
よし、そろそろ出発するか!
松山といえば道後温泉。
当時は改装工事中のようで足場で囲まれていた。
温泉は通常営業していたが、コロナが気になったので入るのは止めにした。
屋内の立ち入りは最小限に抑える。
松山の市街地は道路の幅が狭いうえ、交通量が多くて流れが悪い。
路面電車も走っているため、慣れないうちは歩道をゆっくり走った方が無難だろう。
ときどきママチャリでヘルメットを被っている人を見かける。ヘルメットの着用が推奨されている職場なのだろうか。自転車でも当たりどころが悪いと死んでしまう。ヘルメットを被るようになってからは、被らないと怖くなってくる。
愛媛県庁までやって来た。
続々とスーツ姿の人がやってくる。私は朝からのんきに記念撮影を行う。
愛媛といえばみかん。ロータリー前に可愛らしいオレンジ色の車が停められている。
県庁を通過してやって来たのは松山城。自転車だと駐車料金なしで見学することができる。
下の広い三の丸の公園内のみ自転車走行可。押し歩きしなくてもよい。二の丸から上は自転車を停めて歩いて登ってゆく。
自転車に乗ってばかりで歩かないと歩くための筋肉が落ちてくる。
歩きはもっとも基本の運動だ。サイクリストは自転車ばかりに乗っていないで、走ったり歩いたりしたい。
松山城は広大。10分ほど歩いてもまだ本丸に着かない。
ふぅ~、ようやく本丸広場に到着。じつに広大。さくらの季節はさぞかし見応えがあるだろう。
櫓が並ぶ。
本丸広場からの景色はすばらしい。松山市街を一望できる。
昔は青々とした田園風景が広がっていたのだろうな。
天守閣の見学は9時から。まだずいぶん待たねばならない。次回寄ることにして先に進むことにした。
三の丸公園まで降りてきた。少し歩いただけなのに小腹が空いてきた。
カバンから取り出したのは銀チョコロール。2017年PCTで甘いものを解禁してからは好んで食べるようになった。
ただし食べ過ぎは体に悪い。何事もほどほどに。
まだだ。まだ物足りない。次に取り出したのはチョコチップメロンパン。
メロンパンにチョコチップが埋め込まれていてちょっと嬉しい。
松山城を出ると今治方面に向かう。まずは西に向かって海岸線沿いの道に出る。
中心部から少し離れると、道路脇が自転車レーンになっていて走りやすい。
海岸線の道を北上する。追い風に押されて楽々と走る。
無理せずこまめに休憩をとって走る。
今回の旅は頑張らないことを目標にしている。丸一日走り続けてサドル上から景色を見るだけというのは寂しい。寂し過ぎる。
こういうありふれた景色を見るのもよい。
今治まで28km。今日中に着くのは楽勝だ。自転車と徒歩ではこうも違うものかとしみじみ思う。徒歩旅行者にしたら、自転車は反則に思える。一方の自転車旅行者にしてみれば、人力だから自転車は許してと言いたくなる。
うむ、どちらの言い分もよく分かる。
追い風に乗ってハイペースで走り早くも道の駅までやって来た。何とかの里ふわりだったかな?
トイレで身なりを整える。
道の駅前の横断歩道は東屋付き。こんなのは初めてみた。
海岸で早めの昼休みをとる。
ポカポカ陽気で気持ち良い。
玄米にラーメン。玄米ごはんはおっさんの活力源だ。
こうして充実した食事をとれるのも、たくさんの荷物を運べる自転車だからできること。
さらに北へと上る。
早くも今日のねぐらのことを考え始める。
今治市街まで行くと探すのが面倒くさそう。手前のどこかで泊まった方がいいだろう。
そんなふうにあれこれ考えながら走った。
瓦で有名な菊間(きくま)に立ち寄ることにした。
城のような立派な造りのかわら館にやって来た。入館料は大人200円。
たくさんの瓦を並べて作られたもの。
瓦でできた狛犬。
玄関前の置物に欲しくなる品だ。
じつに凛々しい姿をしている。
かわら館前で休憩する。
日向ぼっこをして体を温める。
海岸沿いの細道をゆく。
奥に見えるのは石油プラント。
道路脇に積んであった瓦が粉々に砕けている。
菊間の町は寂しい感じがした。
防波堤に置かれた鬼瓦。じつに味がある。
置物にピッタリだ。
瓦でできた灯籠。
こんなものまであるとは。
本日のねぐらは今治手前の波方(なみかた)。Googleマップで無料キャンプができる公園を発見した。
追い風に押されて時間にゆとりを持って走り、なおかつ約束されたねぐらがある。実に贅沢なことだ。
鴨池海岸のようす
海岸からはドックが見える。
鴨池海岸公園
通年無料でキャンプできる公園。トイレ・水場・東屋あり。
ゴミ持ち帰り、直火禁止など通常のキャンプ場とルールは変わらない。
明るいうちから堂々とテントを張って休むことができるのは非常に嬉しい。町外れにあるので、徒歩・自転車の場合は事前に買い物を済ませておきたい。
今治中心部まで約10km。自転車にとって近すぎず、遠すぎない絶妙な距離。今治観光やしまなみ海道サイクリングの拠点に活用したい。
暗くなると若者グループが撤収してゆき私一人だけになった。
今晩は静かなキャンプ場(公園)でゆっくり休むことしようか。
今日は近年まれにみるゆとりのある一日だった。こういう日がずっと続けばいいのになあ。そんなふうに思ってしまった。