こんにちは。からあげです。
念願のロケット打ち上げを見学したのち、やって来たのは千座の岩屋(ちくらのいわや)。
干潮時の前後2時間だけ中に入れる海蝕洞が名物。なんでも中に千人も入れるのだとか。
駐車場に自転車を停めて海岸まで歩いてくると、開放的な遠浅の海岸が広がっていた。
鬱蒼とした森が広がる屋久島とは対称的に開放的な景色が広がる種子島。見通しの良い海岸線は種子島の見どころの一つ。歩いても歩いても波打ち際まで辿り着けない。
ロケット打ち上げの見学を終えた観光客たちが遊びに来ていた。ちょうどタイミングのいい干潮時。
人の流れを観察していると、人が岩の穴に吸い込まれてゆく。
おお、これが千座の岩屋の入り口か。
この岩場が数千年後に水飲みゾウさんになるようす。なかなか面白い。
暗い洞窟内に入ってゆくと、いくつかの部屋があった。
海岸方向に向けた口から光が差し込む。なかなか幻想的な風景。
奥に行くと大きな空間あり。頑張って詰めれば、1000人入れそうだ。1000人入っても大丈夫。
周辺の岩場のようす
溶けた氷のような岩が並んでいる。最後は砂になって消えてゆく。
崖のようす
ところどころ貝の化石が見える。
時間は昼過ぎ。
おっさんのお腹の虫が騒ぎ始めたので、昼飯をとることにした。
もちろん自炊だ!どこかで買ってきたものを食べるということは滅多にしない。
小高いところに東屋があるが、海から吹き付ける風が強くて落ち着かない。
下の風が弱いところで昼飯にする。
今日も具だくさんのラーメン。
時々風に吹かれて砂が舞い、鍋の中に入ってしまう。細かいことは気にするな。
砂浜になぜかビールケースが転がっていた。
日差しと潮風で劣化したアサヒビールの文字。
椅子代わりに座って休んだ。
ちっ、パーゴラかよ。
このパーゴラの存在意義を全く見出だせない。サイクリストをぬか喜びさせる悪魔の化身。
遠目だと東屋のように見えるが、近づいてみるとパーゴラだと分かり落胆する。
今日はもう走るのは止めにして、キャンプ場に泊まってゆっくり寛ぐ。
ちょうど種子島の中央、中種子町の海岸に良心的料金のキャンプ場がある。近くには温泉もある。
ここ最近、風呂に入った記憶が全くないので、温泉に入って身を清めることにした。久しぶりの贅沢だ。
広大な駐車場の奥にキャンプ受付をする管理事務所あり。
ここ中種子町自然レクリエーション村のキャンプ場は年末年始以外の通年営業。料金は1泊500円。
種子島は大都市近郊の喧騒とは無縁。ここまでやって来る人間は非常に少ない。一人でのんびりゆったり過ごすことができる。真冬でもそれほど寒くないので、観光客が少ない冬が狙い目。
これがレクリエーション村のマップだ。ようく頭に叩き込んでおくように。
海岸に沿って細長い敷地。荷物を出し入れするとき以外は車両乗入れ不可だが、自転車はいつだってOK。そう、ここはサイクリストにフレンドリーなキャンプ場だ。
サイトは広大。芝生の広場内であれば、どこでもテント設営可。
今日は風が強く開けた場所で張るのは危険。
北海道でもこのような開けたキャンプ場が多かった。
建物に近い方、木の陰にテントを張る。
木は風と日光と視線を遮り、キャンパーに快適空間を提供してくれる。
嵐でもキャンプできるように、林間サイトは欲しいところ。
グリーンのフライは風景に溶け込み違和感を感じさせない。
海岸の遊歩道からテントを眺める。
風のとおり道にロープを張って衣類を乾かす。
では、キャンプ場内の施設を紹介することにしよう。
これが炊事棟。
平屋根の立派な建物。下に壁があって耐候性が高い。
隣は広々としたウッドデッキ。天気のいい日に寝転ぶと気持ちよさそう。
炊事棟内は念入りに掃除されていてとても清潔。
水道の蛇口が長いものと短いもの2種類あり。
いくつかのかまども設置されている。炊事道具のレンタルをやっているので、大鍋を借りて薪でカレーを作るのも楽しそう。
中種子町中心部には鹿児島本島を思わせる立派なショッピングセンターがある。食材はそこで手に入る。
ゴミ捨て可能。野宿者には嬉しいサービス。
宇宙が丘公園ではゴミが捨てられなかったので困っていたところだった。
きちんと分別して捨てよう。
いくつか防水コンセントあり。
受付で許可を貰えば使用できる。
テントログキャビンという宿泊棟が何棟かあり。
なんと、基本料金2,000円に加えて一人につき500円。つまりひとりでも2500円で宿泊できる。
テントでは厳しい猛烈な嵐(台風直撃)の時にいいだろう。
広いウッドデッキが嬉しい。
トイレは芝生広場の真ん中にある。鉄筋コンクリート製の丈夫な作り。緊急時に避難できる。
水洗でとても清潔。
キャンプ場の前は海水浴もできる砂浜になっている。
テント設営後、荷物整理をして一息つくと、キャンプ場からすぐ近くの中種子町温泉保養センターにやって来た。自転車を立木にロックしておく。
前回いつ風呂に入ったのか記憶がない。風呂に入れる時に入っておかないと、いつ入れるのか分からない。
定休日は木曜日で利用料金はおとな300円。
キャンプ料金同様に良心的で非常に嬉しい。
近所の人の憩いの場になっていて、車の出入りが結構ある。
むむむ。脱衣所に鍵の掛かるロッカーはなし。
入り口の有料ロッカー(100円)に貴重品を預けることになる。
泥棒はいないと思うが、念のために預けておいた方が無難。
入浴料300円と比較すると、ロッカー使用料100円は非常に高く思える。
5分ほど悩みに悩んだ末、ロッカーの使用を決断する!非常に辛い決断だった。
券売機で入浴券を買って、座っているおばちゃんに渡す。
備え付けの石鹸シャンプーはなし。(販売している)
温泉から上がると、奥の休憩室で休む。
温泉から出たらゴロンと横になって休むのが温泉施設での正しい過ごし方。
セルフによるお茶のサービスあり。
横になりつつお茶を飲む。
寝ながら飲み物を飲むのは意外に難易度が高い。
さっぱりした体でキャンプ場に戻ると、着ていた衣類を洗濯する。
キャンプ場内には洗濯禁止という無粋な張り紙はなし。キャンプ場で洗濯しなくてどこでする?
キャンプは生活そのもの。
立木に取った物干しロープに掛けると、風に吹かれてすぐに乾く。
外灯のポールに防水コンセントでスマホを充電させてもらう。
管理事務所で許可を貰えば、好きなだけ使うことができる。
風と日差しと視線を遮ってくれる木々。
潮風から自転車を守るために自転車カバーを掛けておく。
長期自転車旅にはカバーは必要。ちょっとした手間を掛けるだけで自転車の消耗を抑えることができる。
この日の宿泊客は私を含めて3組。波と風の音が人の気配をすっかり消してくれる。
久しぶりに違う場所で泊まることになり、久しぶりにキャンプでワクワク感を感じる。
いつも同じ場所を行き来して同じ泊まるというのは、私には耐えられない。確かに慣れた空間は快適だが、決まりきったルーティーンの繰り返しで飽き飽きしてくる。毎日何かしらの変化が欲しい。
しかし食に関しては毎日同じでも全然構わない。なぜなんだろう?
おわり