こんにちは。からあげです。
山梨で免許の更新とクレジットカードの受け取りを済ませて愛知の実家に戻っているところ。車を処分して自転車だけが移動手段となった今、選択の余地なくペダルを漕ぐことになる。
昨晩のねぐらは、JR清水駅前にある公園。
人気が少なくて野宿適地に思われたが、実際に一晩寝てみると電車と車の音が煩くて耳栓なしでは眠れる環境ではなかった。奥の東屋は交通量の多い道路脇で、なおかつ一段高くて目立って風当たりも強いため止めておいた。
今朝は夜明け前の暗いうちから、近所の爺さんがラジオを聴きながら運動を始めた。耳栓をしていても、目が覚めてしまうほどの音量で、時計を見るとまだ朝の5時だった。明日日曜の午後から天気が崩れてくる予報だったので、目が覚めたのを機に起きてさっさと準備を整えることにした。
午前7時、出発準備が整った。
満開の桜の下で記念撮影。
見る人がいなくても健気に咲く桜を見ていると元気が出てくる。
今日は御前崎方面海岸沿いの国道150号線ではなく、国道1号線とその旧道を走って最短距離で愛知県に向かうことにする。天気がいい今日のうちに距離を稼いでおきたい。
早朝にも関わらず、県庁所在地の静岡市街が近づくにつれて交通量が増えてきた。
JR静岡駅前
土曜日だからなのか、電車の乗客は少な目のような気がした。
駅前のロータリーは路線バスのバス停になっていて、バスを待っている人が並んでいた。
静岡県庁
なかなか味のある建物。
土曜日で休みのため、出入り口の扉は閉鎖されていた。
県庁裏手にある駿府城跡の公園を散策することにした。
清水から1時間弱走ってちょうど休憩するタイミングだった。
橋の上から爺さんが何やら餌を撒いていたので橋の下を覗くと、大きな鯉が口をパクパク開けて餌を食べていた。
餌やりは楽しい。おっさんは大須観音の鳩に餌をやるのが好きだから分かる。
徳川家康の像
左手に鷹を載せている。
公園内のトイレの入り口に金属製のカゴのような物が置かれていた。
一体何なのか?ホームレスが住み着かないようにするためのものか?
そう言えば、ベンチにごろ寝防止対策の肘掛けが取り付けられていたな。
野宿者には辛い公園だ。
本丸跡では発掘調査が行われている。無料見学と看板に表示されていたが、まだ早朝のためか作業は行われていなかった。
ん?これは天守閣の土台か?
バカヤロー、ただの下水のマンホールじゃないかよ。
休憩所前に置かれていた屋台。
リヤカーを改造したものだ。
静岡市街地を抜けて、本日最初の難関、宇津ノ谷(うつのや)峠に向かっているところ。
ここら辺は、路側帯が広くて非常に走りやすかった。
宇津ノ谷峠は平成のトンネルは通らずに、上にある旧道のトンネルを通ることにした。ここは去年通っているので、別ルートでゆく。
単に通過するだけなら、平成トンネル内の歩道をゆけばいいが、あっという間に抜けてしまうため面白くない。
今回は明治のトンネルを抜けることにした。
雰囲気のよい昔の集落を通っているところ。
このあとスロープが途切れるため、戻って細い車道をゆくことになった。
つづら折りの坂道を上ってきたところ。集落を見下ろす。
どの家の瓦も黒やグレーになっている。
明治のトンネル
東屋とトイレのある駐車場の奥へ少しゆくと、明治時代に建設されたトンネルが現れる。
苔むした擁壁が時代を感じさせる。
トンネル内の壁はレンガ造りとなっている。
通行車両はなく静かなトンネルだった。
峠からのダウンヒルを楽しみ、そのまま旧道を走る。
国道1号線は自転車走行禁止で強制排除されてしまった!
五智如来公園
静かな宿場町に着いたところで休憩してゆくことにした。
いろいろなお地蔵さんが並んでいる。
旧道は空いていると思いきや、島田市街地が近くづくにつれて交通量が多くなり流れが悪くなってきた。
たまに通る大型車に阻まれて端を抜けてゆくことができない。我慢の走行を強いられた。
地図を見ると、東西に抜ける道路は少なく交通量が多いのが納得できる。
渋滞する道路に疲れ果ててたまらずスーパーに逃げ込む。
いろいろ食べものを購入した。
パンよりおにぎりの方が腹持ちがいい。
このあと大井川を渡ると、本日2回目の峠越えあり。
途中でくたばらないように、しっかり腹ごしらえをしておく。
大井川を渡る。
橋の上から見ると、どこでも野宿し放題の河川敷が広がっている。
旧道の峠越えを開始する。
天気のよい土曜日とあって、意外に交通量が多い。
必死で登っているおっさんの横を涼しい顔して通り過ぎてゆく。
この付近ではローバイクを何台か見かけた。
坂道を上りきってやってきたのは、諏訪原城跡。
お茶畑の横を通って奥の城跡にゆく。
お茶の木がキレイに刈り込まれてかまぼこ型になっている。
青々としたお茶っ葉。まだお茶の匂いはなし。
城跡は伐採されて見通しが良くなっていて、麓の大井川を見下ろすことができた。
カモシカを発見!
人馴れしているようで逃げる素振りはなし。
おっさんのことは無視して美味しそうな草を物色していた。
再び気持ちのよいダウンヒルを楽しんだあとで、掛川の道の駅に寄る。
ん?24時間開放の休憩室だと?今度長めの休憩をさせてもらおうか。フリーマーケットのような露天が幾つか並んでいたが、全く売れていなかった。
旧道の走行はなかなか疲れる。
旧道とは言え、自転車走行禁止区間があって、強制排除されて遠回りを強いられることもある。静岡の市街地を抜けるルートは難しい。道を知っていないと効率よく走れない。
いやあ、本当に疲れた!これだったら、遠回りでも海岸沿いの国道150号線を走った方が良かったかもしれない。
天竜川に架かる橋の広い歩道で休憩する。
欄干に持たれて一休み。
静岡の市街地を走って感じたのは、自転車の多さ。
外装6段の高校生と抜きつ抜かれつしながらかなりの距離を走った。部活の練習帰りなのか?
私が橋で止まると、高校生はあっという間に視界から消え去った。
番長助けて!おっさんはもうお腹がペコペコだよ。
ちっ、中身はなしかよ!あんこくらい欲しいな。
「甘ったれるんじゃねー。」番長のキツい一言。
あっさり目であんこなしでも結構美味い。
天竜川を渡ったあとは旧道を走って浜松市街地を通る。
中心部が近づくにつれて交通量が多くなって流れが悪くなった。
次回は浜松市街地は迂回することにしよう。コンビニ以外の休憩ポイントは全くなし。
市街地をようやく抜けると、公園の標識を発見!
今日中に浜名湖を抜けたかったのだが、市街地走行で消耗してしまったので、無理をしないようにする。
やってきて公園を見ると一目惚れした。
日が暮れるまでに食事を済ませておく。
周囲はまだ家族連れなどが遊んでいて、とてもではないがテントを張れるような雰囲気ではない。さっさと休みたいところだが、早めに張ったところで通報されたら余計に面倒。
日が暮れて十分暗くなった頃を見計らってようやくテントを設営した。日が暮れたというのに、まだ大勢の人で賑わっている。街灯がたくさんある公園でやけに明るい。原発で発電した電気をこうして無駄遣いしているんだな。
テントを見つけた夫婦がやってきて、懐中電灯で照らされた。
旦那「おい、これ浮浪者か?」
奥さん「違うわよ、あれよ(ひそひそ)」
最後のところは聞こえなかったのだが、テントの中に人がいるのを知ってて話しているのだろうか?私は物珍しさで近寄って来る人間がいても挨拶しない派。挨拶すると余計におかしくなることがある。こういう時は何もせずに放っておくに限る。やっぱり日本一周っていう看板作って置いておいた方がいいのかな?
それにしても、大きな公園だというのに、町から音が聞こえてきて全然静まる気配はなし。普通、日が暮れたら寝るもんじゃないの?と昭和の暮らしをするおっさんがボヤいていた。
ねぐら 可美公園
おわり