こんにちは。からあげです。
つい先日、Julia Creekにたどり着く前に追い風が吹いて楽をできたものの、最近はずっと向かい風に吹かれている。以前と違うのは、夜になっても風が止まないこと。おそらく海が近づいているために起きている現象だと思われる。
夜になっても風が吹き止まないため、おっさん奥の手の夜間走行の効果は半減してしまって苦しい走行を強いられている。それでも明るくなってから出るのとではずいぶん違う。今朝も向かい風が吹く中での出発で、日が昇ってしばらくすると、急に風が強くなってきた。昨日は強い向かい風で消耗してしまいHughendenまで50km弱の距離を残してしまった。
風が強くなるとペースは一気に落ちて漕いでも漕いでも景色が変わらない。それでもなんとか余力を残して町に辿り着くことができた。
Hughendenの町は雰囲気が良くて泊まっていきたかったのだが、早く東海岸まで行って楽になりたいという思いのほうが強かった。東海岸に沿って南から北へ風が吹くことが多いので、ビーチを冷やかしながらのんびり走ることができる。ここは我慢の時だ!いつまで持つか知らないが。
今日から再び夜間走行を開始した。
3時半起きの5時半前に出発した。夜明け前にも関わらず、向かい風が吹いているため、一向にペースは上がらず。
夜明け前の時点でかなりの消耗。
夜間走行で消耗してどうするのか?
自転車を停めてサングラスを装着し、上着を脱いで薄着になる。
地味に面倒くさい作業。
太陽が雲に隠れて涼しくなった。東海岸が近くなって雲が多くなってきた。これまでの乾燥地帯では全く見られなかった空。
貨物列車がゆく。最近、見慣れた風景。
常に線路と平行に走っている。
路肩に落ちているバーストしたタイヤ。地味に鬱陶しい。
町まであと5kmなのに、足が動かなくなる。
道路脇に自転車を停めて休む。こういうまる見えの場所で休んでいると、ドライバーからジロジロ見られてストレスが溜まる。
サイクリストは珍獣扱いされる。
ようやく町外れのBPのガソリンスタンドに到着!
ああ、疲れた!
美味しいものがたくさん並んでいる店内。
早めにストーブの燃料を補給して、ついでにおやつを購入した。
ガソスタのやる気が感じられる休憩施設。
コーラとソーセージロールを購入。
コーラ祭り開催中で、250mlのコーラが2ドルで買えた。
なんだかよく分からんソーセージだが旨かった。
こういうのを食べるのも大事なんだよ。いつも玄米ばかりだと嫌になる。
そうそう、最近BBQはやっていない。なぜかと言うと太って来たから。腹は出てくるし、太ももがパンパンになってハーフパンツがキツくなった。以前のハーフパンツが破れたのは長年履いて生地が薄くなっていたこともあるが、太ももが太くなったこともある。力は出るが疲れやすくなったので、無理に肉を食べるのは止めた。お陰で体型は通常の痩せ型に戻った。典型的な運動不足の中年みたいに腹が出て来たのには参った。
電柱を運ぶトラック
1本ズレているような気がするが、大丈夫か?
Hughendenと書いてたぶん「ひゅーえんでん」と読む。
まだ町の中心は2kmほど先。
ガソスタのトイレでホットシャワーを無料で浴びられたが、車の出入りが多くて落ち着かないので、1km先のレストエリアのコールドシャワーを浴びることにした。
ついでに洗濯をして干したいこともある。ひと目の多いガソスタではやりにくい。
コーヒーが無料で飲めるレストエリアで実際に飲めた試しがない。いつも閉店。いつも糠喜び。いつ営業をするのか?
少なくとも平日の午前中からはヤラないとは思うが。
立派なトイレの建物
壁にペンキで絵が描かれている。
家畜運搬用のロードトレイン
ここ最近、鉱石運搬のロードトレインが減った代わりに、コイツが急増している。無駄にでかくて風圧を受けやすいので注意する。
草原の牧場で育った牛をTownsville付近の食肉加工場で処理して国外に輸出されるのだろう。毎日たくさんの牛が連れて行かれるのを見ているうちに気がついた。こんな大量の牛、いくらオーストラリア人が肉好きでも全部食べきれない。
トイレにはトイレットペーパーのホルダーが2個設置されている。右利き、左利きの両方に対応している。
冷水シャワーは水圧が高く温くてちょうど良かった。
汗とホコリを流してスッキリした。
水を汲んでいる時にバルブの操作を誤り濡れてしまう。
逆ネジのバルブは危険。嫌がらせのように時々ある。
シャワーを浴びたあと、汚れた衣類を洗濯して柵に干している間にブログ更新作業をしていると、ゴミ収集車がやって来た。
車から延びたアームで掴んで持ち上げて後ろに放るのが面白い。
癖になる面白さ。
オーストラリアもアメリカ同様にゴミは個別収集していて、各家庭は道路沿いにゴミ箱を置いておく。収集日になるとゴミの収集車がやって来て、1個1個回収してゆく。ゴミ回収は車から下りずに運転席から遠隔操作で行う。
ここのレストエリアは盗難防止の鎖があるため、運転手が一つずつ車の側に持って行って収集している。
アームで掴んでゴミ箱を持ち上げているところ。
ゴミ箱をひっくり返して中にゴミを放る。
たくさん詰められたゴミ箱は何度か揺すって中のゴミをしっかり落とす。
なんと、右左両方で運転できるようになっている。
これは初めて知った!運転手さんにお願いして中を見学させて貰った。アームの操作も車内と外の両方でできるようになっている。
面白いもの見させて貰った。どうもありがとう!
レストエリアから町の中心部に移動する。
ちょうどグレイハウンドとすれ違った。
やって来たのはスーパーマーケット。前の町でもお世話になったSPAR。
広い軒下に日陰たっぷり。
充実した品揃え。価格は良心的。
店員さんの愛想が非常によく、サービスで車まで荷物を運んであげたりもしている。こんなに楽しそうに働いている店員さんを見たのは久しぶり。
冷蔵ケースの中にはキンキンに冷えた飲み物が並んでいる。
凄い吸引力だ!もう我慢ならない。
さっきガソスタでコーラを飲んだところなのに、なんか買ってしまう。
次のスーパーのある町Charters Towersまでは246kmの距離。
途中小さな集落があって食事をできるが、少し多めの3日分の食料を持つ。
外に出して並べるのが面倒くさかったので、袋を開けて撮影。
ご褒美のアップルジュース。なんと1ドルだった!
一瞬トラップかと思ったが、本当に1ドルだった。
Hughendenには2軒のスーパーあり。もう一つはFoodworks。
なんとレアな!Localが付いている。店内には入らず。外から眺めただけ。
Hughendenでも恐竜の化石が発掘されたようで、近隣のRichmondとWintonの町を結ぶ道路がダイナソートレイルという名前が付けられている。
オーストラリアの乾燥地帯でよく見かけるウインドミル。
地下水を汲み上げる風車。
橋を渡ったところに公園あり。
昼食をとるために向かう。
川はすっかり干上がって水は全くなし。
青々とした芝と濃い緑の木が植わっている開放的な公園。
大きな東屋で休憩する。屋根が大きくて日陰が広い。
風が吹き抜けて気持ちいい。
今日の袋ラーメンはコイツ。
Mdo Mieとか言うやつ。ムドミー?
風の強いなかでストーブを使う。
今回のためにステンレス薄板で風防を自作した。十分耐久性があって文句なし。MSR純正のアルミ風防は曲げ伸ばしして使っているうちに切れてくる。そのため、剛性のあるステンレス薄板で作ってみた。チタンは高価過ぎて手が出ない。ステンは取扱に注意を要するものの、それなりに使い勝手がいい。
オーストラリアの鳥は本当に人懐っこい。
エサを欲しがるわけでもなく、近くに寄って来てじっとおっさんのことを見ている。
こちらも小鳥を観察して楽しむ。奇妙な相互鑑賞の時間。
ムドミーのラーメンは高いだけあって麺とスープが旨い。
特にスープが濃厚で体にしみる。
公園のトイレは扉がなくて24時間使用可能。
朝が早い野宿者には非常に嬉しい。
Mount Isaを出てからはJulia CreekとRichmond、Hughendenの町はかなり居心地がいい。Cloncurryは微妙だが、悪いわけじゃなし。この3つの町が群を抜いて素晴らしい。町の雰囲気、住民、施設などが非常にいい。数日間滞在したくなるような町。
向かい風が強くて先に進みたい気持ちが強く、町では泊まらなかった。そういえば、Tennant Creekが意外と雰囲気が良かったのには驚いた。荒野の中の町にありがちな荒んだ雰囲気はあまり感じられなかった。とは言ってもキャンプ場に引きこもっていたから、正しいとは思えないが。
町の図書館。小さな町なのに、立派な図書館がある。
先を急ぐので立ち寄らず。
町で泊まりたいのをぐっと堪えて先に進むことにした。
干上がった川が野宿適地だったのにモッタイナイ。
帰国便を早めたことだし、さっさと先に進もう。
なんと高床式の家が多い。
割と水はけの良い町なので、洪水対策ではないと思われる。たぶん夏の暑さを和らげるため。床下を吹き抜ける風で多少は涼しくなるのかもしれない。
次の町Charters Towersまで246km。東海岸のTownsvilleまでは380kmだ。あとちょっと。あとちょっとで向かい風が終わる。
そして、この旅も。
町を出ると荒野が広がり、強い風が吹き付ける。
急速に消耗して行った。
途中の工事区間は短くてホッとした。また5kmも10kmを走らされるんじゃないかとビクビクものだった。
片側交互通行の区間は500mほど。いちおう私が出るまで待っててくれた。コーンの内側を走っているので、流して貰っても構わなかったのだが。オーストラリア人は意外に厳格。ルールをきっちり守る。
風に吹かれておっさんはボロ雑巾のようにボロボロになった。牧場の入り口の空き地でテントを張ろうと彷徨いていると、放牧されている馬が寄ってきた。強い日差しを防ぐ?それとも風よけ?のマントを付けて貰っている。
始め遠巻きにこちらを見ていて徐々に近寄ってきた。ご褒美に頭をナデナデしてあげた。それにしても可愛らしい馬だ。つぶらな瞳でじっと見てくる。
さすがに牧場の入り口はマズイと思って、少し戻って線路と道路の間の空き地でテントを張る。遮蔽物が全くなしの吹きっさらしの場所。
ちょうど大きな石が落ちていたので、テントをしっかり張ることができた。道路から丸見えだが、疲労困憊で他を探す元気が全くなかった。
やれやれ。一時はどうなることかと思ったぞ。