帰国便を早めることにした

こんにちは。からあげです。

昨晩は町外れの空き地に泊まり、静かで穏やかな夜を過ごしていたのは途中までで、夜中になるとテント内に蚊が侵入してきて体をあちこち刺されて何度も目が覚めた。

旅を始めて4ヶ月を過ぎたころ、テント(カヤライズ1)のファスナーが閉まらなくなり、職人さんに修理して貰って開け閉めできるようになった。しかし、それも一時しのぎの修理でしかなく、5ヶ月目にして完全にファスナーが壊れてしまった。それからというもの、自転車カバーやポンチョタープを掛けて出入り口を塞いで、ハエの侵入を防いでいた。

最近になって東海岸が近づくにつれて、周囲は潤いを増しとうとう蚊が出てくるようになった。風がない時はポンチョタープがピタリと密着してくれるのだが、風が吹くと隙間ができて、そこから蚊が入ってきてしまう。
今後はより蚊が増えてくるので、今から頭が痛くて仕方がない。

これから蚊の猛攻をどう防ごうか?そんなことを考えて寝ていたら、さっさと日本に帰りたくなってきてしまった。野宿の最重要アイテムのテントのファスナーが壊れてしまった今、野宿がツラいものになることは間違いなし。なんせ熱帯気候の東海岸だから。

もう完全に旅に飽きていたこともあり、帰国便を早めることにした。ゆっくりしたいので、変更しないと言っていたのはいつだったか?以前は変更不可だったLCCもいつの間にか変更できるようになっている。
もちろん手数料と差額は必要だが、無駄な時間を過ごさなくて済むのが有り難い。

そうと決まると、スマホを取り出してさっさと変更手続きを行った。Cairnsの残りの距離を勘案し余裕を持って二週間ほど早い便にした。これでもう余計な金を使わないで済む。消費税が10%になろうとも、日本の方が物価はまだ安い。今後も自炊をコツコツやってお金を節約してゆく。帰国直前にちょっとだけ豪遊するかもしれないが。

今日はゆっくり目の起床。明るくなってからご飯を炊くのは久しぶり。

飯も食ったことだし、そろそろ出発しよう!

田舎町Richmondは空きスペースがたくさんあり野宿者にも優しい町だった!もう少しゆっくりしようか。悪魔の囁きが聞こえてきたのだが、今後も強い向かい風が吹くと思うとゆっくりする気にはなれない。聞かなかったフリをして出発する。

一旦、公園に戻って水くみをする。
水を汲んでいたら、人懐っこいアヒルのような鳥がやって来た。
全然おっさんを怖がらずにそこら辺をウロウロしていた。

水は全部で13L持つ。やはり強い向かい風に吹かれると思うと、途中でダウンしてもいいように多めに持つことにした。

快適だった親水公園。
水辺は心のオアシスだな。

乾燥地帯を抜けて来たので、余計にそう思う。

町を出るとすぐに何にもない草原が広がる。
本当に何にもない。

あるのは地平線まで続く道路。

何にもないところに踏切あり。
誰が渡るんだろう?

列車がすれ違うための複線区間の始まりだった。
Mount IsaからTownsvilleまで海外に輸出される鉱物資源が貨物列車で運搬されている。

道路から逸れて休憩する。
踏切への脇道が休憩スポット。

朝から吹いていた向かい風が次第に強くなる。
こんなに吹くのなら、もう少し早めに起きて準備するんだったな。

ここ最近は鉱山のロードトレインが減り、家畜運搬車が多くなってきた。草原はほとんど牧場となっていて、牛がたくさん放牧されている。

牛にジロジロ見られるのはもう慣れた。慣れすぎてなんとも思わなくなった。

11時過ぎころ、Marathon RAに到着!キャンピングカーが2台停まっていて、うち一台が発電機を使用している。

ちっ、煩いな〜。

向かい風に吹かれてお腹はペコペコ。急いでラーメンを作る。

チッ、袋を開けるにも一苦労だ。
日本だと切り口が付いているのに、オーストラリアでは珍しい。いちいち折りたたみナイフのハサミを取り出すのも面倒くさくて、毎回力ずくで開けている。

時々勢い余って、中身をぶち撒けることもある。こういう時、早く日本に帰りたいと思う。些細なことが積み重なって大きなストレスになる。

まったく代わり映えのしないラーメンの完成!

これでも私にとってはごちそう。ツナ缶を入れて栄養満点!

食事のあと、1時間ほど昼寝をして出発する。相変わらず強い風は吹いたまま。

どうせ走らねばならないんだ。さっさと行こう。

レストエリアを出ると、すぐさま強い向かい風との攻防が始まる。もう嫌だ!負けていられるか!そんなことを思いながらペダルを漕ぎ続ける。

周囲の景色は全く変わらず。
おっさんの脳細胞はすでにおかしくなっている。もうどうしようもない。

ただ走るだけ。

4時過ぎ、道路と線路に挟まれた場所に野宿適地を発見。すぐさまテントを張って休む。
潤いを増すにつれてハエが多くなってきた。人の顔の周りを飛び回って鬱陶しい。

土の山に隠れて道路からは見えない。
その代わり線路からはバッチリ見える。

こうしていつもと変わらぬ一日が過ぎて行ったのだった。

明日は風が止むといいな。そんな願望を胸に懐きつつ眠った。

走行データ
 
RichmondからHughenden手前まで
 
走行距離77km、走行時間6h10m、Av12.5km/h、Max18.5km/h
 
ねぐら 道路と線路の間
 
おわり