こんにちは。からあげです。
マウスのスイッチの不調
パソコンの入力機器で一番使用頻度の高いマウス。
現在はタッチパッドなどもあるが、マウスの使いやすさと操作性には遠く及ばない。
ブロガーの私にとって、マウスは日々のサイト制作作業に欠かせない道具となっている。
以前、無線式のマウスを使っていたのだが、貴重なUSBポートを一つ使うし、スマホと簡単に接続したいために、Bluetoothの新しいものを購入したのだった。
ところが、1年くらい前からだろうか、マウスの左ボタンがたびたび不調になるようになった。
シングルクリックしてもダブルクリックになったり、逆にダブルクリックがシングルクリックになったり。そのほかにはドラッグアンドドロップを失敗したり、範囲の指定を行う時に途中で解除されてしまったり、などという様々な症状が出始めた。
集中して作業しているときに、このチャタリングの症状が頻発すると、イライラして集中力が持続できなくなる。自分の思い通りにマウスが操作出来ないのは、想像以上のストレスとなる。
その結果、途中で作業を放り出してゴロゴロすることが多くなってしまった。
初期の頃は時々しか発生しなかったチャタリングも、徐々に症状が酷くなって頻発するようになっていった。
マウスのスイッチの接点不良は簡単に直せる
新しいマウスを購入しようか。そのように考えたこともあるが、外観を見た限りまだまだ新しく買い直すのは勿体無いような気がした。それでだましだまし使っていたのだが、とうとう我慢の限界を超えてしまった。
ネットで検索してみると、同じような症状が出ている人がマウスを分解清掃したら、元通りの状態に戻ったという記事が出てきた。それを見て私はダメ元でマウスの分解清掃してみるとにした。実際、やってみると非常に簡単で、なんでもっと早くやらなかったんだろうと思うほどだった。
なんでも先延ばしする癖を付けていると、貴重な人生の時間を無駄にする。そんなことを再確認した出来事だった。
マウスを分解清掃する
マウス Logicool M557
今回分解清掃するマウスはLogicoolのM557。
センターホイールにWindowsのスタートボタンが付いただけのシンプルなものとなっている。
Bluetooth接続 光学式 単3電池2本仕様
ボタンのカスタマイズが可能
横から見たところ
比較的薄型で持ち運びに便利。
本体は光沢のあるプラスティックで滑らかであるが、手にフィットして滑ることはない。
マウスの裏面
光学センサーと電源スイッチ、ペアリング設定スイッチがある。
普段操作するのは電源スイッチのみ。ペアリング設定は、使い始めに1回行うだけで、あとは電源を入れるだけで自動でBluetooth接続してくれる。
電源は単3電池2本。
アルカリ乾電池の他に繰り返し充電可能なエネループなどのニッケル水素電池が使用可能。
単3電池2本仕様のため若干重たいが、12ヶ月も電池が持つし適度な重さがあって逆に使いやすい。
私は家で使用するほか、外に持ち出してスマホに接続して使用している。
分解清掃に必要な道具
精密ドライバー、手動ブロアー、接点復活剤の3点のみ。
精密ドライバーは電子機器の分解で使うことが多いので、一つくらいは持っておいた方がいい。
そんなに高いやつでなくても基本セットがあればいい。
手動ブロアーは、大手100均DAISOでも売っている。
電子機器の掃除で大いに活躍してくれる。
息を吹きかけてホコリを飛ばすと湿気で基盤が錆びる恐れがあるので、手動ブロアーを使った方がいい。日常使用では100均レベルで十分だが、より精密・高度な作業をしたい時は、ハイグレードのカメラ用のブロアを使うなど、作業で使い分けた方がいい。(単なる自己満足だが。)
本来、接点復活剤の使用が望ましいのだが、無水エタノールでも代用できるということなので、アルコール消毒液を使ってみることにした。
*2020年3月現在、新型コロナウイルスのため、消毒用エタノールの価格は高騰して手に入りづらい状態となっている。
アルコール消毒液のため、他の成分も含まれるが、細かいことは気にせず使うことにした。
ダメで元々、これで不具合が解消したら儲けものだ!
一応、接点復活剤の商品リンクを付け加えておくことにしよう。
見たところ、真ん中の一番安いが良さそう。こういうスプレーは高ければ高いほどいいというわけではない。使用する場所によって使い分ける。
実際の分解清掃のようす
ではこれから分解清掃した時のようすを詳しく説明してゆこう。
精密ドライバーでネジを外して蓋を開けることができれば、8割方作業は終わったと言ってもいい。みなさんも気軽に挑戦してみて欲しい。
まずはLogicool M557の裏蓋を開けて電池を取り出す。
手前の電池マークのところを指で押さえて裏蓋を持ち上げる。
すると、このように裏蓋が外れて中の電池2本が見える。
裏蓋を外して電池2本を取り外したところ。
電池を取り外すと、中にネジ2本が見える。
まずはこれら2本を精密ドライバーで外す。
ネジ頭を舐めないように、ドライバーを押し付けつつ回す。力配分は押し付け7割、回転3割くらい。これはドライバー使用の基本事項。硬いネジほど押し付ける力を強くする。
こうした電子機器は、固着していることはめったにないので比較的外しやすい。ただし、隠れたネジや爪の存在に気が付かずに、本体を割ってしまったり、爪を折ってしまうことがあるので、十分な注意が必要だ。
電池ボックスの中の他にも隠れたネジが2本ある。裏面の前側のシールの下に隠されている。
始め目で見て分かる電池ボックス内のネジ2本を外してから、本体を外すそうとしていたのだが、どうしても外れなかった。あれこれ試しているうちに、ようやくシールの下の隠されたネジを発見したのだった。
シールは爪を引っ掛けて力を加えると、簡単に剥がすことができる。
外したシールは再び使うので、接着面を汚さないようにとっておく。
片方のシールを剥がしてネジ穴を出したところ。
ネジ4本を取り外して、本体の裏側を持ち上げると簡単に外れる。
ただし、電気コードが繋がっているので優しく持ち上げる。
本体を2つに割ったところ。
外したネジは4つ。全て同じサイズでプラスネジ。
なくさないように容器に入れておくといい。
このように本体は電気コードで繋がっているため、取り扱いに注意する。
コネクタの取り外しは、掃除には不要なため行わなかった。
開放したついでに内部をチェックする。
意外にホコリが溜まっている。
埃っぽい非電化の小屋や屋外で使うことも多いため、本体内部に入り込んでしまったようだ。
こちらがセンターホイール。
今のところ異常はなし。
こちらが問題の左ボタン。使用頻度がずば抜けて高いボタン。基盤に小さなマイクロスイッチが取り付けられている。
黒い箱から出ている白い部分がスイッチ。
ブロアーで内部のホコリを吹き飛ばしているところ。
丁寧にエアーを拭いて掃除する。しつこい汚れは柔らかいブラシを使う。
内部の接点が不良と思われるので、接点復活剤代わりのエタノールを付けて洗浄する。
直接噴射すると関係ない場所にも付着してしまうので、ティッシュペーパーを使用して清掃した。
ティッシュペーパーの先にたっぷりとエタノールを付けて、マイクロスイッチに当ててエタノールを付ける。
そしてマイクロスイッチの隙間から内部に染み込ませた。
精密ドライバーを当てて何度もクリックする。
エタノールが減ってきたら、補充してしつこいくらいにクリックする。
しっかりと掃除したあとで、エタノールを拭き取って十分乾燥させる。(風通しの良い場所に30分くらい置いておけばいいだろう。ただし、乾きにくい冬期は時間を長めにする。)
万全を期すなら一晩放置しておく。
あとは元通りに組み立てるだけ。
本体をくっつけてネジ4本を取り付けたあと、裏蓋を取り付けるのだが、前側の爪を入れてから押すとスムーズにハマる。
あとは電池を入れて動作確認するのみ。
分解清掃した結果
元通りに組み立ててテストしてみると、チャタリングの症状は全くなくなり、以前のような使いマウスとなってくれた。簡単な作業で完全復活!
ほとんど諦めていただけに、タダで直すことができて嬉しかった。
シングルクリック、ダブルクリック、ドラッグアンドドロップが自分の思い通りにできるようになって非常に気持ちいい。これで仕事が捗るようになるだろう。
もし、あなたがマウスのスイッチが不調な時は、一度この方法を試して見て欲しい。
原因が接点不良の場合は、簡単に直すことができる。
限りある資源とお金は有効に使いたい。
その後、しばらくして再びチャタリングの症状が出る
しばらく快適なPC生活を送っていたのだが、いつの間にか再びマウスの左ボタンが不調になる。
その度に分解掃除していたのだが、いつまで経ってもチャタリングの症状が治まらないので、結局新たにマウスを購入することにした。
新たに購入したマウス。赤にしたのは一番安かったから。
これまでと同じ型のLogicoolのM557。ロゴマークの変更のみで仕様は全くの同じ。
新しいマウスに買い換えてからは快適に操作出来て非常に気持ちいい。
分解洗浄しても再びチャタリングの症状が出るようなら、諦めて新しいマウスに買い換えた方がいい。その方が無用なストレスを感じないで済む。
今回は何度も分解洗浄したので、買い換えの際に後ろめたさはなし。手先が器用で電子工作に慣れた人なら、状態の良い右ボタンを外して予備として持っておいた方がいい。同じマウスにすれば、不調になった時に付け替え修理することができる。
今になって右ボタンをとっておけば良かったと後悔。次回は必ずとっておこう。
よし、マウスの件はこれで一件落着。
おわり