楽古岳はまたしてもガスの中だった

こんにちは。からあげです。

 

昨日は圏外の楽古山荘に泊まったため、今日2個目のブログ更新を行っているところ。前日のしわ寄せが怒涛の如く押し寄せる。救いは曇りながらも、雨が降っていないことか。

街灯のある公園のベンチで一人、淡々と作業を行うおっさん。いやあ、かなり辛い。なんか腰が痛いし。

さあ、愚痴はここまでだ!さっさと終わらせて寝よう。

今朝は4時過ぎ、まだ明るくなる前に起きて登山準備を始めた。
外のようすを窺うと、雨は降っていないものの、周囲はガスに包まれている。いつものことだ。

2階で寝ていた爺さんたちはいびきをかかず。そのお陰で朝まで熟睡とはいかないまでも、そこそこ眠ることができた。寝不足は五感が鋭い野宿者の苦悩。かと言って鈍感だと、そのうち身ぐるみ剥がれる。

私がかつて大酒のみだったころ、酔いつぶれてその辺で寝ていたところ、財布と携帯を盗まれてしまったことがある。盗まれたことに気づかずにタクシーに乗ったものだから、無賃乗車となって警察署に連れて行かれた。警察に財布と携帯を盗まれたことを言っても取り合ってもらえず、そんなところで寝ていた方が悪いの一言で済まされた。これま今でも納得がいかない。

なぜ、そこら辺で寝るのが悪いのか?盗んだ奴が悪いに決まっている!

とは言いつつも、酔いつぶれて気が付かなかった私も悪いわけで。

山荘の木製手すりにロックを繋いでおく。その気にさせないのも優しさの一つ。欲しいやつはのこぎりで手すりを切ってでも持ってゆくだろう。しかし、ここは山奥だ。そんな奴は来ないと思いたい。

今日は予定通り、朝から楽古岳に登る。ここまで来ておいて、登らないのはもったいない。

登山口を出発すると、いきなり渡渉となる。

あれ?3年前は飛び石で渡った気がするぞ。

渡渉はそのまま歩いて渡る。前日の雨で石が濡れているため、飛び石で渡るのは非常に危険。それに昨日雨天走行して靴は濡れたままだった。今さら何を躊躇うことがある。

こんなもん、いちいち濡れずに渡れるところを探していたらタイムロスになる。

しばらくはメナシュンベツ川に沿って歩いてゆく。雨が多いためか、苔むした石がゴロゴロ転がっている。シダ植物もたくさん生えていて雰囲気がいい。

川は流木や倒木やらが折り重なってめちゃくちゃな状態だった。いつの大雨の時になったのだろう?踏み跡が乱れていて分からなくなったので、適当に川を遡って行った。

あちこちに大雨の惨状が見られた。どこの川でもこんな状態だ。これは北海道だけでなく、世界中で同時進行で起こっていることと考えていいだろう。

ああなんということだ!

出発してすぐのころは、いい感じにガスが晴れて来るかのように思えた。しかし、ほんの少しだけだった。いつものはっきりしない天気に戻っていった。

メナシュンベツ川の上流で尾根に取り付く。ここさえ見逃さなければ、あとは尾根伝いなので、道を見失うことはないだろう。

尾根に取り付いてすぐに、笹かぶりの道となって、下半身がずぶ濡れとなる。以前、我が探検隊が開発した登山用エプロンは持ってきていない。もう遠い昔のことだ。

尾根の上りは急で、しかも泥濘んでいるため、非常に滑りやすい。こういう滑りやすい場所ではストックは有効だ。

いつまでも続く上りに耐える。

途中、ガスが少し晴れて、薄っすらと隣の山が見えた。
しかし、直ぐにガスに飲み込まれて何も見えなくなってしまった。

うねうねと曲がったダケカンバの木。

私もこうでありたいと思っている。真っ直ぐに育った木より、曲がりくねった木のほうが遥かに丈夫。多少の雪くらいではビクともしない。

コケモモの実

尾根の上部で見つけた。熊も大好きなコケモモだ。しかし、熊の気配は全く感じない。どこかに引っ越ししてしまったのだろうか?今年は何やらおかしい。

楽古岳山頂

キレイな円錐形をしている。山頂が見えたのは、写真を撮った時のほんの少しだけ。前回もこんな感じだった。

楽古岳 1,472m

ようやく山頂に到着したものの、景色は全く見えず。

はい、いつものことです。

楽古岳は日高山脈の南部にある山。実質、この山が日高の最南端となる。

山頂標識が新しくなっていた。

山頂で食べるパンは格別。
もりもり食べて元気をつける。

寒くなってきたため、さっさと下山することにした。景色の見えない山頂では、飯を食べること以外にやることがない。

下りはポールを仕舞って、笹を掴んで歩く。鬱陶しいくらいに生えている笹が役に立つ。

あっという間に川まで下りてきた。
靴はドロドロで下半身はずぶ濡れだ。

もういい。さっさと小屋に帰ろう。

ということで戻ってきたのだが、登山口を過ぎてすぐの渡渉ポイント。3年前は、この円筒形のコンクリートブロックの上を歩いて渡ったのだが、現在は流されてしまって見る影もない。
辛うじて2個残っているのみだった。

これだけ大きいブロックを流してしまうとは!

小屋に戻ると、荷物を広げて乾かしておく。これが今回持っていった道具。

小屋を出発する前に早めの昼食を済ませておく。

小屋の水道の蛇口から出る水は単なる沢水。生のままで飲むのは危険だ。浄水器に通してろ過しておく。

広い小屋の中で作業ができるので、かなり捗る。途中に水が汲める公園があるか分からないので、小屋で水を汲んでおく。いちいち水場を探すのは面倒。

荷造りをしたあと、小屋の掃除をやって準備完了だ!ストーブの薪は完全に燃え尽きて灰になっている。

出発前になってパラパラ小雨が降り始めた。さっさと下りてしまおう。

雨のなか、快調に下って牧場まで来た。なるべくブレーキを掛けないように走った。徐々に未舗装路の走り方が身についてきたぞ!いい感じだ。

振り返ると、そこに楽古岳の姿はなく。ただただ一面ガスに包まれていた。

この鉄橋を渡れば、国道236号線に出る。

雨はまだ降り続いている。せっかく乾いた体が再びずぶ濡れとなった。

国道236号線に出て浦河方面に下っているところ。高度を下げたら、雨は上がってくれた。どうやら山の上だけ雨が降っていたもよう。さっさと下りてきて正解だった。

もう一泊楽古山荘に泊まろうという誘惑に打ち勝って下りてきたのだった。

人懐っこい馬

愛想のない馬が多いなか、子馬は好奇心旺盛で近寄ってきたりする。人間と同じだな。

途中の公園で荷物を広げて、濡れたものを乾かす。
山荘からまっすぐ休憩無しで下りてきて、海岸沿いの国道に出る手前で力尽きた。

しばらくの休憩後、ようやく海岸沿いの国道235号線に下りてきた。このあとは苫小牧方面に向かう。

国道に出てすぐのセコマに寄ると、牛がたくさん載せられたトラックが止まっていた。

運転手さんの話によると、この牛たちは妊娠していて、茨木まで送られて出産後、乳牛として飼われるのだそう。

肉にされないで良かったな!お前たち。

額にマークを付けられた牛が顔を覗かせていて面白かった。

セコマでおやつタイム!

頑張ったあとのご褒美。ガリガリ君もいいがチョコモナカもいい。ガリガリ君は暑い時に食べると美味い。

国道235号線を走って浦河の町にやって来た。なかなか大きな町だな。

日高で唯一の映画館。創業90年以上だとか。

そう言えば、最近映画を観ることは少なくなったな。バーチャルよりリアルな体験の方が面白い。

町の中心部を通りがかると、巨大な建物を発見!

凄いぞ、かなり広い軒下がある。

なんとここは図書館だった!

前回は入りたくても入れなかった場所。気になる場所があっても、車の停める場所に困って、そのまま通過するパターンも多かった。

なんと、無料で本が貰える。

全部見てみたが、興味をソソられる本はなし。ブログ更新が忙しくて本を読む暇などなし。ブロガーに安息はない。

図書館を出てしばらくゆくと、浦河駅があった。
見た感じ、かなり古ぼけている。

自転車を停めて陸橋を渡って駅の方にゆく。

なになに、青色申告と諸税完納宣言の町だと!

私は青色申告で処理しているけど、所得税はなし。
非課税の超零細自営業者なのだ!金のないやつからは税金をむしり取れない。よそ行ってくれ!

雰囲気のある陸橋を渡ってゆく。あちこちに落書きがされている。

駅に下りると何やら変。どこもかしこも使っている形跡はなし。待合室はあるものの、人気は全くなし。

線路は真っ赤に錆びていた。
現在、バスで代行運転されていて、駅や線路は使われていない。もう電車が通ることはないかもしれない。

港を覗くと、岸壁のあちこちに漁船が係留されていて、積み込み作業などが行われていた。

これは何漁をする漁具だろうか?色鮮やかな旗竿が付いたボンデンが置かれていた。

そのあと、図書館に戻ってブログ更新作業を始める。先に進もうかと思ったが、ブログを溜めると大変なことになる。さっさと片付けてしまうことにした。

気がつくと18時の閉館の時刻になっていた。

トイレに貼られていた貼り紙。

常に一歩前に進みたい。しかし、トイレで一歩前に進むのと、前向きな人生を送るのと全然違う気がするな。

要は癖を付けておけということか。こういう貼り紙は初めてみた。

暗くなって浦河駅にやって来たものの、煌々と明かりが付いていて近寄りがたい雰囲気だった。遠くから見ていたら、誰かやって来て待合室に入って行った。

今日、ここで寝るのは止めようか。

それでやって来たのは、港の前の公園。駅かここが良いと思った。今晩の天気は曇で雨は大丈夫そう。

夕飯を食べてから、ブログ作業を再開する。図書館では1個目のブログも終わらせることができず、公園のベンチで続きを行う。

いやあ、ハードだな。自転車を漕いで山に登りつつも、ブログ更新しなければならない。

今日のねぐらは公園前にあるバス停。公園にトイレがあるので、急に催しても安心だ。

おっと、いけねえ忘れるところだった。

これが昨日修理した箇所。横から見たようす。

角度を変えてもう一枚。

未舗装路を走ったため、麻糸が茶色く汚れている部分がある。
とりあえず、傷みの進行は食い止めることができたみたい。

今後とも注意深く観察してゆくとしよう。

 

それにしても浦河の町。夜遅いのに、中高生がほっつき歩いている。どうなっているんだ?子供はさっさと家に帰って寝ろ!

おっさんもバス停に籠もって寝るとしよう。

それでは今日はこれでおしまい。

 

おわり

コメント

  1. わ〜 より:

    地震のようです!高台なら大丈夫ですが、万が一えるから、なるべく、海沿いからは離れて見の安全を、確保して下さい。
    くれぐれも暗いので気をつけて移動して下さいね!

  2. わ〜 より:

    お近くの避難場所情報

    https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/tsunami/

    無事を願ってる!

  3. 神奈川のおっさん より:

    地震の震源地が今後のルート近くですね。
    おっさんはもう室蘭辺りまで行っていて被害がない事を祈ります。

  4. まぁちゃん より:

    地震大丈夫ですか?
    TVでも地震の話題ばかりです!

  5. ぽんたちゃん より:

    隊長 北海道地震でケガとかしてないですか。?
    心配です。

  6. 一式陸攻 より:

    隊長!
    地震は大丈夫ですか?

  7. しげお より:

    北海道で、大きな地震ありましたが、からあげ隊長のご無事を祈るばかりです。

  8. 山びと源 より:

    楽古山荘は、日高にある8~9ある山荘や山小屋で、一番立派な建物だと思います。
    楽古は、比較的やさしい山なので、登る人も多いのか、余り一人で泊まった事がないね。
    南日高は、藪こぎが多い山が多いので、楽古は人気が有るのかもしれない。

    • karaage より:

      マイナーな山で、道路から結構入ったところにあって静かなのがいいです。
      確かに人気があるようで、小屋は貸し切りにはなりませんでした。

      藪漕ぎは服が痛むのであまりしたくありません。